全国書店新聞
             

平成13年10月3日号

効果的な組合運営討議

千葉県書店商業組合(鈴木喜重理事長)は九月二十一日午後二時から千葉市中央区の千葉県書店会館で第十八期通常総代会を開催。
鈴木理事長は不況を乗り越えるため年に数回、店売・外商研究会を実施したい意向を示した。
また、今後の組合の在り方について活発な論議を行い、支部活動補助強化や不況下での積極的組合運営を話し合った。
総代七十五名(委任状含む)が出席して行われた総代会は、石井仁理事の司会で進行、長谷部泰三副理事長の開会の辞で始まり、鈴木理事長があいさつ。
鈴木理事長は「再販制度は組合員皆さんの取り組みと協力によって守られた。
感謝申し上げる。
景気は一段と冷え込んでいるが、元気に商売していきたい。
山口組合では店売と外商の方法について年に数回研究会を実施し、成功を収めていると聞いた。
千葉組合でもこうした研究会を積極的に実施していきたい」と述べた。
本郷栄司副理事長を議長に進められた議案審議では、第十八期事業報告、収支決算報告と監査報告や第十九期事業計画、収支予算案などを一括審議。
事業計画では、官公庁、業務用資材の共同販売事業会館の貸付利用事業組合支部組織の活性化、並びに新規組合員の加入促進及び組織化への対応日書連における書店経営健全化の推進出版物再販維持運動の展開6学校図書館五カ年計画策定の取り組み7拡販元の増売運動への参加8組合活性化事業の促進−−などを満場一致で承認した。
このなかで、鈴木理事長は文部省の「平成十三年度学校図書館資源共有型モデル地域事業」について、「千葉県では船橋市、市川市、光町がモデル地域となっているので、情報提供していきたい」と話した。
質疑応答では経費問題を中心に、今後の組合の在り方をめぐり活発に討議。
「厳しい経済状況の中、関係団体負担金は絞り込む意識を持って検討してほしい。
その分、支部運営補助費を増額すべき」「経費を削るばかりでは、組合員の減少傾向に歯止めがかからなくなる。
事業拡大で収入を増やす方法を模索できないか」「活動を縮小していけばますます苦しくなる可能性がある。
厳しい時期だからこそ、縮小ではなく拡大再生産が必要」など、効果的かつ積極的な施策を求める声が上がった。
来賓あいさつを行った日書連の志賀健一副会長は、日書連ホームページ「本屋さんへ行こう!」について、ページ閲覧数は順調に伸びており、北海道、京都、沖縄といった地方のデータベースを取り入れるなどして一層の充実を図りたいと話した。
京都組合で四月から始まった「小学館支援パソコン導入実験」については、「パソコン導入により九割の書店で注文品の入荷が早まったとのアンケート結果が出た。
小学館も高く評価している」と説明した。
また、近年の組合員減少傾向に深い憂慮を示し、「組合がもっと力を持ち、真剣に生き残りの方策を考えるしかない」と述べた。

電鉄関係売店の前渡し容認

雑誌発売日励行本部・実行合同委員会が九月二十一日に雑協で開催。
昨年十月兵庫県地区委員会内に本部委員を含む構成で発足した「電鉄関係売店検討小委員会」の答申を受けて、講談社、小学館、集英社が見解を発表した。
この答申は同小委員会が歴史的経緯を含め関係電鉄駅売店への前渡しについて検討を行い、公共的な場所にある売店への前渡しの是非について見解をまとめたもので、すべての小売店の前渡しを禁止している「発売日励行契約書の第四条」を例外なく遵守させるべきこの考え方を遵守するあまり、ラッシュ時の搬入、輸送、売店に従事する人の労働問題、販売時間の変更等が伴う場合に起こる「独占禁止法」との問題を無視することが出来ない−−というもの。
これを受けて、講談社、小学館、集英社はそれぞれ合理的理由、公共性など正当かつ「前渡しが必要不可欠な理由がある」と判断した場合、発売日厳守を絶対条件とし、また、特別に厳しい措置、ルールを設け、「前渡し業者」でない業者への前渡しを認めるとする見解をまとめ、小売店前渡しの細則を示した。
今回の措置は関西地区電鉄売店限定。
このほか、合同委員会では四国ブロックから七月十八日付、鳥取・島根両県書店商業組合から七月二十八日付で雑誌発売日改善要望書が提出されたことが報告された。
また、平成十三年度年末年始雑誌発売日を決めた。
年内最終発売日は週刊誌、一般誌とも十二月二十八日(金)、年始発売日は週刊誌一月四日(金)、一般誌一月五日(土)。
また、日書連からの新しい代表が以下の通り決まったと報告された。
○印は新任。
〈本部委員〉奥村弘志(東京)植村稔(埼玉)○小山田昭一(栃木)○山田親夫(沖縄)安井克典(兵庫)〈実行委員〉○塚越賢次(茨城)○長谷川義剛(神奈川)○澤田益男(愛知)○並河●二(大阪)梅木秀孝(東京)

4都県24書店でお話会

日書連、児童図書出版協会、出版文化産業振興財団の三団体で展開している「第四土曜日は子どもの本の日」キャンペーン。
九月二十二日には東京、静岡、岡山、福岡の四都県二十四書店で一斉にお話会が催され、会場ごとに様々な読み聞かせ、手遊びなどが行われた。
各書店からの実施報告を要約して紹介する。
◇港区のこんなエリアでも、催しができて感激。
子ども11名、大人10名が参加した。
幼稚園のチラシ配り、会場設置、プレゼント作りと支店全員が手伝ってくれた。
三回出席のカードでリピーターも期待できる。
『わゴムはどのくらいのびるのかしら?』は3歳から7歳、男女を問わず、どの会場でも受けます。
(港区・流水書房田町店)◇子ども13名、大人5名参加。
店頭入り口でパンフを配り、店内放送をして呼びかけました。
カーペットを敷いて、子どもたちは直接座らせ、読み手の方には黄緑色のエプロンを着てもらいました。
年齢の違う子どもを対象にした読み聞かせなので、幾通りものプログラムを用意しました。
少し長めの昔話を3歳ほどの子が聞き入ってくれた姿は目に焼き付いて離れません。
(天竜市・天竜谷島屋テピア店)◇店先の商店街アーケード通路を利用して読み聞かせを行った。
シートに座布団を用意。
買い物途中の親子連れが足を止めて聞いてくれた。
途中から参加した子どもにせがまれ、三十分の予定を四十分に延長。
子ども10名、大人9名参加。
(岡山市・研文館吉田書店)◇就学前の子どもを連れた親子が多いのではという良そうに反して、集まった10名は全員小学三年生と四年生。
その上、絵本を読んでもらった経験がない子どもが大半だったので、プログラムの一部を変更しました。
どんな子どもが集まるのか事前にわからないので準備と経験の必要性を感じました。
騒がしかった男の子が、そのうち真剣な顔で聞き始めてくれたのがかわいかった。
(北九州市・下川書店ページワン鞘ケ谷店)57

日書連の動き(9月)

9月4日出版平和堂実行委へ白幡専務出席。
学校図書館図書整備推進会議開催。
9月5日読進協野間読進協賞事業委員会へ船坂委員出席。
9月6日全国中央会商業専門委員会へ萬田会長出席。
学校図書館ネットワーク問題で井門副会長、永井理事、学校図書館競技会を訪問。
9月7日第四土曜日は子どもの本の日実行委員会、増売運動委員会開催。
全国中小小売商連絡会へ丸岡常任委員出席。
9月10日出倫協ゾーニング委員会へ丸岡常任委員。
徳間康快氏をしのぶ会へ萬田会長出席。
9月11日出版倫理協議会開催。
9月14日分野協常任理事会へ丸岡常任委員出席。
公取委幹部の講演会へ中村再販委員長ほか出席。
9月18日情報化推進問題で井門、志賀副会長、大阪屋本社を訪問。
9月19日雑誌発売日、増売運動、組織強化、共同購買、共済会運営、出店問題、流通改善、経営・取引、広報、指導教育、情報化推進、再販研究火買う主委員会。
日本図書コード運営委へ志賀委員出席。
9月20日定例理事会、共済会理事会、公取協理事会開催。
子どもの読書推進会議へ高須委員出席。
SJ問題で萬田会長ほかリクルート本社を訪問。
9月21日雑誌発売日本部・同実行合同委員会。
再販研究委員会開催。
書店くじ問題で取協業務委員会との会議。
9月25日書店くじ問題で取協進行委員会と会議。
9月26日ホームエンターティメント産業展開会式へ白幡専務、大川局長出席。
9月27日読進協常務理事会へ萬田会長(代理)出席。
9月28日図書普及役員会開催。
学校図書館ネットワークで井門副会長、市川市中央図書館を訪問。

再販崩壊の危険憂う

八月八日付書店新聞で八田氏が指摘した角川書店グループと紀伊國屋書店共催の「お客様感謝市」は、再販をなし崩しにする非常に重大な問題だと思います。
角川、紀伊國屋書店のみで行ったとされていますが、今後、他の出版社と提携で行うという歯止めのかからない性格を持っています。
大きな販売力を持つものが、その販売力をもって定価より安く売るのは、他の流通業界では当然なこととなっていますが、角川−紀伊國屋書店の「お客様感謝市」は、これと何一つ変わりません。
私たちの運動と読者の世論によって公取委にも認めさせた「再販制度」を自ら否定することにほかなりません。
何故、一〇〜五〇%の値引きができるのか、取引条件の透明化を求めなければなりません。
それができないなら、八田氏が指摘するように、その扱い商品のすべてを時限再販商品に移行させなければなりません。
これは「再販」を守るために必要なだけでなく、読者に「ある時が来て、あるところへ行けば安く買える」というイメージを与えかねません(全国の紀伊國屋で行われる予定とのこと)。
このようなイメージが定着すれば、新刊もいずれ安くなるというバーゲン待ちの現象が起きかねません。
今回の「お客様感謝市」が出版界全体に大きな混乱を招かないと誰が保証できるでしょう。
全国の書店に甚大な被害を与える今回の行為に対して、再販の弾力的運用の明確化、取引の透明化を保証させなければなりません。
これが明らかになっていない場合、書店商業組合員の利益を損なう行事として、商業組合法に規定されている団体交渉権をもって取り止めを交渉すべきです。
ポイントカードについても、業界内ルールとして確定させるとの政府回答が出たと報道されていて、業界内ルールの確立には商業組合の団結力を示していく必要性が高まっています。
全国の書店商業組合員の期待を担って、日書連の一層の健闘を期待するものです。

福岡天神にジュンク堂

紀伊國屋書店、丸善、リブロ、りーぶる天神と大型書店の激戦区、福岡市・天神地区に十一月下旬、ジュンク堂が五千五百平米の大型書店を出店する。
ジュンク堂が出店するのはファッション専門店「天神ビブレ2」で、一階から四階までの売場に百五十万冊を揃える計画という。
同ビルには今年二月までマイカルが入っていた。
この出店に伴って、福岡県書店商業組合は九月十八日に山口理事長、安重事務局長など役員九名で大阪入りし、大阪組合西谷事務局長の案内でジュンク堂大阪本店の売場千五百坪を視察。
在庫商品の量に驚くとともに、「この規模で天神に出店されては、地元書店はたまらない」という印象を深くした。
このあと、大阪組合を訪問して今西理事長、面屋、金田副理事長らと、出店問題を含めて三時間あまり意見交換を行った。
(鹿子島慶正広報委員)

効果あった読み聞かせ

読み聞かせの回数が多く、時間も長いほど、リーダーシップを発揮したり、相手の気持ちを思いやれる子供に育つ−−読み聞かせが子供の発達に及ぼす効果について、こんな調査結果が大妻女子大学・堀洋道教授の研究室でまとまった。
堀教授は社会心理学の第一人者で、講談社が研究を委嘱したもの。
講談社の創業90周年事業「全国訪問おはなし隊」は今年十月の栃木県で全国を一巡して二巡目に入るが、今回の調査報告は昨年八月から十月にかけてキャラバン隊が訪れた岩手、福岡、神奈川、佐賀、東京、熊本の一都五県でイベント参加者にアンケートを配布して郵送で回収した三百六十件のサンプルを分析した。
〔調査項目〕読み聞かせのどんな側面が、子供の読み聞かせへの関わりや発達にどのような影響を与えているか、次のような調査を行った。
◇読み聞かせファクター下記の五項目を設定し、「子供の読み聞かせへの関与ファクター」や「子供の発達行動」との関係を分析した。
■読み聞かせの平均回数、■読み聞かせの平均時間、■自分の幼少時の読み聞かせ経験、■読み気かせの効果の認識、■読み聞かせを通じた子供への働きかけ◇子供の読み聞かせ時の関与ファクター■日常的関与(読み聞かせの場以外で、本のことが好きで話をしたり、話のストーリーを遊びにしたりする、■読み聞かせ場面での言語的関与(読み聞かせ中に、言語的に関与する)◇子供の発達行動■主導性(気持ちを言葉にはっきり出して、仲間を引っ張る)、■思いやり(相手の気持ちを推し量り自分を出さずに相手のために行動)◇親の読書行動■母親の1週間の平均回数、1回の平均時間、■父親の1週間の平均回数、1回の平均時間〔調査結果〕<読み聞かせファクターと子供の発達行動の関係>■読み聞かせの一週間の平均回数、一回の平均時間と、子供の発達行動との関係について分析したところ一週間の読み聞かせ回数が多いほど子供に主導的な行動や思いやり行動が多く出現し、読み聞かせ一回の平均時間が長いほど、思いやり行動が多く出現していることが示唆された。
■親の読み聞かせへの関与と子供の発達行動との関係について分析したところ三つの項目すべて(幼少時の読み聞かせ経験、読み聞かせ効果の認識、読み聞かせ時の子供への働きかけ)と、子供の発達行動との間に相関関係が認められた。
単に読み聞かせの回数や時間だけではなく、効果の認識や読み聞かせ時の親の関与が重要。
<子供の読み聞かせへの関与と発達行動との関係>子供の読み聞かせへの関与と発達行動との関係を分析したところ、二つの項目と発達行動の間に相関関係が認められた。
子供が読み聞かせ場面で関与するだけでなく、読み聞かせ場面を離れた日常生活でも、本のことが好きで話をしたり、話のストーリーを遊びにするなどの読み聞かせの影響があることが主導性や思いやりに関係している。
<親の読書行動と読み聞かせとの関係>親の読書行動と「読み聞かせ」「親の読み聞かせへの関与」「子供の読み聞かせへの関与」との関係を分析したところ、「読み聞かせ」への父親の果たす役割がクローズアップされる。
父親は自分の読書時間が長いほど読み聞かせをよく行い、子供へ働きかけると同時に、子供も積極的に関与する傾向にある。
父親が読み聞かせをする割合が大きいほど、子供は読み聞かせ場面での関与が高い。
<親の読み聞かせスタイルが子供に及ぼす影響>読み聞かせに関して、親の行動(回数、平均時間)と、母親と父親の読み聞かせをする割合、親の読み聞かせへの関与(自分の経験、効果の認識、子供への働きかけ)を基準に親の読み聞かせスタイルの分類を試みた。
その結果、スタイルは次の三つに分類される。
■母親中心読み聞かせタイプ=母親が読み聞かせをするが、回数も時間も少なく、効果の認識や子供への働きかけも少ない。
■認識・実行タイプ=相対的に母親が読み聞かせをすることが多いが、このタイプの特徴は、読み聞かせの回数や時間も比較的多く、しかも効果の認識もあり、子供への働きかけも行っているという点にある。
■父親中心読み聞かせタイプ=ほとんど父親が中心に読み聞かせをするタイプで、それほど回数も時間も多くなく、ましてや効果の認識や子供への働きかけも少ない。
認識・実行タイプの読み聞かせの子供は、母中心タイプの読み聞かせの子供より主導性、思いやりが高い。
また、子供の読み聞かせへの関与も認識・実行タイプの読み聞かせが最も多い。
読み聞かせの回数、時間を多くして、なおかつ効果の認識をもって子供に働きかけることが重要である。
〔まとめ〕読み聞かせは子供の発達行動(具体的には、他者の気持ちへの敏感性、がまんできる、気持ちを言葉にできる、ボキャブラリーが多い、リーダーシップ、友達の多さ、お手伝いをする、など)に影響を与えることがわかった。
その際、■読み聞かせの効果を認識すること、■読み聞かせ時に子供に話しかけたり、それ以外の場面でも本のことについて子供と話をするなど、読み聞かせをベースに積極的に子供に関与すること、■なるべく読み気かせの回数や時間も多くすることが子供の関与を高め、さらには主導性や思いやりという発達にも影響することが考えられる。
また、今回、読み聞かせにおける父親の役割が注目された。
ただし、相関関係の結果を見ると、子供の発達行動に直接関係しているわけではないので、あくまで読書をよくする父親が、読み聞かせをしがちであること、つまり読み聞かせに対して抵抗がないことを意味しており、一方で子供も父親が読み聞かせをしてくれるということで喜んで関与をしているということなのかもしれない。
このことを支持するように、クラスター分析の結果では、父親中心タイプよりは認識・実行タイプのほうが子供の発達行動に対して影響が高かった。
単に父親が読み聞かせをするだけではなく、やはり効果の認識をもって読み聞かせをすることが最重要であると思われる。
整理すると、読み聞かせにおいて必要あるいは有効なのは、■効果の認識をもって子供に積極的に働きかけること、■父親が読み聞かせをすることで、さらに子供の関与を高めること、である。
このことは、決して母親の役割が低いことを意味していないことに注意していただきたい。
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週刊売行き情報

ビジネスに速さを求められている今、「スピード時代の最強の仕事術」はハンディタイプでもありポケットからサッと取り出し問題解決へのスピード対応も出来る。
(文)(1)『ザ・ゴール』ダイヤモンド社4‐478‐42040‐8……8冊
(2)『ファイナルファンタジーXシナリオアルティマニア』デジキューブ4‐88787‐010‐8……7冊
(3)『V字回復の経営2年で会社を変えられますか』日本経済新聞社4‐532‐14934‐7……6冊
”『聞き取り・書き取り用CD付英語は絶対勉強するな!初級編』サンマーク出版4‐7631‐9400‐3……6冊
”『文字の組方ルールブック32組編』日本エディタースクール出版部4‐88888‐314‐9……6冊
(6)『プロジェクトXリーダーたちの言葉』文藝春秋4‐16‐357670‐3……5冊
”『美女入門RART3』マガジンハウス4‐8387‐1320‐7……5冊
”『現代イスラムの潮流』集英社4‐08‐720096‐5……5冊
”『氷雪の殺人』実業之日本社4‐408‐50385‐1……5冊
(10)『スピード時代の最強の仕事術』PHP研究所4‐519‐61833‐2……4冊
”『ロジカルシンキング』東洋経済新報社4‐492‐53112‐2……4冊
”『言葉でわかる「話を聞かない男、地図が読めない女」のすれ違い』主婦の友社4‐07‐231900‐7……4冊
”『最強の経営学』講談社4‐06‐149552‐6……4冊
(14)『図解「お客様の声」を生かすシックスシグマ』ダイヤモンド社4‐478‐37363‐9……3冊
(9月23日〜29日調べ)

週刊売行き情報

落合信彦氏待望の軍事小説『ザラストウォー』。
有事の際には必ず出てくるだけに期待していたが、今回は米中間の近未来におけるパワーゲーム。
読み応えあり。
(井)(1)『ファイナルファンタジーXシナリオアルティマニア』デジキューブ4‐88787‐010‐8……20冊
(2)『ファイナルファンタジーXバトルアルティマニア』デジキューブ4‐88787‐011‐6……12冊
(3)『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』静山社4‐915512‐40‐1……9冊
(4)『ハリー・ポッターと賢者の石』静山社4‐915512‐37‐1……8冊
(5)『ハリー・ポッターと秘密の部屋』静山社4‐915512‐39‐8……7冊
”『空が落ちる(上)』アカデミー出版4‐900430‐97‐8…7冊
(7)『プロジェクトXリーダーたちの言葉』文藝春秋4‐16‐357670‐3……6冊
”『RIKAIshikawa石川梨華写真集』竹書房4‐8124‐0791‐5……6冊
(9)『ザラストウォー』光文社4‐334‐97313‐2……5冊
”『空が落ちる(下)』アカデミー出版4‐900430‐96‐8……5冊
”『氷雪の殺人』実業之日本社4‐408‐50385‐1……5冊
”『しまなみ海道追跡ルート』徳間書店4‐19‐850539‐X……5冊
(13)『話を聞かない男、地図が読めない女』主婦の友社4‐07‐226514‐4……4冊
”『稼ぐ人、安い人、余る人仕事で幸せになる』幻冬舎4‐344‐90013‐8……4冊
”『遊戯王デュエルモンスターズ5エキスパートI(下)』集英社4‐08‐779122‐X……4冊
(9月23日〜29日調べ)

岩波アクティブ新書

新書市場への新規参入が相次ぐなかで、岩波書店は新シリーズ「岩波アクティブ新書」を二〇〇二年一月十一日に創刊する。
創刊ラインナップは別掲の十二点で、二月以降、毎月五日に四点刊行、平均百七十六頁で本体七百円から七百四十円(カラー版九百四十円)。
岩波新書が「教養」、ジュニア新書が「学習」を軸とするのに対し、アクティブ新書は「実用」をコンセプトに、ビジネス・生活・趣味・健康などの分野にわたり、必要な知識や情報を分かりやすく解説する実践的新書をめざす。
少し幅広の新書サイズを採用、活字を9・5ポイントとし図版も大きくして読みやすさを追及する。
これまであまり新書になじみのなかった読者、とくに女性や若い世代にもアピールするようにシンプルで斬新な装丁を採用した。
創刊ラインナップ『「無分別」のすすめ−私の体験的ビジネス論』久米是志/『コミュニケーションのための英会話作法』大津栄一郎/『知らないと損!女性のためのマネープラン』武田浩美/『もの忘れ外来』北徹/『ネット詐欺にご用心』紀藤正樹/『納得の医療納得の死』中島みち/『SOHOという生き方』花田啓一/『こうして治すアトピー』竹原和彦/『ブロードバンドを使いこなす』石田晴久/『老いと闘わない介護術』三好春樹/『手紙の書き方』佐高信/『デジカメだからできるビジネス写真入門』田中長徳

亀川社長が営業本部長を兼務

栗田出版販売は、九月十八日に機構の一部改編・役員管掌の一部変更と定期人事異動を発令した。
十月一日から新体制に移行する。
取引先書店へのきめ細かい支援と流通の質的向上を図るため、営業本部体制を強化し、仕入・物流・管理各本部の営業への側面サポートを一層強固なものとした。
営業本部では、亀川社長が本部長を兼務して陣頭指揮をとり、副本部長二名の体制で万全を期す。
〈役員管掌〉代表取締役社長(営業本部長)亀川正◆専務取締役(管理本部長)萩原保宏常務取締役(営業本部副本部長)岩田清同(仕入本部長兼物流本部長)郷田照雄取締役(社業全般補佐)木村傑同(営業本部副本部長)土屋正三同(管理本部副本部長)渡部美久同(物流本部副本部長)大槻精一同・非常勤(相談役)遠藤永七郎〈組織改編〉1、情報システム部システム開発第一課とシステム開発第二課を統合し、情報システム部システム開発課とする。
2、営業推進部・営業統括部・システム営業部を統合し、営業企画推進部とする。
・営業推進部営業推進課・書店相談課・システム営業部の業務を営業企画推進部営業企画推進課に移管する。
・営業総括部営業総括課の業務を営業企画推進部営業総括課に移管する。
・雑誌仕入部配本調整課を営業企画推進部に移管し、雑誌配本課と名称変更する。
3、営業第二部営業第二課と営業第三課を統合し、営業第二課とする。
4、営業第二部東京課を営業第三課と名称変更する。
5、営業第二部首都圏課を営業第四課と名称変更する。
6、営業第三部と営業第四部を統合し、営業第三部とする。
7、特販部マルチメディア課を特販第三課と名称変更し、特販第一課の一部業務を移管する。
8、書籍仕入部書籍仕入課と書籍調整課を統合し、書籍仕入調整課とする。
9、雑誌仕入部雑誌仕入課を雑誌仕入調整課とする。
10、配本調整課の雑誌調整係の業務(進行係を含む)を雑誌仕入調整課に移管する。
〈部長級人事異動〉〇昇進解・兼務(取締役情報システム部長)渡部美久解・兼務(取締役整品管理部長)大槻精一情報システム部長(営業推進部長兼システム営業部長)柴原正隆物流管理部長(物流管理部長兼運輸管理部長)丸山政良総務人事部長代理兼人事課長(総務人事部人事課長)〇山本高秀取引部長代理兼法務課長(総務人事部長代理)浅沼博営業企画推進部長代理(大阪支店長・部長代理)藤波昇営業第二部長代理兼営業第二課長(営業第二部東京課長兼営業第三課長)〇林妙蔵大阪支店長・部長代理兼営業課長(大阪支店営業課長)〇坪山正文特販部長代理(書籍仕入部書籍仕入課長)〇雪武史運輸管理部長代理兼輸送業務課長(運輸管理部輸送業務課長)〇佐山俊男整品管理部長代理(営業第四部長代理)小山茂夫

催し

◇トーハン・コンサルティングセミナー十月十七日午後二時からトーハン本社大ホールで「書店における経営の数字&店頭の数字セミナー」を開催。
出版社を対象に開催するセミナーの第一弾として企画したもので、平成十三年度版『書店経営の実態』をテキストに、書店の“店頭の数字”と“財務面の数字”を分析・解説する。
講師はトーハン・コンサルティング・中小企業診断士の上野玉男氏。
受講料は一名二千円。
問い合わせはトーハン・コンサルティング(03−3267−8686)まで。

書店向けに洋古書DBの利用システム

赤い靴では、同社の二千六百万冊に及ぶ洋古書データベースを全国書店で利用できる「赤い靴パートナー・ブックストア」システムの展開を開始した。
赤い靴はアメリカ、カナダ、イギリス、ドイツなど世界の七千の古書店が在庫している約二千六百万冊の洋古書データベースを利用できる、世界最大規模の洋古書オンラインショッピングサイト。
学術書・文学書・美術書等あらゆるジャンルの古書・絶版書・稀少本を検索・発注できる。
今回スタートしたシステムは赤い靴のデータベースを各書店のオンサイトとして運用するもので、購入書籍原価の一五%が書店に支払われる。
書店では店頭やWEB等で受注、代金を決済し、各書店仕様の赤い靴データベースで書籍検索して赤い靴に発注する。
海外への発注業務と配送はすべて赤い靴が行い、書籍は書店店頭または指定の場所に届ける。
書店オンサイトのためのインターフェース・フィーとデータベース使用料は、契約期間を通して三十万円。
書籍検索、検索結果表示、見積もり、支払いなどのページは各書店ブランドとして運用する。
このほか赤い靴では店頭での販促用POPなどを提供する。
赤い靴のURLは、http://www.akaikutsu.com

太洋社人事

◇太洋社役員人事9月27日付、〇昇任代表取締役社長國弘晴睦常務取締役(管理本部長兼総務担当)安富諭同(営業本部長兼物流本部長)〇沢野豊取締役(商品本部長兼渉外担当及び仕入部長)松本弘同(営業副本部長)牧剛同(管理副本部長兼経理部長)大和政之

本屋のうちそと

この九月、コロンビア大学に入学したばかりの甥っ子のアパートは、貿易センタービルからわずか二ブロックのところだった。
とにかく無事で友人の部屋に避難しているから安心してというメールに続いて、二通目が届いた。
「9/14最近、僕は怖くて眠れない。
何が怖いか?テロリスト?もちろんそれも怖い。
だけど、今もっともっと怖いのはアメリカだ。
テレビでは連日ワールドトレードセンター関連のニュースが流れつづけている。
肉親を失って嘆き悲しむ人々、何か手助けはできないかと毎日集まるボランティア達。
当然だろう。
あれだけの人たちが死んだのだ。
だけど、何かが違う。
彼らはこれからおきることに対しては何の悲しみも抱いていない。
これから彼らはテロリスト達と同じ事をするのだ。
これから彼らがすることは、殺人。
人を殺すこと。
テレビの報道からはそれはまったく感じられない。
それどころか、彼らは正義である自分達が、悪のテロリストを退治するという形で自分達を正当化さえしている。
そんなものじゃない。
間違いなく、彼らがこれからすることは殺人だ。
」そんな中で歌手のマドンナが「テロは許し難いが、報復には報復があるだけだ」と冷静にコメントしていたのが感動的なほどで、それ以外の声は聴こえてこない。
アメリカの誇る民主主義はこんなにも底の浅いものだったのか。
なによりのなぐさめは、甥っ子が、私から見てごく普通の人間らしい感覚を失っていないことだ。
しかし今私にできることはと言えば、彼が不本意な渦に巻き込まれないよう祈ることしかない。
(如意)