全国書店新聞
             

平成20年7月11日号

買切り選択は正味35%/取引条件2本建て/小学館『ホームメディカ』

小学館は11月18日に発売する『ホームメディカ新版・家庭医学大事典』の販売にあたって、RFIDタグを利用して①責任販売制なら書店マージン35%、②委託では通常正味――と、同一銘柄で2本建ての取引条件を採用することを発表した。
『ホームメディカ』の取引条件は、責任販売制の場合は小学館出し57%、取次出し65%で、委託制で出荷する場合は通常正味という設定。請求は買切り、委託のいずれの場合でも3カ月延勘払いとなる。返品の場合、責任販売制は書店から取次には3掛入帳、取次から小学館には2掛入帳となる。委託販売品の返品条件は通常通りの入帳となる。
販売促進費は責任販売制の場合はつけないが、委託の場合は10部以上1部につき50円。11月18日発売に間に合う注文締切は10月3日までに取次へ。
商品にはRFIDタグで固有のシリアル番号を付け、送付先と販売条件を把握できる仕組みだが、UHF帯のタグ読取リーダーがまだ普及していないため、ケース、帯に責任販売制と委託販売制を区別できるマークを付け、スリップも色を変えて目で区別がつく仕様にするという。
小学館大住常務は「各世代、男女を問わず売りやすい商品として『ホームメディカ』を選定した。新しい販売施策は利益も出やすく、巻き返しを図る突破口にしたい」と意気込みを述べた。

書店東北ブロック大会

第60回書店東北ブロック大会が7月8日午後2時から山形県天童温泉「天童ホテル」で開かれた。今年は第60回記念総会として「東北書店の現状と課題、そして未来」のテーマを掲げ、新文化通信社丸島社長の進行で各県代表6名によるシンポジウムが行われた。
山形県組合の設営で行われたブロック大会は出版社113名、販売会社・輸送など21名、東北ブロック各県から78名の書店が出席。大会第1部は高橋穣氏(高陽堂書店)の司会で始まり、はじめに藤原直ブロック会長があいさつ。藤原会長は「第1回東北ブロック大会は昭和24年で、60回の節目を迎えた。戦後昭和20年12月に日書連の前身が発足し、翌21年に全国を9地区に分けてブロック会ができた。第1回の参加者は書店27名と日販、主婦と生活社だった。当時、日配が封鎖機関となり、日配の買掛金、新会社への対応、地方売価をどうするかなどが議題だった。23年1月に小売適正利潤2割5分を求める声明が発表されたが、60年たった今でも実現されていない。書店の置かれている環境は厳しいが、皆さんの力で日書連、各県組合を盛りたて、発展させていきたい」と述べた。
日書連大橋会長は「個店で解決する問題、各県・ブロック、日書連で解決する問題とさまざまだが、再販、消費税などの対応と並んで読書推進運動が重要だ。読書の重要性については追い風が吹いており、未来志向で取り組んでいきたい」とあいさつした。
出版社、販売会社などを交えた大会第2部では新文化通信社丸島社長の進行で特別シンポジウム「自分の店を自分で守るために」が行われ、青森・鶴谷禄郎、岩手・上田中幸江、秋田・加賀谷龍二など6氏が経営活性化の対応を披露した。

日書連書店経営研修会

出版物の売上低迷が続くなか、有事出版社問題、返品入帳問題などで中小書店の資金繰りは一層厳しさを増しています。指導教育委員会では、キャッシュ・フローを中心とした資金収支の健全性を学び、併せて外商力の強化、雑誌販売力の向上といった経営力安定を実現するため、全国中小企業団体中央会の連合会等研修事業として、下記の通り書店経営研修会を開催いたします。

■日時=平成20年8月20日(水)午後1時~21日(木)午後1時10分
■場所=文京区・ホテル東京ガーデンパレス
■受講対象=日書連役員または都道府県組合役員(各組合2名程度、定員60名)
■参加費=無料(資料代1名千円を当日徴収)
■交通費=日書連役員旅費規程により支給
■宿泊費=全額支給(ホテル東京ガーデンパレス「シングルルーム」指定)
■申込み=7月18日(金)までに都道府県組合へ。申込多数の場合は指導教育委員会で調整。
■講義内容
第1講「書店の利益構造について」(ノセ事務所代表・能勢仁氏)
第2講「キャッシュ・フローを中心とした中小書店の事業力強化」(平井財務人事研究所代表・平井謙一氏)
第3講「外商力を高めるポイント」(豊川堂社長・高須博久氏)
第4講「雑誌売上アップを実現する」(文藝春秋取締役・名女川勝彦氏)
第5講「ディスプレイ、POPで売場は変わる」(日本リティルサポート研究所代表・永島幸夫氏)

読書カード運動について検証/岡山総会

第21回岡山県書店商業組合通常総会が6月23日にメルパルク岡山で開催され、組合員81名(委任状含む)が出席した。
冒頭あいさつで吉田達史理事長は、相次ぐ超大型書店の進出、売上げ不振、返品増、出版不況など書店を取り巻く環境の厳しさと多くの問題点について言及。生き残り対策として、地域密着型や、外商等による中小書店ならではの利便性を活かした自助努力を惜しまぬよう訴えた。
今城副理事長を議長に選任して平成19年度事業報告、収支決算を承認。引き続き平成20年度事業計画案、予算案並びに定款改正に関する件の議案も審議され、原案通り承認可決した。
議題の一つとして、小学生への読書推進運動として行なった、ドラえもんの「本の世界たんけんカード」について議論が交わされた。初めての試みだっただけに多くの問題点が提起され、今後につながる検討材料となった。
総会終了後、歴史小説家・俳人の田辺栄一氏が「古代吉備王国の謎」と題する記念講演を行なった。講演後の「書店さんは、もっともっと本を読む努力を」との先生の言葉に、大きく反省するところである。
今回の役員改選により、永年岡山組合を先導してくださった山田次郎専務理事は退任、小野正道氏(小野書店)が新任された。なお山田氏は顧問に委嘱された。(荒木健策広報委員)

ふるさとBFを企画/新潟県組合第24回通常総会

新潟県書店商業組合(西村俊男理事長)は6月23日、新潟駅前のカルチャーセンターで第24回通常総会を開催した。
齋藤幸成専務理事より総会成立が報告されたあと、西村理事長を議長に議案審議を行ない、平成19年度事業・決算報告、20年度事業計画・予算案を満場一致で承認した。平成20年度事業計画では、①読書推進運動としてふるさとブックフェアを企画する、②首都圏より遅れている週刊誌類の発売日を首都圏と同じになるよう運動する、③読書推進運動としてサン・ジョルディ記念文化講演会を行なう、④公的図書館へ日書連マークの導入を推進する、⑤再販制度弾力運用の一環としてポイントカード勉強会を企画する、⑥あんしん財団への加入を促進する、などの取組みを承認した。また監事の補選として、益田孝氏(村上市・益田書店)の新任を承認した。
総会終了後、永年勤続従業員10名を表彰。西村理事長から勤続30年の高橋幸子さん(新潟市・考古堂書店=代理)に賞状と記念品を贈った(写真)。
その後、トーハン、日販新潟支店長も交えて懇親会を行なった。
(熊田雅明広報委員)

生活実用書/注目的新刊

職場をはじめ対人関係がギスギスしないようにどうするか、といったテーマの本が目につくようになった。時代が変わって、将来の不安は増すし、不況風は強まっている。それだけに、どこもかしこも誰もが苛々を募らせている。血液型の本が再び流行しているのも、人がわからない、自分はどうなのかと人間関係の閉塞感を持てあましている現
代だからなのかもしれない。
渋谷昌三著『人を見抜く』(経済界リュウ・ブックスアステ新書049 800円)は、ビジネスシーンの相手の性格の読み方を教えている。
たとえばOKサインと思われる「うなずき」にも同意、賛成、理解、受諾、伝達など微妙な意味がこめられるが、何度もオーバーに頷くのは要注意で、NOのこともある。
またペットからも本音は読める。大型犬を飼うのは友達感覚が強く、小型犬は子供感覚。猫好きは自由奔放な姿が好きで飼うため、前向きで立ち直りが早い。犬好きは縦社会の主従関係を好み、猫好きは横社会の自由を好むのだ。
「今さら何を言うのかと思わないでほしい」と始まる第5章では、挨拶と笑顔が人間関係の基本と語る。それは当然ながらマニュアル言葉にはない心の問題なのである。
赤羽建美著『「女の勘」はなぜ鋭いのか』(PHP新書530700円)も、帯に女心がちょっとわかる34カ条とあるように、男と女の人間関係を考察している。
男の嘘は女にばれるが、女の嘘は男にばれない、その理由は、女性は男のいつもとは違う仕草や顔つきから直感的に察してしまうのに対して、男性は相手の話し方や表情を日頃から細かく観察していないことによる。かくして、男の浮気などはたちまちばれてしまうのである。男が嘘をつく時はよくしゃべり、女は反対に黙っているのが嘘をつく
時という。
項目ごとに男へのアドバイスが一言ずつ配されている。ここでもビジネスシーンで欠かせないコツが語られる。それはまず外見を磨くこと。特に靴。それに理論武装などと思いこんでいるような頑固さを捨てること。
いずれにしても相対する人への配慮、思いやりがギスギスした社会を緩和するのだ。そんな当たり前のことを見失うほど、現代は病んでいるのだろう。
(遊友出版・斎藤一郎)

組合書店減少を憂慮/長野組合総会で赤羽理事長

長野県書店商業組合(赤羽好三理事長)は6月27日午後2時より、上諏訪温泉・諏訪湖ホテルで第24期通常総会を開催。組合員46名(委任状含む)、来賓12名が出席した。
犬飼副理事長の司会によりこの1年の物故者に黙祷を捧げたのち、塩川副理事長が開会の辞。赤羽理事長があいさつを行なった。
赤羽理事長は、組合活動への日頃の支援に対し謝意を述べた後、「2月20日に県組合の百周年記念式典を行ない、日書連大橋会長をはじめ、県中央会・星沢会長、書協・小峰理事長、児童出協・竹下会長ほか40名のご来席を賜り盛大に行なわれた。一口に百年と申し上げても、歴代理事長、組合員の並々ならぬご苦労の歴史の賜物と感謝する次第である。
現在取次が行なっている大型店主力の政策は、小規模店を無視する横暴だ。支払率低下を見れば直ちに送品を停止し、廃業に追い込まれる状況が多発している。街の書店が一軒、また一軒と減少していく現状があり、日書連傘下書店は5869店、わが県も97店まで減少と悲しい状況だ。
出版文化の灯を消してはならない。現今の社会不安や人々の気の荒れようを見ると、経済的な問題もさることながら、心を和やかにさせる読書をおろそかにしてきたことが背景にあるのではないか。政治、教育関係諸処に、大きな疑問を投げかけたい」と述べた。
このあと森副理事長を議長に選任して議事を進行し、活発な意見交換が議場を賑わした。
(高嶋雄一広報委員)

エリア設置の組織改革案を討議/東京理事会

東京都書店商業組合は7月2日に定例理事会を開き、組織委員会が提示した「エリア」設置による組織改革案について討議した。
組織改革案は①現在の支部構成(現行19支部制)を維持する。②近接支部を統率する機関として、従前の案で示されたブロックに替わり、新たに呼称を「エリア」として、理事選出及び支部同士の交流を促進する。名称は、中央、城南、城北、城東、多摩の各エリアとする。③理事選出にあたり、理事会推薦枠を設ける――を柱としたもの。詳細についてはさらに議論を深め、来年の総代会に向けて検討していくことになった。
TS流通協同組合の6月期売上は867万9870円(前年比93・5%)、発注件数は8147件(88・1%)、書店数は67店(89・3%)と報告された。

参考図書

◆『長野組合百年のあゆみ』
明治41年「信濃書籍商組合」として発足以来、創立百年を迎えた長野県書店商業組合(赤羽好三理事長)は、百周年記念事業の一環として『長野県書店商業組合百年のあゆみ』を刊行した。B5判192頁上製箱入り。
第1部「今日の長野県書店商業組合」は、平成2年から20年までの出版業界と長野組合の歩みを振り返り、昭和18年以後の歴代理事長、組合員名簿、百周年式典次第、各施設への寄贈本一覧で構成。第2部は明治41年の組合創立から戦時の統制組合、戦後の再発足と平成元年までの歴史をたどる。

人事

〔トーハン関連会社〕
(○新任、◎昇任)
◇東販自動車㈱
代表取締役社長宮下洋二
常務取締役釼持宗平
取締役山﨑厚男
同清田伸一
監査役○本田和美
※退任監査役 正能 康成
◇㈱東京ブッククラブ
代表取締役社長安田友久
代表取締役副社長
湯澤健一
取締役○阿部好美
同奥村晴治
監査役藤井武彦
同鈴木常夫
※退任取締役 西原洋平、馬場章好
◇出版興業㈱
代表取締役社長吉浜茂
取締役田仲幹弘
同○工藤信
監査役○本田和美
※退任取締役本田和美
退任監査役正能康成
◇東販リーシング㈱
代表取締役社長川上浩明
取締役山﨑厚男
同山口和人
監査役吉田尚郎
◇㈱トーハン・システム・エンジニアリング
代表取締役社長嶋田豊秋
取締役 坂本 吉明
同上瀧博正
同中村勉
監査役吉田尚郎
◇㈱トーハン・コンピュ
ータ・サービス
代表取締役社長澤田博
取締役青木亮二
同中村勉
監査役吉田尚郎
◇㈱トーハン・メディア・ウェイブ
代表取締役社長佐久間英雄
専務取締役井上憲昭
同近藤隆一
常務取締役鶴巻和儀
取締役遠藤雄馬
同松本知久
監査役藤井武彦
◇㈱トーハン・ロジテム
代表取締役社長池田禮
取締役中林剛
同○栃木裕史
監査役吉田尚郎
※退任取締役森岡憲司
◇㈱ブックライナー
代表取締役社長池田禮
常務取締役五十嵐勝男
取締役 志賀国隆
同風間賢一郎
同○高見真一
同○関口晴生
監査役吉田尚郎
※退任取締役鈴木仁
◇㈱トーハン・メディア・ホールディングス
代表取締役社長
風間賢一郎
取締役井上憲昭
同近藤隆一
同○大西良文
監査役藤井武彦
※退任取締役須崎浩
◇㈱ティー・アンド・ジー
代表取締役社長山﨑厚男
専務取締役酒井修
常務取締役醍醐貴広
取締役○大西 良文
同沢田喜代則
同吉川恭史
監査役藤井武彦
同清水松生
※退任取締役 須崎 浩

〔日販関連会社〕
◇お茶の水商事㈱
代表取締役社長 神野修二
取締役石田耕二
同杉本滋樹
同○安西崇
同○西堀新二
監査役○井上顯一
◇㈱エヌ・エー・シー
代表取締役社長
阿部洋一郎
常務取締役吉岡豊
取締役○伊藤正文
取締役橋昌利
同図師尚幸
同榎本正樹
同○金田徴
監査役○井上顯一
◇日販運輸㈱
代表取締役社長 髙見吉弘
常務取締役○大越隆司
取締役黒田宗良
同池田隆
同柴田克己
同○中山剛
同○安西崇
同○吉川浩
同○小島義久
監査役高橋滋世
◇日販メディア㈱
代表取締役社長 加藤哲朗
取締役浅野和夫
同露木洋一
同○安西崇
同○西堀新二
監査役○井上顯一
◇日販製函㈱
代表取締役社長 柴田克己
専務取締役大倉淳
常務取締役齋須昭
同吉川浩
同○安西崇
監査役高橋滋世
◇㈱みずうみ書房
代表取締役社長安西崇
取締役安藤修三
同橋昌利
監査役○井上顯一
◇㈱日販図書館サービス
代表取締役社長
○吉島哲夫
代表取締役専務 深野真一
取締役日比生俊治
同橋昌利
同廣谷繁樹
同榎本正樹
同○西堀新二
監査役○井上顯一
◇日販アイ・ピー・エス㈱
代表取締役社長 柴田克己
専務取締役新田修平
取締役林田和之
同○加藤哲朗
同○宮路敬久
同○安西崇
同○牛山修一
監査役○井上顯一
◇日販コンピュータテクノロジイ㈱
代表取締役社長 川名雄作
取締役萩原篤
同佐々木敏夫
同酒井和彦
同榎本正樹
同○平林彰
同○白戸和彦
監査役高橋滋世
◇㈱マクス
代表取締役社長
○小林利夫
取締役北邑敏夫
同関野民男
同○廣谷繁樹
同○安西崇
監査役○井上顯一
◇㈱ほるぷ出版
代表取締役社長 図師尚幸
取締役橋昌利
同安西崇
同○安西浩和
同○金田徴
同○西堀新二
監査役○井上顯一
◇出版共同流通㈱
代表取締役社長 髙見吉弘
専務取締役○高田誠
常務取締役○市川賢一
取締役羽山真
同三好勇治
同郷田照雄
取締役國弘晴睦
取締役柴田克己
監査役河野隆史
◇トライネットエンタテインメント㈱
代表取締役社長 菅野憲幸
専務取締役小松賢志
取締役○安西崇
監査役高橋滋世
◇㈱MPD
代表取締役社長 吉川英作
常務取締役川村興市
取締役佐藤明香
同小木浩
同内田誠
同山坂伸一
同清地泰宏
同鶴田尚正
同日下孝明
同古屋文明
同木村元昭
同加藤哲朗
同大宮敏靖
同安西浩和
同片岡達矢
監査役平林彰
同 丹尾正和

「声」/あきれたポスター/大阪市・BOOKS愛らんど・中島俊彦

先日送られてきた雑誌愛読月間のポスターにはビックリしてわが眼を疑いました。これは逆説ですか。諧謔ですか。
「雑誌にお作法はございません」「丸めて読んでも、折って読んでもいい」「好きなページは切り取ったっていい」これは、お客様が買い上げてから自宅でする行動でしょう。これを店頭に貼ったらどうなるでしょう。お客さんが折り目を付けようが、本を丸めようが好き放題ではないですか。ひどい人はキャッチコピーにあるように、切り取って帰って行くかもしれません。
誰が考えた文章でしょう?誰がチェックした文章でしょう?とても店頭に貼れるような代物ではありません。おそらく、どの書店も貼らないでしょう。
日本雑誌協会の人は、書店の店頭事情を全くご存じないものとしか考えられません。至急ポスターを作り直していただきたい。

日書連のうごき

6月3日活字文化振興出版会議幹事会に大川専務理事が出席。
6月4日日本出版インフラセンター報告会に井門副会長。第42回大阪屋友の会連合大会に面屋副会長。日本EAS機器協議会総会に石井総務部長。
6月5日商店街を蘇らせる行動政策研究会に石井総務部長。
6月6日文字・活字文化機構定例評議員会・理事会に大橋会長。サン・ジョルディの日雑誌共同企画最終抽選会。
6月10日図書館サポート委員会。
6月11日日本出版クラブ理事会に大橋会長。大学読書人大賞授賞式に石井総務部長。
6月12日近畿ブロック情報化研修会に長尾委員。
6月13日日本出版インフラセンター定時総会に井門副会長。
6月16日国民読書年に関する国会決議報告集会に大橋会長、谷口副会長など首都圏を中心に20名出席。
6月17日太宰治賞贈呈式に大橋会長。東京国際ブックフェア実行委員会ブース打合せに小沢事務局員。
6月18日公取協月例懇談会に影山小売公取協専務理事。日書連共済会運営委員会。指導教育、書店経営健全化、共同購買、福利厚生、増売、読書推進、取引改善、流通改善、広報、消費税、再販研究、情報化推進、書店業界改善委員会。
6月19日日書連6月定例理事会。ISBNマネジメント委に小沢事務局員。
6月23日文化産業信用組合理事会・総代会に大橋会長。第14回国際子ども図書館を考える会連絡会通常総会に大川専務理事。
6月24日北海道組合総会に大橋会長。全国商店街振興組合連合会創立40周年祝賀会に大川専務理事。
6月26日全国公正取引協議会総会に井門小売公取協会長、影山専務理事。
6月30日日本図書普及株主総会に大橋会長ほか。指導教育研修会打合会。

新取締役に3氏/トーハン

◎役員人事(○新任)
取締役会長
代表取締役上瀧 博正
取締役副会長鈴木 敏文
取締役社長
代表取締役山﨑 厚男
取締役副社長風間賢一郎
専務取締役池田禮
同馬場章好
常務取締役阿部好美
同川上浩明
同近藤敏貴
取締役鈴木仁
同加藤悟
同○本川 幸史
同○志村真嗣
同○清水美成
同小林辰三郎
同立花佑介
常勤監査役星野安弘
同○本田和美
監査役野間佐和子
同相賀昌宏
顧問金田万寿人
相談役石川晴彦
同朝倉邦造
同赤尾文夫
同佐藤隆信
同上野徹
財務顧問藤井武彦
◎退任役員
常勤監査役正能康成
◎執行役員
社長(営業本部長)
山﨑厚男
副社長(社長補佐、仕入・渉外・広報部門管掌、MD本部長)風間賢一郎
専務(物流部門担当、トーハン桶川SCMセンター長兼東京ロジスティックスセンター長)池田禮
専務(営業副本部長、営業全般〔支店営業・特販〕担当)馬場章好
常務(営業副本部長、首都圏営業部長) 阿部好美
常務(取引部長兼経営支援室長)川上浩明
常務(営業副本部長、開発担当、SCM統括部長)
近藤敏貴
上席執行役員(海外事業部長)鈴木仁
同(近畿営業部長)加藤悟
同(雑誌MD部長)
本川幸史
同(首都圏営業副部長兼SCM統括部GM)志村真嗣
同(開発営業部長) ○清水美成
執行役員(営業本部GM兼トーハン桶川SCMセンター副センター長兼桶川品質管理担当GM)石井 孝文
同(トーハン桶川SCMセンター副センター長兼流通システム部長)森岡憲司
同(経理部長)吉田 尚郎
同(図書館営業部長) 鵜澤吉記
同(ロジスティックス部長)栃木裕史
同(中部営業部長) 庄司 和人
同(中国四国営業部長)
豊田広宣
同(EC事業部長) 高見真一
同(九州営業部長) 小野晴輝
同(東部営業部長) ○柏木祐紀
同(名古屋営業部長) ○谷川直人
*上席執行役員鈴木常夫
㈱きんぶん図書の経営支援にあたる

下期はホームメディカ/10月には小学館新書創刊/小学館

小学館は7月1日午後2時から一ツ橋の如水会館で2008年下期書籍新企画発表会を開催した。
発表会の冒頭、小学館大住常務は「今年も半分過ぎたが雑誌、書籍、コミックと前年を下回っている。ガソリン、原材料、食料品の値上がりが予想以上に消費に響いている。これを受けて当社も雑誌のスクラップ&ビルド、コスト削減に励んでいるところだ。『ホームメディカ』は責任販売と委託の2つを選択できる仕組みを考えた。利益も出しやすい。販売会社と連携して取り組み、後半の巻き返しを図りたい。10月1日には小学館新書を発刊する。創刊は4、5点で、以後隔月に数点ずつ刊行していく」と述べた。
当日説明された小学館の下期主要企画については以下の通り。
◇『ホームメディカ家庭医学大事典』
99年に刊行した『ホームメディカ家庭医学館』を10年ぶりに大改訂した家庭医学書の決定版。生活習慣病、心の病気、女性特有の病気、形成外科などの章を新設し、2434頁に2千余の病気を取り上げた。菊判上製ケース入り、発刊記念特価6300円。予約購入特典として読者への無料配送サービスを実施する。11月18日発売予定、責任販売制5万部、委託制3万部が販売目標。
◇『ルネサンス美術館』
ダ・ヴィンチ、ミケランジェロなど15~16世紀のイタリア美術を中心に7百点以上の作品と図版でルネサンス美術を1冊にまとめた。A4判変型上製496頁、ケース入り、発刊記念特価9975円、10月23日発売予定。販売目標2万部。
◇『21世紀こども百科もののはじまり館』
シリーズ第14弾。映画、時計、お金、遊園地など、身の回りの「もの」や「こと」のはじまりをオールカラーで紹介する。A4判変型上製224頁、定価3990円、12月5日発売予定。5万5千部目標。
◇『小学館ことばのえじてん』
就学前の幼児が身につけておきたい言葉3100をオールカラーのイラストとともに50音順に掲載した。早期英語教育に役立つ英語160語も掲載。AB判432頁、定価3570円、11月20日発売予定。販売目標4万部。

たかし氏『天狗』/赤い鳥文学賞

赤い鳥の会が主催する赤い鳥文学賞、新美南吉児童文学賞、赤い鳥さし絵賞の贈呈式が7月1日午後3時から豊島区の自由学園明日館で行なわれた。
第38回赤い鳥文学賞はたかしよいち『天狗』(ポプラ社)、特別賞に脇阪るみ『赤い鳥翔んだ―鈴木すずと父三重吉―』(小峰書店)、第26回新美南吉児童文学賞に本多明『幸子の庭』(小峰書店)、第22回赤い鳥さし絵賞にスズキコージ『旅ねずみ』(金の星社)の各氏。
贈呈式では選考委員の宮川ひろ氏が「『幸子の庭』は、腕利きの庭師と不登校の幸子の交流を描いた物語。道具や土や木を語ることで厚みのある作品にしている。『天狗』は妖怪の中でも最も親しみ深い天狗をおおらかに面白く語った。日本の風土に根ざしたファンタジーで、ベテランの作者でなければできない仕事ではないか」と選評した。

新取締役に伊勢氏/大阪屋

〔役員人事〕
代表取締役社長
三好勇治
専務取締役(商品本部長兼東京支社長)高橋茂
常務取締役(物流統括兼㈱大阪屋物流社長)高岡博
同(営業本部長兼社長室長)南雲隆男
取締役(商品本部副本部長兼仕入部長兼広報室長)○伊勢久雄
同(営業本部副本部長兼大阪屋友の会事務局担当)○中田知己
常勤監査役弓戸庄三
監査役桑原豊
同○増田和彦
〔執行役員〕
㈱大阪屋商事社長
上高牧正一
営業本部副本部長兼市場開発室長西洋一郎
管理本部長森田俊郎
営業本部EC事業部長兼情報システム部担当ほんつな㈱社長荻田日登志
物流本部長兼物流業務部長兼大阪流通センター所長兼茨木隆津センター所長
阿部修嘉
商品本部副本部長兼TBC専門書センター所長兼iBC所長兼関西ブックシティ担当和田年正
㈱マルサカ流通センター社長 ○枦太津義
㈱マルサカブックサービス社長○笹尾幸三
〔告示〕
1、営業本部にEC事業部を新設する
〔辞令〕(部長級)
総務人事部人事課長兼務川合正記
仕入部担当部長兼教科書課長兼仕入渉外課長(iブックシティ所長・部長待遇)古市恒久
仕入部EDI書誌データ課長兼務秋山隆博
物流業務部担当部長兼東京流通センター所長兼朝霞作業所長相澤勝彦
出向・㈱大阪屋商事(仕入部担当部長)山本良文
出向・㈱大阪屋商事(出向・㈱大阪屋物流)
伊東廣道
EC事業部長付顧問(営業本部長付顧問)豊田博雅
営業部近畿課長兼務を解く岩本卓巳

本屋のうちそと

20数年ぶりに映画館に行った。試験期間中は机の前よりも映画館にいた方が長かった高校時代と、大学というよりも映研の部室に通っていたというくらい映画好きの僕が本屋を始め、暗いところでの鑑賞の機会はほとんどなくなった。スクリーンから遠く離れてブラウン管オンリーに、しかも20インチ少々の。でも今回はめずらしく妻が映画に行こうと言い出し、日曜日の最終8時35分にすべりこんだ。
50歳以上だと割引があるというのも初めて知った。梨木香歩原作「西の魔女が死んだ」は出版当時に感動し次の作品が出るごとにコーナーを広げていった。今はレジに積んでいる。
「西の魔女」には彼女しかいないと思わせるシャーリー・マクレーンの娘サチ・パーカー演じる祖母の家で、早寝早起き、食事をしっかりとり、よく運動をし、規則正しい生活をする。そして自分で決めるという魔女修行をする少女の数週間のものがたりで、中学通学を拒否した彼女の心と身体が息吹始める。派手な冒険も事件も無い。
自分たちを含め5人しかいない館内にただ心地の良い自然の時間の流れが感じられた。本の最後の3ページと同じ場面で涙があふれた。金髪にジャージの女の子以外ははなをすすってた。
翌日、早速妻が友だちに「よかったよ絶対に行きなさいよ、もし読んでないんだったらちゃんと買いなさいよ!あのね50歳以上だと割引になるって知ってた?証明書って言われて免許書見せたけど」「知ってるわよ、あたしなんか証明書なんて聞かずに安くするんだから!」 (理)