全国書店新聞
             

平成19年12月21日号

再販、当面は存置/公取委高橋企画課長が言明

出版4団体で構成する出版流通改善協議会は12月7日午後、日本出版会館で再販関連会員説明会を開催した。この会合に出席した公取委高橋取引企画課長は「再販当面存置の結論は変更を加えていない」とする考え方を明らかにした。
説明会開催に当って書協流通委員会担当の菊池明郎副理事長(筑摩書房)は、「今年も公取委主催の著作物再販協議会が6月に行われた。業界内には『再販弾力運用はやりすぎ』『弾力運用をすれば再販は守れる』という意見がある。振り返ると、再販当面存置の結論が出る3年前の平成10年に公取委から是正6項目が示された。これの1番目に再販弾力化があげられている。是正6項目に沿った改善に取組むことは必要条件で、十分条件は国民がどう判断するかだ。今後も再販運用、関連事項に取組むことで国民の支持と理解を得ていけば再販は存続できる。そのため毎年の取組み、課題などを毎年レポートにまとめている」と、開催の趣旨を説明した。
続いて、公取委取引部高橋省三取引企画課課長が次のようにあいさつした。
「著作物の再販適用除外制度の見直し等について、これまでの経緯を振り返ると平成13年3月に当面存置の結論になった。この結論自体、平成19年現在で変更を加えることはない。現在も維持している。公取委としては競争政策の観点から再販適用除外は廃止すべきという考えを持っている。しかし国民各層から寄せられた意見によれば、廃止すべきだという意見もあるが、制度が廃止されると企画の多様性が失われる、新聞の戸別配達制度が衰退する、国民の知る権利を阻害する可能性がある。文化・公共面で影響が生じる恐れがあると、制度廃止に反対する意見も多いということで、平成13年に国民的合意が形成されるに至っていない状況にあることから、当面制度を存置することが相当であるという結論を出した。ただこれも平成13年に申し上げたことだが、適用除外制度のもとでも、再販契約の弾力的な運用の取組みを含めた流通取引慣行の改善を図って消費者利益の向上を図る取組みがされるべきだ。この考えから毎年、著作物再販協議会を開催し、関係業界、有識者、消費者団体で業界における取組みを検証している。本年も6月21日に協議会を開催して、7月23日付けで議事録を公表した。議論の中で、書籍・雑誌業界から、是正6項目、弾力運用についてやや理解が不十分というか、誤解が生じているのではないかとした意見を頂戴した。出版業界で是正6項目を良く知らない方が増えている。是正6項目は再販弾力運用化だけではない。再販適用除外の廃止の検討とは別の話として、業界の各種弊害を是正する。ひいては消費者利益の確保を図る観点から示したもので、これをやれば再販を存置する対価関係にあるものではなく、再販適用除外があっても、是正への取組みが可能であるものとして6項目を示している。再販適用除外の弾力化、弾力運用の取組みは高く評価するが、弾力運用だけに焦点が当って、あとの5つが忘れられては困る。流通取引慣行の改善、消費者利益の確保という観点から業界の一層の取組み、努力をお願いする。全体的な取組みをぜひお願いしたい」
このあと出版流通改善協議会大竹靖夫委員(昭和図書)が「2007再販制度弾力運用レポート10」について説明した。

公取委是正6項目(平成10年)
①時限再販・部分再販等再販制度の運用の弾力化、②各種の割引制度の導入等価格設定の多様化、③再販制度の利用・態様についての発行者の自主性の確保、④サービス券の提供等小売業者の消費者に対する販売促進手段の確保、⑤通信販売、直販等流通ルートの多様化及びこれに対応した価格設定の多様化、⑥円滑・合理的な流通を図るための取引関係の明確化・透明化その他取引慣行上の弊害の是正

新年号原稿募集

1月1日・11日・21日号の新年企画として、書店の皆さんからの原稿を募集します。テーマは①書店経営に役立った1冊(経営者の心構えについて学んだ本、実務で役立った本など)、②私の好きなお国言葉、③今の時代にリーダーシップをとってほしい人物、④自由題(新春にふさわしいテーマを)のいずれか。原稿は800字以内。住所、店名、氏名、年齢を明記してください。採用分には記念品を進呈します。

不要になった『広辞苑』、旧版を日本語学習に活用/道組合

『広辞苑』第6版が来年1月11日に岩波書店から発売になるのを前に、北海道書店商業組合では「旧版の処理に困る」というお客様の声に応えて、お客様が不用になった旧版を書店に持ち込めば、道組合経由で国内外の日本語学習者に旧版を寄贈するプロジェクトを進めている。
新版は買いたいが、家が狭くて置けないし、ゴミとして捨てるわけにもいかないと嘆く読者は多い。旧版の活用を考えていく中で、日本語を勉強している外国人にプレゼントしてはどうかというアイデアが持ち上がり、12月11日の道組合理事会で受け入れ先を探していくことになった。
すでにカナダ・モントリオール大学日本語科から20冊ほしいというリクエストが寄せられており、国内では北大に留学する学生の窓口として札幌国際交流プラザとも受け入れを検討している。

年末年始の事務局体制

年末年始の特別体制により日書連事務局の業務については年末は12月28日(金)正午まで、年始は1月5日(土)午前10時より営業いたします。ご了承ください。

うみふみ書店日記/海文堂書店・平野義昌

今年の締め括りイベントは、12・8「畠中理恵子さん×近代(コダイ)ナリコさんトーク」。「書肆アクセス」畠中店長は閉店残務処理でお忙しい中わざわざの来神。迎え撃つは京の「modernjuice」編集発行人近代さん。司会は京の古本者・林哲夫さん。生い立ちから読書体験、ミニコミのこと(愛猫話で盛り上がっていました)など少々緊張気味に話されました。「アクセス」閉店の経緯になると、普段は紳士の林さん、立場を忘れてちょっと力が入ったよう。畠中さんは冷静でした(きっと文句の10や20はあるでしょうにと、私は邪推)。人間がデキている。私なら悲劇の人となってグチグチウダウダとしつこく語るところ。
貧乏本屋のオリジナル企画ゆえ、謝礼どころか足代も宿代も出せません。打ち上げ宴会のみご招待。滞在中、飲み会ばかりつき合わせて、観光案内もせず、開催中のルミナリエさえご覧いただけず申し訳ないことです。京のおふたりも遠方から参加の皆さんも、神戸本屋・古本屋めぐりをついでにという行動パターンが定着しているようです。盛況でございました。お礼申しあげます。有志による『書肆アクセスという本屋があった』(右文書院)も間に合い、ほんとうに良かった。「11月閉店でもう追悼本か?」というご意見もあるでしょう。畠中さんや現場の書店員たちへの深い感謝と厚い友情のしるしと、私は理解しております。
当店の催しはほとんどわが店長の野獣系人脈によるものですが、11・19ご来店の大江賞作家長嶋有さんは、華麗なる文壇、美女作家、美女秘書つながりで、ちょこっと見直しました。秘書さん懇意の地元雑誌で取材を受け、その合間にご訪問、サイン本作りとなった次第。驚いたことに、大分から女性ファンがお越し。「恐るべし長嶋」。編集者とのやりとりは、人柄の良さそのもので、まるで昔からの友だちみたい。
「ほんとに大江賞?太江賞のまちがいじゃないの?」
「あ、そうかー、おかしいと思ったんだ」
という調子。本屋の人間はそうはいかない。何より作家に対する尊敬の気持ちが先で、神妙にご挨拶するのがやっと。それでも、私、新聞に紹介文を書いた『エロマンガ島の三人』(エンターブレイン)にサインをもらい、オマケまで頂戴しました。お礼に『本屋の眼』を差し上げましたが、迷惑だったか?神戸一の老舗書店「宝文館」が今月で閉店、同じく神戸を代表する古書店も年明けで廃業。年の瀬に寂しい話です。

出版業界の新年会日程

【組合関係】
〔日書連〕
◇第54回出版販売新年懇親会=1月25日(金)午後5時半から神奈川・箱根湯本の湯本富士屋ホテルで開催。
〔北海道〕
◇北海道書店商業組合・在札取協・道内、在札出版社新年合同懇親会=1月15日(火)午後6時から札幌市中央区のホテル札幌ガーデンパレスで開催。
〔宮城〕
◇合同新年懇親会=1月7日(月)午後5時から仙台市青葉区のホテルメトロポリタン仙台で開催。
〔神奈川〕
◇9支部合同新年懇親会=1月22日(火)午後6時から横浜市中区の華正楼・本店で開催。
〔東京〕
◇新年懇親会=1月17日(木)午後5時半から文京区の東京ドームホテルで開催。
〔静岡〕
◇第40回新年総会=1月9日(水)午後3時から浜松市西区・舘山寺サゴーロイヤルホテルで開催。
〔愛知〕
◇平成二十年新春賀詞交歓会=1月11日(金)午後5時半から名古屋市千種区の愛知厚生年金会館で開催。
〔大阪〕
◇大阪出版業界新年互礼会=1月9日(水)午後3時から大阪市北区のホテルグランヴィア大阪で開催。
〔京都〕
◇京都出版業界新年互礼会=1月8日(火)午後4時半から京都市中京区の京都ホテルオークラで開催。
〔福岡〕
◇平成20年福岡県出版業界新年の会=1月7日(月)午後4時から福岡市中央区の福岡東映ホテルで開催。

【取次関係】
◇日教販第57回春季展示大市会=1月9日(水)午前9時から東京・千代田区のスクワール麹町で開催。
◇トーハン2008年新春の会=1月9日(水)午前9時半から東京・文京区の椿山荘で開催。社長挨拶は午前10時20分、鏡開きは午前11時。
◇日販2008年新春を祝う会=1月8日(火)午前11時から東京・港区のザ・プリンスパークタワー東京で開催。鏡開きは午前11時。
◇大阪屋平成二十年度新春おでんの会=1月10日(木)正午から大阪・東大阪市の同社関西ブックシティで開催。
◇栗田出版販売2008年新春あいさつの会=1月11日(金)午前10時から東京・板橋区の同社新物流センターで開催。鏡開きは午前11時。

【関係団体】
◇全国医書同業会新年互礼会=1月7日(月)正午から東京・千代田区の帝国ホテルで開催。
◇日本出版クラブ新年名刺交換会=1月9日(水)正午から東京・新宿区の日本出版クラブ会館で開催。
◇書店新風会新年懇親会=1月9日(水)午後5時から東京・新宿区のセンチュリーハイアット東京で開催。
◇出版梓会第23回梓会出版文化賞贈呈式=1月17日(木)午後5時半から東京・新宿区の日本出版クラブ会館で開催。

太田ブックチェーン見学へ/指定管理者制度の実務研修/大阪組合定例理事会

大阪府書店商業組合は12月8日午後2時から組合会議室で定例理事会を開催した。理事会に先立ち昭文社から12月14日発売『インサイダー・ビジュアル博物館』全12巻の拡販協力依頼があった。理事会での主な審議事項は以下の通り。
〔学校図書館・IT関連委員会〕
来年1月、近畿ブロック会・情報化委員会として、東京の㈱太田ブックチェーンを見学、指定管理者制度の実務を研修する。参加希望者は事務局に申し込み。
大阪市立図書館・分館の窓口業務等の業務委託の入札がある。また、大阪市立小中学校8校の帰国子女向け図書の入札も実施される。
〔読書推進委員会〕
11月24日、エル大阪で「帯コン」展示会および表彰式を開催した。今年の反省点を生かし、次年度はさらに円滑に運営できるようにしたい。次年度の「帯コン」は11月15日に開催する。本年同様、2部構成とし、読み聞かせを行う。
〔定款等改定委員会〕
12月18日の委員会で選挙規約等の細目を詰め、1月理事会で原案を提示する予定。
〔広報委員会〕
新年号に面屋理事長と女性理事との新春座談会を掲載する。また、先日逝去した辻山常務理事の追悼記事を掲載する。
〔出店問題・組織強化委員会〕
ブックランドとおの13店の出店説明会があった。すでに開店している茨木店が組合加入することになった。
〔出版販売倫理委員会〕
環境問題協議会の懇親会に委員長が出席し、大阪府・市の生活課担当者と意見交換した。
〔経営健全化・書店環境改善委員会〕
カレンダーの拡材を支部で購入。支部組合員の店に1店1店配達した。配達した店のうち老齢になっても頑張っている女性組合員がおり、励ます意味を込めて恒例のレディースランチの会に無料招待したい。
〔その他〕
①大阪出版業界新年互礼会を来年1月9日午後3時からホテルグランヴィア大阪で開催する。
②11月期の組合加入は1件、脱退は3件だった。
(中島俊彦広報委員)

訃報

長谷川正夫氏(日書連常任委員、埼玉県書店商業組合副理事長、川口市・文泉堂社長)
12月10日(月)午前7時5分、急性すい炎のため死去した。71歳。通夜は11日午後6時から、告別式は12日午前10時から埼玉県川口市・錫杖寺で営まれた。喪主は三男の祐介氏。

書籍を読む人は16.3%/通勤電車の読書事情調査/トーハン

トーハンは、通勤電車での読書事情を調査し、このほど結果を発表した。調査員が首都圏のJR・私鉄・地下鉄各線の電車内での過ごし方を項目別にカウントする方法で行なったもので、今回は「読書率が上昇」「文庫人気」「雑誌は若年男性、携帯は若年女性」「居眠りが最多に」などの傾向がみられた。
この調査は、1986、1988、1997、2004年に続き5回目で、調査期間は10月24日(水)から10月31日(水)までの8日間。延べ1万5227人について調査を行った。調査結果は広報誌「しゅっぱんフォーラム」12月号で特集している。
書籍を読んでいる人の割合(=読書率)は全体の16・3%、雑誌を読んでいる人は3・9%で、このほか新聞、電子端末(携帯電話を含む)、仕事・勉強などを含めた、活字に接している人の割合は、47・9%と、半数近くを占めた。活字接触者を100とした場合の内訳を見ると、書籍が34・0%と最も多く、以下、電子端末33・6%、新聞16・7%、雑誌8・2%、仕事・勉強6・3%、フリーペーパー1・2%となっている。
書籍の内訳を見ると、特に多かったのが文庫を読む人で、全乗客の10・9%。単行本が4・1%、新書、コミックスがともに0・6%で、書籍を読んでいる人の7割近くが文庫という結果になった。
また、今回の調査では、第1回調査以来初めて居眠りをする人の割合が最も高くなり、21・9%にのぼった。日本人の睡眠時間が減少傾向にあるのと対照的に、居眠りをする人の割合は調査するごとに増えている。このほかに多かったのが携帯電話で、全体の15・8%を占め、特に女性は20・7%と書籍を上回った。
電車内での過ごし方を性別にみると、書籍を読んでいる人の割合は、男性16・0%、女性16・8%で、女性の方がわずかに高かった。特に20~59歳の女性の読書率が18・3%と高い。最も低かったのは20歳未満男性の8・4%。
雑誌では女性(1・9%)に比べて男性(5・1%)の割合が高い。特に20歳未満の男性は週刊誌やコミック誌をよく読んでおり、5・4%と最も高くなっている。さらに、男性は新聞を読んでいる人の割合が11・6%と女性の1・9%を大きく上回っているなどの傾向が見られた。また、20歳未満の若年層は熱心に携帯を見る姿が目立ち、特に女性は26・7%と最も高く、ケータイ小説のヒットを支える若い世代の行動パターンを示す結果となった。
今回の調査結果を過去の結果と比較すると、書籍の読書率は第1回調査から毎回上昇傾向にあり、前回2004年との比較では4・3ポイント増加した。一方、雑誌は前回と比べ1・3ポイント減少している。
また、携帯電話を含む電子端末は6・3ポイント増の16・1%。携帯音楽プレーヤーの普及で「イヤホン」も3・4ポイント増の8・1%と大きく上昇した。新しい調査項目として追加された「ゲーム機器」は1・7%だった。「その他」の項目は18・6ポイントの大幅減となっている。

よい本いっぱい文庫/今年も330施設に贈呈/日販

全国の養護施設、各種学校に児童書を寄贈する「第43回日販よい本いっぱい文庫」の贈呈式が12月7日に日販本社ビルの銀座アスターで開催された。今年の贈呈施設は児童養護施設33カ所、肢体不自由児施設68カ所はじめ330カ所。
贈呈式では日販古屋文明社長が「43年続いたのは皆様のご協力の賜物と感謝している。近年活字離れが言われているが、出版業界には地道な読書推進運動がたくさんある。今年10月には文字・活字文化推進機構が設立された。これは出版業界だけでなくいろいろな業界を巻き込んだ大きな運動にしていこうという試みだ。手を取り合って本を読んでもらう工夫をすることが、業界の発展と国民生活のレベルアップにつながる」と述べた。
古屋社長から厚生労働省と施設代表に目録が手渡され、厚生労働省雇用均等・児童家庭局家庭福祉課の為石摩利夫課長補佐が「児童養護施設の子どもの6割が虐待を受けた経験を持つ。本との出会いが傷ついた心を癒してくれると思う」とあいさつ。施設を代表して児童養護施設・赤十字子供の家の矢代純仁園長は「子どもたちが未来のある将来を築けるよう一同頑張っている。贈られた本をたくさん読ませていただこうと思う」と感謝を述べた。日本児童図書出版協会・竹下晴信会長は「この運動を続けてこられた日販に敬意を表すると共に、1人でも多くの子どもに善意が届くことを願っている」と述べた。

首位は「女性の品格」/年間ベストセラー

トーハン、日販は2007年の年間ベストセラーを発表した。総合トップは両社とも「女性の品格」が獲得、「ホームレス中学生」「鈍感力」が2位と3位につけた。
〔トーハン調べ〕
①女性の品格装いから生き方まで(PHP研究所)②ホームレス中学生(ワニブックス)③鈍感力(集英社)④日本人のしきたり(青春出版社)⑤新・人間革命(17)(聖教新聞社)⑥田中宥久子の造顔マッサージ(講談社)⑦ハローバイバイ・関暁夫の都市伝説信じるか信じないかはあなた次第(竹書房)⑧ポケットモンスターダイヤモンド・パール公式全国大図鑑(エンターブレイン)⑨ポケットモンスターダイヤモンド・パール公式ぜんこく図鑑完成ガイド(メディアファクトリー)⑩恋空切ナイ恋物語(上・下)(スターツ出版)⑪国家の品格(新潮社)⑫赤い糸(上・下)(ゴマブックス)⑬君空koizoraanotherstory(スターツ出版)⑭一瞬の風になれ(1~3)(講談社)⑮もしもキミが。(ゴマブックス)⑯ポケットモンスターダイヤモンドポケットモンスターパールパーフェクトクリアBook(毎日コミュニケーションズ)⑰いつまでもデブと思うなよ(新潮社)⑱生物と無生物のあいだ(講談社)⑲世界の日本人ジョーク集(中央公論新社)⑳「1日30分」を続けなさい!人生勝利の勉強法55(マガジンハウス)
〔日販調べ〕
①女性の品格(PHP研究所)②ホームレス中学生(ワニブックス)③鈍感力(集英社)④日本人のしきたり(青春出版社)⑤田中宥久子の造顔マッサージ(講談社)⑥ハローバイバイ・関暁夫の都市伝説(竹書房)⑦新・人間革命(17)(聖教新聞社)⑧赤い糸(上・下)(ゴマブックス)⑨恋空(上・下)(スターツ出版)⑩ポケットモンスターダイヤモンド・パール公式ぜんこく図鑑完成ガイド(メディアファクトリー)⑪ポケットモンスターダイヤモンド・パール公式全国大図鑑(エンターブレイン)⑫君空(スターツ出版)⑬いつまでもデブと思うなよ(新潮社)⑭生物と無生物のあいだ(講談社)⑮「1日30分」を続けなさい!人生勝利の勉強法55(マガジンハウス)⑯国家の品格(新潮社)⑰求めない(小学館)⑱陰日向に咲く(幻冬舎)⑲一瞬の風になれ(1~3)(講談社)⑳復活の法(幸福の科学出版)

BL誌フェア展開

トーハンはボーイズラブ誌増売のオリジナル企画「BL誌フェア」を出版社17社と合同で、12月22日から1月末まで取引先書店100店舗で展開する。
昨今「ボーイズラブ」作品のメディア化などで、BLジャンルに注目が集まっていることに着目。冬のコミックマーケット直前の時期にBLフェアを展開して新規顧客の獲得、増売を図る。メインターゲットは10代~20代の女性だが、近年は40代の主婦層にまで広がりを見せている。
企画の展開に当たってはコミックス単行本との連携を図り、参加店はBL誌増売に積極的な書店からの申込制。参加店には対象各誌の次号予告を掲載したリーフレットや読者配布用ポストカード、POP、コミックス棚プレート、コミックス注文書を送付。BL誌増売を支援する。

『NIKITA』休刊

主婦と生活社発行の『NIKITA』は年明け1月28日発売の3月号で休刊する。同誌は平成16年9月創刊、新しい読者層を開拓してきたが、発行部数、広告両面で計画の水準に届かず厳しい状況が続いていたという。

移転

◇大日本図書
本社を左記住所に移転し、12月10日より業務を開始した。
新住所=〒112―0012文京区大塚3―11―6
電話=03(5940)8670(代表)

広告大賞に資生堂/講談社広告賞

第29回「読者が選ぶ・講談社広告賞」の入賞作品が決まり、12月3日午後5時から東京・帝国ホテルで入賞社贈賞式が行われた。
男性誌・情報誌部門の広告大賞は、『KING』4月号に掲載した資生堂「UNO男子のためのスキンケア」。女性誌部門広告大賞は『FRaU』4月号、ルイ・ヴィトンジャパンカンパニーの「ダミエ・アズールキャンペーン」が受賞。このほか、男性誌・情報誌部門、女性誌部門合計14誌ごとに最優秀賞1作、優秀賞2作の雑誌賞が決まり表彰された。
幼児誌部門最優秀賞は『たのしい幼稚園』『おともだち』各5月号にアガツマが掲載した「かわいいはなちゃんシリーズ」、優秀賞は2社に贈られた。

書店大学通信講座全面リニューアル

トーハン書店大学ステップアップ通信講座が全面改訂され、トーハン書店大学通信講座『書店人入門』として新たに開講した。新講座は書店を取り巻く環境が大きく変わる中で「読者発想」型の思考、実践方法を中心に解説する。企画・編集・受付等の運営はトーハン・コンサルティング。
受講対象は書店、出版社の新人と書店実務の基本を学びたい方。受講開始は毎月1日(受講申込は随時受付)。標準学習期間は2カ月(在籍期間4カ月)。受講料は1万8千円(税込み)、全国書店共助会加入書店は1万2千円。トーハン・コンサルティング、産業能率大学が編集した2分冊のテキストで学習する。
申込み、問い合わせはトーハン・コンサルティングまで(℡03・3267・8686)

人事

◇有隣堂
有隣堂は11月27日開催の定時株主総会並びに取締役会で以下の役員を選任した。また新たに執行役員制度を導入した。(◎昇任、○新任)
代表取締役社長松信裕
常務取締役管理本部長・労務担当◎桑原康高
同第1営業本部長
◎渡辺泰
取締役第2営業本部長
高木明郎
取締役官需・書籍営業担当
㈱マルタン代表取締役社長
宮出幸夫
常勤監査役○猿渡二三夫
監査役清水信行
同吉川晋平
執行役員
管理本部副本部長堀和人
同人事総務部長新藤哲夫
第1営業本部副本部長・横浜駅西口店長池田洋子
第2営業本部副本部長・オフィス営業部長藤本和伸
*任期満了で退任した山形正利常務取締役、村越武取締役は顧問に、猿渡二三夫取締役は常勤監査役に就任。田中紀一郎常勤監査役は退任した。
◇世界文化社(12月21日付、◎昇任、○新任)
代表取締役社長鈴木勤
代表取締役副社長
◎鈴木美奈子
専務取締役副社長
大塚茂
同小林公成
常務取締役(編集担当)
内田吉昭
同(ワンダー事業本部担当)
川面重雄
同(管理本部本部長・通販事業本部担当)大河原宏
取締役(通販事業本部本部長)加治陽
同(広告本部本部長)
駒田浩一
同(販売本部本部長)
佐藤秀人
監査役中島正鉱
役員待遇(ワンダー事業本部本部長)○井上雅夫
◇研究社(11月19日付、○新任)
代表取締役社長関戸雅男
常務取締役総務部長
西岡俊章
取締役営業部長高野正範
取締役小酒井雄介
取締役相談役荒木邦起
監査役○小田切敬夫

本屋のうちそと

毎年のことながら、今年も年末調整の説明会に行ってきた。
税務署の単調な説明を暖房の効いた会場で聴いていると、抵抗することなく体調の惰性に任せて、意識の彼岸に逃避する。つまり爆睡を決め込むことになる。
11月末から年末入荷の前倒しのため、いささか疲れ気味を回復するため、バイト君に店を預けてサボりにきたというのが実情だ。しかし、現実はバイト君の年末調整を回避することは出来ない。社会保険や生命保険の控除証明書を持ってきてもらったり、源泉徴収に関する書類を書かねばならない。雇用主としての当然の義務と言えば身も蓋もない話だが、本屋の年末の忙しさの中では、「勘弁してよ」というのが本音だ。
このバイト君が当店にやって来て、7年が過ぎた。陰日なたなく働いていることを承知して、彼に報いるために労災保険と退職金代わりの失業保険に加入している。自転車で配達を頼んでいるので、万が一事故に遭った時のことと、当方が万が一死亡や廃業した時のことを想定しての準備だ。
彼にいつも言っていることは、当店より良い条件の職場に替わりたければ、遠慮をすることなく正直に言ってくれ、その時は解雇をしてあげるから、失業保険を退職金として貰ってくれと。
役人が制度の建前を語るのが役目なら、運用の知恵を見つけるのが商人の仕事ではないだろうか。
(井蛙堂)

統合ソフト「らくほん4」/本屋の村東京説明会で発表

書店の外商管理・店頭管理ソフト「楽樂ほんやさん」シリーズを提供する有限責任事業組合「本屋の村」は12月8日午後1時から中野サンプラザで新ソフト「らくほん4」東京説明会を開催。北海道、東北、関東など各地からユーザー36名が出席した。
説明会の冒頭、本屋の村庫本善夫代表は「私の店は文具を含め15坪の本屋。手間のかかる外商、伝票発行をコンピュータで楽にできないか考えたのが本屋の村のスタートだ。歩いて来られる客が満足して本を買っていける書店を目指している」とあいさつ、7人の書店メンバーを紹介した。
今回の説明会は、来春リリースを予定している新バージョン「らくほん4」の機能、改善点のプレゼンテーションが主題。1998年に開発された初代「楽樂ほんやさん」は外商管理ソフトとしてスタートしたが、その後、雑誌管理・返品機能、店売単品管理、取次データ交換の機能を追加、「らくほん4」はこれら機能の統合ソフトとなった。
旧バージョンから進化した点として①SQLサーバー利用で安定性が大幅にアップした、②ネットワークに対応してカウンター横、バックヤードなど複数のパソコンで処理が可能になった、③日書連書誌データを利用することで既刊書籍バーコード、ISBNから書名を表示でき、POSレジ、納品書発行に役立てられる――など。
価格体系はソフト毎のライセンス数による月額料金で外商、商品管理、POS単品が月額4200円、2ライセンス3675円、3ライセンス以上3150円。既存ユーザーの申込みには優待価格を用意している。