全国書店新聞
             

平成18年7月21日号

懸賞論文「私の書店論」を募集中

日書連では懸賞論文「私の書店論」を募集しています。テーマは書店の個性化、書店再生、効率販売、プロ書店員論、地域との連携など、広く現場からの活性化論を。4百字詰め原稿用紙20枚以内にまとめ、8月31日までに日書連「懸賞論文」係へ。特選1名に賞金20万円、入選3名に賞金各5万円。入選発表は10月27日。

商工功労賞受賞祝う/兵庫組合山根副理事長

兵庫県書店商業組合副理事長、山根金造氏(巌松堂書店)の県商工功労賞受賞祝賀会が7月1日明石市ホテルキャッスルプラザで行われ、104名の業界人がお祝いに駆けつけた。
発起人を代表して、兵庫組合三上一充理事長(三上尚文堂)が受賞の経緯を述べた後、引地康博氏(講談社)が巌松堂書店の歴史、近藤敏貴氏(トーハン近畿営業部部長)が巌松堂書店の営業面を、市民まちづくり研究所松元誠所長が明石原人とまちづくりを引き合いに祝辞を述べた。
山根氏は「今回の受賞は兵庫組合の功労に対しいただいたもの。今後も兵庫県のためにもっと働けという意味でしょうから、一生懸命頑張りたいと思います」と謝辞を述べた。
神戸新聞総合出版センター福岡宏一社長の乾杯で始まった祝宴は、詩吟あり、オカリナ演奏ありと盛りだくさんの内容だった。
(中島良太広報委員)

返品率下げを原資に/書店マージン拡大を模索/東北ブロック

「激変する出版業界の未来を熱く語ろう」をテーマに、第58回書店東北ブロック大会が7月13日、宮城県「松島一の坊」に書店93名、出版社117名、取次ほか17名、総勢227名が出席して開かれた。この席で藤原ブロック会長は「書店正味の引き下げは返品率を下げることで、果実を得ていきたい」と訴えた。
青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島6県の書店会員のみで開かれた東北ブロック大会第1部は、小山武衛氏(ブックガーデン築館店)の司会で進行。冒頭に藤原直ブロック会長があいさつした。
藤原ブロック会長は、あいさつで書店経営実態調査を受けた日書連の重要課題として①正味引き下げ、②支払いサイト見直し、③返品入帳改善の3点を挙げた。このうち書店正味の引き下げ問題について藤原会長は、7月8日に行われた東京ブックフェアのシンポジウムで主婦の友社村松社長が「返品率を1%下げれば2百億円の利益が出る」と述べたことを紹介し、「今後、返品率を下げることで、果実を得ていく方向性が望まれる。出版社、取次、書店の業界三者が集まる場で、解決策が生まれていくことを期待している」と述べ、ブロック大会の役割を強調した。
続いて日書連丸岡会長が当面する日書連の課題について報告。丸岡会長は最近の読書をめぐる環境について「インターネットや携帯電話の普及で読書に向かう時間が少なくなっているが、思想、考えを形成する読書の役割は大きい。日書連は昨年できた文字活字文化振興法を追い風に読書推進運動を展開していかなくてはいけない」と読書推進運動の重要性を指摘した。
また、昨年日書連が行った書店経営実態調査の結果について「経営が苦しくなったという回答が85%を占めている。原因は客数の減少だ。日書連に対する要望を聞いたところ、多かったのは①マージン拡大、②客注迅速確実化、③再販制度の擁護、④適正配本、⑤支払いサイトの延長だった。5月の日書連総会でマージン拡大、支払いサイト延長、返品入帳の改善を中心に取組んでいくことになった。マージン問題は正味拡大、返品削減、責任販売によって改善していく。手数料収入、入金報奨も選択肢に加え、総合的判断で書店環境の改善を図る方策を考える。今後、取次、版元とも話し合っていきたい」と、組合員の理解と協力を求めた。
議案審議は藤原会長を議長に進められ、平成17年度会計報告、一般報告を了承したあと、次年度当番県として福島組合を紹介した。
大会第2部は出版社、取次も加わり、仙台出身で現在も仙台在住の直木賞作家・熊谷達也氏が『狩猟の世界と文学の世界』を記念講演。
講演会に先立ち、藤原ブロック会長が次のように歓迎あいさつを述べた。「日本はようやく不景気を脱し、日銀もゼロ金利を解除したが、出版業界はまだ景気回復には程遠い。これから直面する児童、人口減少の右肩下がりの中で、利益を生み、分配していくためには、無駄な返品減少に尽きるのではないか。幸いに業界インフラとしてPOSレジが普及し、将来的にICタグも実用化される。こうした問題を含め、もう一度責任販売というものを再度考えていかなくてはいけない。本日の三者の膝を付き合わせた話し合いの中にヒントが生まれ、解決の糸口になることを祈念して歓迎のあいさつといたします」。
大会第3部懇親会は大宴会場「大観」で開催。鈴木久光実行委員長(宝文堂)の開会あいさつ、日販古屋文明社長の祝辞、ポプラ社坂井宏先社長の乾杯でスタートし、出版業界三者の懇親を深めた。

特賞当選者は12名に/春の書店くじ

特賞「オーストラリア6日間の旅」に招待される平成18年春の書店くじ当選者は、締切までに次の12名の方々が名乗りをあげた。カッコ内は発券書店名。
仙台市・松原創(あゆみBOOKS)、仙台市・玉川由美、横浜市・中川義久(みどり書房)、伊豆の国市・重田廣視(三原書店)、富士郡・黒田明穂(静岡谷島屋富士宮ショップ)、伊勢市・藪木ゆかり、南砺市・中嶋麻衣子(BOOKSなかだ砺波店)、大東市・中原江梨香(紀伊國屋書店梅田店)、摂津市・山田和昭(とりかい書店)、大和郡山市・松永賢太郎(ラックス奈良柏木店)、下関市・川畑幸未、春日市・瀬川操(紀伊國屋書店福岡本店)

リブロ出店で緊急説明会/茨城

茨城県書店商業組合(大野豊治理事長)は7月13日午後5時から、水戸市の「ホテルテラスザガーデン」で「リブロひたちなか店」出店に対する緊急説明会を開催。組合書店11店が出席し、日販からは小林利夫取締役、奥村景二関東支店長が出席した。
始めに大野理事長が「5月30日の総会で、日販が直営するリブロの出店を阻止する緊急動議が満場一致で採択された。日書連とも協議を重ね、7月4日に組合代表と日書連担当者で日販に出向いて話し合った結果、地元で説明会を開催する運びとなった」と、これまでの経過を報告した。
続いて、奥村支店長が「リブロひたちなか店は375坪で、そのうち書籍雑誌が310坪、CD・DVDが50坪、バックヤードが15坪。営業時間は午前10時から午後8時、年中無休で7月15日オープンする」と概要を説明。
小林取締役は、①日販はリブロを救済するため2年前に出資した経緯があり、株式の9割を所有。取引取次は日教販、日本地図共販、洋販などで日販だけではない。②リブロは独立して運営している。日販には書店経営のノウハウはなく、リブロには現在1名の経理担当者を送っている。リブロの他にも出資している書店があるが、リブロを含めて、条件さえ整えばよそに売りたいと思っている。③支払い・配本の面でリブロを特別優遇しているようなことは全くない。④出店は、リブロ船橋ビビットスクエア店が撤退することが決まり、その在庫をひたちなか店に移すということで決定した――と説明した。
質疑応答では「04年以降リブロは10店舗以上も新規出店している。日販に出店する意思がないようには見えない」「書店を誘致したいという物件が出たとき地元書店に声をかけないのか」などの質問があり、これに対し日販から「新規出店の多くが小規模店で、新規開店よりも、良くない店を整理する方が多い状態。リブロは日販には相談なく動いている。ひたちなかの物件はリブロと不動産ブローカーが直接話を決めたのだと思う。日販には今回の話は最初からリブロということで持ち込まれた。日販にテナントの相談があった場合は、地元の書店に声をかける」との回答があった。(高橋雅夫、茂木芳子広報委員)

総会は8月25日開催/神奈川組合

神奈川県書店商業組合の定例理事会が7月4日に県社会福祉会館で開かれた。主な議題は次の通り。
1、今年度総会は8月25日、神奈川平和会館で開催。終了後、中華街の華正楼にて懇親会を行なうことを決定した。
2、北海道の書店が行なっている「中学生はこれを読め!」が各県で好評なので神奈川県でも取り上げようとの意見があった。検討の結果、各書店に在庫があるものも多いので、組合で帯を作り本にかけて陳列しようということになった。
3、増売図書として取り上げた「ナルニア国物語」は、大変好評のため、8月末日まで期限を延長した。(平井弘一広報委員)

明日の書店像を探る/ビッグサイトで全国情報化会議/日書連

日書連は7月6日午後2時から東京・有明の東京ビッグサイトで「全国情報化推進委員長会議」を開催。各県の情報化推進委員長など約40名が出席した。
研修会は大川哲夫専務理事の司会で進行。冒頭で日書連・丸岡義博会長は「書店のこれからのキーワードは情報化。今日の研修会で明日の書店像を探っていただきたい」とあいさつ。情報化推進委員会・志賀健一委員長は「福岡では情報センターが大成功、京都は一旦TRCに決まっていた小中学校3百校が京都組合挙げての活動で全部日書連MARCに切り替わることになった。学校図書館の電算化が始まると、貸出冊数が2倍、3倍になるのは当たり前。我々書店も先生方といい関係を築くことができるようになった」と成果を掲げた。
始めにデジタルコンテンツ研修会を行い、「出版社共同ネット」について、出版倉庫流通協議会の川尻一壽副代表幹事が説明した。
出版社共同ネットは、同協議会が7月1日から本格稼動を開始した電子受発注システム。「S―BOOK.NET」のシステムを利用しているため、書店はS―BOOKにログインし、トップページのメニューから「出版社共同ネット」の受注ウェブサイトにジャンプする。発注もS―BOOKと同様の方法で利用できる。現在参加出版社は6社で、川尻副代表幹事は参加出版社の拡大を図っていくと方針を語った。
続いて、ほんつな・荻田日登志社長が、本の総合ポータルサイト「ほんつな」について説明した。ブログ形式で書店や出版社の情報、読者の意見などを掲載しており、本に関する情報発信や意見交換が簡単にできるほか、思いがけない本に出会える連想検索システムを導入している。荻田社長は「本好きの人のコミュニティを作って情報を発信し、出版界が活性化するよう発展させていきたい」と述べた。
このあと日書連情報化推進委員会の中尾隆一、長尾幸彦両専門委員が日書連MARCの現状を報告。中尾専門委員は、地元・福岡県の学校図書館電算化の模様を説明して、「福岡で一番大事にしているのは、サービス・消耗品もすべて書店に利益を生む形で行なうこと。バーコード等も各地区に選任の委員を置いてそこから供給している。書店組合の名前が持つ公的な優位性を利用すれば行政は話を聞いてくれる。書店同士が協力して日書連MARCを推進することで、学校市場を手に入れてほしい。学校や行政の信頼を勝ち得ることで、学校市場の中の利益になる部分を確保することができるようになる」と述べた。
また、長尾専門委員は「指定管理者制度の導入で、自治体が図書館のカウンターや整理業務を民間会社に委託する例が増えている。TRCは官庁に働きかけており、組合が阻害されないように管理者の指定を受けることが必要だ。書店組合が学校図書館と仕事をしていくために、自治体に入札参加申請をするようにしてほしい。官公需適格組合になるとさらに良い」と述べ、具体的な申請方法について解説。書店組合としての実績を積み重ねていくことが大切だと強調した。

「エキナカ」事業の拡大を危惧/東京理事会

東京都書店商業組合は7月7日午後2時から有明の東京ビッグサイトで定例理事会を開催した。
出店問題では、小林委員長が朝日新聞7月1日付夕刊に掲載された「エキナカ摩擦」の記事を紹介。駅に商業施設を集める鉄道会社の「エキナカ」事業が周囲と摩擦を生んでおり、便利で利用者には好評な半面、駅の外では客足が減って商売が圧迫されているとの悲鳴が相次いでいるとし、東京都が固定資産税の課税を強化する方針を打ち出しているというもの。小林委員長は「駅の中に商業施設があるというより、百貨店の中を電車が走っているというのが現状。世界でも類例を見ない事態。何らかの対策が必要だ」と話した。
今後の出店については、TSUTAYA上野店が8月4日、上野ABABそばにオープンすると報告があった。総売場面積は335坪で、1階書籍75坪、2階CD・DVDセル130坪、3階CD・DVDレンタル130坪。台東支部は「組合に加入してもらいたい」としている。
雑誌付録問題では、下向副理事長が「小学館の相賀昌宏社長が6月6日に開かれた大阪屋友の会連合大会総会の講演のなかで問題点を明確にしたことを、東京組合として評価したい」と述べ、日書連の同問題への取り組みを説明。奥村常務理事は「付録は販売を助けるものと考え、出版社に協力する姿勢でのぞむべき」と提起した。

各県組合報告や日書連への要望を討議/北信越ブロック

日書連・北信越ブロック会(西村俊雄会長)は7月9日、富山県氷見市の「みろくの湯こーざぶろう」でブロック会議を開催、13名が出席した。
石川県は、運営の行き詰まり等で、日書連からの脱退の方向に動けという組合員からの突き上げに悩んでいると報告。富山県からも組合費問題に悩む現状が報告された。福井県は、組合員発展のための勉強会や日書連マークの普及に全力を投入していると報告した。
長野県からは①販売コンクールや組合事業による販売協力費の捻出などで組合運営の赤字を補充できるよう頑張っている。②2月開催の「絵本ワールドinながの」は8千人が参加。③県内運送会社へ返品運賃の値下げ交渉を行い、安値で返品できることにより組合員への利益還元が実現できた――と報告があった。
新潟県では、週刊文春、週刊新潮などについて東京都と同時発売を要望していること、日書連マークの勉強会など組合員の利益につながる活動を展開していることを報告した。
現在取次の行なっている客注品の卸正味の格差は、他業界には有り得ないことで、是正を要求すべき旨を日書連に要望することが議論された。日書連共済会については、組合加入のメリットとして存続できる方向をブロック会として要望することを決議した。なお、次期ブロック会は石川組合が設営する。
(高島雄一広報委員)

建設進む韓国・パジュ出版都市/新聞之新聞社・沼田勝己

韓国、ソウル郊外の坡州(パジュ)に出版社から印刷・製本会社まで1カ所に集めた出版産業団地の開発が進んでいる。ソウル国際ブックフェアの取材で韓国を訪問した新聞之新聞社・沼田勝己記者に坡州出版都市の構想と現在の進捗状況をレポートしてもらった。
6月初め、韓国のソウル国際ブックフェアに行く機会に恵まれた。同ブックフェアには、24カ国479社614ブース(国内316社388ブース)が出展。入場者数は23万426人(前年は24万7564人)と、フェアの規模は中位といったところだが、入場者数は23万人と、東京ブックフェアの5万4千人(2006年)を大きく上回る。
この合間を縫って、以前から興味のあった「坡州(パジュ)出版都市」を取材した。日本では、一カ所に出版関連機能が集中していることから、単に「出版団」と呼ばれることが多いようだ。
出版都市はソウルから車で約30分。48万坪という広大な面積を持ち、販売を除いて本の企画・編集から、印刷、製本、流通という機能を備える。主体は出版社142社、印刷会社26社、流通関連その他25社の併せて193社で構成する協同組合で、理事長は美術書出版社「悦話堂」の代表でもある李起雄氏。出版都市はその李氏の発案によるもので、1989年から計画が始まり、今も建設が行われている。
李氏は1940年生まれで、都市構想を思い立った経緯について李理事長は、自分自身が育った韓国の古き良き伝統文化や家族の結びつきが、朝鮮戦争によって崩壊してしまった。加えて1970年からの急激な経済成長で出版需要が伸びたものの、出版関係者はそれにうまく対応できず、読者に誤った情報を提供してしまったことに対する反省からだという。
李氏は友人に計画を話して出資を募った。すると思いもかけず、100億ウォン(約12億円)以上が寄せられ、協同組合を設立して取り掛かった。しかし周囲からは「無謀」と言われ、冷笑されたという。それでも、「みんなで見る夢は現実化する」と、仲間を励まし、自分自身を鼓舞しながらやってきたと当時を振り返る。
現在は第一段階の社屋や関連施設155棟が完成しつつあり、まだ第二段階の工事も進行中で、全体では50%程度の進捗状況とのこと。李理事長は「都市として機能するにはあと30年は必要」と話した。建設に当たっては周辺地域の環境に配慮して「草一本もいじらない」というほど徹底している。
中核となるのは、研究や会議に講演、展示等の幅広い機能を有する「アジア出版文化情報センター」と、一日の出荷量43万9000冊を基準に設計された「出版物総合物流センター」だ。また、有名建築家が競うように建てた出版社の社屋は、ユニークで斬新なデザインが訪問者の目を引く。
李理事長は「文化の産業化、産業の文化化」という表現で、文化面を強調しすぎて、都市基盤となる経済性が疎かになることに警鐘を鳴らす。今後、博物館、ホテル、映画製作スタジオ、映画館など、新たな建築計画を語ってくれた。
その一方で、ソウルからのアクセスの不便さが仕事に支障をきたすと、移転を止めた出版社や、「行きたくない」とはっきり口にする社員もいる。また環境重視の方針に、はっきり異を唱える開発業者もいるという。
今年10月には、昨年に続いて韓国、日本、中国、台湾の出版関係者とのフォーラムをここで開催する。李理事長はアジア出版人の交流と論議の場としての役割を担いたいとの意欲も示した。
最後に李氏は「日本は、我々にとって多くのことを教えてくれる東海(日本海)の教科書だ。独島(竹島)や靖国問題などの政治問題はあるが、両国の出版人は政治問題を排除して、アジア諸国の文化的価値観の建て直しに努力し、ともに精神的な共同体を作っていきたい」とのメッセージを寄せた。
李氏が掲げる「出版都市」という壮大な構想は今も進行中で変化を続けており、将来どんな形で結実するのか注目してゆきたい。
参考文献=『韓国の出版事情』舘野晳、ムン・ヨンジュ共著、出版メディアパル刊)。

出版社人事

◇角川書店(6月22日)
取締役会長角川歴彦
代表取締役社長井上泰一
代表取締役専務(出版事業部兼カルチャー・コンテンツ事業部長)井上伸一郎
取締役本間明生
同(営業局長)田中樹生
監査役○小林富夫
取締役の田口惠司、土屋良彦、江川信也、福田全孝、監査役の杉本秀幸、松原治、池田靖各氏は退任。田口氏はエス・エス・コミュニケーションズ専務取締役に就任。
◇角川グループホールディングス(6月25日)
代表取締役会長兼CEO
角川歴彦
代表取締役社長兼COO
本間明生
取締役佐藤辰男
同土橋壽男
同井上泰一
同○福田全孝
同椎名保
同土屋良彦
同○谷口常雄
同○高木茂
同○梶田敏夫
同清水英夫
同○鶴田尚正
同○増田宗昭
常勤監査役有吉宏之
同○小林富夫
監査役松原治
同池田靖
同宇野皓三
取締役の福田峰夫、大河原宏、桃原用昇、江川信也各氏は退任。江川氏は角川ヘラルド映画代表取締役専務に専任する。
◇くもん出版
取締役会長(国際営業部管掌)土居正二
代表取締役社長(営業部管掌)土開章一
取締役(編集部・製作部担当)赤石忍
同(企画部・業務部・広報室担当)志村直人
同(非常勤)渡邊幸三同(非常勤)杉本幸司
同(非常勤)○橋口健
監査役○長井宇哉

トーハン関係会社人事

(○新任)
◇東販自動車㈱
代表取締役社長
宮下洋二
常務取締役釼持宗平
取締役○山﨑厚男
同関川立男
監査役○正能康成
◇出版興業㈱
代表取締役社長
石村忠昭
取締役吉浜茂
同田仲幹弘
監査役○正能康成
◇東販リーシング㈱
代表取締役社長
○川上浩明
取締役山﨑厚男
同柴豊
監査役吉田尚郎
◇㈱トーハン総研
代表取締役社長
○栗田進一
取締役○志村真嗣
同○田仲幹弘
監査役吉田尚郎
◇㈱トーハン・システム・エンジニアリング
代表取締役社長
○小倉俊一
常務取締役嶋田豊秋
取締役行徳信夫
同上瀧博正
同中村勉
監査役○吉田尚郎
◇㈱トーハン・コンピュータ・サービス
代表取締役社長
○小倉俊一
取締役森山泰人
同中村勉
監査役○吉田尚郎
◇㈱トーハン・メディア・ウェイブ
代表取締役社長
中村忍次
専務取締役近藤隆一
常務取締役○鶴巻和儀
取締役橋本優
同○松本知久
同井上憲昭
監査役藤井武彦
◇㈱トーハン・ロジテム
代表取締役社長
池田禮
取締役中林剛
同森岡憲司
監査役○吉田尚郎
◇㈱ブックライナー
代表取締役社長
髙野仁
常務取締役五十嵐勝男
取締役風間賢一郎
同池田禮
同野村博信
監査役○吉田尚郎
◇㈱トーハン・メディア・ホールディングス
代表取締役社長
中村忍次
取締役近藤隆一
同○井上憲昭
同○志村真嗣
監査役藤井武彦
◇㈱ティー・アンド・ジー
代表取締役社長
○山﨑厚男
専務取締役酒井修
常務取締役醍醐貴弘
取締役中村忍次
同沢田喜代則
同吉川恭史
監査役○藤井武彦
同清水松生

移転

☆童心社
7月18日から左記の新社屋で業務を開始した。
〒112―0011東京都文京区千石4―6―6
℡03―5976―4181㈹FAX03―5978―1078㈹

好文堂書店が百周年式典/長崎

長崎市の好文堂書店の百周年記念式典が7月3日、長崎市のグランドホテルで開催された。
最初に中山寿賀雄社長(長崎県書店商業組合理事長・日書連副会長)より好文堂書店の百年の歴史について説明があった。先代社長・故中山清氏について、高度成長時代の波に乗ったとはいえ、日々大変な努力があって今の好文堂書店があるとの話があった。中でも昭和57年の「長崎大水害」は、弟賢一専務の命を縮めるような災害であり、百年の重みを感じた。
来賓の金文会会長・吉村浩二氏(高知・金高堂社長)は「小売業の百周年は大変価値のあるもの」とあいさつ。出版社を代表して三省堂社長・八幡統厚氏から「中山社長とは30年の裸の付き合いです」とあいさつがあると笑いが起きた。
新風会会長・藤原直氏(仙台・金港堂社長)の乾杯の音頭で祝宴に入り、業界関係の出席者で盛大に行なわれた。最後にトーハン九州営業部長・岩田浩氏の一本締めで無事祝宴も終わり、夜の長崎の町に散策に出かけた。
(古瀬寛二広報委員)

紀伊國屋書店1206億円でトップ/日経流通新聞調べ・日本の専門店ランキング

日経流通新聞は7月12日付で第34回日本の専門店調査(2005年度)を発表した。これによると、総売上伸び率は前年比7・1%で、04年度の4・3%を2・8ポイント上回った。22業種のうち増収増益だったのは16業種で、前回調査より2業種増えた。減収は「生鮮」1業種のみ。クールビズ効果や厳冬で冬物衣料が好調だった「カジュアル衣料」と、薄型テレビなどデジタル家電が牽引した「家電製品」がともに2桁の増収となった。
書店の売上高ランキングを見ると、紀伊國屋書店が1・9%増の1206億円で4年連続のトップ。2位は文教堂で1・1%減の528億円、3位は有隣堂で3・0%増の520億円だった。なお、丸善は変則決算のためランキングから除外されている。売上高伸び率では、愛知のヴィレッジヴァンガードが24・3%、大阪のアミーゴが21・4%の高い伸びを示した。
総売上高経常利益率はヴィレッジヴァンガードが11・3%、従業員1人当たり総売上高は文教堂が4662万円、売場面積3・3㎡当たり直営店舗売上高は三省堂書店が480万円、直営+FC新設店舗数はヴィレッジヴァンガードが42店でそれぞれ首位だった。
書店を含む「書籍・文具」業種全体の売上高は2・1%増と、前回より1ポイント拡大。しかし同紙は書店業界について、「出版物市場の縮小で、昨年度は中堅・中小店が7~8%減ったとみられる。増収は上位企業による都市部への積極的な大型出店が押し上げた」と分析している。

本屋のうちそと

毎日散歩の途中に寄るお年寄り。本も買って頂くことが多いが、話が大好きだ。以前町会長もやったことがあり、今はコミュニティセンターの役員までもやっている。
十年位前に脳梗塞で倒れたが、リハビリに文句も言わず頑張って、今は普通の人のように生活をしている。多少、話し言葉に切れは無いが、年寄りだと思えば聞きにくくも無い。毎日散歩は欠かさない。何処をどのように歩いているのかわからないが、昔の人だから、せっせと歩きすぎて疲れて止まり木のように我が家にやってくる。
散歩していたら、近所の学生たちが道路一杯に広がって歩いてくるから、年寄りがよけて歩いていると言う。まあだらしない格好をしているが、あれは何であんなことするのって聞かれるが私にもわかりません。
この老人は歴史物が好きでよく買って頂いている。幅が広く時代物から戦争の話まで、よく知っているものだ。脳梗塞をやったから忘れぽっくなったかなと思ったがそんなことは無い。ただ思い出すのに時間がかかる。「ほらあれが」と話が進まないこともある。あまり遅く帰るとかみさんに怒られるから帰ろうと言う。大きな娘もいて、かみさんに輪をかけたように小言を言われ、一つの小言が二人で言われたらたまったものでないよと言いながら帰っていく。
長年、職人として頑張ってきたものの、歳をとって家にいると邪魔者になってしまうのかな。それでも夫婦で旅行に行ってきたと言う位ですから、アットホームです。(とんぼ)