全国書店新聞
             

平成15年7月11日号

公取定期人事異動

公正取引委員会は7月1日付で以下の人事異動を行った。
カッコ内旧職。
▽事務総長(経済取引局長)上杉秋則▽審査局長(取引部長)楢崎憲安▽経済取引局長(官房審議官)伊東章二▽官房審議官(特別審査部長)和泉澤衛▽取引部長(官房総務課長)松山隆英▽総務課長(官房人事課長)山田務▽人事課長(第一特別審査長)細田孝一▽取引企画課長(企業結合課長)松尾勝▽経済取引局総務課長(取引企画課長)山本和史

中村理事長が辞任

今年2月末に倒産した神奈川図書(田坂曠士社長)の整理をめぐり、同社の監査役を勤めていた神奈川県書店商業組合中村宣勝理事長は7月4日に開催した理事会で「道義的な責任を取りたい」として辞任し、後任理事長に池本武夫副理事長(川崎市・尚文堂)の昇格を決めた。
神奈川図書は昨年7月、41億7千万円の負債をかかえて経営が行き詰まり、民事再生法による再建を模索してきた。
再生計画は一時、文教堂を軸にした再建が企てられたが、不調に終り、今年2月24日に会社整理が決定した。
神奈川組合は同社と共同で横浜市三ツ沢上町にビルを所有していたが、同ビルが融資担保に入っていた関係で所有権問題が難航。
7月4日に神奈川県組合の簿価に手数料を上乗せして売買契約が成立した。
6月末は県組合の決算期でもあり、神奈川図書をめぐる懸案が解決したことから、中村理事長の強い辞任申し入れにつながった模様だ。
なお、神奈川県組合の事務所は神奈川県教科書販売・の好意で今月19日から横浜市中区日の出町2-113、神奈川県教科書販売ビルに移転する。
電話・FAXは従来通り。
中村氏は7月6日、熱海・さくら屋旅館で行われた日書連関東ブロック会総会に出席し、辞任に至る経緯について次のようにあいさつした。
「神奈川図書は昨年7月29日に民事再生の手続きに入り、出版社、取次、英語塾の生徒にまで多大なご迷惑をおかけした。
私も同社の監査役だった以上、結果責任がある。
組合理事長の任期は来年まであと1年あるが、道義的な責任をとって辞任することにした。
後任は7月4日付で池本さんが引き受けてくれることになった」池本武夫氏略歴昭和18年6月4日、今治市生れ。
60歳。
昭和41年3月、国学院大学政経学部卒業。
同月、川崎市・尚文堂入社、44年代表取締役社長就任。
平成2年8月、神奈川県書店商業組合副理事長に就任したが、病気療養のため5年に退任、12年8月、副理事長再任。
13年8月日書連常任委員。

著作者など15団体で

現行著作権法の経過措置を撤廃し、作家の貸与権を回復しようと、6月26日、著作権者団体と出版業界15団体が御茶の水の雑誌会館に集まり、「貸与権連絡協議会」が設立された。
参加団体は21世紀のコミック作家の著作権を考える会、日本漫画家協会、日本写真家協会、日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会、日本推理作家協会、日本文芸家協会、日本ペンクラブ、日本児童出版美術家連盟、日本美術著作権連合、漫画ジャパンと書協、雑協、取協、日書連の出版業界4団体。
会合では「コミック作家の会」から代表者を出すことを了承するとともに、全国的に広がりを見せるレンタル書店の現状や行政との折衝、貸与権の集中管理センター説立案、レンタル書店実証実験などが報告説明された。
次回は7月中に開催し、協議会としての声明発表と記者会見を予定している。

317誌でスタート

トーハンはこのほど読者から一括払いで雑誌の定期購読を受け付ける「雑誌定期購読システム」を開発。
7月7日から全国のブックライナー加盟書店でサービスを開始した。
配布された拡材「定期購読のご案内」に掲載された雑誌は317誌で、雑誌によっては1号分割引などのサービスが付いている。
このシステムは読者が加盟書店で一括代金とともに年間購読を申し込むと、書店がブックライナーに取り次ぎ、ブックライナーが受注から配送、入金管理、顧客管理を行う仕組み。
読者は申し込んだ雑誌を書店で受け取るか自宅配送かを選択でき、1年を通じて次号発売日から定期購読がスタートする。
直送の場合も送料は原則無料で、雑誌により年間購読割引、グッズ・プレゼントが受けられる。
定価450円以下の雑誌は一部送料負担。
ブックライナーからの雑誌配送は、読者直送分は宅配会社のメール便を利用。
店頭配送分の場合は読者別に梱包して配送し、着荷時の仕分けは不要になる。
書店取り扱い掛け率は店頭渡し78%、読者直送88%。
受注、問い合わせ、クレームはブックライナー内に設けた定期雑誌コールセンターが365日サポートするという。
定期雑誌の取り扱いは、これまで一括前受金の処理がネックになっていたが、このシステムでは前受金は出版社に一括で支払われ、キャッシュフローになるほか、書店も一定期間の利益を申し込み時に受け取れるメリットがある。
参加書店は7月2日現在1329店で、当面5000店の展開を目指す。
7月7日に開かれた日書連スタートアップ21委員会では「雑誌月間の定期購読キャンペーンと同じ銘柄が含まれており、影響が出るのではないか」「トーハンだけのシステムで、取引取次により差が生まれては、読者に迷惑」「ブックライナーにコールセンターを設けても読者のクレームはまず書店に来る」「直送の場合でも書店掛け率は最低15%必要」「読者のデータベースがブックライナーに集まれば、読者に直接案内が行くのではないか」などの懸念があがり、引き続き検討していくことになった。

新理事長に平野氏

徳島県書店商業組合は6月27日に開催した第15回通常総会で新理事長に平野惣吉氏(阿南市・平惣)を選出した。
組合事務所は左記に移転した。
〒770-8079徳島市八万町大坪96-10八万書房内■088-668-2848番。

日書連マーク活用

岡山組合は総会終了後、同会場で日書連MARCを活用する「岡山図書館サービス(仮称)」の立ち上げを提案する研究会を開催。
岡山県情報化推進委員会の小野委員長の司会で進行し、日書連情報化推進委員会の志賀健一があいさつ。
志賀委員長は「不況と、それに伴う公共予算減少のあおりを受け、TRCによる学校図書館への攻勢を受けている。
このまま放っておけば全国の地図は大きく塗り変わる」と説明し、「日書連MARCという対抗手段を手にした今こそ、速やかに対策に当たるべき」と説いた。
続いて、講師に「コンピュータハウスナノビット」の高崎氏を迎えて、システムの具体的な活用方法の説明を受けた。
特に九州地区の細かな例を引き合いに出しながらの説明に、日書連MARCの必要性は組合員に染み渡った。
質疑応答を交えながら、最後に小野委員長が県内の状況を説明し、会の立ち上げを提案。
組合員の賛同を得て、正式な立ち上げに向けて最後の調整に入ることになった。
(土井利彦広報委員)

子どもの読書離れ対策強化

岡山県書店商業組合は6月25日午後2時から岡山市のメルパルク岡山で第16回通常総会を開催した。
組合員66名が出席した総会の冒頭、吉田達史理事長は書店を取り巻く諸状況と組合の課題を中心にあいさつ。
「出版界の不良債権ともいえる返品率の異常な高さを背景に出版界は未曾有の不況と言われている。
若者にとって活字はすでに情報を得る主たるメディアではなくなっている」と指摘し、「だが、この不安をバネにして明るい将来を切り開こう」と述べた。
続いて山田専務理事を議長に選出して議案審議に入り、第1号議案の第平成14年度事業報告、第2号議案の収支決算報告、第3号議案の平成15年度事業計画案、第4号議案の予算案の提案・説明が行われ、すべて原案通り承認された。
平成15年度の事業計画は前年を踏襲するものだが、子どもの読書離れ・活字離れ対策として、夏休みに「子どもの絵本展」、11月に「絵本ワールド」を開き、「読み聞かせのサポートプラン」を広く提案することとした。
また、万引き対策として、平成14年に続き「万引き防止用ポスター」を活用することを申し合わせた。
さらに重要事項として、「日書連MARC」を普及に向けてより具体的に研究することとした。

生活実用書・注目的新刊

『なぜ、男は「女はバカ」と思ってしまうのか』(講談社+α新書)というタイトルを書店で目にした時に、これは面白そうだと思った。
当然ながらなぜ女は「男はバカ」と思ってしまうのかとも読める。
すぐに連想したのは、文庫判になってなお売れている『話を聞かない男、地図が読めない女』(主婦の友社)だった。
これも原題はWHYで始まっていて、なぜ男は話を聞かないのかと疑問文であることも似ている。
いずれにしてもテーマは男と女である。
そういえば思春期の頃の誤解の数々が思い出されるが、現在ですら男女の感じ方の相違に驚いていることに変わりはなかったのである。
それだけこのテーマは普遍なのだ。
『話を聞かない男、~』の第一章は「同じ種なのにここまで違う?」で、とにかく男と女はただ違うと始められている。
『なぜ、男は~』は女性の本質を男性が解説したもので、目から鱗の落ちる発見が随所にちりばめられる。
岩月謙司著『娘は男親のどこを見ているか』(講談社+α新書140-2C680円)は『なぜ、男は「女はバカ」と思ってしまうのか』と同時発売の同じ著者になる本。
岩月謙司氏は動物行動生理学、人間行動学、対人関係論専攻の大学教授。
家族や親子を論じた著書もある。
ここでは父と娘の不思議な関係を中心に解読しながら、やがて男と女のアイデンティティの違い、夫婦関係についての考察に及んでいる。
「女性は、守られて、そして愛されて精神が安定するのです。
娘の場合も同様です。
」と著者は語りかける。
ところが男性には愛されて安定するメカニズムがないために、それが想像もつかない。
「男性は、社会の中に自分の居場所を見つけると精神が安定するからです。
」と分析する。
日常の他愛もないすれ違いは、なるほどこんなところにあったのである。
岩月謙司著『女は男のどこを見ているのか』(筑摩新書364720円)はさらにストレートな男女論。
なぜモテないのかわかる本である。
人間関係のすれ違いを解明する同一テーマ、同じ著者、しかも判型も同じ新書というのに、大半の書店では並んでいない。
新書は出版社別、番号別が習慣なのである。
これではいつまで経っても棚が興味深くなるはずがない。
(遊友出版・斎藤一郎)

ポイントカード課題に

長野県書店商業組合(赤羽好三理事長)は6月24日午後1時半より松本市浅間温泉「ホテルおもと」で第19期通常総会を開催。
組合員95名(委任状含む)が出席した。
総会は安田副理事長の司会で進行。
冒頭、赤羽理事長は「理事長拝命以来、再販護持に終始してきたが、長年の運動により存置が決定。
その後ポイントカード問題が浮上してきた。
ポイントカードは再販違反である。
是正のため、出版社・実施書店などに中止要請活動を行い、再販そのものの崩壊につながることのないよう努力している」とあいさつした。
塩原副理事長を議長に議案審議を行い、事業報告・決算報告、事業計画・予算案を原案通り承認した。
任期満了に伴う役員改選では赤羽理事長を再選した。
続いて第19期増売コンクール(郷土出版社後援)表彰式が行われ、上田・平林堂書店、松本・鶴林堂書店、佐久・住吉屋書店、大町・塩原書店を表彰。
公正取引協議会長野県支部の第23期総会が開かれた。
議事終了後、長野県青少年家庭課・井口伸二課長が「青少年に悪影響を及ぼす環境排除の県民運動」について講演した。
このあと犬飼隆氏(明金堂書店)の司会で、来賓の出版社17名が出席して新企画発表、販売研究会を行った。
(高嶋雄一広報委員)〔長野組合役員〕▽理事長=赤羽好三(凌雲堂書店)▽副理事長=塩川明人(花屋書店)宮原洋一(宮原書店)塩原義夫(大町塩原書店)伊藤恒宏(やまなみ書店)

ポイントカードは当面使用せず

東京都書店商業組合は7月2日午後2時から書店会館で定例理事会を開催。
三省堂書店の会員制カード「CLUBSANSEIDO」について、萬田貴久理事長は「カード発行は顧客情報の収集に眼目があるというのが三省堂森常務の考え。
1年中やらずに年2回60日以内なら何ら問題ないと変更を求めたが、三省堂は解釈の問題としている。
日書連は今後も景品規約に基づいた行動を粛々ととっていく」と述べた。
三省堂書店が6月18日、東京・神田小川町にオープンした「自遊時間」でのポイントカード使用については、千代田支部の大橋信夫支部長が「当面の間、計画に入っていない」とする同社・鈴木取締役の回答を紹介した。
また、「自遊時間」は組合には加入するとしている。
出店問題委員会の山田洋一委員長は、「自遊時間」および3月に800坪で出店したあおい書店中野店の問題に触れながら、「出店を法律で調整するのは困難な現況。
川上(取次)から止める方法を考えている」と話した。
書泉が7月18日から8月24日まで全店で実施する「2003サマーセールスクラッチくじ」については、岡嶋成夫再販研究委員長から「最初から小売公取協に相談があった。
総付でなく懸賞によるフェアで、規約に該当しており問題ない」と報告があった。

トーハン関係会社

(◎昇任、○新任)◇東販自動車㈱代表取締役社長渡邊光常務取締役柳田武男取締役○小林辰三郎同宮下洋二監査役藤井武彦◇東販商事㈱代表取締役社長○土屋博功専務取締役田沼義貞取締役吉葉光夫同小島俊一監査役藤井武彦◇出版興業㈱代表取締役社長石村忠昭取締役根岸吉美同○吉浜茂監査役○吉田尚郎◇㈱ジャパン・エイ・ヴイ・レンタルシステム代表取締役社長○高野脩取締役中井伸行同吉味博同小島俊一監査役星野安弘◇東販リーシング㈱代表取締役社長小倉俊一取締役藤井武彦同西村栄之郎監査役小島紀二◇㈱トーハン総研代表取締役社長林隆夫取締役○藤井武彦同小林辰三郎監査役○吉田尚郎◇㈱トーハン・システム・エンジニアリング代表取締役社長小林辰三郎常務取締役嶋田豊秋取締役行徳信夫同上瀧博正同中村勉監査役藤井武彦◇㈱トーハン・コンピュータ・サービス代表取締役社長小林辰三郎取締役大槻一雄同中村勉監査役藤井武彦◇㈱ジャパン・メディア・サービス代表取締役社長○土屋博功専務取締役小倉桂一郎取締役高野仁同小島俊一同近藤隆一監査役藤井武彦◇㈱トーハン・ロジテム代表取締役社長◎池田禮取締役中林剛同○森岡憲司監査役藤井武彦◇㈱ブックライナー代表取締役社長小林辰三郎常務取締役五十嵐勝男取締役高野仁同風間賢一郎同池田禮同渡邊光監査役藤井武彦

新役員、新たに8氏

トーハンは6月27日付で平成15年度の執行役員を決めたが、8名が新任。
このうち営業関係では名古屋、中国四国、中部各支社長を執行役員とし、首都圏、東部、近畿、九州支社長に加え7支社長がすべて執行役員となった。
これに先立ちトーハン関係各社の役員も選任された。
トーハン執行役員(○新任)社長小林辰三郎副社長(社長補佐、営業本部長、財務・取引・関連会社管掌)藤井武彦専務(営業副本部長、仕入・商品・マルチメディア部門担当)高野仁常務(営業副本部長、広報・図書館部門担当)風間賢一郎上席執行役員(物流部門担当、ロジスティックス部長兼桶川計画推進室長)池田禮同(CRM営業推進部長)正能康成同(首都圏支社長)山崎厚男執行役員(近畿支社長)阿部好美同(特販第1部長)馬場章好同(書店経営推進部長)小倉俊一同(改革推進部長)近藤敏貴同(首都圏支社ゼネラルマネジャー)石井孝文同(雑誌営業部長兼コミック営業部長)野辺忠史同(流通管理部長兼西台雑誌営業所長兼上尾センター長)吉浜茂同(名古屋支社長)○佐久間英雄同(中国四国支社長)○石原篤同(中部支社長)○清水美成同(九州支社長)○高倉龍則同(広報室長)○阿部信行同(EC事業部長)○井上憲昭同(総務人事部長)○川上浩明同(東部支社長)○佐藤俊之人事異動(部長級)経理部長(経理部SM)吉田尚郎首都圏特販部長(首都圏支社SM)奥村泰生特販第3部長(首都圏特販部長)宮澤達

出版社人事

◇講談社取締役副社長(社業全般・関連会社含む)浜田博信担当局=広報室・社史編纂室常務取締役(書籍出版・デジタル部門担当)野間省伸担当局=社長室・文芸局・文庫出版局・デジタル事業局取締役浜村修担当局=書籍販売局・流通業務局・宣伝企画部取締役大塚徹哉担当局=営業企画室・雑誌販売局・広告局取締役横山至孝担当局=業務局・経理局◇エス・エス・コミュニケーションズ代表取締役社長(兼会長)桃原用昇常務取締役(編集担当)◎中谷充同(営業担当兼管理担当)◎貴志学取締役(広告担当)浜川三郎同(非常勤・角川書店代表取締役社長)福田峰夫同(非常勤・角川書店常務取締役)田口惠司同(非常勤・西友マーケティング担当バイスプレジデント)石川裕泰監査役(非常勤・角川書店取締役)松原眞樹同(非常勤・西友関係会社管理室シニアダイレクター)橋本和英◇学習研究社取締役雑誌販売部担当兼出版営業部長(出版営業部長兼書籍営業室長)○細野雅之取締役第1出版事業グループ・広報部・宣伝部・写真部担当(取締役第1出版事業グループ・雑誌販売部・広報部・宣伝部担当)中山俊夫◇中央公論新社営業局付(営業局長代理)塩山健二営業局長代理兼販売促進部長(営業局次長兼販売促進部長)小林進

高橋氏、専務に昇格

◇大阪屋(◎昇任、○新任)代表取締役会長鈴木一郎代表取締役社長三好勇治専務取締役(東京本部長)◎高橋茂常務取締役(東京本部副本部長)◎青木高次取締役(流通統括部長兼関西ブックシティ所長兼教科書部長)高岡博同(東京本部仕入部長)上高牧正一同(管理統括部長兼社長室長兼広報室長兼経営推進室長兼総務人事部長)南雲隆男同(営業推進統括部長兼第2営業統括部長兼特販第1部長兼大阪屋友の会担当)伊勢久雄同(第1営業統括部長兼第2営業部長兼取引部担当)西洋一郎常勤監査役茨木正光監査役出嶋侑章同吉田烈役員待遇(㈱マルサカ流通センター社長兼東京本部東京業務部長兼東京流通センター所長兼新座流通センター所長)枦太津義同(流通統括部大阪流通センター所長兼茨木流通センター所長)森田俊郎同(経営推進室副室長兼EC事業部長兼管理統括部情報システム部長)○荻田日登志

日販グループ各社人事

◇御茶の水商事㈱代表取締役社長鶴田尚正専務取締役清水昭次取締役長沼順一同大野隆樹同鎌谷照夫監査役黒岩紘司◇日販運輸㈱代表取締役社長菅徹夫代表取締役常務齋須昭取締役黒田宗良同夜久勝美同柴田克己同高見吉弘同安西浩和監査役笠井三千男◇日販ブックサービス㈱代表取締役社長斎藤和保常務取締役藤森清久取締役白崎義郁同柴田克己同橋昌利同池田隆監査役黒岩紘司◇日販メディア㈱代表取締役社長渡辺勝喜取締役浅野和夫同阿部洋一郎同古屋文明同三浦正一監査役黒岩紘司◇日販製函㈱代表取締役社長菅徹夫専務取締役竹内福治取締役緒方信義同後藤邦廣同柴田克己監査役笠井三千男◇㈱出版パッケージ代表取締役社長野俣昭夫取締役柴田克己同安西浩和同小泉尚昭同大越隆司監査役笠井三千男◇㈱みずうみ書房代表取締役社長渡辺正人取締役佐藤輝昭同橋昌利同安藤修三監査役黒岩紘司◇㈱日販図書館サービス代表取締役社長工藤賢司常務取締役種橋康昭取締役菅一平同鈴木暁同小林利夫監査役黒岩紘司◇日販アイ・ピー・エス㈱代表取締役社長入田規弘取締役幸田謙三同佐賀治夫同柴田克己同井上顕一監査役笠井三千男◇㈱カルチャーリース代表取締役社長椎名恒雄取締役神野修二同大野隆樹同古屋文明監査役平林彰同笠井三千男◇㈱マクス代表取締役社長遠藤光一取締役北邑敏夫同福田保同内藤正志監査役黒岩紘司◇日本メディアリンク㈱代表取締役社長石田耕二取締役中越克弘同永木久雄同阿部洋一郎同鎌谷照夫同笠原和彦監査役笠井三千男同谷田昌広◇㈱エヌ・エー・シー代表取締役社長阿部洋一郎取締役阿部忠彦同吉岡豊同橋昌利監査役黒岩紘司◇㈱ほるぷ出版代表取締役社長土屋章常務取締役図師尚幸取締役橋昌利監査役黒岩紘司◇㈱ブッキング代表取締役社長菅徹夫専務取締役左田野渉取締役竹林聡同鶴田尚正同橋昌利同井上顕一監査役笠井三千男◇出版共同流通㈱代表取締役社長菅徹夫専務取締役高見吉弘取締役鈴木一郎同亀川正猷同国弘晴睦同柴田克己監査役大藤耕治

3日で682万円販売

熊本県書店商業組合は6月20日から22日までグランメッセ熊本で「2003子どもの本ブックフェア」を開催。
入場者数は9800人、売上げ682万円。
図書館関係者は140館が訪れ3千万円を売上げた。
開会式で長崎理事長は「読書が水や空気のように身近になるように願い、この企画を続けています。
この3日間で熊本の子どもたちに本が少しでも近づいたら良いなと思います」とあいさつ。
児童出協を代表してポプラ社坂井宏先社長は「最近、読者離れは児童、生徒だけでなく先生たちにまで蔓延して、書店の〈学校離れ〉が起きている。
書店は外商の原点に帰り、学校に目を向けていただきたい」と述べた。
同フェアは「子ども読書年」の2000年から始まり、今年で4回目。
展示スペースは昨年の160坪から330坪へ拡大し、図書2万点、10万冊を展示販売した。
会場には「ぐりとぐら」など、おなじみの絵本コーナーから、乳幼児に人気の仕掛け絵本、「14ひきシリーズ」のいわむらかずお氏コーナーなどを開設。
公共図書館、学校図書館向けに選定スペースも用意した。
今回からは沖縄物産展、ラーメンコーナー、くわがたコーナー等も併設し、ブックフェア同様の賑わいをみせた。
21、22日には絵本の読み聞かせ会、しかけえほんの手作り教室、最終日の22日には、第1回熊本日日新聞社マイブック出版賞大賞受賞「大照(もとのぶ)あなたを愛したい」の著者、古閑士津子さんの講演会が行われた。
(相良英文)

栗田特製カレンダー

栗田出版販売は障害者アーチストの芸術ライブラリー「アートビリティ」の作品を使用した「2004年アートカレンダー」を製作販売する。
体裁はA5判台紙付き16頁、1頁に2カ月表示。
頒価1部百円(税別)。
注文は百部単位。
店名刷り込み無料。
締切りは8月30日。
11月上旬配布予定。

ベネッセ200億円で首位

『週刊ダイヤモンド』が別冊7月号でまとめた法人申告所得ランキングによると、2002年1月から12月に決算を迎えた法人のうち、年間4000万円以上の課税所得を申告した企業の数は前年比9・4%減の7万1999社、申告所得総額は18・7%減の30兆8837億円で、ともに大幅に減少した。
このうち、出版社40位、書店10位までをまとめたのが表1と表2。
トップはベネッセコーポレーションで200億9700万円。
次いで集英社、新日本法規出版、小学館、東京書籍がベスト5。
総合ランキングではベネッセコーポレーションが150位、集英社が353位だった。
上位40社までで大きく伸びたのは、幻冬舎(574・8%増)、静山社(211・2%増)、リクルートフロムエー(207・9%増)など。
一方、前年比マイナスとなったのは、第一法規出版(70・5%減)、中央出版(66・4%減)、日経ビーピー(57・7%減)など17社だった。
書店のトップは文教堂で7億800万円(56・2%増)。
次いで紀伊國屋書店6億5900万円(21・0%増)、有隣堂5億8300万円(2・8%増)。
このほか上位で大きく伸びたのは、ジュンク堂書店(182・7%増)、精文舘書店(47・1%増)など。
取次の上位3社はトーハン63億7400万円(18・3%減)、大阪屋6億7300万円(121・4%増)、栗田出版販売6億1300万円(138・9%増)。

赤い鳥文学賞に広瀬寿子氏

赤い鳥の会が主催する、赤い鳥3賞の贈呈式が7月1日午後3時から、池袋のサンシャインシティプリンスホテルで開催された。
今回受賞したのは、第33回赤い鳥文学賞に広瀬寿子氏『そして、カエルはとぶ!』(国土社刊)、第21回新美南吉児童文学賞に唯野由美子氏『ミックスジュース』(小峰書店刊)、第17回赤い鳥さし絵賞に杉浦範茂氏『くすのきじいさんのむかしむかし・1かみかくし』(文溪堂刊)。
式典では、松谷みよ子世話人代表が「赤い鳥賞の定例の日である7月1日は『赤い鳥』の創刊日。
鈴木三重吉の創刊のことばを読んで心を新たにしている。
赤い鳥の精神が受け継がれて本日はすばらしい作品が受賞され、お喜び申し上げる。
残念なのは、前世話人代表の前川康男さんが昨秋不帰の客となられたこと。
長い間、会のためにお力をいただいた」とあいさつ。
賞の贈呈に先立ち行われた選考経過報告では、砂田弘氏が「広瀬さんと唯野さんの作品にはともに障害をもつ子どもが登場している。
ありがちなパターンに陥ることなくユニークな世界を切り拓いており、共生の時代にふさわしい作品が登場したことを喜びたい」、高橋健氏が「杉浦さんの絵は、低学年向けの本のさし絵という領域を越えて本文を支えている」と述べた。

本屋のうちそと

お得意さんの酒屋さんで、POSの入れ替えがあった。
新しいものは月額5万5千円で以前より1万円安いのだが、個人商店ではランニングコストが高く、もっと安くできないものかという。
野次馬的発想で、「今度のは何でもできるのですか。
宅配伝票の宛名打ちのできるソフトがあるでしょう?」と聞くと、「便利になるはずが以前と内容は同じなのです」とのことだった。
書店経営では、外売・在庫・注文・棚卸管理とやることがとても多い。
当店では何年も前に、楽樂ほんやさんというソフトを導入した。
請求書を作るのに夜なべまでした伝票の処理がものすごく楽になっている。
そのソフトを開発したのは関西の書店グループである。
書店が書店のために作ったソフト、これが大企業が作ったものにも引けを取らない。
わからないことにメールで答えてくれる。
楽樂ほんやさんはバージョンアップ版が出て一層便利になったのだが、私のパソコンでソフトを変えるまでに悪戦苦闘した。
何度もメールのやり取りをして、それこそ呆れるほど聞きまくった。
このラクプロを、外売している書店の皆様にお勧めしたい。
ウェブデータを引き込めば、手入力しなくても販売伝票ができてしまう。
でも仕事をするのは管理者だから、それなりの努力は必要です。
それにしても、注文、物流、入荷、情報管理、販売すべてに良しという時代がいつ来るのだろう。
お客様にとっても注文した本がいつ頃手に入るのか知りたいだろう。
書店がいくら努力しても、物流の壁は厚い!(とんぼ)