全国書店新聞
             

平成17年2月21日号

第4回ネットフェア/4月20日から6月20日まで/書協

書協は再販制度弾力運用の一環として、4月20日から6月20日まで「期間限定第4回謝恩価格本ネット販売フェア」を実施する。今回からは部分再販品も積極的に出品するよう、出版社に呼びかける。書籍は表示価格の50%引きで販売し、ブックサービスを通じて読者に配送する。読者への告知は4月15日から書協ホームページの「謝恩価格本」サイトと、参加各社のサイトで。
ネットによる謝恩価格本セールは03年読書週間から春秋2回行われており、今回で4回目。第1回の実績は参加出版社24社、出品340点、売上3244冊、347万8150円だったが、昨秋の第3回は67社、897点の出品で、売上げも7301冊、711万3428円と2倍以上になっている。
前回に引き続き販売書籍にはICタグを貼付し、物流管理の実験を行う。

低率の仕組みを検討/ポイントカードで萬田会長/日書連

日書連は2月17日の理事会でポイントカードをめぐる対応を検討。萬田会長が2月10日、公取委取引部に山木部長を訪ねたことを受けて、①新たな出版社訪問は行わない、②低率のポイントカードは検討を望む声もあり、業界カードの導入、既存システムの利用など、仕組みを考えていきたいとする考え方を示した。萬田会長の経過報告に、理事会は同案を継続審議とすることを了承した。
1月21日箱根で行なわれた日書連新年理事会以降、1月24日に再販研究委員会、2月8日には「出版サロン会」が開かれ、ポイントカードをめぐる対応について業界内で活発な意見交換が行なわれた。
17日の理事会で萬田会長は、10日に白幡専務理事と公取委取引部に山木部長、野口課長を訪問。ポイントカードと7月に改訂期を迎える景品規約等で懇談したことを報告。この席で公取委から①日書連の出版社訪問は共同行為に近く、公取委員も憂慮しているとの連絡を受けている、②民民契約だから何をしてもよいということにはならない。独禁法上の問題となる場合もある、③低額のポイントはいろいろな方向から研究してほしい、④景品規約の見直しでは特に期間限定について検討してほしい――という意向が示された。
これを受けて萬田会長は「1月理事会で出版社訪問の継続、国会議員への働きかけという方針を示したが、準司法・立法権限を持つ公取委に対し具体的な実行はむずかしい。出版社訪問は大手を中心に約30社に行なっており、これ以上続けることは公取委の指導を超えることになる。新たな出版社訪問は行わない」とする考えを示した。
また、低率のポイントカードに対する考え方では、「中小書店も含め販促手段として検討してはどうかという声があがっている。ICカード化が進み、JR東日本のスイカとみずほ銀行の提携、百貨店と私鉄の共通ポイントカード化などが計画されている。私鉄だけで400万人のカード利用者がいることを考えると、低率のポイントカードを一つずつつぶすことは現実的でない。出版業界共通ポイントカードなど、原資を補填できる環境作りも含めて出版業界で導入を研究していってはどうか」と、今後の方針を示した。
結局、17日の理事会では、萬田会長の経過報告と現状に対する理解を求める説明にとどまり、継続審議とする方針を了承した。

万引き防止で研修会/山形県組合

山形県書店商業組合は2月7日午後2時半より山形市ウェルサンピアやまがたで「万引き防止研修会」を行った。講師は出版一六会で全国を講演している中経出版安部副社長で、山形組合で40回目の講演。受講組合員は36名と予想の20人を超え、店頭での関心の高さを再認識した。
研修内容は、実際の有名書店での万引きビデオ(出版一六会加盟書店提供)とテキストで行ったが、非常にインパクトが強く頭に焼き付いた研修会であった。「3・4月は新学期の最繁忙期。各店で万引き防止キャンペーンと、万引きをさせない店作りを行おう」など、安部講師から具体的な提案が数々あり、有意義な研修会となった。
(五十嵐靖彦広報委員)

春の書店くじ実施要領

▽実施期間平成17年4月20日(水)より30日(土)まで。書籍・雑誌500円以上購入の読者に「書店くじ」を進呈
▽発行枚数600万枚。書店には1束(500枚)3750円(税込)で頒布
▽申込方法束単位で返信用申込書に必要事項を記入し、所属都道府県組合宛に申し込む。
▽配布と請求方法くじは取次経由で4月18日前後までに配布。代金は取引取次より請求。
▽当選発表5月23日。日書連ホームページ並びに書店店頭掲示ポスターで発表
▽賞品賞品総額8680万円、9・8本に1本の当選確率
特等賞=スペイン8日間の旅60本
1等賞=図書カード1万円600本
2等賞=図書カード又は図書購入時充当1千円1800本
3等賞=同5百円1万2000本
4等賞=図書購入時に充当百円60万本
ダブルチャンス賞=全国共通図書券1万円100本
▽賞品引換え特等賞は当選券を読者より直接日書連に送付。1、2、3、4等賞は取扱書店で立替え。図書券不扱い店または図書券が品切れの場合は、お買い上げ品代に充当。ダブルチャンス賞は7月5日(当日消印有効)までに読者が直接日書連にハズレ券10枚を送付
▽引換え期間読者は5月23日より6月30日(消印有効)まで。書店で立替えたくじは7月31日までに「引換当選券・清算用紙(発表ポスターと同送)」と一緒に日書連事務局に送付
▽PR活動「春の書店くじ」宣伝用ポスター。全国書店新聞、取次広報誌に記事掲載。日書連ホームページで宣伝

新潟中越地震の義援金385万円

新潟県中越地震の被災書店に対する日書連の義援金は、2月14日現在で385万7503円になった。内訳は都道府県書店組合38件、県組合支部1件、書店8件、出版社ほか2件、合計49件。追加到着分は以下の通り。旭川冨貴堂、埼玉県書店組合、熊本県書店組合、青森県書店組合、奈良県書店組合(2月1日~14日到着分)

地域密着で支持得る/NET21新年会

NET21は2月9日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷で新年会を開いた。中小書店がPOSデータを共有、共同仕入などの協業によって効率販売を目指すため2001年に設立した同社は、現在、関東を中心に51店舗で構成。昨年12月から新サービス「やまびこ通信」により加盟書店の販売データを出版社に公開。「営業に役立つと大きな反響がある」(田中淳一郎副社長=東京・恭文堂)という。
新年会の冒頭、あいさつに立った渡辺順一社長(栃木・進駸堂)は「大手ナショナルチェーンも素晴らしいが、NET21各店は地域に密着して著者、出版社、お客様の支持を得ることを目標としている。創業時の理念“ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン”を再度本年のスローガンに掲げ、参加各法人・店舗のいっそうのレベルアップと一致団結を図りたい」と抱負を述べた。
地方・小出版流通センターの川上賢一社長が祝辞を述べ、新潮社の木島秀夫営業部長の発声で乾杯した。

「声」/歴史の語り部としての書店/中野区・みどり書房・奥川禮三

昨年11月、12月に近隣の2つの小学校に招かれ、授業に参加しました。
A校では4年生の国語の授業で、『一つの花』を使ったものでした。からだの弱いお父さんまでが戦争に行く家庭の出来事で、小さな女の子が少女となり母と子で生きていく話です。4年生の児童にとって戦争に行くことはピンとこないようでした。それでもいくつか質問を用意してそれに答えるということで、NPOの方、町の古老の方とともに授業に参加しました。児童たちからは「その頃の子供たちはどんなものを着ていたの」「食べていたの」といった質問が出ました。小生の小4の頃はほとんど和洋半々、薪で御飯を炊いた話や、牛乳・卵は貴重品でめったに飲んだり食べたことがなかった話をしました。東京大空襲で家が焼かれた話もしました。
B校は6年生の社会科(歴史)の授業で昭和16年からの話でした。「なぜ戦争をしたの」「子どもの頃の遊びは」「学校はどこだった」とA校とは質問が異なる。NPOの方と私が一つひとつ答えるとともに、「どこの国と戦争をしたのですか」と私のほうから質問したり、昭和16年以降は国民の生活も日1日と苦しくなった話もし、灯火管制(黒い布で電灯を覆う)の話をしたり、特に3月9日の東京大空襲で本所、深川(現墨田、江東)の住民が無差別に焼き殺された話をし、時にほとんどの児童が真剣な顔つきになりました。持参した『東京大空襲』(草の根出版刊)の写真には思わず顔を覆う子もいました。平和がいかに貴いか、平和なればこそ勉強もできることを結びの言葉としました。
その後、B校の授業に参加した児童から感想文が届きました。「イラクでも東京と同じように無差別に人々が殺されています。平和をとりもどして下さい」こうした一文もあり、児童のみなさんが真正面から受け止めてくれたんだと小生も感動しました。書店は“文化の発信地”と言われるが、風化させてはいけないものがたくさんあると思う。残すべきものは残していく、そうした語り部の書店があってもいいかなと思いを新たにしました。

「声」/閉店後の節約法/名古屋市・東文堂書店・金森秀樹

なかなか売上げを伸ばすのは難しい。ならばどうしようと考え、不要な支払いを減らそうと思いました。まず、去年の夏から閉店後にクーラーの元電源(動力電源スイッチ)を切るようにしました。1ヵ月後の明細を見ると百キロワット以上、前年度より使用電力が減っており、電力会社に聞くと元電源のスイッチが入っていると放電する、とのことでした。翌月、ほとんど使っていない電話とガスを各1本ずつ止めました。この3種でかなりの支払いを減らすことができました。この後、水漏れ箇所を止めたら水道代が半分になったり、通販カタログ(なるべく薄いもの)を配達時に配った収入(年4回)等で2月現在かなりな金額の払いが減りました。
これで「守り」の方はある程度できたので(まだ車は手付かず)、次は「攻め」の「歩」を慎重に進めていこうと考えております。皆さんの「閉店後の節約法」があればご教示を。

副読本等注文で県高校指導課へ陳情/山形組合

山形県書店商業組合(五十嵐太右衛門理事長)は2月2日、高橋譲副理事長、五十嵐靖彦専務理事の両名で山形県教育庁高校指導課を訪問し、平成17年新学期における高校副読本・辞典・教材等の注文を優先的に県組合加盟書店に行ってほしいと陳情した。
(五十嵐靖彦広報委員)

出版倫理問題で府警と意見交換/大阪組合

大阪府書店商業組合は2月5日、組合事務所で定例理事会を開いた。各種委員会報告は以下の通り。
〈総務・財務・規約等委員会〉
2月4日に委員会を開いて組合定款の変更項目について条文、項目について逐一検討し議論した。手順部分に論議が集中したので、総務案の理念と主旨を持ち帰り意見をまとめ、次回理事会に再度提出する事とした。
〈出版販売倫理委員会〉
1月19日、大阪府警察本部・少年課の大當警部、田中巡査部長が来組し青少年に有害な影響を及ぼす恐れのある図書類の適切な陳列及び販売等について意見交換した。特に「大阪青少年を守る母の会」の会員が書店を訪問して、小学校の通学路に面した店外に、子ども向け図書と混在してビニール袋・封印破損本を陳列。また児童が当該商品を立ち読みしていても、店員が注意しない等を目撃したと指摘があった旨報告された。今一度健全な販売と、陳列方法を見直し組合書店はコンビニ、アウトサイダーと違った秩序のある店であって欲しい。
〈事業委員会〉
小学館の拡売商品『世界の国ぐに探検大図鑑』は組合員の協力で目標値に近づいてきた。目標達成までの協力要請を行った。
(坂口昇広報委員)

0.8%増と10年ぶり前年クリア/2004年書店分類別売上調査/日販調べ

日販経営相談センター調べによる2004年の年間書店分類別売上調査が発表された。これによると2004年の売上は対前年比0・8%増で、1994年以来、10年ぶりに前年を上回った。月別の売上高推移は1月、2月、4月、9月、10月が前年をクリア。店舗規模別では41~80坪が3・5%減と唯一前年割れとなったほかは、40坪以下0・2%増、81~120坪2・0%増、121坪以上2・2%増となった。
ジャンル別に見ると、文芸書が16・1%の大幅増となったほか、児童書が7・8%増と好調だった。芥川賞受賞作、『世界の中心で、愛をさけぶ』、「ハリー・ポッター」シリーズなどの話題書、ミリオンセラーが大きく貢献した。一方、最も落ち込んだのは学参書3・9%減で、全規模で前年割れ。このほかコミック、実用書、専門書、その他が前年割れとなった。
平均客単価は0・9%増の1080・3円だった。

ノセさんの書店診断in山形/ノセ事務所・能勢仁

〔第2回接客、陳列、レイアウト、バックヤードについて〕
〈接客について〉
限られた時間の臨店で、接客を評価するのは無理である。しかし、滞在時間に関係なくわかることがある。臨店した店に大きな差を感じた。それは店に入った時“いらっしゃいませ”の声掛けのある店とない店の差である。殆どの店はレジ位置は店頭であった。となると、来店されたお客様に気づかぬことは考えられない。そのお客様に声掛けしない店が約四分の一あったのは残念であった。
声掛けは接客の基本中の基本である。繁盛店程元気のよい出迎えコールがあった。その店は客送りもうまい。来店して下さったことの感謝する気持ちが、ありがとうございましたという客送り挨拶になる。これはすべてお客様に対する関心の度合いのバロメーターである。商売は対話であるから、対話の第一歩が声掛けといってよい。万引き予防の良薬も声掛けである。店内で働く人の位置と空間が接客では大事である。繁盛店に共通することは、目が背中についていて、お客様への反応が敏感である。周辺のお客様を意識しての店内作業に好感が持てた。
〈陳列について〉
書店は劇場、本は俳優、社員は演出家、読者は観客であるから、演出家の役割は大きい。本と読者をつなぐ知恵を発揮するのは書店人の力である。
陳列には棚陳列と平台陳列がある。店によって空間陳列を施している店があった。これは立体陳列といってよい。限られた売場を有効に使った現れである。そのためのポップアップ器具が使われていた。
変わった陳列としては、平台に商品を斜めに陳列した店があった。見せる売場、足をとめて欲しい陳列としては、目立って良かった。実用書の催事など表紙の派手な本には格好な陳列であった。
文庫の陳列面積の少ない店で、棚六段を新刊文庫棚に当てていたのは印象的だった。新刊は平台でなければならない陳列方法は崩れた。棚は差し陳列、平台は面展示という固定した考えも崩れてきた。棚の目線の位置、つまりゴールデンゾーンを面展示する書店が増えていたのは、今回の臨店の収穫であった。在庫を減らし、売上げを伸ばすことは現在の論点である。平台陳列の冊数に法則はない。五冊であれば五冊に慣れる、三冊であれば三冊に慣れる。問題は画一的な注文、陳列は不合理だということである。
〈レイアウトについて〉
雑誌の陳列が一番むずかしい。定位置雑誌に対して、ムックが浸食してくるからである。ムックの陳列にルールのない書店は、雑誌棚が乱雑になってしまう。今回の臨店で一番感じたことは、雑誌の陳列に無理が見られたことである。重なった陳列が多く見られた。これは雑誌販売台が少ないからか、扱い雑誌アイテムが多すぎるからかである。この件は次回の項で詳述したいと思う。
臨店した店のレイアウトは千差万別で、概ね郊外店はレイアウトがゆったりしていた。店頭空間、メイン通路、レジ前空間に余裕があった。店内の空間は三つに分けることができる。
a.読者空間
店頭、通路、レジ前空間がゆったりしている書店は読者空間を大事にしているといえる。読者は入りやすさ、店内の動き易さ、買い易さを期待している。今回の臨店でも店頭の混雑が激しくて、店奥に行けない店があった。メイン通路幅の不足のためである。読者空間に配慮が払われていない一つの例である。メイン通路と回遊通路には差をつけて、店内の動き易さを増して欲しい。
駐車場も、入りやすいが出ずらい店があった。駐車場裏、横からでも出られる工夫も必要である。
b.商品空間
食品スーパーの商品陳列は左から果物、野菜、鮮魚、精肉、揚げ物、練り物、パンと陳列されている。書店もこれに似たパターンはある。店頭から店奥にむかって、週刊誌、女性誌、地図・ガイド、実用書、児童書…と続く。商品配列に関連性の配慮が欠けていると商品空間が間が抜けてしまう。
雑誌の空間は書店の中で重要な部分を占めている。雑誌は小面積で高い売上げを示す効率商品であるから、商品空間が適切でないと、有効な販売は出来ない。女性誌ゾーン、両性誌ゾーン、男性誌ゾーンに分けて、雑誌通りを形成することはいうまでもない。
c.従業員空間
書店は商品空間を優先して、従業員空間は後回しになりがちである。レジ空間は唯一といってよい従業員空間である。読者の立場からすれば、近くに従業員はいて欲しいものである。店内で、レジ空間以外に従業員空間があれば、読者にも喜ばれる。今回の臨店では、殆どの店はレジコーナーが唯一従業員空間であった。数店の店でコミックコーナー、店奥コーナーに従業員空間があった。よいことである。
〈バックヤードについて〉
自社物件店舗とテナント店舗では考え方が違う。家賃が発生する書店では、契約面積を極力生産現場(売場)にすることが建前である。バックヤードはマクシムで売場の10%以内である。しかし10%をとりなさいということではない。テナント店では5%以内でありたい。今回は山形ということで、自前店舗が多かったので、バックヤードは寛大にとられていた。正直の所、ガランとしたバックヤードもあった。ストックヤードになっていないだけ救いであったが、この場所も売場の延長として、読者のレストスペースにした方が生産的だと感じた。
店によってはバックヤードが乱雑、返品の山、催事廃材の置き場、非開梱ダンボール等で埋もれていた店もあった。今後は原則的にストックヤードは持たない。返品置場のみ設ける。つまりノーストック主義で経営する習慣をつけ、盆、暮れ、新学期のみ臨時スペースを設ける様にした方がよい。

日書連のうごき

1月5日日書連仕事始めの会。
1月6日医書同業会新年互礼会へ萬田会長出席。
1月7日出版クラブ主催新年名刺交換会へ萬田会長他幹部出席。
1月8日悠々会新年会へ萬田会長出席。
1月10日大阪屋おでんの会へ今西副会長出席。
1月12日日販新春を祝う会、日教販展示大市会、書店新風会新年会へ萬田会長出席。
1月13日朝日新聞社出版本部と「ASA」増売企画で萬田会長他と懇談。
1月14日東京都書店商業組合新年会へ萬田会長他出席。
1月17日JPO情報整備研究会へ柴崎委員出席。
1月18日出版再販研究委小委員会へ萬田会長他。山梨県組合理事会へ高須副会長他出席。
1月19日JPO運営委員会へ志賀委員出席。
1月20日公取委竹島委員長講演会へ萬田会長他。梓会20周年記念式典へ萬田会長出席。
1月21日日書連定例理事会、同共済会、出版物公取協理事会。出版販売新年懇親会開催(湯本富士屋ホテル)。
1月24日出版倫理協議会へ丸岡委員他。出版再販研究委員会、同新年会へ萬田会長他出席。
1月25日中小小売商連絡会幹事会へ丸岡委員出席。
1月26日読売新聞社新年会。図書普及役員会へ萬田会長他。出版倉庫協議会へ井門副会長、ICタグ協議会へ山口委員出席。
1月27日消費税問題で主婦連合会和田正江氏を下向委員長他訪問。東京組合青年部新年会へ萬田会長出席。
1月31日出倫協ゾーニング委員会へ丸岡委員。全国公取協連合会事務局長会議へ影山専務出席。

新キャラは「ニョコ」/さあ、オンエア・スタディ/NHK出版

NHK出版は2月9日午後4時半から新宿京王プラザホテルで「2005春の販売促進会」を開催した。
説明会で佐々野兵鬼営業局長は、同社の最近の業績について「昨年4月から今年1月の10ヵ月の販売成績は2・2%増。『冬ソナ』など韓国ドラマの好調が原因。ハングル講座もラジオ・テレビ合わせて220%の驚異的な伸びだった。年度末まで2ヵ月を切り、トータルで前年の売上げクリアに全力をあげたい」と述べた。
春の出版企画は山田篤企画開発部統括部長、梅川昭雄販売部長が説明。16年度のテキストは121点、5618万部発行し、3830万部販売。売上げ3・3%減。英語講座は85・1%と落ち込んだ。17年度はラジオ英語講座が大改訂。従来の6講座から、レベル別5講座と目的別・シニア向け3講座の計8講座に再編成。語学講座を中心にテキスト122点で5700万部発行、4100万部販売目標を掲げているとした。
新キャラクターは「芽生え」をモチーフにした「ニョコ」。店頭飾り付けコンクールへの参加と、家庭誌並列販売、多面展開、バックナンバー品揃えで店頭を盛り上げてと呼びかけがあった。
懇親会では松尾社長が「NHKの本山が揺らぎ、お騒がせしたことをお詫びする。NHKが公共放送としてどうあるべきか、もう少し早く議論すべきだったろう。微力ながら、私も関連会社として進言していきたい。放送現場、編集者、製作者は意欲に燃えて仕事している。販売をお願いする」とあいさつ。日書連萬田会長が「昨年は冬ソナ、今年はシルクロードを期待したい」と述べ、乾杯した。

セミナー

■出版科研セミナー「中国出版事情と今後のゆくえ」
平成8年から北京に常駐して中国出版ビジネスに携わり、中国の出版事情に詳しい電通国際本部副本部長・山村正一氏を招き中国市場の魅力、事業展開における問題点などを聞く。
3月10日午後2時から中央大学駿河台記念館520号室、受講料5千円。申し込みは出版科研出版セミナー事務局まで。電話033269・1379番。

改革推進本部を新設/桶川計画実現へ機構改革/トーハン

書籍流通改革「桶川計画」を推進するトーハンは、同計画実現のための組織体制として2月14日付で機構改革と役員人事、人事異動を発令。改革推進本部を新設して本部長に小林辰三郎社長、副本部長に高野仁専務、池田禮、阿部好美の2名の上席執行役員が就任した。SCM推進本部は廃止し、出版QRセンターの発足へ向けて「新会社設立準備室」が設置された。
桶川事業所は昨年8月に着工後、9日に上棟式を終えており、5月末建築完成。FA工事のあと、11月に書籍返品センター、SCMデータセンター、出版QRセンターが部分稼動、平成18年下期に書籍注文センター稼動で出版SCMが完成する。
〔機構改革〕
1、改革推進本部を新設し、SCM推進本部は廃止する。
改革推進本部直轄部門は改革推進部、SCM推進部、情報システム部、事務管理センター、書籍部、雑誌部、コミック部とする。
2、SCM推進部に新会社設立準備室を置く。
〔役員人事〕
委嘱改革推進本部長
社長小林辰三郎
委嘱改革推進副本部長
解SCM推進本部長
専務高野仁
委嘱改革推進副本部長
解SCM推進本部長
上席執行役員池田禮
委嘱改革推進副本部長兼任
解企画推進部長兼任委嘱
上席執行役員阿部好美
委嘱営業本部GM兼企画推進部長、解改革推進部長
執行役員石井孝文
委嘱名古屋支店長兼任
執行役員佐久間英雄
委嘱総務人事部長
解広報室長
執行役員阿部信行
〔人事異動〕
解休職、命改革推進部長(休職・他社出向)
志村真嗣
命広報室長(名古屋支店長)山田康平解休職、命新会社設立準備室長(休職・トーハン・コンサルティング出向)
鈴木光雄
命新会社設立準備室GM(流通管理部GM)
大田耕一
命休職・他社出向(総務人事部長)山口和人

受賞

◇第50回読書感想文コンクール
毎日新聞社が主催する第50回青少年読書感想文全国コンクールの表彰式が2月4日、丸の内の東京會舘で行われ、小学校低学年の部で川越市立大東西小学校2年・相原啓晴君、同中学年の部に出雲市立高浜小学校4年・森結衣子さんなど内閣総理大臣賞5名、文部科学大臣奨励賞5名を表彰した。
同コンクールは小学校低学年、中学年、高学年、中学校、高校、勤労青少年の6部門があり、今回は2万9855校から400万7571編の応募があった。第50回の節目とあって、コンクール振興の功労者126名も表彰した。
◇NHK地域放送文化賞
関東甲信越地方で地域の文化や生活、産業の発展に貢献した個人・団体を表彰するNHK地域放送文化賞に、さきたま出版会の星野和央社長(70歳)が選ばれた。
さきたま出版会は浦和市に創立して30年。『さきたまの文人たち』『荒川―169キロの旅』など、郷土埼玉をテーマにした出版活動を続け、その数は4百点を超え、埼玉県文芸家集団の事務局長として若手の育成にも力を入れている。NHKさいたま放送局との関わりも20年に及び、ニュースや企画に様々な情報を提供してきたことも高く評価されての受賞。

人事

◇実業之日本社
販売本部長兼雑誌部長(雑誌部長)宮下勝美
*津佐清前販売本部長は退任して有楽出版社取締役顧問に就任。
◇ポプラ社
販売部部長(一般書担当)
奥村傳

日経BP社新社長に大輝氏/河村氏は会長

日経BP社は2月3日、河村有弘代表取締役社長の代表取締役会長兼CEO(最高経営責任者)就任と大輝精一代表取締役副社長の代表取締役社長兼COO(最高執行責任者)就任を内定した。代表取締役会長の吉村久夫氏は特別参与となる。
新社長の大輝氏は昭和15年東京生まれ、64歳。東大法学部を卒業して日本経済新聞社に入り、2000年から専務取締役、2002年日経BP社に転じ、代表取締役副社長。

本屋のうちそと

今月初め、本屋志望?の小学6年生男子3人が取材に来ました。自分の将来について考える「なりたい自分、生きたい人生」というテーマの総合学習で、子どもの希望で取材先を決め、事前に先生からの依頼を受けての対応でした。「この仕事をするのに必要な試験や資格は」「仕事を始めたきっかけは」「うれしかったことは」「大変だったことは」「やめたいと思ったことは」などメモを取りながら一生懸命の取材です。仕事の内容についても「どこから本を取り寄せているか」「売れなかった本はどうするのか」というような質問が次々に出て、いい加減も言えない緊張感でした。「普段工夫していることや努力していることはありますか」という質問に「ウッ!」と詰まりました。「工夫」や「努力」というプラスイメージで夢を与えるような回答をしなければと気づいたのです。「貧乏暇無し」とは言えず、「お客様に喜んでもらえるように…」をつけていろいろ話しました。
昔と今の違いにとても興味を持ったので昔は駅までリヤカーで荷物を取りに行ったことや請求書を書く日は徹夜したが、今は店の前に朝6時半に荷物が届き、請求書の仕事はパソコンが15分で作ってくれることを話すと、とても驚いていました。「本は読むの?」と聞くと3人とも苦手の様子。「大人になったら本を読みたくても時間がとれないものなの。今のうちできるだけたくさんの本を読んでほしいな。本屋になる試験や資格はないけど、ちゃんと勉強しないといけないよ」と偉そうなことを言ってしまいました。ここだけの話、そういう私は店にあるコミックの読みすぎで視力が0・04までダウンした実績の持ち主。
店内でスナップ写真を撮ったり返品の荷作りの実習をしたりして一時間ほどの取材は終わりました。どんな大人になるのかな。(あかり)