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令和4年4月15日号

紙と電子のコミック市場、10・3%増の6759億円/4年連続のプラス、過去最高を更新/出版科研調べ

出版科学研究所が発行する『出版月報』2月号は、「コミック市場2021」を特集。これによると、昨年の紙と電子を合わせたコミック市場規模は、前年比10・3%増の6759億円と4年連続増加し、過去最高を更新した。紙は同2・3%減の2645億円、電子は同20・3%増の4114億円だった。
2021年のコミック全体(紙+電子)の推定販売金額は前年比10・3%増の6759億円で、4年連続のプラス。ピークだった1995年の5864億円を前年に超えたが、2年続けて過去最高を更新した。内訳は、紙のコミックス(単行本)とコミック誌を合わせた販売金額が同2・3%減の2645億円、電子コミックが同20・3%減の4114億円。出版市場における紙+電子のコミックのシェアは40・4%で、4割を超える規模に拡大した。
21年の前半は、巣ごもり需要の継続もあって『呪術廻戦』(集英社)、『東京卍リベンジャーズ』(講談社)が大ブレイクして市場を牽引。電子コミックも、前年に大幅増となったユーザーが定着した。緊急事態宣言がいったん解除された秋以降は売行きが落ち着いたが、年間ではプラスになった。
紙のコミックス単行本(雑誌扱い+書籍扱い)の販売金額は同0・4%増の2087億円。内訳は、雑誌扱いコミックスが同1・4%減の1849億円、書籍扱いコミックスが同17・8%増の238億円。
平均価格は同2・5%(14円)増の567円で、内訳は雑誌扱いコミックスが同2・4%(13円)増の546円、書籍扱いコミックスが同0・7%(5円)増の760円。原材料の高騰や運賃の値上げなどの影響で、4月から講談社の「週マガKC」が本体価格450円から480円に値上げ。小学館、秋田書店も22年内の価格改定を予定している。値上げによる売上への影響はあまりないとみられており、書店や作家への還元も含めて、価格設定を見直す動きが出ている。
新刊点数は同3・7%(481点)増の1万3420点となった。内訳は、雑誌扱いコミックスが同2・8%(249点)増の9272点、書籍扱いコミックスが同5・9%(232点)増の4148点。雑誌扱いコミックスは16年以来5年ぶりに増加。書籍扱いコミックスは、人気の「異世界もの」を多数刊行するKADOKAWAや双葉社などが点数を大きく増やした。
廉価軽装版コミックスの販売金額は同14・9%減の66億円で、新刊点数は同72点減の755点。コミック文庫の販売金額は同19・5%減の12億円で、新刊点数は同32点減の48点。廉価版、コミック文庫ともに市場は急速に縮小している。
売行きの動向を見ると、20年10月~21年3月にアニメが放映されていた『呪術廻戦』は全巻大きく売行きを伸ばし、21年前半の市場を牽引。21年12月公開のアニメ映画「劇場版呪術廻戦0」が興行収入100億円を突破して注目を集め、12月発売の18巻で電子版を含むシリーズ累計発行部数は6千万部を突破した。年中盤は『東京卍リベンジャーズ』が4月のアニメ放送を機に爆発的な売行きを示し、放送前の2月時点での累計8百万部から、22年1月には累計5千万部を超えた。大人気シリーズでは、97年連載開始の『ONEPIECE』(集英社)、94年連載開始の『名探偵コナン』(小学館)がともに100巻に到達した。
少年向けでは大ヒット作『進撃の巨人』(講談社)が完結、6月発売の最終巻は特に売行きを伸ばした。青年向けでは『キングダム』(集英社)などが継続してヒット。少女向けは、7月に実写映画化された『ハニーレモンソーダ』(集英社)が好調だった。レディースコミックは『ちはやふる』(講談社)など定番タイトルは売れているが新たなヒットは少なかった。
コミック誌の販売金額は同11・0%減の558億円、販売部数は同13・6%減の1億4878万冊で、3年連続の2桁減となった。推定発行部数は同9・4%減の2億5976万冊。返品率は同2・0ポイント増の45・2%で、部数を絞っているものの売行きが伴わなかった。創復刊点数は前年と同数の1点、休刊点数は同6点減の2点で年末時点の銘柄数は同1点減の191点だった。
コミック誌の動向を見ると、話題となった号の完売はあっても単発で売れる傾向が強く、総じて厳しい状況だった。個別のトピックでは、『別冊少年マガジン』(講談社)は「進撃の巨人」最終話掲載の5月号が完売し増刷。『別冊フレンド』(同上)は「東京卍リベンジャーズ」のシール付録を添付し完売、異例の3刷増刷がかかった。
電子コミック市場は、同20・3%増の4114億円。前年の巣ごもり需要で大きく拡大したユーザーが定着するとともに、さらに新規ユーザーを獲得した。緊急事態宣言解除の秋以降はやや落ち着いたが、年間では、爆発的に伸長した前年を2割も上回った。積極的に広告を出稿するなどして新規ユーザーを獲得したストアが好調を持続した。

式典・講演会のみ開催/全出版人大会

「第61回全出版人大会」は5月13日午後3時、東京都千代田区のホテルニューオータニで、新型コロナウイルスの感染予防対策を講じながら、式典・講演会のみを開催する。
大会委員長はポプラ社・千葉均社長が務める。出席は、第59回~第61回の長寿祝賀者・永年勤続表彰者、大会役員、日本出版クラブ維持員社等とする。来賓祝辞、懇親会を取りやめ、式典と作家・角野栄子氏による記念講演会を行う。

MBJの電子書籍情報、JPROのデータベースに無料自動登録/JPO

日本出版インフラセンター(JPO)の出版情報登録センター(JPRO)は、電子書籍取次のモバイルブック・ジェーピー(MBJ)が22年3月末時点で保有する電子書籍等の書誌情報の提供を受け、データベースに無料で自動登録を行った。
著作権法改正による国立国会図書館からの「入手困難本」個人向け送信が5月19日に開始するが、このサービスの対象となるのは、絶版等の理由で入手が困難であることが確認された資料に限定される。JPROが運営する書誌情報サイト「Books」は、同内容で違う形態のコンテンツが市場で入手できることを示し、「入手困難本」には当たらないと出版者が対応できる方策として、電子版、オンデマンド版、異版、オーディオブック等を表示できるようにしているが、掲載書籍登録数が234万点を超えている中で電子書籍は40万点程度の登録に留まっていた。今回の作業は、不足分の書誌情報を登録するために行ったもので、電子書籍とその底本の紐づけに関しては「honto」のデータを反映させた。

マンガ感想文コンクールをテスト開催/小中高生対象、オンラインで授賞式/JPIC

出版文化産業振興財団(JPIC)は、マンガを用いて子どもたちの学習や読書を楽しむための入口につなげてもらおうと、「マンガ感想文コンクール2021」(協賛・集英社)をモニター校の協力を得てテスト開催。グランプリ、特別賞の受賞作を決定し、3月19日にオンラインで授賞式を開催した。このコンクールは、22年度は多数のコミック出版社の協力により全国に規模を拡大して開催する方針。
コンクールは、作品を指定する「推薦漫画」と、作品を自由に選ぶ「自由漫画」を応募対象とし、小学校低学年・同高学年・中学校・高等学校の4部門でグランプリと特別賞を選定するもの。応募期間は21年7月1日~9月30日。今回はモニター校22校から1377通の応募があり、1月19日に最終審査を実施。4作品のグランプリと8作品の特別賞を決定した。最終審査員は、筑波大学教授の甲斐雄一郎氏、明治大学教授の藤本由香里氏、早稲田大学教授の町田守弘氏、作家・マンガ評論家のブルボン小林氏、週刊少年ジャンプ編集長の中野博之氏、りぼん副編集長の守分紘子氏が務めた。
授賞式では、グランプリ受賞者の受賞コメントや、最終審査員の講評、学校での取り組み紹介、オンライン上の「ジャンプ編集部見学ツアー」が行われた。『動物のお医者さん』(白泉社)の感想文で小学校高学年の部グランプリを受賞した吉田瑞希さん(神奈川県大磯町立大磯小学校5年)は、「このマンガへの私の思いがどんどんあふれてきて、それを形にしていくのはとても楽しい体験だった。私のこのマンガへの『大好きだ』という思いが少しでも伝わっているとうれしいです」と話した。
この他のグランプリ受賞者と感想文を書いたマンガは、小学校低学年の部が長谷川わかなさん(神奈川県大磯町立大磯小学校3年)〔『ブッダ』潮出版社〕、中学校の部が冨永子々さん(済美平成中等教育学校2年)〔『家庭教師ヒットマンREBORN!』集英社〕、高等学校の部が酒井啓祐さん(福井県立福井商業高等学校2年)〔『ONEPIECE』集英社〕。

「春夏秋冬本屋です」/「異業種交流で幸福度アップ」/愛知・近藤商店代表取締役・近藤五三六

6年前に結成された「豊田市の図書館を考える市民の会」に入らせていただき、図書館についての勉強などをしている。会員のほとんどが読み聞かせや児童図書館のボランティアをしている60、70代の女性。元々は違うボランティアの組織に所属していても、組織同士の繋がりがあるらしく、すんなりと手を組み結成できたようだ。
その方たちのバイタリティーには驚かされる。指定管理者制移行反対の署名活動、会報づくり、図書館長経験者や作家を講師に招いての勉強会や講演会、近場の様々な図書館へ見学に行ったり、遂には今までの活動内容を冊子にまとめて刊行したり(2冊出しました)と枚挙に暇がない。
昨年からは読書会が始まった。月に一度、課題図書(蔵書が10冊以上の本に限られるのだが)を決めて感想を述べる活動をしている。日頃読まないジャンルの本を読むのでちょっと辛いのだが、読書の幅が広がればという思いで読んでいる。人により感想や意見、着眼点が違っていてためになる。次回以降の課題図書選びも楽しい。
こんな活動ができるのもこの職業をしているからこそであって、書店組合での勉強も役に立っていると思っている。また、こんな人たちとの繋がりが出来て幸福度がちょっと上がったような気がする。皆様も自身の職業を活かした活動をしてみてはいかがでしょうか。

『二平方メートルの世界で』が受賞/JRAC「親子で読んでほしい絵本大賞」

JPIC読書アドバイザークラブ(JRAC、洞本昌哉代表幹事=ふたば書房)は3月15日、東京・千代田区の出版クラブで第3回「親子で読んでほしい絵本大賞」の贈賞式を開催した。
同賞は、JRACの選考委員50名が、出版文化産業振興財団(JPIC)の季刊誌「この本読んで!」で1年間に紹介された新刊絵本400冊の中から入賞作品12冊を選出。最終選考に参加したJRAC会員103名の投票で、大賞に『二平方メートルの世界で』(前田海音=文、はたこうしろう=絵/小学館)を決定した。フェアを4月下旬以降に全国書店で実施するほか、JRAC会員がおはなし会などで積極的に入賞作品を紹介していく。
大賞受賞作は、北海道在住の小学生・前田海音さんが闘病体験を綴った作文(北九州市主催「第11回子どもノンフィクション文学賞」小学生の部大賞受賞)をもとに、絵本作家のはたこうしろうさんが絵を描いて生まれた作品。
贈賞式で洞本代表幹事は、「絵本の枠を飛び出した骨太の12作を選ぶことができた。その中から投票で選んだ第1位を今日は華やかにお祝いしたい。1年間一緒にこの12作を広めてほしい」とあいさつ。前田さんは「文章を書くときは、人につなぐということを常に意識している。はたさんは私の入院生活を見たことがないのに、私の心の中をきれいに描いてくれた」、はたさんは「前田さんの文章に出会えたことは本当に幸運で、考えさせられいろいろな発見があった。これからもたくさんの人に読んでもらいたい」と話した。
2位以下の入賞作品は次の通り。
②『ぼくは川のように話す』(ジョーダン・スコット=文、シドニー・スミス=絵、原田勝=訳/偕成社)③『お月さんのシャーベット』(ペク・ヒナ=作、長谷川義史=訳/ブロンズ新社)④『まどのむこうのくだものなあに?』(荒井真紀=作/福音館書店)⑤『うちのねこ』(高橋和枝=作/アリス館)⑥『とっています』(市原淳=作/世界文化社)⑦『ねたふりゆうちゃん』(阿部結=作/白泉社)⑧『パパとタイガのとびっきりキャンプ!』(セバスチャン・ブラウン=作、聞かせ屋。けいたろう=訳/教育画劇)⑨『ごちそうたべにきてください』(茂市久美子=作、しもかわらゆみ=絵/講談社)⑩『おじいちゃんのたびじたく』(ソ・ヨン=文・絵、斎藤真理子=訳/小峰書店)⑪『梨の子ペリーナ』(イタロ・カルヴィーノ=再話、関口英子=訳、酒井駒子=絵/BL出版)⑫『うごきません。』(大塚健太=作、柴田ケイコ=絵/パイインターナショナル)

日書連のうごき

3月1日定期会計監査。
3月2日JPO運営幹事会に事務局が出席。
3月3日文字・活字文化推進機構理事会に矢幡会長が出席。
3月4日取引関連で日販奥村社長ほかとの意見交換に矢幡会長が出席。
3月9日図書館委員会。
3月15日本の日実行委員会に矢幡会長が出席。
3月17日JPO運営委員会に事務局が出席。
3月21日JPO理事会に事務局が出席(Web)。
3月23日文化産業信用組合理事会(Web)に矢幡会長が出席。
3月28日JPIC評議員会・理事会に矢幡会長(Web)、春井副会長が出席。
3月29日流通改善委員会。日本図書普及取締役会に矢幡会長、藤原、春井両副会長が出席。定期会計監査。

『ダーウィン事変』(講談社)が受賞/マンガ大賞2022

書店員を中心にした各界のマンガ好きが選ぶ「マンガ大賞2022」が3月28日に発表され、うめざわしゅん氏の『ダーウィン事変』(講談社)が大賞に選ばれた。
『ダーウィン事変』は、「テロ」「炎上」「差別」といったヒトが抱える問題に、半分ヒトで半分チンパンジーの「ヒューマンジー」チャーリーが向き合うサスペンスアクションコミック。マンガ大賞のほか、第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、「このマンガがすごい!2022」(宝島社)のオトコ編第10位など、数々の賞を獲得している。
同日都内で開かれた授賞式で、うめざわ氏の代理で出席した担当編集・寺山晃司氏がメッセージを代読。「名誉ある賞に選んでいただきありがとうございます。大賞に選ばれるとは驚きました。これも自分の幸運のおかげだと自負しております。その幸運は編集や作画スタッフなど多くの人に恵まれたことですから、名誉は皆で山分けします。読むのにパワーがいる漫画だなと思って描いているので、付き合ってくれる読者は有難いです」と喜んだ。
同賞は2008年に始まり、今年で15回目。選考対象は、2021年1月1日~12月31日に出版された単行本で、最大巻数が8巻までの作品。各選考員がマンガ大賞に推薦したいマンガ5作品を選出し、投票数が多かった10作品をノミネート。選考員が全ノミネート作品を読んだ上で上位3作品に投票し、集計の結果、大賞を決定した。

吉川英治文学賞、京極夏彦氏と中島京子氏に/文庫賞は上田秀人氏

吉川英治国民文化振興会が主催、講談社が後援する吉川英治賞4賞の発表が3月2日、東京都内のホテルで行われた。
受賞したのは、第56回吉川英治文学賞に京極夏彦氏『遠巷説百物語』(KADOKAWA)と中島京子氏『やさしい猫』(中央公論新社)、第7回吉川英治文庫賞に上田秀人氏「百万石の留守居役」シリーズ(講談社文庫)、第43回吉川英治文学新人賞に小田雅久仁氏『残月記』(双葉社)と一穂ミチ氏『スモールワールズ』(講談社)、第56回吉川英治文化賞に尾関清子氏(縄文時代の布を調査、研究し、真の姿を明らかにする)、木村マサヱ氏(30年以上にわたりアイヌの子どもたちの教育支援を続ける)、前田康弘氏(障害者・高齢者の更生保護施設を運営。全国のモデルケースとなる)。
京極氏の受賞作は、法では裁けぬ悪を倒す小悪党たちの活躍と、数々の妖怪を題材にとった仕掛けが魅力の時代小説シリーズの6作目。京極氏は「このシリーズで直木賞、柴田錬三郎賞、吉川英治文学賞をいただいた。1冊1冊スタイルも構造も変えていて、共通するのはお化けだけ。私の作品が評価されたというよりはお化けのおかげかなと思う。シリーズを20年近く書き、読者の皆さんとお化けのおかげでこの受賞に至った」と語った。
中島氏の受賞作は、シングルマザーとスリランカ人男性の恋愛を、日本の入管行政や非正規滞在外国人の問題と絡めて描いた作品。中島氏は「日本で生活することになった外国籍の方々の話という題材自体が世に出たがっていた。題材に呼ばれて書いた感じがする。小説は社会問題をやさしく解説するためのものではない。いかに小説としてきちんと作品にするかが大きな課題だった」と話した。

2月期販売額は10・3%減/コミックスの反動減が続く/出版科研調べ

出版科学研究所調べの2月期の書籍雑誌推定販売金額(本体価格)は前年同月比10・3%減となった。内訳は書籍が同5・7%減、雑誌が同17・0%減で、雑誌は6ヵ月連続で2桁減。雑誌の内訳は月刊誌が同18・8%減、週刊誌が同6・4%減。
書籍は返品がわずかに改善したものの、出回り金額が同6・0%減と送品が落ち込み、マイナスとなった。雑誌は前月に続きコミックスの影響が大きい。前年同月は「呪術廻戦」「鬼滅の刃」の既刊、「ONEPIECE」の新刊(いずれも集英社)が爆発的に売れ、コミックスだけで5割以上の伸びを示していたため、当月も雑誌の落ち込みが際立った。
書店店頭の売上げは、北京オリンピックの開催、大雪など悪天候での休業や時短営業の影響もあり、全体的に厳しかった。書籍の売上げは約10%減。いずれのジャンルも厳しく、文芸書は約7%減。雑誌の売上げは、定期誌が約10%減、ムックが前年並み、コミックスが約34%減。コミックスは前年の反動減で厳しい推移だが、「東京卍リベンジャーズ」(講談社)、「キングダム」(集英社)などの新刊は好調だった。

日販GHDグループ会社役員体制

日販グループホールディングスは、4月1日付のグループ会社の役員体制を次の通り決定した。◎印は昇任、○印は新任。
【出版共同流通】
代表取締役社長
北林誉
常務取締役新井栄二
取締役(非常勤)
川村興市
同(同)渡部正嗣
同(同)酒井和彦
監査役(非常勤)
小河洋一郎
同(同)真鍋朝彦
【日販物流サービス】
代表取締役社長
佐藤文哉
取締役会長髙田誠
常務取締役岡野正貴
取締役(非常勤)
酒井和彦
監査役(非常勤)
小河洋一郎
【中三エス・ティ】
代表取締役社長
小林正史
取締役新名基
取締役(非常勤)
野口瑞穂
同(同)小松和広
監査役(非常勤)
小河洋一郎
【NICリテールズ】
代表取締役社長
◎近藤純哉
取締役会長露木洋一
取締役髙野容宣
同○佐藤耕史
取締役(非常勤)
吉川英作
同(同)玉井俊也
同(同)長豊光
同(同)野口瑞穂
同(同)○田中宏樹
監査役(非常勤)
西堀新二
【リブロプラス】
代表取締役社長
玉井俊也
取締役野上由人
取締役(非常勤)
露木洋一
同(同)近藤純哉
同(同)○池田健
監査役(非常勤)
西堀新二
【ブラス】
代表取締役社長
◎助川弘幸
取締役会長近藤純哉
取締役(非常勤)
露木洋一
同(同)髙野容宣
同(同)長豊光
監査役(同)小河洋一郎
【積文館書店】
代表取締役社長
清地泰宏
常務取締役小野雄一
取締役髙木真之
取締役(非常勤)
露木洋一
同(同)岡田充弘
同(同)○近藤純哉
監査役(非常勤)
小河洋一郎
【Y・space】
代表取締役社長
渡辺肇
取締役○久保陵
取締役(非常勤)
露木洋一
同(同)髙木栄一
同(同)○近藤純哉
同(同)○川田晃樹
監査役(非常勤)
小河洋一郎
【日販アイ・ピー・エス】
代表取締役社長
佐藤弘志
常務取締役栗原道信
同宮崎聡
取締役牛山修一
同松本眞知也
取締役(非常勤)
平林彰
同(同)長豊光
同(同)梅木読子
監査役(非常勤)
西堀新二
【ダルトン】
代表取締役社長
君塚真
取締役(非常勤)
佐々木孝行
同(同)佐藤弘志
同(同)吉川英作
同(同)三塚航佑
同(同)○野口瑞穂
監査役(非常勤)
西堀新二
【ダルトンホーム・ディベロップメント】
代表取締役社長
鈴木達也
取締役副社長柿沢哲次
取締役佐々木孝行
取締役(非常勤)
君塚真
監査役(非常勤)
西堀新二
【ファンギルド】
代表取締役社長
梅木読子
取締役小幡祥文
同松浦有祐
取締役(非常勤)
平林彰
同(同)平岡隆
同(同)佐藤弘志
同(同)唐島夏生
監査役(非常勤)
西堀新二
【FGパブリッシング】
代表取締役社長
梅木読子
取締役(非常勤)
小幡祥文
同(同)松浦有祐
監査役(非常勤)
西堀新二
【日販セグモ】
代表取締役社長
安井邦好
取締役青木祐樹
同平井典子
取締役(非常勤)
吉川英作
同(同)徳田毅
同(同)○野口瑞穂
監査役(非常勤)
西堀新二
【日販テクシード】
代表取締役社長
藤澤徹
取締役会長(非常勤)
富樫建
常務取締役大久保由美
同川崎将嗣
取締役袴田浩孝
取締役(非常勤)
平岡隆
監査役(非常勤)
西堀新二
【日販ビジネスパートナーズ】
代表取締役社長
小松和広
取締役三塚航佑
同小口聡
同○西川原秀伺
取締役(非常勤)
酒井和彦
同(同)徳田毅
同(同)○佐藤耕史
監査役(非常勤)
小河洋一郎
【ASHIKARI】
代表取締役社長
富樫建
取締役(非常勤)
吉川英作
同(同)染谷拓郎
同(同)○野口亮
監査役(非常勤)
西堀新二
【B・Story】
代表取締役社長
◎新井康行
代表取締役副社長
五十嵐太右衛門
常務取締役蛯寿昇
取締役梅津清太郎
取締役(非常勤)
五十嵐勇大
同(同)○露木洋一
同(同)○山岸恒平
監査役(非常勤)
小河洋一郎
【МPD】
代表取締役社長
長豊光
取締役副社長◎鎌浦慎一郎
常務取締役田村浩樹
取締役麻井朗
同○日野泰憲
同○藤森治
同○三矢健
取締役(非常勤)
吉川英作
同(同)奥村景二
同(同)富樫建
同(同)髙橋誉則
同(同)○増田宗禄
同(同)○和田守正
監査役(非常勤)
平林彰
同(同)○片野真吾
【МPDパートナーズ】
代表取締役社長
麻井朗
取締役(非常勤)
藤崎剛士
同(同)関亜矢子
同(同)長豊光
監査役(非常勤)
西堀新二
【C5SP】
代表取締役社長
飯田哲哉
取締役吉岡一成
取締役(非常勤)
青山英生
同(同)長豊光
同(同)野口瑞穂
同(同)○小林正史
同(同)○三矢健
監査役(非常勤)
麻井朗
【いまじん白揚】
代表取締役社長
◎髙木栄一
取締役横井哲也
同○西村仁
取締役(非常勤)
露木洋一
同(同)○三矢健
同(同)○近藤純哉
同(同)○川田晃樹
監査役(非常勤)
小河洋一郎
【駿河屋BASE】
代表取締役社長
○近藤純哉
取締役○今井邦彦
同○佐藤雄希
取締役(非常勤)
○露木洋一
同(同)○杉山綱重
監査役(非常勤)
○西堀新二
【日本緑化企画】
代表取締役社長
富樫建
取締役野口亮
取締役(非常勤)
吉川英作
同(同)久保田英樹
同(同)西村栄造
同(同)鎌浦慎一郎
監査役(非常勤)
徳田毅

『学研の科学』が今夏復刊/創刊号の付録は水素エネルギーロケット

学研プラスは、実験キット付き科学書籍『学研の科学』を復刊し、創刊号を7月7日に発売すると発表した。創刊号の実験キットは「水素エネルギーロケット」。A4変形判、74ページ(本誌)、価格2970円(税込)。
新しい『学研の科学』は、実験キット、本誌、学習まんが「ひみつシリーズ」に加えて、オンラインコミュニティ「学研の科学あそぶんだ研究所」でのワークショップやイベントがセットになって、本物の科学体験を提供する。目玉の実験キットには、学研の教材開発のノウハウを惜しみなく注ぎ込んだという。
創刊号の水素エネルギーロケットは、電池を使わずに手回しで発電し、水から作った水素を爆発させて飛ばす仕組み。爆発は発射管の中だけで起こる安全設計で、家でも安心して飛ばせる。
オンラインコミュニティはスマホ・PC・タブレットからアクセスし、読者と編集部が直接つながる。家からワークショップやイベントに参加したり、編集部に質問することもできる。
本誌は、実験キットの遊び方や実験を多数紹介。創刊号では、本物のロケットの飛ぶ原理や宇宙飛行士若田光一さんのインタビューなどを掲載する。
学校や図書館で小学生に人気の学習まんが「ひみつシリーズ」では、1冊のまんがを通して楽しく知識が身につく。
学研は1963年~2010年、付録付き学年誌「1年~6年の科学」を刊行し、最盛期には「学習」と合わせて670万部と驚異的な発行部数を記録。同社は「手探りで向き合い、試行錯誤して答えを見つけていく科学教材。科学の変わらぬ価値を伝え、子どもたちに自身の手で新しい未来を作っていくことを願い復刊する」としている。

トーハンとメディアドゥ/書店で電子書籍を販売/都内3店で実証実験開始

トーハンとメディアドゥは共同で、書店店頭で電子書籍を販売する実証実験をスタートした。期間は4月1日から9月30日までの6ヵ月間。八重洲ブックセンター本店、ブックファースト新宿店、ブックファースト中野店の都内3店舗でスタートし、順次トーハングループ書店の他店舗へ拡大予定。
来店客はスマートフォンで書籍やコミックスのバーコードをスキャンすることで、メディアドゥが運営する電子書店「スマートBookストア」を通じて、その本の電子版を試読・購入できる。書店は電子書籍の販売数に応じた手数料を得る仕組み。対象の電子書籍は約30万点。
各店の売場では、電子化済みの商品を集めた「電子書籍フェア」コーナーを設置し、電子化率の高い文庫、コミック、ベストセラーコーナーでもPOPを設置する。
また、各店でキャンペーンを実施し、店頭の特設コーナーでスマートBookストアに新規会員登録した人と店頭で電子書籍を購入した後にアンケートに協力した人、先着200名に1000円分の電子書籍クーポンを進呈する。
トーハンとメディアドゥは2021年3月に資本業務提携を行ない、出版社や全国の書店とも連携しながら、リアルとデジタルを組み合わせた新施策を展開してきた。
今回の施策は、デジタル市場の成長力をリアル書店に取り込み、書店が有する「地域の知の拠点」としての機能をアップデートすることで読者の支持拡大につなげ、持続可能な書店モデル構築の糸口にすることが狙い。そのため、両社は出版社に向けて紙書籍の積極的な電子化を呼びかけていくとしており、トーハングループのデジタルパブリッシングサービスが電子化を請け負う体制を整えている。今後は継続性と発展性を見極め、トーハングループ外の一般書店を含む本格展開を目指すという。

ジェンダー表現のガイドブック発売/現役新聞記者による「気づきの書」/小学館

新聞労連ジェンダーガイドブック編集チームはこのほど、小学館から『失敗しないためのジェンダー表現ガイドブック』を上梓した。四六判、262ページ、定価1650円(税込)。
同書は「ジェンダー平等を日本で早く実現したい。それにはまず、メディアが発信する記事から見直さなければならない」と考える現役新聞記者やフリージャーナリストらの強い危機感から生まれた。SNSで誰もが発信者になれる時代に、ジェンダー表現のリテラシーを高めることは必須。その手引き書的な一冊となっている。
無意識の偏見と男尊女卑、性別役割分業の刷り込みなどジェンダーの視点で見直すとたくさんの問題点が見えてくる。同書では新聞やウェブで使われがちな表現の問題点を指摘し、まずは言い回しや書き方から見直していきましょうと訴える。
▽「美しすぎる市議」がダメな理由が分からない▽女医、女子アナと普通に言っている▽「女性ならではの気配り」は褒め言葉▽「薄着の季節だから痴漢に注意」のどこが問題か分からない▽女児の出産祝いはピンクを選んでしまう――一つでも当てはまる人は、この本を一読することをおすすめしたい。
日本新聞労働組合連合(新聞労連)に加盟する全国紙や地方紙、通信社や個人加盟の労働組合の組合員約20人で構成する編集チームは、「本書を読み終えた時、今まで当たり前だと思って見てきた表現に違和感を持っていただけたらうれしい」という。現役新聞記者たちが自省の念を込めて贈る「気づきの書」。

「本屋のあとがき」新連載開始のお知らせ

[編集部より]今号より新連載エッセイ「本屋のあとがき」が始まります。千葉県船橋市のときわ書房本店で文芸書・文庫を担当し、ミステリー小説の書評でも活躍する宇田川拓也さんが、気になる本・作家や、日々の仕事の中で感じたことなどを綴ります。毎月15日号掲載。ご期待ください。

「本屋のあとがき」/「ひとと向き合い愛された店」/ときわ書房本店文芸書・文庫担当宇田川拓也

本稿を書き始めるのとほぼ時を同じくして、ときわ書房本八幡店が5月末をもって閉店することがアナウンスされた。
筆者が勤めるのはJR船橋駅南口前にある本店だが、遡ること22年前、新人研修の一時期をこの本八幡店で受けており、他の支店に比べて思い入れも強く、とても残念でならない。
書店チェーンは、支店が増えても統一感を大事にするか、それとも現場の個性に任せるか、ふたつのタイプに分かれる。弊社は「現場の個性に任せる」派で、なかでも本八幡店はコミック売り場の際立ち方が尋常ではなく、漫画好きな方々の間で知るひとぞ知るスポットとして長らく愛されてきた。
ひとことでいうと、品揃えがマニアック。もちろん売れ線のコミックも扱うが、カルト的人気作家の作品やブレイク前の作品の押し出し方が強く、誠に玄人好みな売り場なのだ(そしてなぜかフロアで亀を飼っている)。
かつてその担当者に、商品選定や情報収集について訊いてみたことがある。さぞ膨大な量を読み込んで、常にアンテナを張っているのかと思いきや、返ってきた答えは意外にも「お客さんが教えてくれるの」という簡潔なものだった。よき商いとは、ひとと向き合うことであると痛感した。
いまSNSや地域のニュースサイトを見ると、閉店を惜しむ声がいくつも確認できる。勝負には敗けたが、こうして上がる声を、ひとと向き合ってきたからこそいただける勲章だと思いたい。