全国書店新聞
             

令和4年11月1日号

全国の組合加盟書店数2756店に/半年で47店(1・7%)減少/新規加入3店、脱退50店

10月1日現在で日書連会員の45都道府県書店商業組合に加盟する組合員(日書連所属員)は、4月1日対比で47店減(1・7%減)の2756店になったことが組織委員会(安永寛委員長)の調査で分かった。
この半年間の新規加入は3店だったのに対し、脱退は50店だった。
組合員が増加した組合は、沖縄(1店増)のみ。前年と同数は、青森、秋田、山形、群馬、山梨、愛知、三重、新潟、長野、福井、鳥取、島根、愛媛、高知、佐賀、熊本、宮崎、鹿児島の18組合。残る26組合は組合員数が減少している。
各組合ごとに加入の内訳をみると、新規加入があった組合は、東京、奈良、沖縄(1店)の3組合。残りの42組合は新規加入ゼロとなっている。一方、脱退があった組合は、①千葉(6店)、②福岡(4店)、③岩手、東京、石川、兵庫、長崎(3店)、⑧埼玉、静岡、大阪、奈良、和歌山、徳島(2店)、⑭北海道、宮城、福島、茨城、神奈川、岐阜、富山、滋賀、京都、岡山、広島、香川、大分(1店)だった。
脱退数から加入数を差し引いた純粋な減少数をみると、①千葉(6店減)、②福岡(4店減)、③岩手、石川、兵庫、長崎(3店減)、⑦埼玉、東京、静岡、大阪、和歌山、徳島(2店減)。減少率でみると、①徳島(9・1%減)、②長崎(8・6%減)、③岩手(7・5%減)、④石川(7・3%減)、⑤千葉(7・0%減)⑥和歌山(6・7%減)の順。
組合員数が多い組合は、①東京(275店)、②大阪(181店)、③福岡(172店)、④愛知(133店)、⑤兵庫(118店)、⑥京都(111店)、⑦埼玉、静岡(109店)、⑨宮城(102店)の順で、100店以上は9組合となっている。
組合員数が100店未満の組合の分布をみると、組合員数80店台が千葉(80店)の1組合、70店台が北海道、茨城(76店)の2組合、60店台が鹿児島(66店)、神奈川(64店)、長野(60店)の3組合、50店台が広島(53店)、新潟、滋賀、岡山(52店)、三重(50店)の5組合、40店台が福島(49店)、熊本(47店)、岐阜(44店)の3組合、30店台が石川、佐賀(38店)、岩手(37店)、山形、大分(33店)、群馬、奈良、長崎(32店)、福井(30店)の9組合、20店台が和歌山(28店)、山梨、富山、香川、沖縄(27店)、鳥取(26店)、宮崎(25店)、秋田、島根、愛媛(24店)、青森(23店)、徳島(20店)の12組合、10店台が高知(18店)の1組合。全45組合の中で、組合員数が10店台~30店台の組合は22組合と、ほぼ半数を占めている。
各都道府県書店商業組合に加盟する組合員数は1986年(昭和61年)の1万2935店をピークに前年割れが続いている。10月1日現在の組織規模は、ピーク時の約21・3%まで縮小した。

「春夏秋冬本屋です」/「4者の結晶」/兵庫・オクショウ代表・田村恵子

10月の3連休初日、「絵本ワールドinひょうご」を開催した。主催は県書店組合。コロナ禍とあって開催できるか不安だったが今春より企画稼働開始。版元様にイベントブースの協力を、絵本作家さんと児童出協へ原画展の協力を、取次様へは物流や当日の運営の協力を依頼しいざ準備開始。
今回の開催で一番の懸念材料は会場が駅から遠く、当日の呼び込みが一切期待できない事。プレスリリースを出し、地域のLINE配信や地域サイトへの記事化依頼、SNS発信を積極的に行った。また、絵本作家さんがご自身のSNSで小まめな告知をしていただいた事が力強かった。
当日、フタを開けてみると想像以上のお客様が朝からお越しになり、組合員はもちろん版元・取次の皆様も嬉しい悲鳴。ブースに人が溢れ、昼から開始したサイン会は作家3名の前に順番待ちの列が3時間以上途切れずの大盛況。版元様よりご提供いただいたノベルティで作ったお土産も、当初見込みより全く足りず不足する事態もあった。
会場内は子どもたちの楽しそうな声やワークショップでの真剣な顔、それを取り囲む大人の楽しそうな顔で溢れた絵本ワールドだった。それもこれも組合員の力だけでは全く叶わず、絵本作家さんや版元様、取次さん達の盛り上げようとご協力いただいた結晶がこの結果になったと思う。出版不況と言われ暗くなりがちだが、こんなに盛り上がる出版イベントがあるのかと感じ、またこれからも頑張ろうと力を貰ったイベントだった。

東京組合「木曜日は本曜日」来店促進のプロジェクト/著名人が選んだ本180店で販売/第一弾は上白石萌音さん。

東京都書店商業組合(矢幡秀治理事長)は、本屋へ足を運ぶ習慣づくりを目指す「木曜日は本曜日」プロジェクトを10月6日にスタートした。
このプロジェクトは、東京都中小企業団体中央会の「中小企業新戦略支援事業に係る特別支援『デジタル技術活用による業界活性化プロジェクト』」を受託して運営するもの。毎週木曜日に本屋を訪問してもらう仕組みを、リアル(店舗販売、販促グッズ)とデジタルの活用で構築する取り組みで、来年2月まで実施する。本屋と本を愛する著名人、インフルエンサー、作家20名に選書してもらった「人生を変えた本」(1人10点)を、組合員書店約180店で毎週更新して販売。購入者に本棚をイメージした限定しおりを配布する。特設サイトをオープンし、プロジェクト第一弾として俳優・歌手の上白石萌音さんが出演するインタビュー動画を公開。今後も選書にあたった著名人たちが本屋での本との出会いやエピソードを語るインタビュー動画を順次公開していく。
当日は、東京・中央区の八重洲ブックセンター本店でプロジェクト発表会を開催。ゲストに上白石さんを迎え、プロジェクト実行委員会副委員長の井之上健浩常務理事(久美堂)、同委員の渡部満副理事長(教文館)がプロジェクト実施の背景や企画内容について説明した。
井之上常務理事は「本屋は今、大ピンチだ。不況が続く出版業界の中で規模縮小が続き、2001年に全国で2万店以上あった書店は20年間で半分になった。電子書籍やインターネット通販の普及、コロナ禍による来店客の減少、キャッシュレスの普及による利益の減少が要因だ」と書店の厳しい経営環境を強調。「本屋は未知との出会いの場。自分が知らない本や、自分が好きだと思っていなかった本との出会いがある。そんな本屋がこのままでは無くなってしまう。そこで私たちはお客様が継続的、習慣的に本屋に来たくなるきっかけを作るプロジェクトを立ち上げた。週に一度本屋へ来ていろいろな出会いを持っていただきたい」と企画の意図を説明した。
渡部副理事長は、「インターネットでいつでもどこでも本を注文できるが、自分の人生を思いがけない方向に導いてくれるような本との出会いは起こらない。本との出会いの場所としての本屋を盛り上げていきたいというのが私たちの最大の願いだ。この企画に数多くの著名人、作家、インフルエンサーが共感し、本屋をピンチから救おうと立ち上がってくださった。東京だけでなく全国の書店、出版社も巻き込んで、週に1回本屋に行く習慣を持っていただくようにできれば」と期待を込めた。
書店員のエプロン姿で登壇した上白石さんは、月に2、3回は書店に足を運ぶといい、「行くとすごくお金を使ってしまうので、ご褒美として行くことがある。自分の教育のために買っているみたいな肯定的な感じがすごくあって、いいお金の使い道だなと思います」と話した。
続いて、自身の人生を変えた10冊の本を発表。この中で、運命だと感じた1冊として、伊坂幸太郎著『アイネクライネナハトムジーク』を挙げた。本屋で表紙に一目ぼれして買った本だと紹介し、「記憶を消して、もう1回まっさらな気持ちで読みたいくらい、初めて読んだ時の感動が忘れられない」「自分がひとりぼっちだと思っている人に読んでほしい」とアピールした。
さらに、10冊に添えるPOPづくりにも挑戦。「十冊十色」とカラフルに書いて、「それぞれにそれぞれの色があって、この10冊だけではなく本の数だけ色がある。我ながらいい感じです」と笑顔をみせた。

日教弘東京支部の図書納入事業を次回も受託/東京理事会

東京都書店商業組合は10月4日、東京・千代田区の書店会館で定例理事会を開催した。
「木曜日は本曜日」習慣化プロジェクト特別委員会では、10月6日のスタートを控えた同プロジェクトの進捗状況を説明。対象書籍の陳列・販売と、店頭でののぼり・ポスター・POPの設置、購入者へのしおり配布について各店での取り組みを求めた。
共同受注・デジタル委員会では、日本教育公務員弘済会(日教弘)東京支部より「学校図書助成事業」について22年度も納入業務の依頼があったと説明。業務を受託することを承認した。学校図書助成に関する募集要項が10月17日から同会のホームページに掲載される予定であり、取引先の学校や近隣の学校に周知してほしいと要請した。
指導・調査委員会は、「令和4年度書店経営研修会」を10月26日に書店会館で開催、万引などの不正行為や管理ミスなど店舗における損失を防止する「ロス対策」をテーマに全国万引犯罪防止機構理事の近江元氏が解説するとして、参加を呼びかけた。
事業・増売委員会からは、第16回「読者謝恩図書カード」について、協賛を得た出版社の状況を報告。事務局販売は11月25日から行いたいと説明し、これを承認した。
このほか、議事に先立ち、パイ・インターナショナルより出版社20社が参加して実施している「ジャンル別絵本の棚」企画の説明があった。
議事終了後、「インボイス制度」の概要と留意点について神田税務署の担当者から説明が行われた。

書店新聞を印刷する「あかつき印刷」/校正室の展示スペースに日書連コーナー開設

全国書店新聞を印刷しているあかつき印刷(東京・渋谷区)は、今春から校正室の一角に展示スペースを設置。10月上旬から約1ヵ月間は、日書連コーナーとして「見つけよう素敵な本あなたの町の本屋さんで」をテーマに展示を行っている。
展示スペースでは、日書連と秋の読者還元祭、本の日、読書週間をパネルで紹介し、秋の読者還元祭のポスターを掲示。読書推進運動を大きくアピールしている。同社の社員が「本にまつわるもの」をテーマに選書したおすすめ本10冊も展示されている。
同社の担当者は「コロナ禍で校正室に来社されるお客様が減ったこともあり、来社のきっかけになり、お客様の情報共有の場になってほしいという思いから、月毎にテーマを決めて展示を行っている」と説明している。

絵本ワールドinひょうご/親子連れ750名来場/絵本販売、サイン会賑わう

兵庫県書店商業組合は10月8日、神戸市須磨区の須磨寺青葉殿で「絵本ワールドinひょうご」を開催した。コロナの影響で3年ぶりの開催となる。
天気にも恵まれ、750名ほどの親子連れの来場者が、児童書・絵本版元や取次の協力の下、8つのワークショップや、おはなし会、かみしばいを楽しんだ。また、須磨区在住の絵本作家・山本孝氏、かなざわまゆこ氏の原画展も同時に行い、両氏と、こちらも須磨区在住の青山友美氏のサイン会には長蛇の列ができ、活況を呈した。書籍販売も搬入の半分は消化した。
当日までに、Zoomでの4回の実行委員会で綿密な準備を積み上げ、版元、取次、組合書店の一丸となったチームワークが成功につながった。書店店頭でもイベントを企画運営することが販売につながることを再認識した1日だった。アンケート結果も踏まえて、来年以降の開催を企画したい。(森忠延理事長)

書店議連、県内自民党議員が全員メンバーに/大分総会

大分県書店商業組合は9月29日、大分市の大分図書で第38回通常総会を開催し、組合員27名(委任状含む)が出席した。
初めにあいさつした二階堂衞司理事長(二海堂書店)は「コロナは3年目となったが、再度の感染拡大を心配している。売上確保のため日書連の施策に積極的に協力していきたい。九州雑誌センターへのムック返品が昨年10月から始まり、返品作業や運賃などで効果があがっている。全国の書店経営者を支える議員連盟(書店議連)は、大分県では古庄玄知参議院議員も加盟してくれることになり、県内の自民党議員は全員が議連メンバーになった。コロナの影響で昨今は理事会が開けない状況だが、小規模でも研修会を開きたい。そのための予算は用意してある」と述べた。
二階堂理事長を議長に議案審議を行い、事業報告、決算報告、監査報告、事業計画案、収支予算案などすべての議案を原案通り可決した。また、理事が後藤知巳氏(晃星堂書店)から日野公裕氏(同)に変更となり、両氏があいさつした。
二階堂理事長の閉会宣言で総会を終了した。
(大隈智昭広報委員)

日書連のうごき

9月1日定期会計監査。
9月6日全国中央会商業専門委員会(Web)に矢幡会長が出席。
9月7日本の日実行委員会に矢幡会長が出席。
9月8日出版倫理協議会に渡部副会長が出席。
9月12日JPIC理事会・評議員会に矢幡会長(Web)、春井副会長が出席。本の日実行委員会に矢幡会長(Web)、春井副会長が出席。
9月14日各種委員会。公取協連合会主催・消費者庁との懇談会(Web)に渡部副会長が出席。
9月15日定例理事会。図書コード管理委員会(Web)に藤原副会長が出席。
9月16日書店大商談会実行委員会に矢幡会長が出席。
9月26日出版ゾーニング委員会に渡部副会長が出席。
9月27日JPO理事会に藤原副会長が出席。
9月28日文化産業信用組合理事会に矢幡会長が出席。
9月30日日本図書普及取締役会に矢幡会長、藤原、春井両副会長が出席。

「本の日」ブックカバー大賞/大賞作品は『本を持って旅をする。』/参加書店259店で文庫購入客に配布

日書連が事務局を務める「本の日」実行委員会(矢幡秀治実行委員長)は10月27日、「本の日」ブックカバー大賞の大賞作品に神奈川在住のイラストレーター如月小春さんの『本を持って旅をする。』を選んだと発表した。大賞作品は11月1日から参加書店259店舗で、ブックカバーとして文庫購入客に配布する。
今回は「読書が楽しくなるブックカバー」をテーマに作品を募集し、デザインのプロからアマチュアの学生まで219作品の応募があった。参加書店で応募作品の選考を行い、その結果を踏まえ、矢幡実行委員長を審査委員長に、玄光社「イラストレーション」編集長・竹内康彦氏、新潮社「芸術新潮」事業部部長・吉田晃子氏、誠文堂新光社「アイデア」編集長・西まどか氏、美術出版社「美術手帖」総編集長・岩渕貞哉氏で構成する審査委員会が審査を行い、大賞作品と各編集長賞4作品を選出した。大賞作品に図書カード5万円分、各編集長賞には同1万円分を授与する。
大賞作品は、手に取った本にはまり、聖地巡礼へ旅する兎の物語。1枚のブックカバーに物語が描かれ、車窓から見える景色や本を手に旅する動物たちの楽しそうな表情から、まさに「本を持って出かけたくなる」ブックカバーになっていることが高く評価された。
各編集長は次の通り。
▽「イラストレーション」編集長賞=おくむらさなえ『愛本とお散歩』(岡山県、イラストレーター・デザイナー)
▽「芸術新潮」事業部部長賞=亀谷まお『山羊と羊』(東京都、学生)
▽「アイデア」編集長賞=keema_comic『おのおの読む』(兵庫県、イラストレーター・デザイナー)▽「美術手帖」編集長賞=swtiihgreen『ようこそ、こんにちは』(神奈川県、描き手)

交通遺児育英会に72万円寄付/出版取次運送協和会

出版取次運送協和会は、交通遺児育英会に72万円を寄付した。コロナ禍で臨時総会が2年連続で開かれていないことから、運営費の有効活用を検討。道路を利用し出版物を運ぶ団体の社会貢献の一環として、同育英会への寄付を8月26日の定時株主総会で決議した。
9月16日に寄付金を振り込み、10月3日に茂呂俊明会長(トーハン)、河村学副会長(日本出版販売)、原島藤壽副会長(カンダコーポレーション)、山村守代表幹事(同)、事務局の内山力也氏(トーハン)の5名で東京・千代田区の育英会を訪問。育英会の石橋健一理事長に目録を手渡し、感謝状が贈られた。
出版取次運送協和会はトーハン、日販、楽天ブックスネットワーク、中央社、日教販の取次5社と輸送会社19社で構成。トーハンが事務局を務めている。

書店大商談会、3年ぶり開催/書店約200名来場、盛況に

「書店大商談会」実行委員会(矢幡秀治実行委員長=日書連会長)は10月3日、東京都千代田区の出版クラブで第11回「書店大商談会」を開催した。リアル開催は2019年以来3年ぶり。
コロナの感染防止対策でブース数に限りがあるため、出展社は書店へのアンケートなどを踏まえて実行委員会で選定。前回の3分の1の規模となる出版社72社・1団体がブースを出し、午前10時~午後2時、午後2時半~6時半の2部制で行った。書店は約200名が来場し、特に午前11時台と午後3時台に人出が多く盛況だった。
商談会の開始に先立ち、出展社を前にあいさつした矢幡実行委員長は、「コロナが続く中、小規模でも書店と出版社との商談と名刺交換・情報交換の場を提供し、厳しい環境が続く書店に元気になってもらいたいと開催した。この3年、書店と出版社が一堂に会することはほとんどなかったので、我々も楽しみにしている。商談もあるが、まずは実際に顔を合わせて人脈作りをしていただきたい」と述べた。

生活実用書/注目的新刊

諸橋憲一郎著『オスとは何で、メスとは何か?「性スペクトラム」という最前線』(NHK出版新書950円)は性に関する生物学レポート。性スペクトラムとはプリズムで光を分解する時のように、色同士の境目はゆるやかであり、オスとメスの境界もまた連続する特性があって、かつてのように対極と考えない新しい捉え方のこと。
たとえばエリマキシギという鳥には3種類のオスがいて、まるでオスに見えない擬態型もいる。強いオスの縄張りに侵入し、こっそり群れのメスと交尾し自身の子を残すという賢い戦略を持つ。
ヒトも加齢によって脱オス化と脱メス化が進むのは性ホルモン減少のためだが、中でも骨粗鬆症は脱メス化の副産物。骨ばかりか骨格筋にも、肝臓にも脳にも性がある。オスメスは2つの極でなく連続していると語る。
黒川伊保子著『女女問題のトリセツ―イラつく女への7つの対処法』(SB新書900円)は、脳科学、人工知能の研究者が女性脳の定義と秘密を解説しながら、女性同士のイラつきの本音を探る。自分より美しい相手にイラつく、劣っている相手にイラつくなど、気持のイライラに解決策を伝授する。各章のラストに、まとめの対処法が箇条書で念を押している。

9月期は前年比13・7%減/コミック前年好調の反動で/日販調査店頭売上

日本出版販売調べの9月期店頭売上は前年比13・7%減だった。台風14号、15号の発生による来店客数減の影響もあり大きく落ち込んだ。特にコミックは前年同月に人気作品が発売されていた影響もあり、20%を超えるマイナスとなった。
雑誌は同9・8%減。月刊誌は「月刊コロコロコミック2022年10月号」(小学館)、週刊誌は9月13日創刊「日本の名車コレクション」(デアゴスティーニ・ジャパン)などが売上を伸ばした。
書籍は同9・9%減。新書は最新作を中心として「パンどろぼう」シリーズ(KADOKAWA)、新書は『80歳の壁』(幻冬舎)や『22世紀の民主主義』(SBクリエイティブ)などが好調だった。
コミックは同22・1%減。雑誌扱いコミックは「キングダム66」(集英社)、書籍扱いコミックは『ハイキュー!!10thクロニクル』(集英社)などが売上を牽引した。

本の学校ブレストミーティング/11月20日、東京で開催/日書連など後援

本の学校(鳥取・米子市)は11月20日午後1時、東京・中央区の日本印刷会館で「本の学校2022ブレストミーティング~本の価値、読者、そして地域とは~」を開催する。毎秋行ってきたシンポジウムを、自由な議論を開きたいという思いから「ブレストミーティング」として行うもの。日書連など後援。
当日は1時から3時まで3つの分科会、3時45分から5時まで全体会を行う。
第1分科会は「出版社(者)のこれからを考える~『本をつくる人』から『本〝も〟つくる人』へ」、第2分科会は「今、書店を開くには~新規書店開業の条件および持続方法を探る~」、第3分科会は「知の基盤としての図書館地域から本をつたえる~行政、図書館、書店、読者、すべての関わる人たちとともに~」をテーマに行い、サンマーク出版・黒川精一常務、ひばりブックス・太田原由明代表、鳥取県立図書館・小林隆志館長らが登壇する。全体会では柴野京子氏(上智大学教授、本の学校理事長)がコーディネーターを務め、各分科会で提起された課題を共有し、全員で討議する。
参加費は会場が税込1650円、オンラインが同550円。定員は会場が各分科会30名、オンラインが各分科