全国書店新聞
             

平成14年3月20日号

4月18日から4日間

「東京国際ブックフェア2002」は4月18日から21日までの4日間、江東区の東京ビッグサイトで開催される。
今年もアメリカ、フランス、オランダ、中国など世界25カ国から550社を上回る企業が出展するアジア地区で最大規模の見本市。
「サン・ジョルディの日」特別ブースではバーゲン本を販売する。
ブックフェアは国内・海外からの展示ブースのほか人文・社会科学書、自然科学書、児童書、学習書・教育ソフト、デジタルパブリッシング、編集制作プロダクションの6つのフェアを同時開催。
20日、21日の一般公開日には各ブースごとに会期中限定の割引セールを行う。
また、書店向けには特別報奨をつけた商談会が昨年以上の規模で行われ、出版社から現物を見て有利な条件で仕入れられるブックフェアの一つの目玉になっている。
同時開催の専門セミナーでは、ノンフィクション作家・佐野眞一氏が「激動の出版業界/『本』は生き残れるか」を基調講演。
「米国出版ビジネスに学ぶ、出版界再生のヒント」(金平聖之助氏)、「急変するアジアの版権ビジネス」(講談社阿久津勝氏)などのセミナーを準備、デジタル出版、教育の情報化支援、図書館協会主催のセミナーも用意されている。
日書連はサンジョルディの日特別ブースでバーゲン本を販売するほか、18日は隣接する会議棟で理事会を開催する。

準備進むSJ名古屋

今年も4月20日、21日の両日、名古屋市・テレビ塔そばの久屋大通公園もちの木広場で「サン・ジョルディフェスティバル名古屋2002」が開かれるが、愛知県書店商業組合(高須博久理事長)では読者から不用になった本を集め、チャリティバザーとしてワゴンで販売するため、読者に不用本の提供を呼びかけている。
売上げは中日新聞社会事業団を通じて福祉事業に寄付している。
フェスティバルの催しでは、昨年に続いて「本と花のベストカップル大賞」を4月10日まで募集しており、優秀作1点に5万円分の図書券&フラワーギフト券、佳作10点に1万円分の図書券&フラワーギフト券を進呈する。
ちなみに昨年の大賞は『星の王子さま』とサザンクロスの組み合わせ。
また、愛知組合では書店の社会貢献の一環として書店店頭に組合特製「ドラえもん募金箱」(仮称)を設置、店頭で募金活動して恵まれない子どもたちのために役立てることを決めた。
小学館の協力によるものだが、現在、組合員から同募金の愛称を募集している。

ワールドカップの公式ガイドを発売

5月31日のFIFA(国際サッカー連盟)ワールドカップまで3カ月を切ったが、講談社は3月15日にワールドカップのすべてがわかる『公式ガイドブック』(L判、無線綴じ、240頁、本体1429円)を刊行した。
同社は今回のワールドカップ公式刊行物の世界独占出版権を獲得、昨年4月に『公式ガイドブックプレビュー号』、今年1月に『公式ライセンスグッズカタログ』を刊行しており、今回の『公式ガイドブック』は3冊目の公式刊行物。
『公式ガイドブック』は世界20カ国語に翻訳され、60カ国以上で発売される予定。
制作にあたっては出場32カ国のサッカー協会が全面協力し、ジダン、デル・ピエーロ、中田英寿の独占インタビュー、トルシエとヒディング日韓代表監督の対談、出場国32カ国・576選手の完全データなどを掲載。
また、TVガイド、代表シール、サッカー基本ルール集、ワールドカップスケジュール表などの付録がついている。
14日、東京・護国寺の講談社本社で開かれた刊行記念記者会見の席上、あいさつした岡野俊一郎日本サッカー協会会長は「世界各国のチームに対する興味と関心を深め、サッカーを楽しく正しく理解するため、ガイドブックは大きな役割を果たすだろう」と期待を表明。
川淵三郎Jリーグチェアマンは日本代表の近況に触れ、「余裕を持たずにピリピリモードでやる方が、最後にはいい結果を出せるのではないか」と話した。
また、『公式ガイドブック』の特徴について矢野透2002ワールドカップ編集長が説明した。

豪州植林事業に参加

大王製紙、川鉄商事、ニッセンの3社が豪州に設立した合弁会社PPT社と、オーストラリアの材木加工会社ガンズ社、タスマニア森林公社が共同で行っている植林事業に、今年から日経BP社も参加することになった。
この事業はタスマニア州北東部にユーカリを毎年5百ヘクタール、15年間で7500ヘクタール植林するもので、16年目以降は植林木を伐採して製紙原料チップに加工。
大王製紙に全量売却することにしている。
日経BP社は日本側の合弁会社PPT社から第三者割当増資を受け、同社の株式10%を取得、日本から6番目の出資企業になった。
日経BP社は「日経エコロジー」の発行、経営環境フォーラムの主催など、メディアの立場から環境問題に取り組んできたが、今回は紙を消費する出版社の立場から植林事業への参加を決めた。

木和田寛二氏が退任

東海日販会は3月14日午後1時から名古屋キャッスルホテルで第46回通常総会を開催。
世話人代表の木和田寛二氏が退任し、岐阜・自由書房の篠田元弘氏を新しい世話人代表に選んだ。
書店会員161名、出版社会員246名、日販から菅社長はじめ幹部多数が出席して開かれた総会は、大原鉦二世話人(押切堂書店)の司会で始まり、木和田世話人代表があいさつ。
書店を取り巻く経営環境について「95年からの6年間で32万7千坪増床した。
売上げが減っている中で売場が増えれば市場在庫が増え、返品率も高まる。
市場の調整圧が高まり、ようやく昨年3万坪の減となった。
売行き不振も底を打ってきた。
悲観論を捨て、前向きに取り組んでいきたい」と述べたほか、「日販は一昨年3月に不良債権処理を行い、昨年は創業以来最高の収益をあげた。
ネオステージ21を立ち上げ、組織改革と意識改革を徹底した成果。
WWWプロジェクトで書店の近代的経営のオペレーションをサポートしてくれている。
日販とともにウインしよう」と呼びかけた。
三輪金久世話人(泰文堂書店)を議長に行った議案審議では、村上昌彦世話人(二昌堂書店)が事業・決算報告、事業計画・予算案を説明し、原案通り承認。
今年も共同拡販、親睦会に取り組むほか、研修会は日販王子センター、ウェブセンターの見学会を計画するとした。
役員改選は書店、出版社の世話人名を選出、10年間にわたり世話人代表を勤めた木和田氏が勇退し、篠田氏にバトンタッチした。
総会終了後、祝辞を述べた日販菅社長は「出版業界の売上規模は10年前に戻ったが、送品・返品の扱い業量は2割、7千億円以上増加して効率の悪い流通になっている。
新刊洪水の中、きめ細かい商品管理と、従来の発想を破る仕入れ、配本を考えていくことが大きなテーマだ。
WWW計画は出版社、取次、書店の開かれたネットワークを構築し、送品、POS、返品の単品データをリアルタイムで見られる仕組み。
これによりSCMが完成する。
もう一つの柱、返品協業化は年末に第一弾として雑誌返品センターを稼働させる。
さらに革新のスピードを高めて初期の目標を達成したい」とあいさつした。
出版社を代表して学研古岡常務が祝辞を述べた後、大須演芸場足立秀夫席亭が「商売は道によって賢し」の記念講演を行った。

−無題−

4月から旬刊発行に変わります本紙は次週3月27日付を休刊とし、4月から毎月1日、11日、21日発行の月3回刊に変更いたします。
日書連財政健全化の一環として発行回数減を図るもので、印刷費、発送費、郵便代など年間800万円程度の経費削減になります。
この措置にともなって月間ページ数は減少しますが、日書連発行の機関紙という原点を再確認して取材範囲の見直しを図り、ぜい肉を落としたシンプルな記事を提供していく所存です。
引き続き書店経営に役立ち、業界の展望を切り開くニュースを発信してまいります。
ご理解とご支援をお願いいたします。
なお、「週間売れ行き情報」は今回をもって終了します。
日書連広報委員会

データベース提供で大阪屋本社を訪問

日書連スタートアップ委員会井門照雄、情報化推進志賀健一の両委員長は3月7日、大阪市西区の大阪屋本社を訪問。
大阪府書店組合今西英雄理事長、面屋龍延副理事長も同行した。
訪問の目的は、日書連が進めている書誌データベース整備に対する働きかけ。
各取次に折衝している一貫として大阪屋の理解と協力を求めた。
また、全国の小・中学校図書館で蔵書のコンピュータ管理が課題になっており、地元納入書店が対応を迫られている。
大阪屋は関西地区で書店の納入を支援しており、この面での協力要請も行った。
大阪屋では荻田日登志管理統括部・情報システム部長が一行を迎え、「趣旨は良くわかった。
鈴木社長も協力を惜しまないと言っているので、そのようにするつもりだ」と、協力を約束した。
懇談の席上、同社のネット注文、書店客注に応えるシステム、IBC倉庫は本社内にあり、10万冊(KBCは20万冊)を揃え、充足率は99・84%であることなどが説明された。
井門委員長らはその後、鈴木一郎社長を訪問。
社長からは出版業界全体の底上げ問題、万引き対応のほか、「雑誌の売れ行き不振はだいたい底を打ったようだ」などの話が出た。
(面屋龍延)

春の書店くじ申込みは大至急

4月20日から始まる「春の書店くじ」のお申し込みがお済みでない書店は今すぐ、所属都道府県組合までご注文下さい。
本年は「世界本の日=サン・ジョルディの日」に加えて、4月23日が「子ども読書の日」に決まり、例年を上回るキャンペーンが展開されます。
読者謝恩、販売促進のため書店くじをご活用下さい。

読み聞かせらいぶらりい・「あいうえおにぎり」

「あいうえおにぎりぺろっとたべて、かきくけころっけあつあつたべて」のあいうえおにぎりから始まって楽しい詩が12篇。
おもいきり大きな声で読んで下さい。
動きながら読むといいみたい。
早口で読むともっとおもしろいのでは?新しいことば遊びがきっとはじまるでしょう。

読み聞かせらいぶらりい「いいこだもん」

ハムスターのロラはげんきいっぱい、おかたづけもおてつだいも上手にできる。
だって、いいこだもん。
でもロラはいいこに疲れてしまいます。
ロラの表情に笑いながらとてもあたたかな気持ちになれる本です。
日本の絵本には少ない、色の地味目な赤ちゃん向き絵本です。

読み聞かせらいぶらりい・「パパのカノジョは」

パパとママは離婚して、私は今パパと暮らしているの。
パパの新しいカノジョはかわっている、すごくかっこわるい。
金魚にオペラを聞かせたり山嵐のような髪。
でも今までのカノジョより長続きしている。
カタカナで書かれたカノジョとあたしの関係は微妙。
読む人も考えさせられる1冊。

近畿ブロック会

日書連近畿ブロック会が3月5日、大阪府書店商業組合会議室で開かれ、滋賀、京都、奈良、和歌山、兵庫、大阪2府4県の理事長、役員が出席した。
議事に先立ち、今西英雄会長は近畿ブロック会のあり方について次の通り所信表明した。
「売上の減少、書店数の減少、組合員数の減少という厳しい環境、そして時代の大きな変化の中で、書店も書店組合も生き残りを賭けて変革を図らねばならない。
日書連本部は萬田会長のもと変革しつつあり、最近の例では3月に予定していた理事会開催をリストラの一環として見送った。
日書連は50年という重い歴史の積み重ねの中で21世紀の業界のあり方を探り、未来を切り開くべく活動しているが、これを後押ししながら、日書連と各都道府県組合の中間に位置するブロック会をどう運営すれば両者の機能を活性化できるか、ということに絞って議論を進めたい。
従来、近畿ブロック会は情報交換と懇親を主体に活動を進めてきたが、過去を否定せず肯定することをベースに改革していきたい。
大阪組合では近年、理事会活動のベースを委員会に置き、組合活動の原点は各支部の活性化にあるとして取り組んできた。
民主的なやり方は時間もかかるが、全員参加の形が整ってきた。
各府県の意見が近畿ブロック会、日書連本部で活かされる形が望まれる」引き続き近畿ブロック会の構造改革を図るための具体策作りを討議し、今後の運営や委員会構成について検討。
「委員会構成は現在各府県にあるより数を絞って重点的に行うべき」「最大のポイントは近畿ブロック会の活動を組合員に還元し、抽象論でなく目に見える形でメリットを出すこと」等の意見が出され、これらをもとに各府県組合で検討、次回会合で委員会構成案を提出することになった。
(辻山昌佑広報委員)

−無題−

星文男氏(大阪屋元専務取締役)病気療養中のところ、3月10日、逝去した。
享年65歳。
通夜は3月11日午後7時から、告別式は12日午前11時から東大阪市のベルコシティホール八戸ノ里で星家と大阪屋の合同葬として営まれた。
葬儀委員長は大阪屋社長の鈴木一郎氏、喪主は奥様の恭子さん。

宮脇書店、貝塚に200坪で出店

大阪府書店商業組合は3月9日午後2時から組合会議室で定例理事会を開いた。
出版販売倫理委員会からは、大阪府青少年健全育成条例の条文解釈の変更について報告があった。
府に対して「子どもからの中古品の買取禁止の罰則規定」を要求することにした出店問題では、豊中市・旭屋書店千里中央店は組合加入なし、ブックファーストは全支店加入、貝塚市に宮脇書店東貝塚店がダイエーハイパーマート跡地に200坪で4月12日にオープン予定などの報告があった。
経営研究委員会からは、大阪組合ホームページをもっと多くの人にアクセスしてもらえるようリニューアルしたいとの提案があり、3月19日に委員会を開いて話し合うと報告があった。
(中島俊彦広報委員)

親子で行きたい本屋さん

第44回「こどもの読書週間」(読書推進運動協議会主催)が4月23日から5月12日まで、「子ども読書の日」から「子どもの日」を中にはさんだ3週間の日程で開催される。
今年の標語は「親子で行きたい本屋さん」。
「こどもの読書週間」は2000年の「子ども読書年」を機に、期間を延長して4月23日の世界本の日から開催することになったが、昨年公布された「子ども読書活動推進法」により4月23日が「子ども読書の日」に制定。
今年は文部科学省が主催するフォーラムをはじめ、全国各地でこどもの本に関するイベント企画が一層活発に行われることが予測される。
読進協は「こどもの読書週間」の開催に当たり、公共図書館、全国小・中・高等学校、学校図書館、書店、出版社、報道機関等にポスターや広報文書を配布してPR。
読書週間の趣旨を表すマーク(写真)を作成し、期間中及びその前後を通じ各社から発行される雑誌・新聞・広告等に使用を呼びかける。
また、全国の読進協、関係各団体の協力を得て、以下の各種行事の実施を推進する。
▽公共図書館、公民館、小・中・高等学校の学校図書館等において「こどもの読書研究会」「こども読書のつどい」「母と子の読書会」「母親によるこどもの本研究会」「こどもの読書相談」「児童図書展示会」「児童文学作家による講演会」「児童図書出版社との懇談会」等の開催。
「読書感想文、感想画コンクール」の実施。
▽全国の読進協による都道府県単位の「こども読書大会」等の開催。
▽出版社、新聞社、放送局、文化団体等による、被災害地域、児童養護施設、矯正施設等への「図書・雑誌寄贈運動」の実施

組織強化と活動方針

北海道書店商業組合は3月12日に組合事務所で定例理事会を開催した。
志賀理事長の開会挨拶のあと、伊澤専務理事の日書連報告が行われ、書店業界の全般動向と今後の活動方向について報告した。
また、今年1月の定例理事会で議論された「組合組織強化問題」「組合活動の方針」などについて、高宮副理事長より積極的な意見を求める提案があり討議が行われ、これを受けて松山雄洋広報委員は「高宮副理事長を責任者として組合三役と若干の理事の構成で」プロジェクトチームを発足させることを提案。
出席理事はこれを了承した。
(松山雄洋広報委員)

ふるさとネットワーク(四国ブロック編)

◇香川「うどんといえばさぬきうどん」と言われるぐらい香川のさぬきうどんは有名で、全国に多くのファンを持つ。
良質の小麦粉を原料に土三寒六(夏は塩1に対して水3、冬は塩1に対して水6)という独自の塩加減から生まれる風味、腰が強く艶のある麺が特徴だ。
ざるよし、温めてよしと、美味しい食べ方はいろいろあるが、大きな鍋にお湯をたっぷり入れ、吹きこぼれるぐらいの火力でゆでるのがポイント。
ゆであがった麺は冷たい水でキリッとしめる。
一方、水洗いせず、そのままつゆをつけてたべるのが「釜上げうどん」。
ねぎ、しょうが、わさびなどを加えると、いっそう美味しい。
また、溶き卵を入れた器に直接ゆであがったうどんを入れ、卵をまぶし、ねぎ、だし醤油を少しかける「釜玉うどん」は、地元の人たちの間で人気が高い。
さぬきうどんの「のどごし」の良さを是非お試しいただきたい。
(編集部)◇徳島「眉山のごと雲居に見ゆる阿波の山かけて漕ぐ舟とまり知らずも」と万葉集に詠まれた眉山(びざん)は、標高276・7メートルの東西になだらかな丘陵地で、その名の通り女性の眉に似た美しい稜線を持つ。
山頂へは、阿波おどり会館5階の山麓駅からロープウェイで約6分。
短い旅だが、車窓からは春は桜、つつじ、初夏は深い緑、秋は紅葉と、四季折々に姿を変える美しい自然を間近に見ることができる。
頂上からは徳島市街、天気の良い日は淡路島に大鳴門橋、紀伊半島まで一望することができる。
また、夜景も素晴らしく、3月末から8月末までの土・日曜日、阿波踊り期間中の8月12日から15日はロープウェイが夜間運転をしている。
徳島中央公園の城山とともに自然と身近に接することができる緑のシンボルとして、眉山は市民に親しまれている。
(津川優広報委員)◇愛媛松山は伊代灘と接し、石鎚山系を背にした土地柄、海や山でのレジャーが盛んなところです。
私も子供の頃から釣りが大好き!現在は釣り船を使って毎週、北条市沖へ釣りに出かけております。
主に友人・仕事仲間での釣行ですが、ときには東京から遠征して来られる出版社の方もいらっしゃいます。
伊代灘には大小さまざまの島が点在し、折々の景色は飽きることがありません。
また、潮流にもまれた魚は魚種が豊富な上、味のほうも格別美味なものです。
現在はメバル・ホゴ(カサゴ)・タイ釣りを楽しんでいます。
釣った魚はまず昼食に使います。
刺し身・みそ汁・炊き込みご飯が定番メニューです。
持ち帰った魚で仲間を集めて宴会を催すのも楽しみの一つです。
こうした週1回の釣りでストレスは解消!仕事へのエネルギーを貯えております。
(光永和史広報委員)◇高知高知市中央公園の立志社跡に「自由は土佐の山間より出づ」と刻まれた石碑がある。
近代日本の歴史で土佐の自由民権運動は大きな役割を果たしたが、なかでも立志社を創設した板垣退助は自由民権運動のリーダーとして歴史に名を残している。
1837年、高知城下に生まれた板垣は●辰戦争のあと明治新政府で政治家となったが、1873年に征韓論を主張して敗れて下野。
高知に戻って立志社を設立し、自由民権運動を展開した。
1881年に自由党総裁となった板垣は、活動を全国規模に広げ、1889年に憲法を発布、国会開設に導いた。
岐阜に遊説した際に暴漢に襲われ、血まみれになりながら「板垣死すとも自由は死せず」という名言を残した。
板垣の他にも幕末から明治維新にかけて多くの偉人を輩出した土佐には、変革の時代を突き動かすパワーがある。
(福田啓助)

週刊売行き情報

サッカーW杯の開幕まで80日を切り、関連書の出版も目立って増えてきました。
当店としては「トト」の販売を始め、日本サッカーへのサポート態勢も万全です。
(文)(1)『ザ・ゴール2』ダイヤモンド社4‐478‐42021‐6……13冊(2)『東京圏これから伸びる街』講談社4‐06‐269172‐8……7冊”『サタ★スマ』角川書店4‐04‐853496‐3……7冊”『世界がもし100人の村だったら』マガジンハウス4‐8387‐1361‐4……7冊(5)『小説ザ・外資』光文社4‐334‐92354‐2……6冊”『声に出して読みたい日本語』草思社4‐7942‐1049‐3…6冊(7)『〔平成14年版〕株主総会想定問答集』商事法務研究所4‐7857‐5083‐9……5冊”『世界一簡単な英語の本』幻冬舎4‐344‐00140‐0……5冊(9)『英語で日記を書いてみる』ベレ出版4‐939076‐85‐7…4冊”『ザ・ゴール』ダイヤモンド社4‐478‐42040‐8……4冊”『だめんず・うぉ〜か〜(3)』扶桑社4‐594‐03428‐4……4冊”『だめんず・うぉ〜か〜(1)』扶桑社4‐594‐03207‐9……4冊”『HARRYPOTTER&THEPHILOSOPHER’SSTONE』BLOOMSBURY0‐7475‐4955‐9……4冊(14)『HARRYPOTTER&THEGOBLETOFFIRE』BLOOMSBURY0‐7475‐5442‐0……3冊”『LORDOFTHERINGS1』HARPERCOLLINS0‐00‐712382‐5…3冊”『哲学』幻冬舎4‐344‐00166‐4……3冊”『タイムトラベルの哲学』講談社4‐06‐269163‐9……3冊(3月10日〜16日調べ)

週刊売行き情報

世界最大のスポーツイベント、ワールドカップもあと3カ月後に迫っている。
最高のプレーを楽しむためにもフーリガン対策には万全を期してほしいものである。
(井)(1)『ザ・ゴール2思考プロセス』ダイヤモンド社4‐478‐42041‐6……9冊(2)『司馬遼太郎が考えたこと(6)エッセイ1972.4〜1973.2』新潮社4‐10‐646706‐2……6冊(3)『図書室の海』新潮社4‐10‐397104‐5……5冊”『眞鍋かをりLOVEBOX』ソニー・マガジンズ4‐7897‐1732‐1……5冊”『だまされないために、わたしは経済を学んだ』日本放送出版協会4‐14‐080663‐X……5冊”『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本』幻冬舎4‐344‐00140‐1……5冊(7)『サカつく2002J・LEAGUEプロサッカークラブをつくろう!』アスペクト4‐7572‐0919‐3……4冊”『サタスマ』角川書店4‐04‐853496‐3……4冊”『恋する母親』サンマーク出版4‐7631‐9416‐X……4冊”『大学はどこへ行く』講談社4‐06‐149590‐9……4冊”『ファイナルファンタジーXアルティマニアオメガ』デジキューブ4‐88787‐021‐3…4冊(12)『バーチャファイター4よくわかる覇王養成道場』講談社4‐06‐339398‐4……3冊”『世界がもし100人の村だったら』マガジンハウス4‐8387‐1361‐4……3冊”『声に出して読みたい日本語』草思社4‐7942‐1049‐3…3冊(3月10日〜16日調べ)

「声」

私の書店は、交差点の角にある。
またコンビニが一つつぶれた。
今度は東側にあったコンビニだ。
北側にあったコンビニはすでにつぶれて、医院になっている。
西側のコンビニは、経営者が経営権を投げ出してしまって交代している。
雨後のタケノコのようにコンビニが増えてきていたが、不況が長引き苦境に陥っている。
私自身の考えでは、コンビニの成長は一種の流行だったのだ。
もはや流行は終わった。
これからは、体力と競争力のある店舗が伸びていく。
これは当たり前の事実だ。
私の書店は午前中配達で大変忙しい。
売上げに相当貢献している。
ありがたい事だ。
得意先から、雑誌や書籍の注文が電話でどんどんかかってくる。
趣味、病気、健康、遊び、料理、芸術、スポーツなどの本だ。
日本人はこれまでの『仕事中心主義』『会社人間』から脱皮を図っているのだ。
人生を楽しもうと意識を転換している訳だ。
これは、ヨーロッパ流の個人主義にも通じる。
日本人が個人主義を確立する日は、そんなに遠くはないと私は考えている。

「声」

バブル期のように量を売る時代は終わった。
1冊の注文品を読者に届けきることに徹すれば、一歩前進になる。
1人の読者は全体から見れば蟻のような存在かもしれないが、業界三者が皆この方向をめざすかで、今後出版界が存続できるかどうかが決まってくる。
筑摩書房の菊池氏は「書店の売上げデータを把握して解析すれば独自の配本ができる」と力説している。
同時に取次の機能は「配送」と「集金」だとも断言。
ここに配本に関して出版社と書店を結ぶ手掛かりは共存する。
だのになぜ配本が一方通行なのだろう。
取次の根底に流れる考えは「書店は取次の販売拠点『デポ』なのだ」としている点。
返品を受けるのだから送っとけ!では、いっこうに改善されない。
最近の企画商品『食の医学館』(小学館発行)は、かなざわ会(地域で仲間を組んでいる任意団体)では9軒でまとまって拡販をした。
結果として400冊を完売できた。
取次サイドから見ればこれは、返品のない送品である。
書店にしてみれば返す手間のない売上げ、しかも70掛け(報奨金を加えて)30%の粗利がある。
なぜこんなに有利な販売を、取次は本気で支援しないのか。
それよりも、返品を喰う返品条件付買い切り商品を躍起になって送ってくる。
パターン配本という小書店を無視した血の通わぬコンピュータ配本で、芥川賞はゼロ配本ですと言い切る。
取次の配本に頼り過ぎる出版社と、諦めの書店のおかげで、取次は硬直化して今日の歪みを生み出している。
もう一つ最悪のパターン配本の例。
富士見書房発行『電撃HP』は書籍扱いである。
客注として取次に申し込みをしたら、「パターン配本で定期扱いはできません!」という配本担当からの返事だ。
お客様には、何とお答えしていいのやら?こんな差別がコンピュータの罪だ。
しっかり読者に目を向けている書店に、出版社はどこまで適正配本ができるか。
確実に売れる1冊(完全客注)、返品のない1冊の確実な販売の積み重ねを惜しまないことが、結果として生き残れる最低条件ではないだろうか。

人事

★河出書房新社2月27日開催の第45期定時株主総会後に開かれた取締役会で、執行役員制度を設け、以下の役員業務分担を決定した。
代表取締役社長若森繁男取締役会長清水勝取締役(社長室長・事業開発室長)小林孝取締役(編集本部長)井汲一郎監査役(常勤)堀井清執行役員(営業本部長)野沢慎一郎執行役員(製作部長)吉田正夫

創立50周年の記念誌を刊行

福音館書店は2月1日に創立50周年を迎えたのを記念し、『福音館書店50年の歩み/出版総目録』を刊行した。
『歩み』と『目録』の分冊でA5判計321頁・箱入り(非売品)。
『福音館書店50年の歩み』では松居直相談役が創業の経緯から同社の歩んできた歴史、児童書づくりの展開などを回顧。
他に月刊誌創刊・新シリーズ発刊の趣旨を付した福音館書店年表や、刊行書受賞一覧を収録した。
『出版総目録』では書籍、学習参考書、キリスト教関係書、月刊誌リストのほか、英語出版物、海外で出版された作品一覧と、書名索引、著者画家訳者名索引を収録している。

世界の老舗書店・有名店

イタリアを代表する出版社モンダドーリ社はミラノに本社があり、小売部門もある。
イタリアNo.2の出版社リッツォーリ社は美術出版で世界をリードするがミラノの直営書店をもつ。
ミラノには他の都市では見られない書店群が街の中心地ドゥオモ付近に集中している。
■ミラノの書店のタイプ1、多層階の書店が多い。
地階、2階、中2階、3階をもつ書店が多い。
2、地階の売場が広い。
1階より広い場合が多い。
3、ウインドーの効果的な陳列が目立つ。
4、間口だけで売場面積は判断できない。
奥行きの深さ、地階、2階の売場の大きいのに驚く。
5、店名表示は地味である。
何という書店か判らぬ場合もある。
6、社員は男女半々くらいか。
日本の様に女性の多い職場ではない。
7、社員の年齢は高い。
■モンダドーリ書店ミラノの目抜き通りエマヌエーレ2世通り中央部に位置する。
ウインドーの活用に見るべきものが多い。
渦巻き状陳列、螺旋式陳列、吹き抜け状6面積み、中心空洞4面積み等である。
店頭ウインドーには自社出版物が豊富に陳列されている。
店構えは格調高く、劇場フロント風に入口はゆったりしている。
そこにミラノファッションの雑誌平台が展開されている。
本来、雑誌はスタンド、キオスクが主力販売であるが、モンダドーリ書店では販売している。
珍しい例である。
雑誌の種類は次の通り。
ファッション、美容、美術、音楽、映画、演劇、写真、家具、建築、自動車、サイクル、スポーツ、余暇利用、旅行、自然、科学、経済、財政等である。
不思議なことにコンピュータ誌がない。
雑誌90点の平積みである。
新聞104紙を扱っていたが、日本の新聞はない。
1階売場(100坪位)は雑誌、新聞、文芸書である。
地階売場(150坪位)は8つのゾーンに分かれている。
1、インフォメーションゾーンコンピュータ書コーナーである。
雑誌はここにもない。
2、著者別、専門別ゾーン人文、社会科学、歴史、教育、語学等3、手引き書ゾーン実用、映画、演劇、音楽、写真、造園等4、児童書ゾーン0〜5歳、6〜10歳、11〜14歳、マンガ、新刊書に分かれている。
5、ビデオゾーン俳優と監督のコレクション、ドキュメントと教訓もの、新作とベストセラー。
6、イラストゾーン絵画、彫刻、時計、宝石、家具、建築、自動車、考古学、アンティーク、山岳、海洋等7、ポケットブックゾーン小型本、詩、イタリア小説、古典小説8、旅行書ゾーン地図、道路地図、ガイドブック■オエプリ書店ミラノ最大の書店で、地下1階、地上4階の売場で約450坪はある。
4階には中庭に出られる優雅さ、地下通路は大理石の敷き詰めで、ホテルにいる錯覚に陥る。
客層としては研究者、学生、高齢者が多かった。
専門書店だからだろうか。
社員は7対3で男性が多い。
売場構成は次の通り。
1階文学・文芸、推理小説、空想小説、評論2階古代狩猟、飛行術、愛犬、養魚、釣り、スポーツ、ブリッジ、西洋料理、自然、鳥類学、山岳案内、観光ガイド3階絵画、法律、簿記、経済、情報、コンピュータ書4階建築、庭園、家具、デザイン、民法、都市計画、数学、統計学、物理学、化学、生態学、天文学、電気、機械、辞書、技術工学、予約購読、イタリア参考文献地階ドイツ語、スペイン語、フランス語、英書、英米小説書、文法書、辞書、スパイブック、SF、伝記、ホラー、論文、心理学、医学、獣医学、農業、栄養学、教育学、文芸批評、宗教、人類学、哲学、映画、演劇、音楽、社会学日本流にいう学参、ドリル、児童書はない。
女性実用書といえる妊娠、育児、編み物、美容ファッション等も見当たらない。
ファッションの都市ミラノなのであるが……。
雑誌は全く扱っていない。
■リッツォーリ・ミラノ店世界的な美術書出版社のリッツォーリ直営書店である。
イタリア国内に6店、アメリカに13店のチェーン展開をしている大型書店である。
ミラノ店200坪はミラノ中心地ドゥオモ広場近くのガレリア通りにある。
この辺りには書店が密集している。
1階(90坪)ポケットブック、文芸書、新刊書2階(110坪)美術書、写真集、児童書、人文書ローマ店、NY店に比べてミラノ店には覇気が感じられない。
店内は暗く、寒々としている。
名門リッツォーリの伝統に胡座をかいているか、歴史の中に生きている感じである。
NYソーホーの素晴らしい店とは比較にならない。
社員は殆ど男性で、中年以上であった。
■メッサゲリエ・ムージカリ書店ミラノ最大のマルチメディア書店(500坪)である。
ミラノ版TSUTAYAである。
レンタルはない。
地階CD売場は量、質とも圧巻である。
モンダドーリ書店の数軒先の好立地である。
店頭右端にエスカレータが走り、直ぐに上層階に行ける。
店内は1500ルックス位あり、明るく楽しい売場である。
客層は殆どが若い人で、ミラノ一番の繁盛店である。
終日店内は込み合っているが、若い人、女性、こども、一般人とまんべんなく入っている。
中2階50坪はビデオ売場である。
ヨーロッパにはレンタルという思想はない。
1階(100坪)雑誌、新刊書籍、文具、グッズ中2階(50坪)ビデオ2階(200坪)専門書、こどもの本、地図(豊富)地階(150坪)CD売場■ドゥオモ書店ガレリア通りにあり、1、2、地階計150坪の書店である。
ガラス張りのエレベータは異色である。
店内の整理、整頓、品揃えのバランス、販促、接客、ウインドー効果は抜群に良い書店である。

日書連主催・2002心に残るこどもの本

[絵本セット77点77冊本体91,326円]夢はワールドカップあかね書房1&#44