全国書店新聞
             

平成19年4月21日号

組合員総数6330店に/前年比353店の減少/44都道府県でマイナス

日書連傘下の都道府県書店組合加盟店総数は今年4月1日現在で前年同月比353店、5・3%減少して6330店になったことが、組織強化委員会(鈴木喜重委員長)の調べで明らかになった。組合書店数は1987年の1万2935店をピークに20年連続で減少が続いている。
各都道府県組合別の加入・脱退数は別表の通り、加入が50店、脱退が403店。この1年間に新規で加入があったのは17組合で、3分の2にあたる30組合は加入店がゼロだった。新規加入数のトップは福岡組合の10店。
逆に脱退数は福井組合をのぞく46組合でカウントされ、最多は東京組合の49店、北海道27店、大阪・福岡26店が続く。脱退数が2ケタにのぼるのは茨城20店、神奈川19店、愛知18店、埼玉15店、静岡・京都14店、宮城・千葉13店、長崎11店、秋田・福島10店と、全部で15組合。
この結果、前年比で最も書店数が減少したのは東京組合の45店がトップ。以下、②大阪23店、③北海道22店、④茨城19店、⑤神奈川・愛知17店、⑦福岡16店、⑧京都14店、⑨埼玉13店、⑩千葉・静岡・長崎11店の順で、都市部の組合が目立つ。
増減率ではマイナス幅の大きい順に①秋田13・7%、②山口13・6%、③茨城11・3%、④長崎10・8%、⑤青森9・7%、⑥福島8・6%、⑦北海道8・4%、⑧沖縄7・7%、⑨高知7・5%、⑩石川6・6%となり、減少率では地方組合の割合が高くなっている。

5万6千人来場見込む/7月5日から8日まで開催/東京BF

「東京国際ブックフェア(TIBF)2007特別説明会」が4月16日に東京・有明の東京ビッグサイト「レセプションホール」で開かれた。
説明会では、TIBF小峰紀雄実行委員長のあいさつに続き、共同主催者のリードエグジビションジャパンから、ブックフェアの概要や動員、ブース運営などの説明があった。第14回となる今回は、7月5日から8日まで東京ビッグサイトで開催。出展社は昨年の726社を上回り過去最高の770社となる見通し。また、来場者も過去最高の5万6千人が見込まれる。
専門書コーナーでは自然科学書、人文・社会科学書、児童書、編集制作プロダクション、学習書・教育ソフト、デジタルパブリッシング各フェアを開催。特設コーナーは語学教育とアートブックスクエア。
会期中のイベントとして6日は版権担当者・編集者の情報交換パーティー、7日は「本の学校出版産業シンポジウムin東京」を開催。8日には作家・椎名誠氏による講演会「本の力本の夢」が行われる。
専門セミナーは評論家の田原総一朗氏が5日に「時代を読む」を基調講演。7日に本の学校運営委員会との共催で「書店に未来はあるのか!」の討論会。書店向け専門セミナーでは①書店の最新事情②複合書店③売場作り④POP作成術をテーマに各コマを用意。

うみふみ書店日記/海文堂書店・平野義昌

3月31日、書物愛好ライター、「均一小僧」こと岡崎武志さんが来店。新刊書『読書の腕前』(光文社新書)刊行記念のトーク会&サイン会全国ツアーのスタートを海文堂からきってくださいました。氏が同人である書物雑誌『スムース』常備店という関係もありますが、何よりも氏とわが福岡店長との厚いというか、暑苦しい友情によるものらしいです。大阪枚方出身で元国語教師という氏のしゃべりの面白さは定評あるところ。東京ではラジオにレギュラー出演しているとか。読書遍歴や古書店めぐり、編集・作家稼業のユニークエピソードを披露し、自筆色紙、愛書のプレゼントに一箱古本市と趣向をこらして盛り上げていただきました。最後は氏の誕生日をみんなで祝い、イベント恒例の打ち上げに突入しました。が、私、何となく思ったのです。当店女性陣の反応がニブイ。それにイベントにいつも来てくれる地元紙女性記者のノリも悪く取材なし。みんな心がここにない。ひょっとして無視?つらつら考えてみるに、どうやら4月末開催の芥川賞作家I・N氏の方に気持ちがイってしまっているよう。何でー、どっちもヒゲ生やしてるやん?そういう問題ではなさそうです。好みの問題と言われても、こうも一致しては……。確かにI氏は純文学で翻訳もされるし、フランス在住で、父上も著名作家というサラブレッド。おっちゃんはナニワのタタキあげ「均一小僧」のほうが話しやすい。芥川賞作家にはタメ口きけません。
春は名のみの景気のきびしさ、でございます。店頭の賑わい、売り上げ、ちょっと寂しいです。三宮の巨大書店が超巨大になった影響もありましょうが、もともと対抗していたワケでもないのですから、気楽にいくしかないです。入学式・入園式の帰りでしょう、ピカピカ1年生や園児たちが本を買いに来てくれると、店内に笑顔が満ちてきます。おっちゃんも嬉しくて、楽しくて、ついつい子どもたちの顔を見つめて微笑んでしまいます。その様子を見たトーハンの担当さん「お孫さんを見ている感じですね」とは、ちとひどい。でも、そうなのでしょう。
海文堂プライベートブランド『ほんまに』第2号が懲りずに出ました。幻の1号雑誌にならず良かったのか悪かったのか、真面目な記事が多い中、「本誌が唯一自慢できる美人編集長」(店長曰く)の許可を得て、私はひたすら不マジメにやっています。書肆アクセスさんで置いていただいています。

今年は38社・87誌参加/年間定期購読キャンペーン

日本雑誌協会は雑誌愛読月間(7月21日~8月20日)特別企画として、「年間定期購読キャンペーン」など各種キャンペーンを展開する。
「年間定期購読キャンペーン」は、期間中、読者が一括前払いで雑誌年間購読を申し込むと1ヵ月分が割引になるというもの。今年で8回目、雑協・取協・日書連の3団体共催で全国展開を始めてから6回目となる。今年のキャンペーン参加雑誌は38社87誌。申込期間は7月、8月、9月の3ヵ月間。トーハン、日販、大阪屋の3社は各社の定期予約購読システムに準拠し、システム不参加書店と栗田、中央社、太洋社、協和取引書店は年間購読終了後の来年8月頃に、1ヵ月割引分を各取次と精算する。通常定価と特大号の差額分は出版社負担。
予約受付は取次経由で書店募集し、全国の参加書店店頭で展開。また、再販弾力運用の観点から雑協ホームページにも窓口を設置し、対象誌リスト、参加書店リストをPR。近くに書店がない場合はホームページ上でダイレクトに予約受付を行なう。
このほかキャンペーンでは、雑誌販売を支える最前線である書店店頭の知恵、販売技術、工夫を発掘、収集するため、「雑誌売り名人発掘書店店頭雑誌売り伸ばしプロジェクト」を展開。雑誌出版社、取次、書店から雑誌売上を伸ばした実例を収集したハンドブックを作成する。体裁はB5判、65ページから100ページ程度、制作部数は約3万冊を予定しており、日書連傘下組合加入書店、雑協会員社等に配布する。さらに、雑誌販売現場で熱意を燃やして工夫を実践している人たちによるフォーラム、セミナーの開催も予定している。
また、「愛読キャンペーン」のイメージキャラクターにタレントのほしのあきさんを起用。ほしのあきさんオリジナル図書カード(額面500円)プレゼント企画を実施する。会員社発行雑誌に応募券を付け、応募者の中から抽選で2007人にプレゼントする。

福知山線事故から2年/兵庫組合2支部で関連書籍拡販

兵庫県書店商業組合は4月10日、エスカル神戸で定例理事会を開催した。3月は教科書時期ということもあり、定例会がなかったので2ヶ月ぶりの理事会となった。
三上一充理事長(三上尚文堂)は、冒頭の挨拶の中で「今月は新学期が始まったばかりで、教科書の特約店をしている書店も多く出席者が少ないが、充分な協議をお願いしたい」と述べ、日書連も3月は定例理事会がなかったため2月日書連理事会報告を行った。
支部報告では、第1支部より1店の新規出店と2店の増床の報告が為された。第2支部からは、「会社四季報」について証券会社がサービスとして顧客に配っているが、店頭より2日も早く配られているが何とかならないものかと指摘があった。第5支部からは、店頭売りが厳しくなってきており、配達を強化しだした組合員書店があるのだが、他の組合員の顧客のところへ1割引で配達しており困っているとの報告があった。
また、JR福知山線脱線事故から2年となり悲惨な事故を忘れることがないようにと、第3支部では事故被害者有志による手記集「JR福知山線脱線事故2005年4月25日の記憶」(神戸新聞総合出版センター)、第5支部では「風土記から見た播磨」(神戸新聞総合出版センター)を、それぞれ拡販商品に選定した。
事務局からは、日書連からの「サンジョルディの日PR企画推進費」給付金で作成した「本のしおり」(各店名・電話番号入り)を送付したので、「サン・ジョルディの日」の趣旨の理解と啓蒙に有効に活用して欲しいと要望があった。また、日書連共済会がなくなり、日書連で紹介している共済の「あんしん財団」は兵庫組合では現在加入書店がないので、今一度資料を送付するので検討を願いたいと依頼があった。

北から南から

◆青森県書店商業組合第20回通常総会
5月17日(木)午後3時から青森市の㈱アラスカ会議室で開催。
◆東京都書店商業組合第31回通常総代会
5月17日(木)午後1時半から新宿区の出版クラブで開催。
◆愛知県書店商業組合第24回通常総会
5月17日(木)午後3時から名古屋市千種区の愛知厚生年金会館で開催。午後5時から懇親会。
◆大阪府書店商業組合第25回(平成18年度)通常総代会
5月18日(金)午後1時から大阪市北区のホテルモントレ・グラスミアハウスで開催。午後6時から懇親会。
◆福島県書店商業組合第23回通常総会
5月20日(日)午後1時半から会津若松市・東山温泉の御宿東鳳で開催。
◆京都府書店商業組合第23回通常総代会
5月30日(水)午後2時から京都市中央区の京都市中央区の京都ホテルオークラで開催。
◆北海道書店商業組合第31回通常総会
6月12日(火)午後3時から札幌市中央区のJRタワーホテル日航札幌で開催。
◆長野県書店商業組合第23回定例総会
6月25日(月)午後1時から松本市・ホテルおもとで開催。

新・アジア書店紀行/ノセ事務所代表取締役・能勢仁

〈マラッカ〉
クアラルンプールから南に約150㌔㍍にマラッカはある。マラッカ海峡に面した古都マラッカには多くの歴史的事績が残っている。15世紀にはすでに王国として栄え、交易を通じてインド、中国など近隣諸国に知られていた。
当時、中国南都から移住した中国人男性がマレー人の女性と結婚し、中国、マレー双方の慣習や言語が融合して、独特の文化(ババ・ニョニャ文化)が生まれた。現在でもマラッカ名物の料理としてニョニャ料理がある。香辛料やココナッツ等で味付けされたマレー風中華料理である。
16世紀にポルトガルの植民地となり、その後オランダ、イギリスと東洋進出をめざす西欧諸国の覇権争いの舞台となった。このために、町にはポルトガル・スクェアがある。ポルトガル人の子孫が海岸沿いに住まっている。マラッカの中心地にはオランダ広場がある。オランダ統治時代の17~18世紀に建てられたレンガ色の建物が並んでいる。オランダ建築様式のキリスト教会はマラッカの象徴となっている。フランシスコ・ザビエルの像もある。
1912年にはイギリス人がマラッカクラブを建設している。現在は独立宣言記念館になっている。マラッカ海峡は、今は海賊海峡として悪名をはせているが、現地の人にとっては迷惑な話である。マラッカの人口は70万人。マラッカには鉄道が通っていないため、クアラルンプールから自動車で3時間はかかった。
〈MPH書店〉
外国支配が長かったマラッカは、幸か不幸か各国文化が残存している。識字率は男性92%、女性85%と高い。これは植民地文化の良さといえるかもしれない。小中学校は必ず隣り合わせにある。瀟洒な公共図書館も市の中心地にある。医療機関は大きくて、綺麗である。古都を偲ばせるものがある。鉄道が通っていないためにマラッカの文化は船か車に頼らざるをえない。つまりクアラルンプールから通ずる三車線の高速道路は唯一の物資供給路線である。この道路が経済、文化、観光の窓口となっているといって過言ではない。従って高速道路を降りたところに商業集積が出来ている。そこにあるマコタ・パレード(MAHKOTAPARADE)は駐車場1千台を擁する一大ショッピングセンターである。その一階にMPH書店はある。
間口5間×奥行10間=50坪の店である。テナントの標準区画なのであろう。正面にウインドー、店中央にレジと一般的なパターンの書店である。SC内の店なのでファミリーを意識した商品構成である。入口平台と売場一等地はベストセラー、ハイライト、小説、ファンタジー、セルフヘルプが陳列されている。
目立つのは料理法の本が多いことである。面展示の陳列なので、見ていて楽しく、美味しい料理に見えてくるのが不思議である。こどもの本に力が入っている。読み物、学参、教育の本が多い。辞書、ジュニアレファレンス、幼児用絵本、ジュニアリーダーと店の半分近くはこども向け書籍に当てられている。
それ以外はスポーツ&レジャー、ナチュラルヒストリー、家庭、環境改善の本である。従業員は4人だが、親切で、棚の前にいると声を掛けてくれる。ウインドーの陳列の上手な書店だった。
〈大衆書局・PopularBooks〉
ジャスコはマラッカにも進出していた。クアラルンプールのミッドヴァレーにもあったが。この店は二階にあった。奥行は20間と長く、L字型の店で2百坪位と広い。大衆書局は中国系マレー人を対象にした書店なので、中文書が中心である。この店は店の中央部分が総て平台なので、店奥までの見通しは最高である。従って壁面の分類のサイン看板は一目瞭然、さがす本がどこにあるかすぐにわかる。L字型に曲がった部分は参考書、問題集の売場である。このジャンルは大衆書局が最も得意とし、力の入る商品群である。陳列方法が半端ではない。一点50冊~70冊と高く積み上げる。床面から直に置いてあるから迫力十分である。教育熱心なお母さんはすぐに虜になってしまう。この周辺には文房具、ファンシーグッズも並んでいるので、楽しさもある。
この店は入口に雑誌を陳列していた。10段の棚に約2百種の雑誌があった。しかし高いところの雑誌はどうしてとるのだろう。踏み台はなかった。
店頭は中文書のベストセラー、ハイライトが平台に、中国古典文学が棚に差されていた。L字型の曲がる部分に専門書が陳列されている。マラッカでは多分この店が最大の総合書店なのであろう。市内では書店らしい店は見つからなかった。
中国系の人には道徳は必須なのだろうか。道徳教育の棚が多かった。中身は躾、幼児教育ではないかと思う。セールの真っ最中であった。これは安売りということではなく、新学期大売り出しの意味である。
〈文化城有限公司〉
大衆書局の前にある書店である。漫画専門店であって、約50坪の店であった。
読者を絞った経営で、若者中心の店といえる。コミックの他にCD、DVD、カレンダー、写真集が多く揃えられていた。男性社員だけの店であった。陳列は壁面を中心として店の中央部分の棚は1㍍位に低くしてあるので、少人数の社員でたりそうである。社員は2名であった。

組合員の店名入り「本のしおり」配布/兵庫組合

兵庫県書店商業組合(三上一充理事長)は、サン・ジョルディの日PR企画として「本のしおり」を作成、1店舗500枚ずつ配布した。「しおり」にはサン・ジョルディの日の趣旨をPRし、裏面には県組合が社会的貢献として取り組む「女性・こどもを守る110番の店」を印刷し、周知徹底を図った。
作成に当たっては組合書店のメリットとして理解していただけるよう230店の屋号と電話番号を入れたほか、トーハン・日販・大阪屋各神戸支店の社名、電話番号の入った「しおり」も作成。非組合書店に組合加入を呼びかけるのに利用して欲しいと願いを込めた。
この結果、製作枚数は12万枚となり、発送費、諸雑費を加えると日書連補助金の2倍ほどの費用がかかったが、組合員から感謝の連絡も多数あり、喜んで頂けたのが何より。
しおり作成に当たり企画から各書店への発送と多大な尽力をいただいた村田事務局長にも感謝したい。
(中島良太広報委員)

5月まで無料でPOPダウンロード

トーハンは書店向け広報誌「しゅっぱんフォーラム」で紹介するPOPの作り方や展開事例をサイトからダウンロードできるサービスを提供中。4月1日から5月31日までの2カ月間、お試しダウンロードキャンペーンとしてユーザー名・ パスワードをオープンにして、アクセスを可能にしている。
「しゅっぱんフォーラム」は“書店を元気にするコミュニケーション誌”をコンセプトに、書店に身近なテーマを毎号取り上げているが、モノクロ印刷のため、「POPをカラーで見たい」「紹介事例を印刷して使いたい」などの声が寄せられていた。これに応えて昨年9月、POPサイトを開設したもの。同サイトでは、広告デザイナー伊東信子さんの「今月のおすすめPOP」ダウンロード、書店の事例を写真で紹介する「当店自慢のPOPです」が閲覧ができる。
編集部では「自店のメッセージをお客様に直接伝える有効なツールとして、POPで情報発信して欲しい」と呼びかけている。POPサイトのURLとアクセス方法は以下。
URL=http://homepage3.nifty.com/tohankoho/ユーザー名、パスワードともforum

5月から20周年フェア/ワニの本のKKベストセラーズ

KKベストセラーズは新生20周年を記念して、5月から12月まで感謝フェアを展開するが、第1弾として5月から「ワニの本・ワニ文庫ベストセラーパレード」を3千書店、6千セットを目標に実施する。
同フェアでは「ワニの本」「ワニ文庫」各平台セット、ワニ文庫・ベスト時代文庫棚用セットを用意。ワニの本Sセットは1冊100円、A~Eセットは1冊70円、文庫本は1冊50円の報奨金。さらにセット実売率が70%を超えた書店には、ダブル報奨として1冊10円をプラスして支払う。
申込締切は4月25日、搬入日は5月15日を予定。販売条件は平台セットが3カ月延勘、棚セットが4カ月長期委託。
7月には第2弾「ベスト新書創刊6周年フェア」、9月に第3弾「ワニの本」「ワニ文庫」スーパーセレクション、12月に第4弾「ワニの本」「ワニ文庫」新春ベストセラーパレードを企画している。
〈ワニの本平台セット〉
▽Sセット(全点)50点250冊、本体予価33万2075円▽Aセット30点150冊、21万715円▽Bセット25点125冊、16万6215円▽Cセット25点125冊、16万6575円▽Dセット25点125冊、16万5500円▽Eセット25点125冊、16万5860円
〈ワニ文庫平台セット〉
A~Eセットから3セット以上申し込む。各セット10点60冊
▽Aセット・3万3430円▽Bセット・3万3657円▽Cセット・3万3335円▽Dセット・3万7118円▽Eセット・3万4467円
〈ワニ文庫・ベスト時代文庫棚用セット〉
▽ワニ文庫60点60冊、3万4088円▽ベスト時代文庫60点60冊、3万8695円
※11月に棚入れ替え用セットを搬入

主婦の友SPに一元化/本社は事業部制度を導入

主婦の友社は4月1日付で事業部制を導入。第1事業部は『主婦の友』『Como』『健康』『ゆうゆう』『Pre―mo』『Baby―mo』『園芸ガイド』『プラス1リビング』『雑貨カタログ』『ほっとくる』及び関連書籍・ムックを担当、第2事業部は『Cawaii』『Hanachu』『ロトナンバーズ』『mina』『SCawaii』『声グラ』『Ray』『GISELe』及び関連書籍・ムックを担当する。
第1事業部長は村田弘一取締役が管轄し、営業部長は藤井孝行氏、販売課長斉藤雅之氏。第2事業部長は荻野善之取締役の下に渡部伸営業部長、酒見英昭販売課長が付く。
また、同社の販売組織、㈱ブックメイトは4月1日から㈱主婦の友セールスプロモーションに社名を変更し、主婦の友社の販売促進部門と特販部門も新会社に一元化した。

㈱主婦の友セールスプロモーション
代表取締役社長
依田俊之
専務取締役岡﨑敏夫
同濱野泰一
取締役木村浩之
同柳澤憲
〔営業部地区担当〕
営業部長木村浩之
チーフ、北海道・東北・
北関東土橋芳勝
北陸・甲信越・埼玉
神輝哉
東京・中四国早乙女豊
東海・神奈川・静岡
岸本信也
近畿矢﨑謙三
九州・山口・沖縄・千葉
黒岩一慶
特販部長斎藤慎一郎
マネージャー伊藤純
チーフ星静子

受賞

◇吉川英治賞
第41回吉川英治文学賞に宮部みゆき氏『名もなき毒』(幻冬舎)、第28回吉川英治文学新人賞に佐藤多佳子氏『一瞬の風になれ』(講談社)、第41回吉川英治文化賞に雨宮清、菊本照子、桜井政太郎、左野勝司、掘田健一の各氏が決まり、11日午後5時より帝国ホテルで贈呈式が行われた。
贈呈式では吉川英治国民文化振興会野間佐和子理事長から各受賞者に賞状と賞牌、賞金が手渡されたあと、選考委員の井上ひさし氏が「宮部氏の『名もなき毒』は、加害者のくせに被害者面するという時代の病を人物化した手腕が魅力」と選評。『一瞬の風になれ』について高橋克彦氏は「短距離レースをテーマに、走ることの緊張と感動を描き素晴らしい」と絶賛した。
これに対し宮部氏は「受賞を励みに貪欲に書き続けていく」と御礼の言葉。本屋さん大賞に続いての受賞となった佐藤氏は「足かけ4年かけて取材した。スポーツものを評価されてうれしい」とあいさつした。

『出版販売の基礎知識』第13版を発売

トーハンは書店実務マニュアル『出版販売の基礎知識』第13版を発売した。A5判2色刷208頁、頒価1050円。新書店人を対象に、書店で仕事をする上で不可欠の基本知識についてやさしくまとめている。
第13版ではISBNコード13桁化の対応、雑誌の効果的な演出を新たに加えた。また、トーハン桶川SCMセンター返品部門稼働に伴う変更点や返品実務についてもわかりやすく記載している。内容は出版業界の概要、書籍販売について、雑誌販売について、マルチメディア商品について、よくわかる書店の実務、接客について。巻末に業界用語集、月別販売ガイド、主な出版データ。

新入社員向けに接客基本セミナー開催

日販は新入社員、パート・アルバイトなどを対象に5月23日午後12時55分から日販本社で「接客基本セミナー」を開催する。
講師は、書店の指導経験豊富な㈲オフィセム・立野恵美子社長。講義とロールプレイングで接客の基本技術を学ぶ。
主な内容は①お客様に選ばれる書店とは、②知的&情緒的サービスが光る接客、③接客マナーを身につけて自分を磨くなど。
受講料は日本出版共済会加盟店3千円、未加盟店6千円。定員36名。5月16日締め切り。申込みは日販営業担当者または経営相談室まで。

本屋のうちそと

近隣の書店さんの甥ごさんで、修士課程の大学院で地域経済政策を専攻するお方がおられます。
当店に何度も足を運ばれ、ライトノベルに関して配本や仕入れの問題、販売の傾向などを聞き取り、棚段数やライトノベルが文庫のジャンルなのかコミックのジャンルの中で並べているか、などを調べて行かれました。
彼のすごさは、調査の区域を京阪神だけではなく、東京や名古屋にまで歩を進め、大小を問わず各書店の文庫棚段数の内、ライトノベルの占める割合まで丹念に調べている点です。
聞けば、不審人物の疑いで監視の中での調査ですから、メモを取る訳にもいかず、ましてや携帯で写真を撮る訳にもいかない中で、胸に小型録音機を忍ばせ、独り言を呟くようにして、記録を残していったとの事。初めは棚の長さを計るために親指と小指の間の長さを基準に調査をする内に、概ね棚の長さが90センチを基準とし、60センチ棚もあることが理解できた模様です。
今は、当店のライトノベルの購入客にアンケート調査を実施し、50名の回答者に5百円の図書カードを提供。その経費は彼が負担しています。将来のことを尋ねると、修士論文で完結するつもりがなく、博士課程でもこのテーマを続けて行きたいと言っています。
彼のような若い研究者が現れたと言うことは、もはやライトノベルはサブカルチャーでもジュブナイル(児童向け)でもなく、十分に成熟した「商品」だといえるのではないでしょうか。
(井蛙堂)