全国書店新聞
             

平成13年6月6日号

雑誌月間は四割程度

読書週間のポスターを店頭に掲示する書店は八六%に達しているものの、「こどもの読書週間」は六四%、「雑誌月間」は四一%にとどまり、書店の取組みの姿勢にバラツキがあることが読書推進運動協議会のアンケートで明らかになった。
このアンケートは今年二月、同協議会が全国四千書店を対象にアンケート調査を行ったもので、締切りまでに四百三十八件の回答があった。
読書推進運動協議会が行っているキャンペーンのうち、「読書週間」の運動を知っていると回答したのは九八%と、一〇〇%近い回答だったが、「こどもの読書週間」は八三%、「雑誌月間」は五七%、「若い人の贈る読書のすすめ」は四九%、「敬老の日読書のすすめ」は五四%の認知率。
ポスターを掲示しますかという質問では、読書週間は「必ず」が五二%、「時々」が三四%と合わせて八六%が掲示している反面、こどもの読書週間では「必ず」が三四%、「時々」が二九%、雑誌月間では両者を合わせても四一%しかないことがわかった。
「読書のすすめリーフレット」も、「若い人に贈る」「敬老の日」ともに「必ず配布」と「時々配布」を合わせて三三、四%程度で有効に活用されていないことが浮き彫りになった。
読進協では調査結果やアンケートに現れた意見をもとに、今後の活動に生かしていきたいとしている。

区分陳列の方法示す

東京都青少年条例の改正問題で、不健全図書類の区分陳列が義務付けられることになったが、施行規則で区分陳列の具体的方法が明らかになった。
これによると、区分陳列は■間仕切り、ついたて等で陳列場所を隔離し、入口に青少年制限の掲示をする、■陳列棚を60■以上離し、見やすい箇所に青少年制限の掲示をする、■陳列棚の左右に、20■以上張り出す仕切板をつけ、仕切板の表面に青少年制限の掲示をする、■150■以上の高さに、まとめて背立てで配架し、見やすい箇所に青少年制限の掲示をする、■■から■ができない時は、ビニール包装、ひも掛け等をする。
青少年制限の条件は義務付けない−−の五つの選択肢から選ぶ。
六月一日に行われた東京組合理事会では、出版販売倫理委員会大橋信夫委員長が「七月一日から施行になるので、十分対応してほしい」と注意を呼びかけた。

家政学目録刊行会が創立35周年で祝賀会

家政学図書を出版する版元九社で構成する「家政学図書目録刊行会」は創立三十五周年を記念して、五月三十日午後五時から丸の内の東京会館で祝賀会を開催した。
会の冒頭で中川廣一会長は「当会は一九六六年に創立、八四年に現在の名称に変更した。
同じ年から会員社以外にも呼びかけて日本家政学会総会で共同展示販売を実施し、日本栄養・食糧学会でも同様の展示を行うようになった。
目録に一点でも多く掲載し、出展に参加してほしい。
書店には一冊でも多くの目録購入をお願いしたい」とあいさつした。
続いて来賓のトーハン金田万寿人社長が「家政学は生活に関連が深いが書店で十分揃えられているとは言いがたく、目録の役割は重要だ。
皆さんのご努力に敬意を表する。
読書離れを認めざるを得ない状況だが、出版社と読者がうまく結び付けば本は売れるはず」とあいさつ。
書協朝倉邦造副理事長は「昭和二十八年に農業書目録が刊行、理学、家政学と続いていった。
学術図書は地味な分野だが、なくてはならない意義ある事業と思う。
これを広めてくれるのは取次や書店。
目録の普及を今まで以上にお願いしたい」と述べ、日販橋昌利常務の発声で乾杯した。

経常利益過去最高に

日販は五月二十九日午後二時より文京区の東京ドームホテルで二〇〇一年度日販懇話会を開催、書店百八店、出版社百七社が出席した。
前回は十一月に開催しているが、日販の業績を説明し、重点戦略を理解してもらうため、今年度から開催時期を変更することになったもの。
冒頭のあいさつで日販菅社長は、中期経営計画「ネオステージ21」の初年度にあたる先期の決算概況について「売上高は前年実績を若干割ったものの、当初予算は達成できた。
返品率はPOSデータの活用などにより四年ぶりに低下した。
返品率減少と各種コストの削減で、経常利益は過去最高益と順調な滑り出し。
この勢いを駆って三年で新しい日販に生まれ変わりたい」と報告。
さらに「効率販売実現の中心になるのが『トリプル・ウィン・プロジェクト』。
書店、出版社、取次の業界三者が単品レベルのマーケット情報をネットワーク上で共有するサプライ・チェーン・マネジメント(SCM)の確立を目指す。
欲しい時に欲しいものが店頭に届くシステムで、業界三者がともに繁栄を続けていくことが可能になる。
ガラス張りのネットワークで単品の動きをリアルタイムで把握することができれば大きなメリットが生まれる」と強調。
店頭オペレーションのサポート、モバイル営業による提案活動、商慣習の見直しなども行っていくとして、日販の施策に理解と支援を求めた。
続いて吉川英作営業推進室長が「日販が目指す新しいパートナーシップ」として、トリプル・ウィン・プロジェクトを説明。
出版社にはオープン・ネットワーク「トリプル・ウィン」への参加と、市場ニーズに応える供給を、書店には日販SA機器の導入と、POS売上データの開示を要望した。
日本IBMの北城会長が「eビジネスと企業経営」を記念講演したあと、ネット事業部野口瑞穂係長が「本やタウンの現状と今後」を説明。
現在、加盟店は千二百五十店に増加、書店のネット販売を強力にサポートしていくと説明した。
会場では、日販が新たに複合店向けに開発した「NOAH」システムを発表。
書籍・雑誌とセルAV・レンタルを一元管理するシステムのデモを行った。

太宰治賞に小島氏

筑摩書房と三鷹市が運営する第17回太宰治賞の受賞作が小島小陸氏の『一滴の嵐』に決まり、五月二十四日に丸の内の東京会館で贈呈式と記念パーティーが行われた。
贈呈式で安田養次郎三鷹市長は「太宰治賞は一時中断していたが、平成十年に復活して三回目。
地味だが地に足をつけて定着してきた。
三鷹には今なお太宰の記憶をたどる人が数多く訪れる。
受賞者に十分活躍いただき、実のある賞にしていただきたい」とあいさつ。
筑摩書房菊池明郎社長は「足かけ五年の出版不況が続く中で、今年は会社始まって以来のミリオンセラーを出せた。
営業と宣伝がうまくかみあった。
書籍しか出していない出版社だが、今年の突破口として受賞作を売り伸ばしていきたい」と述べた。
高井有一選考委員の選評のあと、受賞の小島氏に菊地社長から賞状、安田市長から正賞の時計と副賞百万円が贈られた。

本屋のうちそと

大学の教師をしている友人が、出版した本を贈ってくれた。
さすがに学者、ちみつに正確に論考してある。
その彼女が訪ねてきてくれたのでお礼を言い、「あんなにきちんと書けるなんて、A型?」と言わずもがなのひと言を付け加えた。
すると彼女は「それは、聞いてはいけないことよ」と言う。
ブラッド・タイプ・ハラスメントになると教えてくれた。
一般的に血液型別の性格は、O型ーおおらか、A型ー几帳面、B型ーマイペース、AB型ー変人と言われる。
これは実は、日本人の血液型の多い方から、良い性格づけがされているのだそうだ。
多くの人にとって不愉快でないような設定なので、少数派になるほど評価は下がる。
結果として、一番少ないAB型は、ネガティブなイメージで固定される。
「えっ、そしたら小泉さんって、AB型?」と、なんともズレたセリフを返したが、彼女はひるまず「でも、変人って言われたら、やっぱり私はイヤやわ」と言う。
ゼミでこの話をしたところ、AB型の学生さんから「血液型のことでこんなうれしい話を聞いたのは初めてでした」と感激の感想が寄せられた。
なんでもない雑談の中で血液型の話が出る度に、いやーな思いをし続けてきた。
それが一気に晴れる思いだったというのだ。
考えてみると、血液型は、個人の努力では如何ともし難い。
それをお遊びに使うのは、いやお遊びだからやめないといけない。
そういえば、作家の誰だったかが、一番嫌いな言葉は「遺伝」だと書いていた。
なるほど、これも自分ではどうしようもない。
(如意)

−無題−

〔今後の日程〕6月9日(土)=三重組合主催、角川書店協賛、池宮彰一郎氏「歴史小説と人物像の造形」、津市・三重県総合文化センター多目的ホール、午後2時開演6月11日(月)=新潟組合主催、小学館協賛、椎名誠氏「旅のネルダス」、新潟市・新潟市民プラザ、午後6時半開演6月17日(日)=山形組合主催、光文社協賛、佐高信氏「今この人を見よ」、鶴岡市・鶴岡市立中央公民館大ホール、午後1時半開演6月23日(土)=埼玉組合主催、講談社協賛、瀬戸内寂聴氏「源氏物語の愛」、さいたま市・さいたま文化センター大ホール、午後2時開演6月24日(日)=奈良組合主催、新潮社協賛、瀬戸内寂聴氏「私の50年の文学の歩み」、奈良市・なら100年会館、午後1時開演6月30日(土)=大分組合主催、小学館協賛、椎名誠氏「旅のネルダス」、大分市・OASISひろば21音の泉ホール、午後2時開演7月18日(水)=香川組合主催、新潮社協賛、瀬戸内寂聴氏「私の50年の文学の歩み」、高松市・高松市民会館、午後6時開演

北方謙三氏講演に1200名

世界本の日=サンジョルディの日を記念して、日書連は一昨年から全国各地で読者を招待して文化講演会を開催している。
今年も四月の北海道、岡山を皮切りに全国十会場で講演会が予定されている。
六月一日には文京シビックホールで東京組合主催による北方謙三氏の講演会が行われ、千二百名の読者が招待された。
東京組合が主催した「北方謙三文化講演会」は、書店店頭にポスター、POP各八百枚とチラシ八万枚を用意、協賛の集英社も広告で告知して千二百名の読者に招待状を送った。
開会にあたり東京組合萬田理事長があいさつ。
世界本の日=サン・ジョルディの日を紹介して「活字離れが指摘される中で、出版業界は十六年前から本とバラを交換するスペインの習慣を取り入れようと運動を続けてきた。
五年前にはユネスコで四月二十三日が世界本の日に指定された。
活字は日本の文化を開く扉であり、心を癒す役割を持っている。
これからも心豊かな社会を目指しで活字文化の復興に努力していく」と、講演会の趣旨と書店の役割を説明した。
北方謙三氏の講演のテーマは「旅先の街角から」。
北方氏はモロッコで出会った少年との交流など、印象に残った旅のエピソードを紹介。
ランドローバーを運転して二カ月でパリ・北京を横断した時には、事故で一命を落しそうになった経験を語った。
当時の仲間がレースで死んだ時、「あいつは死んでない。
俺たちが忘れない限り生き続ける」と言われた言葉を引用して北方氏は「その時から死んでいく男たちを書いていこうと思い『水滸伝』を書き始めた。
読者が忘れない限り、登場人物も死なない」と、書くことのこだわりを語った。
写真説明=講演会終了後には新作『水滸伝』の著者サイン会が行われた

−無題−

京都府書店商業組合は五月二十八日午後二時から京都ロイヤルホテルで第十七回通常総代会を開き、中村晃造氏(桂書房)を新理事長に選出した。
総代会は総代五十一名(委任状含む)が出席。
黒澤靖氏(アポロン書房)の司会で進行し、冒頭、片山修己理事長(山科書店)が「業界最大の懸案だった再販問題は当面存続との結果が出たが、今後もポイントカード問題などに問題意識をもってあたっていきたい」とあいさつした。
続いて正副議長に冨田耕助(葵書房)、中小路定則(文京堂書店)両氏を選び議案審議を行い、平成十二年度事業報告、平成事業計画案、決算、予算などを原案通り承認した。
このうち再販問題については、片山理事長が「再販は存続したが、『廃止についての国民的合意が得られるよう努力』には疑問を感じる。
引き続き読者の真の利益は何かを考えながら、流通改善等に努力しなければならない」と述べた。
また、新古書店をめぐる著作権問題について、「著作権協会の取り上げに京都府書店商業組合は賛同し応援する」という意見表明を行う方向で進めることになった。
任期満了に伴う役員改選では、新理事二十五名の互選により中村晃造氏を新理事長に選出した。
最後に、恒例の京都新聞社主催「第三十回お話しを絵にするコンクール」上位十店、十年勤続従業員二十五名、永年理事五名を表彰。
さらに、今期小学館支援パソコン導入事業に多大な貢献をした辻本和樹氏(向島書店)を特別表彰した。
総代会終了後、部屋を移して懇親会を行い、中村新理事長があいさつ。
「片山前理事長の元で勉強させていただいたことを生かし、組合員から頼りにされる組合にする。
また、一方的な情報発信ではなくフィードバックが得られるよう、双方向の伝達を行いたい。
書店は構造不況の業種。
後継者に自信をもってバトンタッチできる書店が多くなるよう、組合で支援していく」と所信表明した。
(中西裕広報委員長)〈永年理事表彰〉▽20年=大垣和男(大垣書店)村田弘武(村田書店)▽15年=片山修己(山科書店)三宅清史(都堂書店)▽10年=中田善和(中田書店)〈従業員10年勤続表彰〉鳶川眞弓(若林書店伏見店)金田陽子、田中慶子、山田木乃実(山科書店)吉田雄一郎、金道麻里(ふたば書房)吉村時枝、鳥居ひと美(公文堂書店)、谷口昇(フシミ書房)吉成瑞絵(金原商店)山下忍(光林書房)岡田みどり、森晴江(京都ジュンク堂書店)田中佳美、長野靖子、田中正春、斎藤恵子、坂永トシ子、岩垂真弓、平田英一、西●学(富士書房)小嶋泰子(醍醐書店)金津喜代、中野美智子(オオツキ橘僊堂)東昭一郎(東書店)〈「お話を絵にするコンクール」スリップ表彰店〉タカシマ書店山科書店古田文尚堂犬石書店若林書店伏見店6森地書店7井上文●堂8葵書房9村田舞鶴堂10桂書房

不況と組合員数減少を憂慮

埼玉県書店商業組合は五月二十六日、北浦和の埼玉書籍で第十七回通常総会を開き、組合員百五十二名(委任状含む)が出席した。
総会は野澤恒雄副理事長の司会、茂木孝一副理事長の開会の辞で始まり、植村稔理事長があいさつ。
「一向に回復の兆しが見えない経済環境のなか、書店業界も深刻な不況に見舞われ、四月一日現在、組合員数は三百四十九店、前年比二十二店減となった。
重要課題だった再販擁護運動は三月に決着を見たが、十年間にわたる議論と運動で地方自治体への働きかけや署名運動などを行い成果を得ることができた。
組合員の皆様に感謝申し上げたい。
新年度も厳しい経営環境が続くと予想されるが、再販制度の維持継続を見た今日、めげることなく日々努力して、組合員相互の連携を深めたい」と述べた。
引き続き中村二郎常任理事を議長に議案審議を行い、平成十二年度事業報告、収支決算報告、平成十三年度事業計画、収支予算などすべての議案を原案通り承認した。
任期満了による役員改選では植村理事長を再選した。
読書推進については、五月一日、浦和、大宮、与野の三市が合併してさいたま市が誕生したが、埼玉組合ではこれを記念して六月二十三日、さいたま市文化センターで作家の瀬戸内寂聴氏を講師に「世界本の日・サン・ジョルディの日」記念文化講演会を開催することが報告された。
実行委員長の佃茂明氏は定員千六百名に対し応募者は三千数百人にのぼり、六月四日に日書連・白幡専務理事と講談社立ち会いのもと抽選会を行うと話した。
総会終了後、出版物公正取引協議会埼玉県支部通常総会、永年勤続優良従業員表彰式を行った。
(長谷川正夫広報委員)〈埼玉組合役員〉▽理事長=植村稔(志誠堂)▽副理事長=茂木孝一(一松堂書店)、野澤恒雄(三星社)、水野兼太郎(水野書店)、佃茂明(佃文教堂)▽専務理事=高野隆(須原屋)〈永年勤続優良従業員〉▽15年=長谷川幸子(ダイセイコー)、開沼洋子(水野書店)▽5年=中山幸晴、神山弘美(駅前本屋)、渡邊恵、石川克明(ダイセイコー)

養護学校への図書寄贈続ける

石川県書店商業組合は五月二十二日午後一時半から野々市文化会館で第十三回総会を開催。
組合員七十八名(委任状含む)が出席した。
森井清城理事長あいさつのあと議事に入り、読書推進運動の件では昨年度も行った養護学校等に対する児童図書寄贈を本年も実行することを決めた。
また、今後事業を行うためには資金的裏付けも必要として、出資金増額を可決した。
厳しい業界の現状をいかに生き延びていくかというムードがひしひしと感じられた総会だった。
(横野浩広報委員)

経営基盤整備が今後の課題

福島県書店商業組合は五月二十九日午後一時半から磐梯熱海温泉の「四季彩一力」で第十七回通常総会を開き、組合員百二名(委任状含む)が出席した。
総会は岡部貢治専務理事(松文堂書店)の司会、佐藤良平副理事長(中央書店)の開会宣言で始まり、高島季雄理事長(高島書房)があいさつ。
「日書連は長い間、大きなエネルギーを再販擁護運動に注ぎ込んで戦い抜いた結果、再販は存続することが決まった。
しかし、その間に書店の転廃業、倒産が相次ぎ、日書連組合員は十年前の一万二千店から今年四月現在八千八百店にまで減少した。
これからはしっかりした経営基盤を作ることに全力を注ぎたい。
再販を守ることができた今、新刊書店としての誇りと自信をもって経営にあたろう」と述べた。
議長に佐藤栄一理事(佐藤書店)を選出して議事を進行し、事業報告、事業計画、決算報告、収支予算などすべての議案を原案通り承認した。
福島組合恒例の県北、県中、県南、会津、相双、いわき各支部提出議案の審議では、「業界の取引慣行見直しが必要」「未成年の古書店への売り渡し禁止の県条例制定を」「学校、図書館、役所への納品で過度な値引き競争が行われているので、組合としてガイドラインを」「ポイントカードは再販揺るがす問題」「取次の決算期の過剰送品改善」などの意見や要望が出された。
役員改選では理事二十名、監事三名を選出し、初理事会で高島理事長を再選した。
このあと、来賓の日書連・下向磐副会長は「日書連の再販委員長として尽力いただいた高島理事長に全国書店を代表して感謝申し上げる」と述べ、再販存置の結論に至った要因として国民の支持地方議会の意見書採択消費者・著作権者の意見党派を越えた国会議員の支持文部省・文化庁の「再販は文化政策上必要」との見解−−に言及。
再販存置の結論が出たことで、再販制度下の経営環境整備が今後の課題になるとの考えを示した。
総会終了後、第二十回出版物小売業公正取引協議会福島県支部総会、小学館マーケティング部・田宮修氏を講師にIT講演会、書店永年勤続者表彰式、出版社新企画発表会、合同懇親会を行った。
〈福島組合役員〉▽理事長=高島季雄(高島書房)▽副理事長=長沢明彦(博向堂書店)佐藤良平(中央書店)小野久太郎(鹿島ブックセンター)▽専務理事=岡部貢治(松文堂書店)〈永年勤続者〉▽30年=沼崎家子(西田書店)▽15年=広辺信夫、鈴木順子、吉田紀子、藁谷茂子(鹿島ブックセンター)伊藤栄子、村上真理子(くどう書店)▽10年=斉藤栄美、北川伸二(高島書房)

日書連のうごき

5月7日日書連監事会へ中村、馬渕両監事出席。
SJ予備抽せん会へ船坂事務局長他出席。
SJ特賞当千・中国7日間の旅一行出発。
5月8日学校図書館整備推進会議総会へ白幡専務出席。
春の書店くじ、SJ抽せん会開催。
5月9日書店ビジョン特別委員会開催。
再販問題で伊従弁護士との懇談。
5月10日全出版人大会へ萬田会長他出席。
情報化推進委員会開催。
5月11日出版物公取協監査会へ中田監事他出席。
5月14日出版倫理協議会へ今西委員他出席。
図書普及役員会へ萬田役員他出席。
全商連副会長来局、萬田会長他と懇談。
5月15日再販問題で取協との懇談。
5月17日子どもの読書推進会議へ大川局長出席。
再販研究小委員会。
共通雑誌コード委員会開催。
再販問題で創●会との懇談へ下向副会長他出席。
5月18日台北国際図書展「日本年」実行委へ白幡専務出席。
5月21日第四土曜日は子どもの本の日実行委員会開催。5月22日肥田美代子議員出版を祝う会へ日書連幹部出席。
5月23日JPIC評議員会、理事会へ萬田会長他出席。
図書コード管理センター理事会へ大川局長出席。
5月24日日書連定例理事会。出版物公取協総会開催。5月25日日書連通常総会開催。
九州雑誌センター株主総会へ萬田会長他出席。
5月28日再販契約問題で取次との懇談。
5月29日青少年育成国民会議35周年記念式典、全国商店振興連絡会へ丸岡委員出席。
福島県書店商業組合総会へ下向副会長出席。
5月30日SJ共同企画抽せん会へ越石委員他出席。

ゾーニング委運営要領案

出版物の区分陳列促進を目的に「出版ゾーニング委員会」設立を検討してきた出倫協はこのほど「運営要領案」を作り、七月十一日に開催する出倫協の会議で正式承認する予定。
出版ゾーニング委員会運営要領案第一(目的)出版の自由を守り、青少年の健全な育成をはかるため、出版物の区分陳列による販売をいっそう促進することを目的とした出版ゾーニング委員会(以下「委員会」という)を出版倫理協議会(以下「出倫協」という)に設置する。
第二(委員会の構成)委員会は次の委員によって構成される。
一、出倫協構成団体各一名二、出版問題懇話会(以下「出版懇」という)一名三、学識経験者三名四、出倫協議長委員長は互選により学識経験者の中から選出する。
委員の任期は一年とし再任を妨げない。
第三(委員会の会議)委員会は原則として隔月一回開催する。
委員会の会議は委員長及び出倫協議長を含む委員の三分の二以上の出席を必要とし、決定は出席者の全員一致を原則とする。
委員会の会議は委員長が招集する。
第四(委員会の任務等)委員会は、出倫協及び出版懇に加盟する版元が発行する雑誌類の内容に主として著しく性的、暴力的ないし残虐な表現があり、青少年に不適当であるとされ、かつ爾後も同様の内容が続くと判断される雑誌類には、別に定める識別マーク(以下「マーク」)を表示するよう版元代表者又は編集責任者に要請する。
但し、日本出版取次協会の委員は本項の決定には加わらないこととする。
マークを表示した雑誌類が、編集内容の変更等の理由でマークを外すときは委員会に届け出ることとする。
委員会は、第一項以外の出版物についても、必要と認めたときは適当な措置をとることとする。
委員会は、マークその他区分陳列に関する事項について出倫協に対し提言することとする。
出倫協加盟の出版取次は、マークが表示された雑誌類の配本については慎重に取り扱うとともに、版元及び書店への要請・伝達の徹底に務める。
6出倫協加盟の書店は、マークが表示された雑誌類は区分陳列して青少年が入手できないように配慮する。
第五(判定基準等)マーク表示の基準及び形式については別途定める。
第六(事務局)委員会に事務局を設ける。
事務局の任務は次のとおりとする。
一、委員会の事務を担当するとともに、委員会の作業に必要な雑誌類を収集する。
二、上記の雑誌類のうちからマーク表示に適当と思われるものを餞別して、委員会に提出する。
第七(改正)本要領を改正する場合は、出倫協の会議の承認を得なければならない。
第八(付則)従来の「成年向け雑誌」マークは、当分のあいだ本要領の定めるマークとみなす。
本要領は二〇〇一年月日より施行する。
(施行日未定)

共済会給付

(13・4・19〜5・23)▼病気傷害宮城県桃生郡雄勝町上雄勝3−64ヤマテル山下照夫殿2口板橋区前野町2−48−2堀口書店堀口昭二殿1口中央区銀座4−5−1教文館中村義治殿10口新湊市堀岡228四間丁書店四間丁敏二殿1口名古屋市熱田区三本松町12−18平安書房棚橋龍夫殿1口名古屋市中区三の丸3−1−1市役所キトウ書店鬼頭真一殿3口京都市右京区太秦堀ヶ内町31−10たぬき堂御舘昇一殿3口長崎市滑石5−1−22住吉書店小嶌保之殿2口県鹿児島市草牟田2−10−9石井書店石井光夫殿5口▼死亡弔慰台東区清川1−32−5大作書店大作実殿1口安城市御幸本町14−14日新堂書店加藤政男殿3口和歌山県那賀郡桃山町市場72まるよ竹中六雄殿3口▼配偶者死亡(丹治アサ)福島市鳥谷野字天神16丹治書店丹治正殿1口同(目黒澄子)岡山市庭瀬193−1郁文堂書店目黒三夫殿1口

パソコン初級講座に36名

鹿児島県書店商業組合は県の協力を得て五月十二日、十三日、十九日、二十日の四日間の合計十八時間、パソコン初級講座を開催し、三十六名が参加。
なかには会場の都合で申し込みを断るほど好評だった。
IT委員会は次の講座を七月十三日から十五日までの三日間、十八時間のコースを決めて準備に入った。
八月には中・上級コースを計画している。
(井之上博忠広報委員)

3月は3・6%の減

日販経営相談センター調べの四月期書店売上げは、三月期の五・五%減から一・九ポイント回復したものの、平均三・六%減と低調だった。
売場規模別ではすべての規模で前年割れ。
81●坪が六・六%減、●坪以上店三・五%減、4180坪店二・二%減、40坪以下店〇・六%減となった。
ジャンル別で前年を上回ったのは文芸書(三・六%増)、児童書(一・三%増)のみ。
構成比の高いコミックは前月の三・〇%増から五・五%減と、再びマイナス成長に転じた。
雑誌も五・四%減と低調だった。
落ち込みが最も激しかったのは専門書で、一二・八%減と二カ月連続の二桁マイナスになった。
客単価は平均九九九・四円で四・二%減。
4180坪店で三・九%増加したほかは各規模で前年比マイナスと奮わなかった。

週刊売行き情報

カーナビの普及で道路地図が売れなくなってきている。
旅行もインターネットで目的地の最新情報や旅館等の情報がすぐとれるので売行が大変厳しくなっている。
(ぺ)(1)『パスワード龍伝説』講談社4‐06‐148558‐X……12冊
(2)『十二番目の天使』求龍堂4‐7630‐0106‐X……11冊
”『チーズはどこへ消えた?』扶桑社4‐594‐03019‐X……11冊
(4)『ティアリングサーガユトナ英雄戦記オフィシャルプレイヤーズバイブル』エンターブレイン4‐7577‐0484‐4……8冊
(5)『新しい歴史教科書』扶桑社4‐594‐03155‐2……7冊
”『めちゃイケ大百科事典』扶桑社4‐594‐03074‐2……7冊
(7)『バターはどこへ溶けた?』道出版4‐944154‐35‐6……5冊
”『新グッチ裕三のこれは旨い!』ブックマン社4‐8930‐8431‐3……5冊
”『竹中教授のみんなの経済学』幻冬舎4‐344‐90003‐0……5冊
(10)『話を聞かない男、地図が読めない女』主婦の友社4‐07‐226514‐4……5冊
”『真・女神転生〜キャラクタープロファイル〜』角川書店4‐04‐707063‐7……5冊
(12)『三流』幻冬舎4‐344‐00087‐0……4冊
”『楯』文藝春秋4‐16‐357650‐9……4冊
”『ジョジョの奇妙な冒険(2)ゴールデンハート/ゴールデンリング』集英社4‐08‐703103‐9……4冊
”『馬耳東風』集英社4‐08‐333022‐8……4冊
(16)『ハリー・ポッターと秘密の部屋』静山社4‐915512‐39‐8……3冊
(5月28日〜6月3日調べ)

週刊売行き情報

大人気のパスワードシリーズの10作目は2位。
新作が出れば必ずベスト10に顔を出す児童書のトップランナーだ。
『市販本新しい歴史教科書』はほぼ一日の数字。
(隆)(1)『チーズはどこへ消えた?』扶桑社4‐594‐03019‐X……18冊
(2)『十二番目の天使』求龍堂4‐7630‐0106‐X……15冊
”『パスワード龍伝説』講談社4‐06‐148558‐X……15冊
(4)『市販本新しい歴史教科書』扶桑社4‐594‐03155‐2……9冊
”『バターはどこへ溶けた?』道出版4‐944154‐35‐6……9冊
(6)『ティアリングサーガユトナ英雄戦記オフィシャルプレイヤーズバイブル』エンターブレイン4‐7577‐0484‐4……8冊
(7)『グランツーリスモ3A―spec公式ガイドブック〜BASICMASTER〜』ソフトバンク4‐7973‐1568‐7……7冊
”『なぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣』PHP研究所4‐569‐61488‐4……7冊
”『三流』幻冬舎4‐344‐00087‐0……7冊
”『続巷説百物語』角川書店4‐04‐873300‐1……7冊
”『新・魔獣狩り(7)鬼門編』祥伝社4‐396‐20716‐6……7冊
(12)『ザ・ゴール』ダイヤモンド社4‐478‐42040‐8……6冊
”『みんなの経済学』幻冬舎4‐344‐90003‐0……6冊
”『聞き取り書き取り用CD付英語は絶対、勉強するな!』サンマーク出版4‐7631‐9388‐0……6冊
”『黄金の島』講談社4‐06‐210656‐6……6冊
”『トゥルーラブストーリー3公式ガイドブック』エンターブレイン4‐7577‐0467‐4……6冊
(5月27日〜6月2日調べ)

全国3会場でこどもの本BF

トーハンは「2001こどもの本ブックフェア」をトーハン会と共催で六月上旬から福岡、熊本、京都の三会場で開催する。
今年は、人気のピーマン村シリーズ「みんなともだち」をフェアのキャラクターとしてポスター、チラシに起用。
児童図書、保育・教育書、一般書三万点五万冊をジャンル別に分類、テーマ別の企画コーナーで展示販売する。
企画展示ではファンタジーの古典名作から新作までを揃えた「ファンタジーワールド」、和歌山静子原画展、自然派アーチスト村上康成の世界などを実施。
読み聞かせや、しかけ絵本教室も行われる。
〈日程〉▽福岡市=西日本新聞会館15階大ホール(6月7日〜10日)▽熊本市=フードパル熊本(6月28日〜30日)▽京都市=京都三井ホール2階(7月21日〜23日)

創立30周年で感謝会

日販製函(菅徹夫社長)は五月三十日午後五時から銀座アスター御茶の水賓館に得意先出版社、仕入先、OB、日販役員などを招いて「創立三十周年感謝の会」を開催した。
感謝会で菅社長は「昭和四十六年五月に秦野に工場を建設して日販と関連会社の段ボールケースの製作を始めた。
当時、日販は一日四千個の段ボールを使用していた。
二千個で採算が取れるというコンサルタントの話だったが、一貫生産の会社を作るのは冒険だった。
現在、王子で一日大小五万ケース弱の段ボールを使っており、当時の決断が今にしてよかったと思う。
日販製函は年商二十億円で、関連会社内の優良企業に成長した。
初代の金子社長はじめ田中、杉浦、五十嵐、小関の歴代社長があって今がある。
パッケージ情報産業として、これからも成長していきたい」とお礼の言葉を述べた。
日販を代表して鶴田副社長は「創業時はいろいろ苦労があったが、軌道に乗り、日販関連会社二十数社の中で業績ナンバーワン。
本体にも大きく貢献している。
五十周年に向けてますます伸びていくことを期待している」と述べて乾杯した。

「声」

雑誌の付録と結束について、出版社の「ワニブックス」さんよ、ありがとう。
貴社の雑誌『クールトランス』は、先月号から「付録の差し込み」と「輪ゴム掛け」の荷姿での入荷となり、検品、そして即店頭へ陳列できますので、雑誌そのものも喜んでいますよ。
付録の多い雑誌は、後回しの上、この付録合わせから「ひも掛け」又は「輪ゴム掛け」の作業の流れになり大変な手間を要します。
後に続く版元さんを全国の書店は期待しております。

「声」

パソコンの普及により、インターネットによる注文方法は有力な手段となってきています。
当店も電話、FAX、インターネットと使い分けて、客注の処理をしておりますが、入荷の遅いものや事故等がまだあります。
取次はそれぞれ注文品が早期入荷する方法を提案し、出版社はネットによる受注を促進しております。
ただ確かに早く正確になってきていますが、読者に対するこの業界の対応があまりにも遅すぎて、もはやお客様が離れてしまっているような気がします。
これからこの信頼を回復するためには、相当の努力と時間が必要なのではないでしょうか。
出版社にお願いですが、在庫や重版等の情報をはっきりさせてください。
もうひとつ電話受注センターの対応を改善してください。
とてもお客様に対応しているとは思えない出版社があります。
取次にお願いですが、送品事故ゼロのシステムと発売予約の受注に対応してください。
(五月十六日号「発売日に間に合わぬ事前予約注文品」を読みました。
同感いたします。

「朝の読書」実践校が六千校を突破

学校での十分間読書「朝の読書」実践校が六千校を突破したことが、朝の読書推進協議会の調査で明らかになった。
五月二十五日現在の実施校の内訳は、小学校四千五十三校、中学校一千五百九十八校、高校三百四十九校。
全国の学校の約一五%が「朝の読書」に取り組んでいることになる。
「朝の読書」は、読書の楽しみを体得したり、洞察力や探求心が深まるばかりか、心の癒しにも効果が現れる。
いじめ、器物破損、教師に対する抵抗や授業の不成立などの問題を抱えていた学校が、「朝の読書」の実践で蘇ったという事例も報告されている。
現在、小・中・高校は全国に約四万校あるが、実施率トップは鳥取県で、県内の約七割の学校が「朝の読書」を導入している。

武蔵野市の行う体験学習が本に

学校を離れて自然の豊かな地方の市町村で、子どもたちが一週間程度寝泊まりしながら遊んだり学んだりして、共同生活を送りながら授業を受ける武蔵野市の「セカンドスクール」。
小中学生を対象に一九九五年から続けているこの先駆的な試みが本になった。
題して『とべ!緑の教室武蔵野市セカンドスクールの挑戦』。
小学館より五月十七日発売された。
セカンドスクールの目的は、訪ねた先で現地の自然や産業、人々の生活を学ぶこと。
根底には武蔵野から失われてしまった自然や暮らしの体験を通じて、生きていくうえで大切な感性を養うことができればという親心がある。
小学五年生は六〜八泊、中学一年生は四泊、富山県利賀村、長野県豊科町、山形県酒田市などが受け入れ先だ。
全国でも珍しい長期滞在型の体験学習として始まったセカンドスクールの試みを、全国の人に知ってもらおうと本にまとめた。
『とべ!緑の教室』は、検討段階から数えて十年以上にわたるセカンドスクールの軌跡を、武蔵野市教育委員会が全面協力してルポライターが書いたもの。
本では参加した児童、生徒らの生き生きとした姿を描きながら、セカンドスクールがどのような背景から誕生したのかを、土屋正忠市長などからインタビューして紹介してある。
(拓方堂書店・冨永滋)

学校図書館装備の対応ソフトを紹介

近年、学校図書館の装備付き納入が条件として要望されてきて、納入書店としても対策に苦慮しており、加えて生協等による侵食により一層危機感が増してきている。
日書連理事会でも検討されていたが、別府市のおおくま書店(社長・大隈劭日書連理事)でもパソコンによる装備を研究しており、日本児童図書出版協会などの資料提供により、試行錯誤の末各地で一般公開できるようになった。
内容は図書台帳記入のすべての項目をクリアーしており、図書台帳印刷、目録カード、帯出者カード、分類ラベル、登録ラベル、学校別図書管理システムを完備。
バーコードリーダーで登録ができるので、パソコンに慣れていない人でも説明なしで使用できる。
これを書店組合員を条件に、実費+保守料金で一般公開します。
パソコンはウィンドウズ95以上、カード印刷のできるプリンターが必要です。
なお、ソフト開発は北九州市・NANOに依頼して作成しました。
保守もNANOで行います。
問い合わせ先=大分県別府市馬場町6−2おおくま書店0977−22−8145Eメールbook@ctb.ne.jp

総会は6月14日芦原温泉で開催

北陸トーハン会役員会が五月十七日午後四時から、金沢市の金沢都ホテルで開催され、北陸三県より十三名の役員、トーハン北陸支店より支店長以下四名が出席し、総会案を中心に討議が行われた。
議事に先立ち、今回の異動で北陸支店長に就任した石川支店長よりあいさつがあった。
議事では吉岡会長から先日行われた全国トーハン会の報告があり、続いて平成十二年度事業報告、会計報告等、平成十三年度事業計画及び予算案等を審議して原案通り可決した。
なお、役員改選では高橋研修委員長の辞退により新たにブックス宮丸(金沢市)の宮丸社長を研修委員長に推薦、満場一致で選任された。
丸田増売委員長から、バリューアップコンクールが不本意な成績で終了したことについて説明がなされ、次期コンクールは少なくとも十位以内に入ろうと出席者全員で健闘を誓った。
第十回北陸トーハン会総会は今年度は福井県が当番県で、六月十四日に芦原温泉「八木」で午後一時受付で開催されることに決まった。
記念講演は明日香出版社の石野誠一社長にお願いすることになった。
(渋谷恵一広報委員)

売上高104億円

メディアワークスは五月三十一日、記者発表を行い平成十二年度(第9期)の営業成績を発表。
当期の売上高は前年比六・九%減の百四億九千六百万円だったが、売上原価、間接費の削減などによる経費の圧縮で経常利益は六・五%増の二億四千五百万円と、増収増益の決算となった。
売上高の内訳は、雑誌類が一三・五減の四十一億円。
ハードの供給を中止したドリームキャスト専門誌『電撃ドリームキャスト』の休刊や、新ハード発表に伴い急激にソフト需要が落ち込んだ『電撃NINTENDO』の部数減が影響した。
広告類もゲームソフトメーカーの業績悪化を受けて二四・五%減の八億八千万円。
書籍類はゲーム雑誌と同様に攻略本が低迷したものの、文庫、コミックス、ビジュアル本は前年を上回った結果、書籍全体で前年比三・六%減の売上四十三億七千万円になった。
文庫は一四・六%の増。
商品類は十億三千万円で三八・二%増と最も高い伸び。
このうち半分がキャラクター「シスタープリンセス」のゲームソフト販売で、八万本を販売している。
決算発表を行った佐藤社長は「減収の要因はゲーム業界の不振で、主力のゲーム雑誌、広告がダメージを受けた。
反面、縮小を見込んで文庫、コミックスをかなり強化した。
九三年から電撃三大賞を設け、次々に新人とヒット作が生まれている。
引き続きキャラクターを育てていきたい」と説明した。
新年度は、NTTドコモの公式ガイドとして電撃王増刊『iモードで遊ぼう』を年四回発行していくほか、七月十日には人気サイト楽天市場の情報満載オフィシャルマガジン『楽天マガジン』を創刊する。

横溝賞に『長い腕』

角川書店が主催する第21回横溝正史ミステリ大賞は川崎草志氏の『長い腕』、優秀賞に鳥飼否宇氏の『中空』が決まり、五月二十五日午後六時から丸の内の東京会館で贈呈式と祝賀パーティーが行われた。

移転

◇昭和図書昭和ビル完成のため6月11日より左記に移転する。
電話、FAXは従来通り。
新住所〒101−0051千代田区神田神保町2−30昭和ビル2F電話代表03−3261−5501、FAX(営業部)03−3261−5626