全国書店新聞
             

平成15年1月1日号

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「活字文化再生へ地域書店の役割強化」――昨年、日書連の取り組みで一番の課題はポイントカードの対応でしたね。
萬田会長再販契約書が改定された以降の焦点はポイントカードでした。
大脇雅子参議院議員の質問状に対する小泉首相の答弁書で、ポイントカードについては再販契約の当事者間で決める問題であることが明確になりました。
これを受けて、日書連は中村再販研究委員長が中心になり、民―民契約がはっきりした以上、ポイントカードが値引きであることを確認すること。
同時にポイントカードを行っている書店には、版元から再販契約書に基づく措置をとってもらいたいと要望を出しました。
その後、昨年夏頃から電気量販店が一般書も置いて、5%のポイント付与を公然と行うようになりました。
これは消費者に対する明らかな値引きです。
昨年夏の東北ブロック大会で、違反店の行為は業界に対する反逆だと強く警告しました。
現行ポイントカードのほとんどが値引きという認識は出版社も一致しています。
ほかにもそういう事例が出て来ましたので、再度、版元への呼びかけを9月以降始め、11月になると小学館、講談社から「ポイントカード中止のお願い」の文書が直接、量販店、あるいは取次に出され、これを受けた取次が週報などで取引書店に通知しました。
――従来より一段階進んだ対応と考えられますね。
萬田10月に開かれた倉敷の移動理事会では、われわれが集めた資料や伊従顧問弁護士との検討結果を公表し、大脇議員が引き出した小泉首相の答弁書も書店新聞に掲載して情報開示をしました。
ポイントカードを放置することは再販制度の崩壊を招く。
再販制を形骸化するような行為には断固たる措置をとるべきだという日書連の方針を内外に示したわけです。
その後、各県にポイントカードの担当者、日書連にもこの問題の専任者を置いて情報収集することにしました。
各県組合からも版元に働きかけをしてもらう狙いです。
――量販店のポイントカードは、収束する方向に向かっているのですか。
萬田小学館は大手8社に警告書を送りました。
期限を付けて回答を求めています。
個店に訪問して趣旨説明もしたと聞いています。
取次も真剣な対応を進めるように変わってきた。
近くその成果は必ずあがってくると思います。
多くの出版社が同じような考えを持っていれば、事態は沈静化するでしょう。
――講談社、小学館以外にも書協会員社を中心に多くの出版社が見解を発表していますね。
萬田専門出版社も、量販店では自社の本が扱われていないと少し腰が引けていましたが、再販を堅持する姿勢が改めて再認識されたのではないでしょうか。
再販制度の弾力化はあくまで時限再販、部分再販であって、書店を通じて全国の読者に同じ適正価格で出版物を提供することが「消費者利益を損なわない」ことだと考えています。
公取委の言う「価格設定等の多様化」は、年間購読者への割引、大量一括購入者への割引が版元の承諾を得て実施されてきています。
――このところ毎年書店が減り、日書連の加盟店も8300店まで減少しました。
この原因をどのようにお考えですか。
萬田確かにここ3年間、組合員の減少は毎年5百店を越えています。
12月理事会への報告でも4月からの累計で330店減っています。
ただ、日本の小売業は最盛期の170万から今は140万を切って、開業率が廃業率を下回る状況です。
コンビニでもローソンが年間5百店、ファミリーマートも250店退店する厳しい経済情勢です。
必ずしも書店業界だけが減っているわけではない。
書店業界は今までは中小規模の閉店が多かったが、小規模店の減少は数としては少なくなってきた。
底入れも近いと思っています。
しかし、減ると同時に新しい加入がないと組合や団体は維持できません。
新陳代謝があってこそ、組織が維持され、活性化する。
常に新しい組合員加入の働きかけをしていかないといけません。
そのため、取次に協力要請を行って新しい組合員の掘り起こしと、新規開業の勧誘、支店の加入をお願いしている。
取次からもデータをいただく。
各県組合も加入しやすい状況を作るよう組合員の啓蒙や組合員のメリットをPR必要があります。
地域が元気になるのが国の施策の方向ですから、町の中心に書店があり、文化発信の役割を果たしていくことで存在感を発揮していただきたいと思います。
――組合員が減ることで日書連の財政に対する影響はいかがですか。
萬田じわじわ出てきています。
それで、早め早めに手を打っているわけで、書店新聞も週刊発行を月3回刊にしました。
コミュニケーションの大きな手段である新聞を減らすというのは厳しいが、そこまで踏み込んで今手を打たないと、いずれそういう事態が生じてからでは遅い。
理事会の開催などについても皆さんの意見を聞きながら、できるだけ経費を削減する方向で取り組んでいます。
――万引き問題では、東京組合が都議会に青少年条例の改正を請願しました。
萬田万引きそのものは窃盗です。
古物営業法の改正を働きかけましたが、これは平成7年に規制緩和の方向で改正されていて、逆に戻すのはむずかしい。
各都道府県には青少年保護育成条例があり、38県で青少年からの買入を禁止しています。
ただ、それが運用されていない。
だから未成年が換金目的で万引きした本を新古書店に持ち込んでいる。
各都道府県で条例を整備し、運用強化してもらうことが一番です。
各地域の警察などと連携をとれば、青少年の非行化防止にもつながります。
東京都には3年前から陳情していましたが、進展を見なかったので、昨年9月に請願に切り替えました。
古物営業法と条例の整合性、青少年へ加罰的条例にならないか、地域の青少協の理解が得られるかなどの問題もあり、簡単に各会派の賛同が得られませんでしたが、ようやく12月に都議会で受理してくれました。
ICタグについては、日本出版インフラセンターで検討を始めることになりました。
新年になれば新しい提案もあると思います。
ICタグは意外に早まるのではないでしょうか。
物流にも利用できるということなので流通改善にも革新的な役割を果たすでしょう。
著作者も、コミック作家が意見広告を出すとか、シンポジウムを開く。
文芸家協会、ペンクラブも関心を示しています。
万引きやレンタルは作品の再生産につながらず、出版業界を弱体化させます。
日書連も検討委員会に役員を送り取り組んでいます。
――読書推進についてはいかがですか。
萬田一昨年12月に子ども読書活動推進法ができ、昨年8月には基本計画が出ました。
各自治体が計画を立てて参加するということで、都道府県や各市町村から問い合わせが来ています。
予算も5年間で毎年130億円が地方交付税として予算化されます。
今後図書購入に使ってもらい、予算流用されることがないよう働きかけていきます。
子ども読書推進会議が中心になって、岡山県をモデルに総合化の提案もあります。
読書会や読み聞かせを担っている書店もあります。
教育改革で総合学習の時間もできて、各地域で様々な取組みが行われています。
朝の読書運動も1万1千校を越えました。
学力低下が叫ばれる一方で、国語力に関する本が約3百種類も刊行され、活字文化に対する関心が高まっています。
書店がそういう動きを敏感にキャッチして読書活動に役立つ働きかけをしていくべきです。
――「ハリー・ポッター」で責任販売制が浮かび上がってきました。
萬田責任販売制については、かねがね日書連では①事前に出版情報を流す、②低正味、③返品歩安入帳など、買切制8項目を示しています。
これは藤原流通改善委員長に進めてもらいます。
取次からも契約販売などの考えが出ています。
返品許容量など日書連の考えと違う面もありますが、業界三者で取引条件を見直し、システムを変えていく話し合いをしていきたいと思います。
――年末に消費税の見直し案が出てきました。
萬田政府は16年4月1日から総額表示方式にするという方針を打ち出しています。
出版業界は平成元年の消費税導入、9年の税率アップと、それぞれ多大な時間と費用をかけてこれに対応してきました。
世界的にも出版物の大部分は軽減税率が使われています。
日書連は出版物はゼロ税率または軽減税率を主張してきました。
価格表示の問題も含めて、出版物は現行の5%を上限に、これを守りたい。
日書連の年末の理事会でも改めてこの方針を確認しています。
消費税の問題は、来年6月から9月にかけて統一地方戦、総選挙が予想され、年度後半の課題としてクローズアップされるでしょう。

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2003年が明けた。
長引く不況で消費が一向に回復しないせいか、今冬は例年より寒さが身にしみる。
出版業界は今年、どこへ進もうとしているのか。
年頭に当たって、日書連萬田貴久会長に日書連の課題と展望を聞いてみた。

値引きと景品明確化

日書連は12月19日午前11時から書店会館で平成14年最後の定例理事会を開き、ポイントカードの対応などについて審議した。
この結果、当面は実施店に対する大手出版社の対応を見守ることとし、各県組合には窓口となる担当者を置いて、個々の事例について情報を収集していく方針を確認した。
ポイントカードをめぐる出版業界の動きについて中村再販研究委員長が報告。
出版社の対応では、講談社小此木孝夫雑誌販売局長がヤマダ電機を訪問し、同社の出版物にはポイントカード提供を中止するよう求めたほか、小学館は5%のポイントを提供している8社に「ポイントカードは値引き」という文書を送付したこと、出版社の意向を受けてトーハン、日販、栗田など取次各社が再販契約遵守を取引先書店に通知したことが明らかにされた。
中村委員長はさらに、理事会の前日12月18日には岩波書店を訪問し、後藤営業部長にポイントカードに対する見解表明を求め、朝倉書店、東京布井出版も近日中に態度を明らかにすると説明。
「当面、出版社の対応を見守っていきたい」と述べた。
このほか、各県にポイントカードの担当者を置く件では、47組合中、37組合でさっそく担当者の届け出があり、具体的事例を日書連に報告してもらうことになった。
今年7月に改正された景品規約の問題では、公取委の助成を受けてパンフレット「景品提供のルール」を1万部作成。
各県組合を通じて書店に配布することが報告された。
また、公取委に判断を求めていた「景品」と「値引き」の事例については、12月17日付でポイントカード、割引券、図書券提供などの具体的ケースについて個々の判断と適用条文が公取委から示された(4面に全文掲載)。

販売条件、検討課題に

『ハリー・ポッター』第4巻の正味問題について、藤原委員長は「いかにベストセラーが約束されているとしても、書店が買切りのリスクを負う以上、マージンは増えて当然。
静山社は申し込みを満数配本するために買切りにしたとしており、次回、第5巻は(販売条件について)ご相談の上、進めたいと約束した」と報告した。
沖縄県の発売日の遅れに関しては、静山社から配送を一任された取協輸送研究委員会が雑誌の積み込み基準を適用して出荷。
沖縄の遅れについては配慮がなかったという。
一方、沖縄ジャスコが県内の他書店より3日早く販売したことは協約違反として、イオングループからトーハンに、トーハンから沖縄組合にそれぞれ詫び状が出されたことが報告された。
大阪・ワラヂヤ出版が倒産して、書店が在庫していた地図の返品が宙に浮いている。
藤原委員長は出版社倒産時の対応には一定のルールが必要とし、今後、取次に話し合いを求める。
藤原委員長談話「『ハリー・ポッター』の買切りについて静山社は『予約数を確実に配本するため買切りにした』としている。
230万部の初版を申込数通り配本したことは賞賛に値する。
しかし、書店が買切りのリスクを負う以上は低正味にすべきだ。
次回はご相談の上、進めたいとしており、買切り低正味を申し入れたい」

共済会給付(12月)

(14・11・21~14・12・18)▼病気傷害玉造郡鳴子町字湯元こけし書房佐藤きよ殿2口日立市鹿島町大島書店大島良彦殿3口中央区月島小出書店小出幸雄殿2口上田市中央平林堂書店平林茂衛殿20口吉野郡吉野町上市本迫書店本迫宏典殿三豊郡豊浜町大字和田浜合川文川堂合川浩司殿北松浦郡生月町館浦山下書店山下藤吉殿2口仙台市青葉区上杉興文堂書店菅原庚一殿3口▼死亡弔慰石岡市国府たかぎ高木興一殿7口右京区太泰安井車道町文佳堂西川いさ殿▼病気傷害・死亡弔慰南佐久郡臼田町臼田小桝屋書店森角とみ殿▼配偶者死亡(佐々木弘子)栗原郡栗駒町岩ケ崎六日町昭和堂佐々木正一殿3口同(前田美保子)横浜市青葉区荏田町教栄社前田和廣殿2口▼水害青森市新町成田本店成田耕造殿10口30万円▼風害大田区山王町田書店町田美代子殿2口60万円同(住宅)葛飾区高砂高砂書房長谷川行正殿3口9万7千円▼その他被災鹿島郡神栖町神栖マルエス神栖店小林智殿10口20万円尼崎市立花町小林書店小林徳治殿2口4万円宍粟郡山崎町仲居安井書店BOOKLAND店安井克典殿4口8万円(口数のないものは1口)

学校図書館納入テーマに研修会

山形県書店商業組合は12月12日午後3時より山形グランドホテルで学校図書館コンピュータ化システム研修会を実施、32名が出席した。
研修会は五十嵐専務理事のあいさつで始まり、日書連情報化委員会志賀委員長が基調講演。
学校図書館の蔵書データベース化、ネットワーク、各県組合の対応、教育委員会の考え方などが説明された。
続いて、トーハン図書館営業部大槻一雄シニアマネージャーから「eスリップによる共有蔵書データベース活用」が、日販図書館サービスシステム営業課阿部進氏から「CASA図書館システム」が、教育システム長尾幸彦専務はプロジェクターを用いて「日書連マークを利用した図書館インフラへの対応」を具体的に説明した。
山形県では学校図書館への納入は大半が手作業で行われており、日書連マークを採用することでカードやラベルが手軽に作成できると期待されている。
(原田吉則広報委員)

11月は再び前年割れ

日販調べの11月期書店売上げは平均2・2%減で、再び前年割れとなった。
規模別では40坪以下店が6・6%減で大きく落ち込んでいる。
41~80坪店は3・9%減、81~120坪店は1・5%減、121坪以上店は0・6%減。
ジャンル別では、文芸書が16・1%増、児童書も4・8%減と好調。
これらのジャンルは先月に引き続き『ハリー・ポッター』効果が続いている。
しかし、ここでも40坪以下店は文芸書で8%、児童書で6%のマイナスと振るわない。
文庫はテレビドラマ化におされ『アルジャノンに花束を』(早川書房)が好調。
『TRICK2』(角川書店)、『話を聞かない男、地図が読めない女』(主婦の友社)、『理由』(朝日新聞社)の売れ行きも同ジャンルを支えている。
客単価は1086・8円で前年比8・6%増。

消費税率上げに反対

〔経営取引〕与党3党が平成15年度税制改正大綱で、消費税については簡易課税2億円の引き下げなど中小事業者に対する特例措置の見直しを図り、総額表示方式の義務付けを打ち出している。
これについて、下向委員長は「益税対策は税率値上げのための環境整備が狙い」と指摘。
出版物については、■現行の5%を上限に、ゼロ税率または軽減税率を目指すこと、■表示方式も現行の書籍外税、雑誌内税方式を維持する方針を改めて確認した。
取引約定書の改訂問題では、取次との間に具体的な事例が起これば日書連に相談してほしいとし、大川事務局長が相談窓口となる。
〔スタートアップ〕インターネットで雑誌定期購読サービスを行う「富士山マガジンサービス」について、井門委員長から説明があり、同社との提携を検討していることが報告になった。
ICチップ導入は、日本出版インフラセンターに専門委員会を設けて検討していくが、万引き防止だけでなく単品管理にも利用できることが説明された。
JTB出版の『おとなの旅時間』は東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で3月発売号の販売促進を行うことになり、販売協力店の申し込みを募ることになった。
〔組織強化〕取次に対する組合加入の協力要請は、10月のトーハン、日販に続いて11月27日には大阪屋鈴木社長、12月11日には栗田、中央社、協和の各社社長と面談。
加入促進をお願いした。
年明けには残る太洋社、日教販の2社を訪問する。
鈴木委員長は「取次訪問の成果はすぐには出ない。
11月も全国の脱退は30件あり、このうち廃業が25店と大半。
経営が安定化する方策が必要だ」と述べた。
〔指導教育〕「未成年者からの書籍買上げには年齢や親の同意確認を義務付けて」と、東京組合が青少年条例改正を請願している問題で、都議会は12月16日にこの請願を受理したことが報告された。
今後、文教委員会に付託され、委員会審査で採択されれば本会議にかけられ採択される。
萬田会長は「ようやく一番目のハードルを越えたところ。
各県でも請願活動を行ってほしい」と要請した。
〔情報化〕学校図書館納入に利用する日書連マークの説明会を各県単位で開催している。
12日に開かれた山形組合説明会は、日書連が推奨する教育システムのほか、トーハンeスリップ、日販casaも含めての説明会だったと志賀委員長から紹介があった。
13日には学校図書館協議会石井理事長を訪ね、日書連のシステム対応を説明。
一定の理解を得たようだと報告された。
志賀委員長は「学校図書館市場は8割がまだ手付かずで、この2年が勝負」と、地元書店による学校図書館への納入をバックアップしていく方針を述べた。
〔読書推進〕「第4土曜日は子どもの本の日」キャンペーンは、来春は茨城、奈良、島根に加えて岡山県でも実施することが報告された。
岡山県はJPICの読書推進モデル地区として、1年間にわたって読み聞かせ運動を継続し、取組みのプロセスをマニュアル化することにしている。
〔増売運動〕特賞5万円が当る春の書店くじのポスター・デザインが決定。
文化講演会は全国10会場のうち8地区で協賛出版社が固まった。
〔発売日〕来年の土曜休配は4月12日、6月14日、7月12日の3回予定されていたが、日書連は新学期が始まって最初の土曜に当る4月12日は休配日にしないよう取協に見直しを求めていた。
この問題について植村副委員長は、「4月12日は休配にしないで、翌年2月7日を休配にする方向で検討されている」と報告した。
新聞社系週刊誌が発売日協約に参加していない問題では、11月20日の発売日本部委員会に朝日新聞社から「速報性に重点を置く新聞社系週刊誌は、可能な限り早くお客様に読んでいただきたい商品」として、同時発売を拒否する回答が示されたことが報告された。
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.ポイントカードの場合について例1.書店が、お客様に書籍、雑誌の購入1000円につき、1ポイントを提供し、合計30ポイントになると、2100円相当の旅行券(物品を特定する)を提供する場合。
(その他の物品を決めて提供する場合も同様である)見解 景品に該当する。
条件 景品規約の制限により、提供できる額は、1000円×30ポイント×7%=2100円以内(1ポイントあたり70円相当額以内)実施できる期間(ポイントをためる期間)は、年2回60日以内とする。
適用条文 出版物小売業公正競争規約の第3条第2号、規則第1条。
例2.書店が、お客様に書籍、雑誌の購入1000円につき、1ポイントを提供し、合計30ポイントになると、自店で販売する全ての商品購入時に2100円を値引きする場合。
見解 値引きに該当する。
適用条文 景品類等の指定告示1.同運用基準6の(3)ア-取引通念上妥当と認められる基準に従い、取引の相手方に対し、支払うべき対価を減額すること(複数回の取引を条件として対価を減額する場合を含む)例3.書店が、お客様に書籍、雑誌の購入1000円につき、1ポイントを提供し、合計30ポイントになると、自店で販売するCD、文具の購入時に2100円を値引きする場合。
見解 値引きに該当する。
適用条文 上記と同様の適用条文による。
例4.書店が、お客様に書籍、雑誌の購入1000円につき、1ポイントを提供し、合計30ポイントになると、2000円相当のサービス券を提供する場合。
見解 景品に該当する場合でも、適用除外とする。
(総付景品の規制を適用しない)適用条文 一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限第2項の三-割引券その他割引を約する証票であって、景品類に該当する場合であっても、総付景品の規制を適用しない。
消費者告示運用基準第4項(2)-金額を示して対価の支払いに充当される金額証。
共通の割引を約する証票。
例5.書店が、一の商店街で共同で1000円の購入につき、1ポイントを提供し、合計30ポイントになると、2100円相当の特定した物品を提供する場合。
見解 景品に該当する。
条件 例1のと同様の制限の範囲となる。
期間制限はない。
適用条文 例1と同様の条文による。
.自・他共通の割引券、金額証等について例1.書店が、お客様に書籍、雑誌の購入10000円につき、商品券700円(7%)を提供する場合。
見解 この場合は二つの解釈があります。
この商品券が、書店での購入に使用できる場合は、景品に該当する場合でも適用除外となる。
(総付景品の規制を適用しない)この商品券が、書店での購入に使用できない場合は、景品に該当する。
適用条文 の場合は、ポイントカード・例4と同様である。
の場合は、出版物小売業公正競争規約第3条(2)、同規則第1条。
例2.書店が、お客様に書籍、雑誌の購入10000円につき、自店で販売するCD、文具の購入に使用できる値引券、サービス券700円を提供する場合。
見解 景品に該当する場合でも、適用除外とする。
(総付景品の規制を適用しない)適用条文 消費者告示・第2項の三、同運用基準4の(2)金額を示して対価の支払いに充当される金額証。
共通の割引を約する証票。
例3.書店が、お客様に書籍、雑誌の購入1000円につき、自店で販売する全商品の購入に使用できる70円(7%)の値引券あるいはサービス券を提供する場合。
見解 景品に該当する場合でも、適用除外とする。
(総付景品の規制を適用しない)適用条文 上記・例2と同様である。
例4.駅ビルに出店する書店が、お客様に書籍、雑誌の購入10000円につき、その書店及び駅ビル各テナントが共通に使用できる共通商品券700円を提供する場合。
見解 景品に該当する場合でも、適用除外とする(総付景品の規制を適用しない)適用条文 消費者告示2の三、同運用基準4の(2)ポイントカード・例4と同様の条文を適用。
例5.書店が、お客様に書籍、雑誌の購入1000円で、メガネ・時計店で商品の購入に使用できる100円以内のサービス券等を提供する場合。
見解 景品に該当する。
景品規約の制限により、提供できる額は、1000円×7%=70円または100円まで。
実施できる期間は、年2回、60日以内。
適用条文 出版物小売業公正規約第3条第2号、規則第1条。
.図書券又は図書カードの付加について例1.書店が、お客様に書籍、雑誌の購入10000円につき、図書券または、図書カード700円を提供する場合。
見解 景品に該当する場合でも、適用除外とする。
(総付景品の規制を適用しない)適用条文 消費者告示・第2項の三.同運用基準4の(2)-金額を示して対価の支払いに充当される金額証。
共通の割引を約する証票。
例2.書店が、お客様に書籍、雑誌の購入10000円につき、週刊誌「A誌」(特定商品)の引換券(700円相当)を提供する場合。
見解 景品に該当する。
景品規約の制限により、提供できる額は、10000円×7%=700円以内、実施できる期間は、年2回、60日以内。
適用条文 出版物小売業公正競争規約第3条第2号、規則第1条。
.出版物の取引で、別の書籍・雑誌を付加する例1.書店が、お客様にA社の文庫10冊(1冊500円)の購入に対し、週刊誌B誌を1冊提供する場合。
見解 景品に該当する。
出版物小売業公正競争規約の制限により、提供できる額は、500円×10冊×7%=350円以内。
実施できる期間は年2回、60日以内。
適用条文 出版物小売業の規約第3条第2号、規則第1条。
例2.書店が、お客様にA社の文庫10冊の購入に対し、1冊分値引きした場合。
見解 値引きに該当する。
適用条文 景品類の指定告示1、同運用基準6の(3)アの適用となる。

許容される景品の範囲

〔回数と期間〕景品をつけることができるのは「懸賞の場合」と「懸賞以外の場合」(総付け又はベタ付けともいう)については、又、両者を併せて実施する場合を含めて、年2回、60日以内に限られます。
〔懸賞の場合〕「懸賞」とは、「くじ、その他偶然性を利用して」当せん者を定める方法(たとえば、抽せん券、アンケートやレシートの抽せん、スピードくじなど)と「特定の行為の優劣、正誤」によって入賞者を定める方法(たとえば、じゃんけん、コンテスト、ゲーム大会、パズル、クイズなど)とがあります。
「懸賞」の場合の景品の最高額は、取引価格の20倍、10万円が限度です。
(たとえば、1000円の取引価格でくじ1枚の場合の最高額は2万円です)取引のない場合(たとえば、入店者すべてを対象にするアンケートの抽せんなど)は、その店の商品の最低の価格のもの(たとえば、週刊誌)を取引価格として、その20倍までです。
「懸賞」の場合の景品の総額は、実施期間中の売上予定総額の100分の2までです。
〔総付けの場合〕懸賞以外はすべて「総付け景品」です。
「先着順何名様」という場合もこれに含まれます。
総付け景品(いわゆる粗品)の最高額は、100円又は取引価格(お買い上げ額)の7%のいずれか高い方の価格です。
〔特例〕中元や年末・年始に継続購読者(得意客)に提供する物品(カレンダーやタオル、こよみ等)は、市価1000円までの価格の物品が認められています。
開店披露、創業記念等の行事の際は7日間以内に限って、来店者に200円までの物品を提供することができます。
これには、出版社から提供される宣伝材料、見本などを「粗品」として用いる場合も含めます。
日書連の「書店くじ」や、商店街の「福引」などの共同懸賞に参加することができます。
商店街又は、一定地域における事業者と共同で実施する景品類に該当するトレーディング・スタンプその他これに類似するサービス券等の提供に年間を通じて参加することができます。
ただし、規約上許容されている「総付け」景品の範囲を超えることになるものには参加できません。
「サン・ジョルディの日」などの記念行事に参加した場合には、来店者に対して200円までの物品を提供することができます。
〔その他〕景品の価格の算定基準はいずれも市価相当額です。
景品を仕入れるときの価格ではありません。
値引(複数回数の取引を含む対価の減額、金銭の割り戻し、同一商品の付加等)は、規約の制限を受けません。
ただし、次のような場合には景品規制の対象となります。
(ア)対価の減額又は割り戻しであっても懸賞の方法による場合(イ)対価を減額もしくは割り戻した金銭の使途を制限する場合(例:旅行費用に充当させる場合)(ウ)同一の企画において景品類の提供を併せて行う場合(例:金銭又は招待旅行のいずれかを選択させる場合)景品は物品に限りません。
金銭、商品券、招待、優待、運賃なども提供の仕方によっては、景品と判断されますからご注意ください。

新BIRDネットPOSデータ

〔ムック〕『ポケモンルビー・サファイア』小学館476円4-09-106075-7『富士山第5号』新潮社933円4-10-790106-8『私のカントリー43』主婦と生活社1380円4-39-161556-8『03年賀状CD-ROM』インプレスコミュニケーションズ1419円4-8443-1687-7『03シンプル家計ノート』オレンジページ276円4-8730-3209-1『かんたん家計ノート』講談社476円4-06-179386-1『03たまひよ家計簿』ベネッセコーポレーション580円4-8288-5635-8『賀状かんたんプリントCD-ROM2003年』成美堂出版880円4-415-09774-X『03印刷するだけ簡単年賀状Win版』アスキー980円4-7561-4163-3『決定版どんどん目が良くなるマジカルアイ』宝島社933円4-7966-2750-2〔単行本〕『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』静山社3800円4-915512-45-2『ハリー・ポッターと秘密の部屋』静山社1900円4-915512-39-8『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』静山社1900円4-915512-40-1『新・ゴーマニズム宣言12』小学館1100円4-09-389012-9『ハリー・ポッターと賢者の石』静山社1900円4-915512-37-1『ドラゴンクエストキャラクターズトルネコの大冒険3』集英社952円4-08-779203-X『日本よ』扶桑社1238円4-594-03765-8『ファイナルファンタジーヴァナ・ディールワールドリポートversion.021002』デジキューブ1500円4-88787-076-0『しまなみ幻想』光文社1600円4-334-92374-7『真・三国無双2猛将伝コンプリートガイド』コーエー1500円4-7758-0009-4〔新書〕『不知火海』講談社933円4-06-182286-1『貴賓室の怪人』角川書店857円4-04-788160-0『読書力』岩波書店700円4-00-430801-1『「超」文章法』中央公論新社780円4-12-101662-9『サイコロジカル上』講談社840円4-06-182283-7『サイコロジカル下』講談社880円4-06-182284-5『愛と言わない理由』ハーレクイン640円4-596-11818-3『十津川警部姫路・千姫殺人事件』講談社790円4-06-182276-4『女神の誤算』ハーレクイン640円4-596-21570-7『女は男のどこを見ているか』筑摩書房720円4-480-05964-4〔文庫〕『アルジャーノンに花束を』早川書房760円4-15-110101-2『話を聞かない男、地図が読めない女』主婦の友社667円4-07-235217-9『ロードス島伝説5』角川書店533円4-04-460427-4『宝島下』早川書房540円4-15-030704-0『黄金の石橋』文藝春秋524円4-16-766601-4『Trick2』角川書店600円4-04-362302-X『青の炎』角川書店667円4-04-197906-4『花探し』新潮社590円4-10-119120-4『トリック』角川書店600円4-04-362301-1『理由』朝日新聞社857円4-02-264295-5〔実用書〕『年賀状データ集』ナツメ社1380円4-8163-3339-8『パソコン・カンタン!年賀状2003』エム・ピー・シー952円4-87197-631-9『チェンジ・ザ・ルール!』ダイヤモンド社1600円4-478-42044-0『デジカメカンタン年賀状2003』エム・ピー・シー952円4-87197-547-9『ディノスコレクション特別編集号』扶桑社371円4-594-03713-5『明るい暮らしの家計簿2003』ときわ総合サービス429円4-88786-006-4『世界経済のニュースが面白いほどわかる本』中経出版1400円4-8061-1708-0『実用家計簿』高橋書店700円4-471-31025-9『ディノス2002秋冬号』扶桑社429円4-594-03606-6『すぐに使える年賀状&年賀Eメールまるごとパック〈2003年版〉』ナツメ社980円4-8163-3338-X〔コミック〕『名探偵コナン39』小学館390円4-09-126169-8『頭文字〈イニシャル〉D25』講談社514円4-06-361073-X『花より男子33』集英社390円4-08-847568-2『NARUTO14』集英社390円4-08-873341-X『有閑倶楽部19』集英社390円4-08-856421-9『エンジェル・ハート5』新潮社505円4-10-771065-3『花ざかりの君たちへ19』白泉社390円4-592-17265-5『ああっ女神さまっ25』講談社438円4-06-321142-8『BLEACH5』集英社390円4-08-873335-5『3×3EYES39』講談社514円4-06-361082-9

世界の老舗書店・有名店

■弘益文庫地下鉄2号線新村駅前の書店である。
地下1階、地上4階の専門書店である。
日本の書店そっくりの店である。
雑誌の配置、棚、レジ位置、カウンターの作り、サイン看板の出し方、階上階への案内等、日本の書店と同じである。
しかし案内板がすべてハングル文字であるので、解読できなかったが、洋書が散在していたので各階商品構成を知ることができた。
内容は次の通りである。
1階=文学、文芸2階=政治、経済、法学、社会、教育、哲学、TOEFL3階=コンピュータ書、工学4階=地図、医学、易学、自然科学地下1階=外国語書籍、中国書籍各階にレジがあり、要員は1名である。
1階のみ3名前後いた。
3階中央部に男女別々のトイレがあったが、書店としては珍しいレイアウトである。
梨大が近いので若者の利用が多く感じられた。
■明洞・日本書籍街ソウルの中心地ロッテデパートの前に日本の書籍、雑誌を販売する店が56店群生している。
ロッテ前の大通りではなく、一本中に入った裏通りである。
通りの感じは御徒町やアメヤ横町風であるが、商店が密集している程ではない。
この書店群では日本のアダルト本、娯楽雑誌、写真集等を陳列、販売している店が多い。
学術、教養からは離れた品揃えである。
亜進書林、旧光文書店、ブック明洞、培文書林、中華書局等である。
各店の大きさは間口1間2間、奥行3間5間といった小型書店ばかりである。
陳列は床から天井まで、日本の古書店風の陳列である。
店内が狭いので店主が路上に出て、店に空間を作っている書店もあった。
商品が主役で人間様は脇役である。
この書店街は端から端までは約400メートルくらいであった。
■世宗書籍地下鉄4号線明洞駅を下車し、世宗ホテル近くにこの書店はある。
この周辺は商店街であるが、世宗書籍は5階建てビルの1階にある路面店なのですぐわかる。
正面4間は総ガラスのウインドーなので書店だとすぐにわかる。
道路に面して雑誌を並べている様子は、日本のコンビニの風景と同じである。
ここから10分も歩けば明洞の中心地に行ってしまう立地である。
しかし明洞の端なので雑踏した商店街という印象はない。
奥行は20間あるから80坪の店舗である。
奥3分の1は売場が高くなっているので、店頭から見て迫力がある。
階段を4段昇った店の中心の所にベストセラーが並べられてある。
1位20位まで表示してあった。
日本の書店風景と変わらない。
こどもの本が見当たらず、専門書籍店である。
参考書コーナーには高校生、予備校生らしき人がたむろしていた。
レジは中央に1カ所、2名の男性社員がいた。
■崇文情報書店ソウル駅近くの書店である。
近くに養生中高校があった。
淑明女子大学もある。
筆者は地下鉄忠正路駅を下車して、徒歩5分でこの書店についた。
兄朴甲林氏が会長で、弟さんが社長で経営される書店である。
朴会長と日本語の上手い朴玉子女史に色々のことをお尋ねした。
この書店は納品の多い会社で、大学、会社企業、図書館等に出入りしている。
デザイン、芸術書、コンピュータ書に力の入った書店である。
雑誌はない。
ボトルに水をつめ、清涼飲料水も販売していた。
これは製造販売の一貫メーカーで、納品先はキオスク、学校、企業だという。
1階店舗、2、3階は事務所である。
人員配置は1階2人、2、3階各6人であるから、明らかに外商店であることがわかる。
実権は会長が握っているようで、筆者がお邪魔した時は、社長はちょうど外商に出掛けるところであった。
日本語の達者な朴玉子さんは日本人大歓迎なので、大変助かった。
日本の情報を熱心に聞き、韓国の情報も教えて下さるありがたい人であった。
■仁川空港書店インチョン空港は出来て2、3年しかたっていないので、新鮮さが残っている。
空港内SCの中央部に書店があるので、すぐわかる。
空港のカートは大抵ごつくて大きいのが普通だが、インチョン空港は違う。
量販店に置いてある小ぶりの手押しカートなので扱いやすい。
従ってまたこのSCで買い物をしてしまうのである。
銀行はSC内にあるので、余ったお札はいつでも日本円にしてくれる。
安心してショッピングできる。
書店は5間×10間の長方形の店で、2面は壁面棚6段で、ぎっしり本がつめられている。
中央は平台だけなので、見た目以上に店は広く感じられる。
入口部分にレジカウンターがあり、開放部が広いので、吸い込まれるように店に入ってしまう。
主力商品はガイドブック、地図、雑誌、ペーパーバック、みやげものである。
絵本、こどもの本も入口部分に目立つように陳列されていた。
■大韓音楽社明洞飲食店街の中に音楽専門店・大韓音楽社があった。
間口は2間と狭いが、奥行5間で、2、3階が全部楽譜なのが特色である。
ロンドンのフォイルズ書店で30坪くらいの広さ全部が楽譜ピース売場であったのにも驚いたが、この大韓音楽社も凄い。
1階は楽書、音楽関連書籍、エッセイ、学校案内、楽典である。
1階に店長張成元氏と女性社員1名がいた。
■英書専門書店教保文庫と永豊文庫のちょうど中間地点に英書専門書店がある。
店名を探したがただイングリッシュブックスとしか看板には書いていない。
2名の女性社員がまめまめしく働いている。
店の半分近くはこどものための絵本、学習書、辞書、おもちゃである。
成人向きにはペーパーバックス、辞典、語学書、ガイドブック、文学書、宗教書である。
店は20坪くらいであるが、店頭のウインドーの飾り付けが良く、つい入ってしまう。
クリスマスの時はさぞかし立派な装飾をするのであろう。

ふるさとネットワーク・近畿ブロック編

●滋賀全国各地には信仰の対象となる尊き御山があるが、鈴鹿西麓にある綿向山(わたむくやま)もその一つである。
司馬遼太郎が『街道をゆく』の中で「蒲生郡日野町を歩いた日は晴れていたが、町をつつんでいる陽の光までが、ぎらつかず、空に一重の水の膜でも覆っているように光がしずかだった。
(略)家並のゆきつくはてをながめてみると、むこうの屋根の上に淡く雪を刷いた岩山のいただきがのぞいていた」と記していたのが綿向山である。
日野は元々蒲生一族が築いた町で、その後商業都市として栄え、数多くの近江日野商人を輩出した。
先達が行商の先々で故郷の御山に思いを馳せ、苦労、努力、精進を重ねた事を考えると、不景気だと嘆いてばかりではいけない、「頑張らねば!」という気持ちにさせられる。
(石岡英明広報委員)●大阪大阪の一等地、大阪駅前第2ビルの5、6階に学習・集会施設「大阪市立総合生涯学習センター」が平成14年11月にオープンしました。
8研究室、5会議室があり、収容は445人です。
その他にギャラリー、情報ロビー、ネットワークラボなどがあります。
午前9時半から夜の9時半まで(日・祝は午後5時まで)使えます。
休館日は毎月第1・3火曜日と年末年始(12月28日1月4日)。
日本人の寿命がかつては考えられなかった程長くなり、一方で科学、知識の進展は早く、若い時に学習した知識では不十分で、世の中についていけなくなっています。
そのような時代に大阪一交通の便利な地、都会の真ん中で、中・高・老年者が学び、人間の喜びや楽しみを増大させ、人々の能力を向上、活性化させることは誠に素晴らしいことです。
(辻山昌佑広報委員)●京都京都の中心部・祇園に程近い四条大橋東詰にある南座では、師走の時期になると「まねき上げ」が行われる。
「まねき上げ」は師走の訪れを告げる京都の風物詩で、恒例の顔見世興業に先立って、出演が決定した歌舞伎役者の名前が縦1・8m、横32のまねき看板に勘亭流と呼ばれる独特の書体で書き上げられ、竹矢来を組んだ南座正面に飾りつけられる。
竹矢来の青い竹に墨痕鮮やかな太い文字のまねき。
晴れやかに上げ終わると塩まき式があり、出演者が顔を揃えて通行人に樽酒が振る舞われる。
まねきが上げられると、いよいよ師走。
2002年は出版業界にとって再販問題の一応の決着以外、明るい話題の少なかった1年だったが、このまねきにあやかってお客さんを招いて今後につなげたいと思います。
(棚橋良和広報委員)●奈良県立高田高等学校1年の生徒40名の手によって作られた「さわる絵本」6冊が大和高田市立図書館に寄贈されました。
これまで市内のボランティアグループでも作成され図書館に展示していましたが、同サークルでは探求科という課題学習の中で福祉をテーマに取り上げ、新たにアイデアを出し合い、夏休みを利用して作製に取り組みました。
同校の文化祭での展示後、「もっといろんな方に見てもらいたい」という生徒さん、そして先生の希望により、市立図書館でも展示するようになりました。
フェルトの生地に果物や迷路などのゲームが立体的に表現されたこれらの作品は、見ても触れても楽しめる、色鮮やかな絵本となっています。
図書館のカウンター前に常時設置されており、視覚障害者の方や幼児、母親に非常に好評を得ています。
(清水完勇広報委員)●和歌山テレビ「暴れん坊将軍」でも知られる徳川吉宗は、偶然が重なってなれるはずのなかった紀伊藩主、さらに将軍にまでなった「強運の人」だ。
1684年に紀伊藩主徳川光貞の四男として生まれた吉宗は、父や兄が相次いで亡くなったため1705年、思いがけず5代目の紀伊藩主となり、藩政改革に手腕を発揮した。
そして、このころ江戸では、7代将軍家継がわずか8歳で死去。
幼少で亡くなった彼には当然跡継ぎがいなかったので、次期将軍は水戸・紀伊・尾張の御三家から選ばれることになり、その中で藩政改革に実績のあった吉宗が1716年、第8代征夷大将軍に選ばれたのだ。
将軍になった吉宗は藩政の経験を活かして、「享保の改革」を実行。
武芸や倹約の奨励、目安箱の設置などの施策で幕府財政を見事に建て直した。
(堀康雄広報委員)●兵庫関西で商売をしている我々にとって、「あこれぞ新年」と言えるのは「えべっさん」が終わってからかもしれない。
毎年1月911日の3日間に行われる「十日戒」は、商売繁盛を願う人々の参拝で大賑わいとなります。
大阪の「今宮戒」と西宮の「西宮戒」では「えべっさん」の本家争いをしていますが、その昔大阪が難波津と呼ばれていた頃、上代の国は西方にあるとものの本にも書いてありましたので、隣町尼崎に住む私めとしましては、本家は西宮だとえぇなあ思ってしまいます。
えべっさんは耳が遠いので、正面でお願い事をしたら、必ず裏へも廻って音を立ててもう一度お願いして下さい。
お参りのあとは鯛や米俵の付いた縁起物の福笹をお求め下さい。
しかしそこは縁起物、決して値切ったりしてはいけません。
(中島良太広報委員)

埼玉県組合が児童書643冊を寄贈

埼玉県書店商業組合(植村稔理事長)は12月12日、埼玉県健康福祉部こども家庭課に児童書643冊を寄贈した。
寄贈した本の内訳は、小学校低学年用194冊、中学年用229冊、高学年用141冊、中学・高校・一般79冊。
12日午前10時に埼玉組合・高野専務理事、山口事務局員が埼玉県庁のこども家庭課を訪れ、栗原直樹主幹、牧内弘泰主任に寄贈趣旨を伝えて本を寄贈した。
寄贈本は、こども家庭課より、クリスマスに合わせて県内の児童養護施設、母子生活施設など多数の施設に配本された。
(長谷川正夫広報委員)

3月に大型ムック刊行

主婦と生活社は来春3月10日に大型ムック『最新こどもおもしろ学習館』を発売する。
AB判544ページ、本体価格3500円、雑誌扱い。
同社は8年前、1994年に『こどもおもしろ学習館』を発売。
11万5千部販売しているが、2年前に絶版扱いになっていた。
新版は学習指導要領の改訂に添って、小学校全教科を完全網羅。
総合学習、自由研究にも役立つ「こどもの常識百科」を目指した。
「恐竜はなぜ絶滅したの?」「首相の役目は何?」「安土城ってどんな城だったの?」など、Q&A方式により遊び感覚で知識が身に付く。
3大付録としてポスターサイズの世界地図&世界の国旗、総ルビ付最新日本地図、こどもおもしろパソコン学習館(別冊48頁)が付く。
記者発表会で同社古川一夫販売本部長は「この5年ほど大型ムックシリーズを休んできたが、『ポプラディア』や『ハリー・ポッター』など児童向けが大ブレークしており、久々に満を持してこの分野に挑戦する。
旧版を全面改訂しての新判だ」と説明。
今回は最低でも5万部以上の部数でスタートする。
販売報奨金は10~19部50円、20~49部100円、50~99部150円、100~199部200円。
事前に予約者名簿を送付した書店には「予約活動感謝賞」としてオリジナル図書券500円を進呈する。

人事

★祥伝社12月17日開催の定時株主総会と取締役会で、藤岡俊夫社長が退任し、代表取締役会長に就任。
竹内和芳取締役が社長に昇任した。
役員構成と担当は次の通り。
代表取締役会長藤岡俊夫代表取締役社長竹内和芳取締役(広告部、総務部、編集総務部)星亨取締役(雑誌第一編集部、雑誌第二編集部)深沢健一取締役(書籍出版部)渡辺起知夫取締役(販売部、業務部)村木博監査役小柳雅弘★東京出版物卸業組合12月17日の役員改選で以下の人事を決定した。
▽理事長=吉見壽文(東邦書籍)▽副理事長=鍬谷睦男(鍬谷書店)▽理事=武田三男(日本地図共販)関貴司雄(明文図書)細野寛行(弘正堂図書販売)堤晟輔(誠光堂書籍)▽監事=井田隆(大学図書)★世界文化社12月19日開催の定時株主総会で左記の役員を選任した。
◎昇任、〇新任。
代表取締役社長鈴木勤専務取締役(営業、総務担当)大塚茂専務取締役(編集担当)鈴木美奈子常務取締役(ワンダー事業本部担当)重松祥司常務取締役(広告本部本部長)小林公成常務取締役(編集統括)◎内田吉昭取締役(通販事業本部担当)鬼頭雅志取締役(ワンダー事業本部本部長)川面重雄監査役中島正紘役員待遇(編集副統括兼第一編集局局長)江川桂子役員待遇(通販事業本部本部長)加治陽役員待遇(販売本部本部長)平林和成役員待遇(ワンダー事業本部副本部長)〇金子正和※金治正憲取締役は退任し常勤顧問に就任した。
また機構改革により製作部は編集管轄になった。
★東京大学出版会12月21日付で次の機構改革・人事異動を実施した。
一、事務局に事務局長をおく。
一、事務局長・大江治一郎(経営企画本部長兼任)新体制は次のとおり。
〇昇任。
専務理事渡辺勲事務局長〇大江治一郎総務局長長坂正幸編集局長竹中英俊出版局長高橋朋彦営業局長山口雅己編集局次長羽鳥和芳総務部長辻保代

読みきかせらいぶらりい

〔2歳から/「だいすきなおはなし」/ひろかわさえこ=作/あかね書房〕きつねの子とたぬきの子は、だい、だい、だいの仲良しです。
たぬきの子は、くるくるぽん!きつねの子は、くるくるこん!と互いに好きなおもちゃ、食べ物にと順に化けあいますが、くるくるぽこん!といっしょに化けたら、さあ、どうなったんでしょうね。
〔4歳から/「ちいさなちいさなおばあちゃん」/エルサ・ベスコフ=作/いしいとしこ=訳/偕成社〕あるところに、ちいさな、ちいさな、おばあちゃんがいました。
おばあちゃんは、ちいさな、ちいさな家に住んでいました。
家の中のテーブルもイスも…。
「ちいさなちいさな」という繰り返しの言葉の心地良さを楽しむ絵本です。
ベスコフの処女作で、本邦初の出版。
〔小学校低学年から/「はちみついろのうま」/オリガ・ヤクトーヴィチ=絵/小風さち=訳/福音館書店〕髪の美しい娘が、許婚のために、森へきのこを採りにいきました。
すると鬼婆が現れて、魔法で娘を馬に変えてしまったのです。
娘は、許婚の鍛冶屋に知らせようとしますが…。
さあ、どうやって若者は娘をとりもどしたのでしょうか。
ロシアの雰囲気を伝える絵がファンタジックです。

野間文芸賞に高井有一氏「時の潮」

平成14年度野間文芸賞、野間文芸新人賞、野間児童文芸賞の受賞作が決まり、12月17日午後6時から東京・日比谷の帝国ホテルで贈呈式と祝賀会が開かれた。
受賞作は、野間文芸賞が高井有一氏の『時の潮』(講談社)、野間文芸新人賞が佐川光晴氏の『縮んだ愛』(講談社)と若合春侑氏の『海馬の助走』(中央公論新社)、野間児童文芸賞が征矢清氏の『ガラスのうま』(偕成社)。
野間文化財団の野間佐和子理事長から各賞が贈呈されたあと、選考委員を代表して松谷みよ子、川村湊、坂上弘の各氏が選評。
受賞者あいさつで野間文芸賞の高井氏は「このたび賞に恵まれ、この小説の方法では書き切れなかった時代の別の側面を書いてみたいという気持ちが、少しずつ芽生え始めている」、野間児童文芸賞の征谷氏は「うれしさとともにプレッシャーもある。
面白くて発想も新しい作品を書いていきたい」と語った。