全国書店新聞
             

平成14年2月6日号

ポイントカード値引き販売は遺憾

小学館、講談社の両社は2月1日、一部書店で発行されているポイントカードの考え方をまとめ、それぞれ文書で公表した。
小学館は「現行のポイントカードによる販売方法は<対価の減額=値引き行為>と解釈され、再販契約上の問題となる」と指摘したほか、講談社は「明らかな値引き販売が行われている例も見られ、再販契約上は違反」「ポイントカードを利用して値引き販売されることは誠に遺憾」として、再販契約の遵守を求めている。
両社の公表文は以下の通り。
「ポイントカード」について講談社代表取締役副社長浜田博信雑誌・書籍などの著作物は「独占禁止法」の適用除外に指定されている法定再販品であり、出版社が決めた定価で全国等しく販売されることを大原則にしております。
公正取引委員会等で10年近くにわたり「著作物の再販制度」について、その存廃を含めた様々な議論がなされてきましたが、昨年3月末に「当面存置」との結論になったことはご承知のとおりであります。
公正取引委員会の指摘をまつまでもなく、出版物の流通をさらに改善し、再販制度の弾力運用やサービスの提供によって、読者の便益にかなうよう出版界が努力することは、業界の合意であり義務であると理解しています。
いろいろな読者サービスが考えられますが、昨今一部の小売店で実施されている「ポイントカード」の中にはこれを利用した明らかな値引き販売が行われている例も見られ、当社としては「再販契約上は違反」と認識しております。
そして、このような「値引き販売」は、全国どこでも同一価格で購入できるという再販契約の主旨を損う行為であると考えます。
法定再販が認められている出版物が、「ポイントカード」を利用して値引き販売されることは誠に遺憾であり、再販契約が遵守されることを願っております。
「再販制度のなかでのポイントカードについて」小学館社長相賀昌宏わが国の出版物は、多様性からみて先進諸国の中でも再高水準を示しており、価格も物価の優等生と言われる低価格が維持されるなど、再販制度が巧く機能していると言えます。
昨年3月に「再販を存置する」との結論を得て定価販売が引き続き認められました。
弊社は読者利益のために、これまで以上の多様なサービスを検討・実施したいと考えております。
しかし、小売価格に限っては文化性・公共性を考慮して、<どこでも同じ値段で買える公平性>を確保することが大切であり、原則的に小売店段階での購入格差をつけるべきではないと考えます。
現行の「ポイントカード」による販売方法は、<対価の減額=値引き行為>と解釈されるケースが見受けられ、再販契約上の問題となる場合があります。
特に、競合店排除・新規参入阻止につながる場合については、著作権者不在という問題もあり、出版物には馴染まない販売方法と考えます。
著作権者の財産権・人格権を侵害するなど文化政策上の問題や、中小書店の廃業により、読者から近隣書店及び専門性のある書店を奪う結果となる弊害が予測されます。
出版物の販売に携われる方は、「再販契約書」および「同覚書」を十分に理解されたうえでの営業活動をお願いいたします。

新契約ヒナ型を配布

業界4団体で作る出版再販研究委員会は1月30日午後6時から銀座・山田屋で新年懇親会を開催した。
渡邊隆男委員長は「昨年3月に再販存置の結論が出て、もう終わったと思っていたら、碁でいうヨセが残っていた。
再販契約の覚書も今日、版元−取次がまとまり、ポイントカードが若干くすぶっている。
今年は再販を利用していかに売るか。
前向きに取り組み、売上げを伸ばしていこう」と呼びかけた。
取協菅会長は「新規店から新契約書に変えていく。
既存店は理解のため約3万枚のヒナ型を2月中にお届けする。
今年は弾力運用、既存制度の見直しに取り組む」と述べた。
日書連萬田会長はポイントカード問題で講談社、小学館の見解が発表されたことに「心から歓迎する」と述べ、公正競争規約の申請を29日に提出したことを明らかにした。

販売額10年前に逆戻り

2001年の出版販売金額は前年比3・4%減少して2兆3250億円。
売上規模は9年前の1992年とほぼ同じ水準に逆戻りした−−出版科学研究所は『出版月報1月号』で昨年一年間の出版物発行・販売概況を発表したが、消費低迷を受けて苦悩する出版業界を数字で裏付ける結果となった。
出版販売金額の内訳は書籍が2・6%減少して9456億円、雑誌が3・3%減の1兆3794億円。
返品率は書籍が0・3ポイント減の39・1%、雑誌は0・5ポイント増の29・4%だった。
送品額は書籍で3・0%減、雑誌は2・6%減と抑制されたものの、目に見えた返品改善は達成できなかった。
推定販売部数は書籍が3・2%減の7億4874万冊、雑誌は3・5%減の32億8615万冊。
書籍は5年連続のマイナス、雑誌は6年連続のマイナス。
売上げ減少を企画の増加で補おうと、書籍新刊点数は2・2%増加、6万9003点になった。
雑誌は読者が必要に応じて買う傾向が強まり、定期購読率が低下している。
不採算雑誌の見切りも早く、休刊誌は1950年の統計開始以来初めて170点を突破した。
創刊誌は昨年の209点から2割減って167点。
増刊・別冊は5・8%増、ムックは2・7%増加した。
昨年5月に雑誌付録の規制が緩和され、ストッキングやアクセサリーなどの豪華付録が評判を呼んだが、逆に付録のない号の売れ行きは振るわなかった。
書籍の出回り平均価格は書籍が0・1%減、雑誌は横這い。
書籍は廉価な新刊の増加が足を引っ張った。

共済会給付(1月)

(13・12・19〜14・1・24)▼病気傷害鎌倉市大船1−12−20中田書店中田利男殿5口足立区興野1−11−6泰久堂書店塚本清殿1口品川区中延3−8−8コーラルルーフ岡田直人殿1口知多郡武豊町字明神戸61−1伊藤書店伊藤道雄殿2口大町市九日町2461大谷書店大谷浩茂殿3口松本市北深志3−4−8大成堂書店佐藤吉司殿2口船井郡八木町本町2大西好文堂大西文夫殿2口伏見区大手筋四番街みつや書店芝村善次郎殿3口中京区丸太町七本町東入モリシタ書店森下喜蔵殿1口▼病気傷害・死亡弔慰長井市本町2−3−10三浦屋書店梅津周一殿3口▼死亡弔慰吹田市片山町1−5−10ハルヤ書店稲垣久美殿5口▼配偶者死亡(深沢幸子)西茨城郡友部町平町2068万屋書店深沢康時殿2口▼その他被災(自動車飛び込み)飯能市新町22−15ひまわり書店金沢良雄殿2口10万円

04年から新体系に

「共通雑誌コード」の体系・表示方法が2004年6月から変わるのに先立ち共通雑誌コード管理センター、流通システム開発センターは1月16日午後、講談社で印刷会社、機器開発メーカー、報道関係を対象に説明会を行った。
また24日には出版社向け説明会が開催された。
新しい共通雑誌コードはフラグ(491)・予備コード■・現行雑誌コード・号数・年号からなる13桁のJANコードと、予備コード■と本体価格からなる5桁のアドオンコードで構成する。
雑誌には、雑誌コードと新コード体系によるバーコードユニットを表4下段に併記して表示する。
なお雑誌扱いコミックス・ムックは現行通りISBN2段バーコードを表示する。
16日の説明会は、共通雑誌コード管理センター・吉成俊郎委員(主婦と生活社)の司会で進行。
大竹靖夫委員長(小学館)は「現在使用しているフラグ11は2005年にアメリカとバッティングしてしまう。
これを機に、より利点のあるコードを研究してきた。
新コードでは、従来の13桁に補助のアドオンコード5桁をつけた。
日本では初めての方式で、この6カ月実験を進めてきた」と改定の経緯を説明。
発表が実施の2年半前となったことについては、「初のアドオンコードであり、日本の読取り機は13桁を読むようにシフトされている。
一気にするとコストや手間がかかる。
早く発表して機器のリースアップ時に切り替えられればと考えた」と述べたほか、改定のポイントとして、■国際標準の採用、■最小限のコスト、■本体価格表記で税率変更等に備える、■時限・部分再販商品にも対応、■新聞業界でも将来採用可能なコード体系−−の各点を挙げた。

TS組合の利用促進

東京都書店商業組合青年部(鈴木康弘会長)は1月28日午後5時半から文京区湯島の東京ガーデンパレスで新年会を開催、63名が出席した。
吉田圭一氏(吉田書籍部)の司会、三浦実副会長(三成堂)の開会あいさつで始まり、鈴木会長が新年のあいさつ。
「明るい材料が見えないまま厳しい年が続いているが、我々の願いは読者に1日でも早く本を手渡し、売り損じのないようにすること。
青年部で協力してTS協同組合を使っていけば、お客様に喜んでいただける書店になるのではないか。
商売の役に立つ方策をたて、情報提供していきたい」と、今年の課題を述べた。
続いて来賓の東京組合萬田会長は、小売景品規約の認定申請、講談社、小学館のポイント・カードに対する見解発表、店頭における雑誌年間予約の動きなど最近の業界の動きを説明したあと、「文化庁長官に河合隼雄長官が就任し、年末にはこども読書活動推進法、文化芸術推進基本法が成立した。
21世紀は経済の時代から文化・芸術・教育の時代に移るのではないか。
書店はこれの中心的役割を果たしたい。
青年部の皆さんの若いエネルギーを吹き込んでもらいたい」と祝辞を述べた。
東京都中央会木下氏、同青年部協議会川口会長の挨拶に続いて、東京組合奥村副理事長が「特色ある書店づくりのため、組合も支援していく」として、乾杯の音頭をとった。

喜ばれた婦人昼食会

大阪組合は1月28日午後零時半より、ウェスティンホテル大阪1階のアマデウスで「レディースランチの会」を開催。
約100名が参加した。
灘組織強化委員長が会の趣旨を説明。
今西理事長が「店主夫人など、女性はそれぞれの書店の柱」と日頃の活躍を労い「皆様に利用していただくために組合はある」と持論を述べ、多数の参加者に感謝した。
食事はバイキング形式で人数も多かったので、最初は20名程度に分かれて料理を選んだが、その後は比較的スムーズに好みの料理を選んでいた。
さすがに女性の食事会か、ケーキなどデザート類に人気があった。
予定の2時間はあっと言う間に過ぎ、松原理事の「組合にご協力ありがとうございます。
これからも積極的に組合活動に入ってきてください」との挨拶で閉会となった。
後日アンケートを集計してみると、出席者ほぼ満足していただいたようだ。
会場は窓越しに庭園の見渡せるガラス張りの明るい場所だったのが好評で、ホテルの対応もほぼ満足していただけた。
参加の動機では「社長命令」7名、「ウェスティンホテルだから」23名、「無料だから」31名が目を引く。
そして、「今後も女性対象の企画があれば参加する」と全員の方に言っていただいたのは何よりであった。
企画内容では、「レディースランチ」、「日帰り旅行」が多かった。
今回の企画にあたった灘委員長の構想力、交渉力には敬服した次第です。
(中島俊彦広報委員)

切り絵展と教室開催

山形組合鶴岡支部は1月2日から27日まで鶴岡協同の家「コピア」で鶴岡出身の佐藤廣士氏による「切り絵で描く庄内の今昔風景と歳時記展」を開催した。
切り絵展は教育委員会やマスコミ、会場を提供いただいた生協など10団体から後援をいただいた。
14日には佐藤先生がボランティアとして東京から駆け付けてくれ、「切り絵教室」を開催。
六日間コースを二時間で仕上げようと、読者と一緒に支部の書店も切り絵に挑戦した。
展覧会も昔懐かしい生活や風景、祭りと、失われた原風景がよみがえる切り絵の世界が郷愁を誘った。
(佐藤一雄広報委員)

2カ月連続でプラス

日販経営相談センター調べの12月期書店売上げは、前年同月比2・7%増となり、11月の1・4%に続いて2か月連続で前年を上回った。
書店規模別では81〜120坪店が3・1%増と好調で、他のクラスは40坪以下店2・3%、41〜80坪店2・6%、121坪以上店2・9%と、いずれも2%台の伸び。
立地別では郊外地が4・0%増の伸びを示し、商店街だけ0・3%減と前年割れになった。
ジャンル別では12月に映画が封切られたため、「ハリー・ポッター」に再び火がつき、文芸書は29・8%増、児童書も12・4%増と売上げに大きく貢献した。
コミックは3・1%増、実用書も1・7%増と前年をクリアした。
客単価は1033・7円で、先月に引き続き千円を越えたが、これも「ハリー・ポッター効果」と、日販は推測している。

「TOKYO書店人」とは

東京組合では指導・調査委員会が担当し、東京組合報「季刊・TOKYO書店人」「月報・TOKYO書店人」を編集発行している。
「季刊・TOKYO書店人」では通年テーマを設け、およそ3回シリーズの特集を組み問題提起を広報しており、13年秋号、冬号、14年春号では「業界の三位一体は」を取り上げている。
かつて版元・取次・書店の三位一体理念を標榜して出版業界が成長を続けた時代があったが、ここ数年、特に出版不況が叫ばれる最近は殆ど聞かれない。
「三位一体理念」は死語になってしまったのか。
もしかして再生のキーワードになるのかを検証する企画である。
第1回は出版ニュース社代表・清田義昭氏に「業界三者の生き残り策」と題する寄稿を頂いた。
清田氏は、再販制度の弾力運用とは三者の関係改善であるとし、業界三者の取引関係・条件・商慣習の改変こそが絶対条件であり、書店の立場から改変したい具体的な提案を議論することから始まるのではないか。
読者との最前線の書店は、読者の声を版元、取次に伝える一方で、取引条件の改変を主張しつつ業界三者の枠組みを変えてゆく事が重要な課題であると結んだ。
また講談社販売促進局局長・重村博文氏は、「読者中心の発想へ」と題し、バブル崩壊後、出店競争は激しくなり、三者は「読者」という視点を欠落した状態で、業界全体より自己の利益確保を優先させてしまった。
読者を中心に「四位一体」を基にした体制づくりこそ時代の要請であろうと述べた。
栗田出版販売社長室長・吉田正義氏は、栗田確也創業者の「支払うものは支払う、いただくものはいただく、これが百年繁栄と共存の道である。
書店は薄利な商売であるが、文化的使命は重い、親切に徹してその重責を果たすべきである」との遺訓を挙げ、共存共栄とはお互いの自立と向上を認め合うパートナーシップと、親切に徹してその重責を果たすというサービス精神にあるのではないか、この精神に立脚して読者創造と書店活性化に役立ちたいとの一文を寄せられた。
また組合理事・文栄堂書店の鳥井匡氏、組合青年部・サンブック浜田山の安藤弘氏より書店の考えを掲載した。
第2回(冬号)は組合員に「書店業界改革アンケート」を実施、書店経営の実情と要望を数値でまとめ興味深い結果が得られた。

アンケート調査・業界の三位一体は

大阪組合・今西理事長は、「不況下の業界は大激動時代に」の論文の中で、永年叫ばれてきた「三位一体」の理念は反故にされ、いまや一部の力のある出版社、取次、書店による何でもありの動きを呈していると述べている。
東京組合員による書店業界改革アンケートの集計にもそれを如実に示す経営実状と要望が、鮮明に浮き上がっている。
業界改革に「三位一体理念は必要であると思いますか」の問いに、「必要である」が81・4%の回答を得た。
そして「現在保たれていると思いますか」の設問に「ハイ保たれている」は12・6%、「イイエ保たれていない」が83・4%、回答不明4%となっている。
そしてその原因(責任)はどこにあると思うかの設問には、版元が2・5%、取次が9・0%、書店が2・5%、版元と取次23・6%、版元と書店5・5%、取次と書店6・0%、三者共に責任があるは40・2%、わからない5・5%であった。
三者共の回答の中には、小型書店(15坪以下)37・5%、中型書店では57・5%、大型書店(121坪以上)5・0%と、店舗規模による大きな相違が明らかに見える。
これは有力書店やチェーン店の大規模店舗展開を指して、理念喪失を示す回答と言えよう。
経営低迷脱出のために実施した対策について15項目を挙げたが、それらの実施率(複数回答)では店主給料(役員報酬)削減45・2%、経費(人件費以外)削減42・2%、人件費削減39・7%、外売強化23・6%、店売強化22・1%、リストラ(人員削減)21・6%の順になっている。
そして以下に営業時間延長や複合商品強化があり、に経営規模縮小7・0%、に出店、増床3・5%となっているほか、棚構成の見直し、ホームページ掲載、商店街ポイントカード参加、SA機器導入等の回答であった。
店主給料削減では、小型書店が目立ち(40・0%)、自身の給料以外の削減は限界と見え、経費削減では大型書店の88・9%が実施したとし、まだ人件費や役員報酬以外にも節約の余力があることを意味していると思える。

経営安定へ改革を望むこと

書店経営安定のためにどのような改革を必要と思いますか、の問いに20項目を挙げ3つ以内に〇印を付けて頂いたが、5〜8項目も並べる方もおり、正確さに欠けるが改善への願いと理解してカウントしたので合計は100%を超える。
業界改革を望む上位6項目は別表の通り。
7位以下は万引き問題(16・1%)再販問題(12・6%)発売日問題(11・6%)図書券手数料問題(10・6%)買切り・責任販売制(8・5%)ポイントカード問題(7・0%)人材育成(6・5%)等が挙げられている。
万引き問題は、大型書店が88・9%であり、小型書店3・5%と店舗規模に比例しているが、図書券手数料問題では、大型書店(22・2%)は発券と引き換え比率の格差が95%入帳による正味高仕入となって是正を望み、小型書店(10・6%)では早期の現金化と釣銭に対する改善要望があると思われ、店舗規模によるとらえ方がマチマチであった。
取次との対応改善について、取次より強く改善を求められている事柄(入金率・返品率・増売・企画品販売・その他)と、その改善へ努力している事柄について質問したところ、44・7%が「特にない」と答えているが、小型書店では入金率が求められ(27・1%)、大型書店では返品率の改善が求められている(44・4%)との正反対の回答に、「配本問題の根っこ」がここにあるのではと推測される。
それらの対応努力は取次の要求とほぼ比例するが中型書店の35・7%が取次担当者とのコミュニケーションによって改善を探っているとし、人脈戦略にウエイトを置いているものと思われる。
その他返品入帳期日の確認や、取引約定書の内容をもって対応改善を図るとの意見もあった。

週間売行き情報

食べながら痩せられると評判の“低インシュリンダイエット”。
今までのカロリーとは異なるインシュリンの分泌量がカギ。
GI値を確認して実践中。
(文)(1)『世界がもし100人の村だったら』マガジンハウス4‐8387‐1361‐4……12冊
(2)『世界一簡単な英語の本』幻冬舎4‐344‐00140‐0……8冊
(3)『論理力を鍛えるトレーニングブック』かんき出版4‐7612‐5975‐2……7冊
”『ヘンな事ばかり考える男、ヘンな事は考えない女』文藝春秋4‐16‐358150‐2……7冊
(5)『あかね空』文藝春秋4‐16‐320430‐X……5冊
”『肩ごしの恋人』マガジンハウス4‐8387‐1298‐7……5冊
”『ももこの21世紀日記N01』幻冬舎4‐344‐00153‐2……5冊
”『ビジョナリーカンパニー2』日経BP社4‐8222‐4263‐3……5冊
”『トヨタ式最強の経営』日本経済新聞社4‐532‐14923‐1……5冊
”『ルネッサンス』ダイヤモンド社4‐478‐32100‐0……5冊
(11)『まれに見るバカ』洋泉社4‐89691‐601‐8……4冊
”『声に出して読みたい日本語』草思社4‐7942‐1049‐3……4冊
”『ザ・ヴァリュアブル・ブック4』集英社4‐08‐782047‐5……4冊
”『暴走する世界』ダイヤモンド社4‐478‐19043‐7……4冊
(15)『水滸伝(六)』集英社4‐08‐774568‐6……3冊
”『目下の恋人』光文社4‐334‐92353‐4……3冊
”『ラブ・ストーリー』PHP研究所4‐569‐61963‐0……3冊
(1月27日〜2月2日調べ)

週間売行き情報

ハリー・ポッターの人気はまだまだ強い。
原書も合わせてよく売れているようだ。
後れ馳せながら、自分もチャレンジしてみようと思っている。
(井)(1)『ファイナルファンタジーXアルティマニアオメガ』デジキューブ4‐88787‐021‐3……14冊
(2)『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』静山社4‐915512‐40‐1……10冊
(3)『ハリー・ポッターと秘密の部屋』静山社4‐915512‐39‐8……7冊
”『ハリー・ポッターと賢者の石』静山社4‐915512‐37‐1……7冊
(5)『世界がもし100人の村だったら』マガジンハウス4‐8387‐1361‐1……6冊
(6)『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本』幻冬舎4‐344‐00140‐0……5冊
(7)『肩ごしの恋人』マガンジンハス4‐8387‐1298‐7……4冊
”『あかね空』文藝春秋4‐16‐320430‐X……4冊
(9)『利家とまつ(上)』NHK出版4‐14‐005372‐0……3冊
”『ホーキング未来を語る』角川書店4‐04‐898070‐X……3冊
”『やりたいことは全部やれ!』講談社4‐06‐210837‐2…3冊
”『盲導犬クィールの一生』文藝春秋4‐16‐357260‐0……3冊
”『すべての道はローマに通ずローマ人の物語X』新潮社4‐10‐309619‐5……3冊
”『待つ女―浅田次郎読本』朝日新聞社4‐02‐257705‐3……3冊
(15)『自動車産業進化論』光文社4‐334‐97319‐1……2冊
”『ハリー・ポッターの基礎知識』ぶんか社4‐8211‐0752‐X……2冊
(1月27日〜2月2日調べ)

wwwフォーラム全国9会場で開催

日販は、「トリプルウィンプロジェクト」の概要説明や、同プロジェクトの一環として展開しているSAシステムの紹介等を行う「日販wwwフォーラム2002」の開催を1月17日の広島会場からスタート。
2月26日まで全国9会場で順次開催している。
昨年11月には「日販wwwフォーラム2001」を東京港区で開催しており、今回はその全国版。
フォーラムは2部構成で、第1部では「トリプルウィンプロジェクト」やSAシステム等について講義形式で概要を説明。
第2部では実際の機械を用い、SAシステムの詳細説明やデモンストレーションを行う。
同プロジェクトは、書店・出版社・日販の三者が単品レベルのマーケット情報を開かれたネットワーク上で共有し、市場ニーズに基づいた生産・流通・販売を実現するための取り組み。
このインフラ整備を日販が行い、書店、出版社に有効活用してもらうことで読者の要望への的確な対応や、大幅な返品減少をめざす。
今後の開催は次の通り。
▽名古屋会場=2月12日・日販名古屋支店会議室▽関西会場=2月19日・IBM大阪会議室▽新潟会場=2月22日・日販新潟支店会議室▽静岡会場=2月26日・IBM静岡会議室

やさしい売場の数字セミナー

トーハン・コンサルティングは、トーハン書店大学の新企画「〜初歩から学ぶ〜やさしい売場の数字セミナー」を2月21日午後1時半から新宿区のトーハン本社大ホールで開催する。
セミナーの主対象は書店の新人から中堅社員。
トーハン発行の『書店経営の実態』を用い、売上高の分解、棚効率、商品回転率など計数の基礎を学ぶ。
講師は中小企業診断士・1級販売士の上野玉男氏。
プログラムは売上をどうアップさせるか、売場の効率を理解する、数字で自店をとらえてみる−−の3点。
受講料は全国書店共助会加入店3千円、非加入店8千円。
申し込みはトーハン・コンサルティング/トーハン書店大学事務局、03−3267−8686、URL=http://www.tohan−c.co.jp/、またはトーハン支店まで。

催し

◇緊急シンポジウム「どうするのか◆日本の書籍流通」出版ヘルメスの会と文化通信社が主催、2月13日(水)午後6時半から文京区民センターで開催する。
参加費2千円。
パネラーは菊池明郎(筑摩書房代表取締役社長)、尾下千秋(図書館流通センター代表取締役社長)、中村文孝(ジュンク堂池袋店副店長)、村上信明(出版流通ジャーナリスト)、木下修(セゾン総合研究所主席研究員)の各氏。
シンポでは、鈴木書店の破産の原因は何か、日本の書籍流通システムの水準、取引ルール、マーケティングの現状、業界三者の関係性を検討するとどういう問題があるのか、改革の方向性−−について論議する。
申し込みは文化通信社シンポジウム事務局、FAX03−3812−7465、Eメール=hensyuu@bunkanews.co.jp/まで。

小学館漫画賞受賞作が決定

小学館は1月21日、第47回「小学館漫画賞」の最終選考会を行い、左記の受賞作を決定した。
贈賞式は3月1日午後4時から千代田区丸の内のパレスホテルで行われる。
▽児童向け部門=竜山さゆり『ぷくぷく天然かいらんばん』▽少年向け部門=高橋留美子『犬夜叉』▽少女向け部門=吉田秋生『YASHA−夜叉−』清水玲子『輝夜姫』▽一般向け部門=武論尊・原作、池上遼一・作画『HEAT−灼熱−』▽審査員特別賞=黒鉄ヒロシ『赤兵衛』

人事

☆ソニー・マガジンズ12月1日開催の臨時株主総会及び取締役会で以下の役員を選任した。
〇新任。
代表取締役〇加藤寛取締役白石和千同竹内成和監査役上瀬基執行委員長谷弘一同三浦圭一なお、退任した河野巌前代表取締役はソニー・ミュージックエンタテインメント事業開発室上席研究員に就任した。

日書連のうごき

1月5日仕事始め。
医書同業会新年会へ萬田会長出席。
1月7日出版クラブ主催新年名刺交換会へ日書連幹部出席。
1月10日雑誌年間購読予約システム問題で萬田、井門正副会長、白幡専務、小学館、講談社、日経BPを訪問。
1月11日日販、日教販市会へ萬田会長ほか出席。
PC問題で井門、志賀副会長ほか小学館を訪問。
学校図書館推進会議総会へ舩坂委員出席。
景品規約問題で影山専務、白幡局長、公取委を訪問。
書店新風会新年会へ萬田会長出席。
1月12日悠々会新年会へ萬田会長出席。
1月15日TIBF出展者特別説明会へ萬田会長ほか出席。
1月16日岩波書店大塚社長来局、萬田会長ほかと懇談。
東京都書店商業組合新年懇親会へ萬田会長ほか出席。
1月17日雑誌年間予約問題で井門副会長、田中次長が集英社、主婦の友社、日経BPを訪問。
公取協会主催、根来公取委員長講演会へ下向副会長、中村委員長ほか出席。
出版梓会出版文化賞表彰式典へ萬田会長出席。
1月21日埼玉県組合研修会へ白幡専務出席。
1月23日箱根芦ノ湖聖道場理事会へ萬田会長出席。
全振連新年懇親会へ下向副会長ほか出席。
雑誌コード出版社説明会へ井門副会長ほか出席。
1月25日日書連定例理事会、公取協理事会、共済会理事会。
出版販売新年懇親会開催。
1月28日出倫協ゾーニング委員会へ丸岡委員出席。
東京組合青年部新年懇親会へ萬田会長出席。
1月29日公取協事務局長会議へ影山専務、白幡局長出席。
出版倫理協議会へ丸岡委員ほか出席。
図書普及役員会へ萬田会長ほか出席。
1月30日青少年育成国民会議、中小小売商幹事会へ丸岡委員出席。
出版再販研究委、同新年懇親会へ萬田会長ほか出席。

「売上げづくり」テーマに研修講座

米子市の「本の学校郁文塾」は、2月21日、22日の2日間、店長・サブ店長・幹部スタッフを主対象に、出版業界人研修「売上げづくりの実践・店長セミナー」を開催する。
コーディネーターを務めるのはノセ事務所代表の能勢仁氏。
講師はブックスキューブリック店主・大井実氏、大垣書店営業部長・平野篤氏が担当し、自らの売上げづくりとの格闘を語る。
主な日程は次の通り。
▽2月21日(木)=開会/「僕が本屋のオヤジになるまで」/「書店の生き残り−競合店に打ち勝つために−」/「業界の現状と展望」/夕食会(自費)▽2月22日(金)=「朝礼指導」/パネルディスカッション「どうしたら売れるか!」/「こうすれば売れる!」/「雑誌販売はこれで良いのか」/「店長の役割と実践」/閉会申込締切りは2月20日。
受講料3千円(1講座のみは1千円)で、昼食希望は5百円追加。
宿泊の斡旋も行う。
問い合わせ・申込先は本の学校郁文塾(〒683−0801米子市新開2−3−100859−31−5001/FAX0859−31−9231/Eメール=b−schule@imaibooks.co.jp)まで。

本屋のうちそと

人口4万5千人のわが市は県のほぼ中央にあり、人口が増加している数少ない市のひとつ。
自ら「青年都市」と呼び、キャッチコピーも“いきいき今きらきら未来”という。
その「青年」ぶりを、市長は新年の挨拶の中で、「誘致した超大型店Jが、県都を含む4店の中で売上がトップになった」と無邪気に自慢する。
その裏にある商店街の悲鳴などどこ吹く風のようだ。
創立20年というあるスポーツ少年団が、記念誌に掲載する協賛広告をとりにきた。
スポーツ大会や各種イベントのプログラム類に協賛広告がつきものだ。
広告といってもその効果はほとんど期待できないおつきあいだ。
わずかな額とはいえ年間の出費は小さくない。
客商売の税金のようなもので、出来れば出したくないお金だが、知り合いがくるので断るにはそれなりの覚悟がいる。
小心者と陰口を叩かれながらもおおむね人格者で通っている本屋の主としては「子育ての金を他人にせびるなよ」なんてケチなことはとても言えず、「喜んで」出させてもらうことになる。
それでも、商店街が賑わっていた頃は、ささやかでも地域の活動に連なっているというメセナ的自負心もあった。
しかし、売上がここまで深刻になると、「買い物は大型店で、協賛金は商店から」と皮肉りたくもなる。
資金不足を安易に他人の財布に頼る時代ではない。
市長の言葉に水をさすようだが、商店街は“いきぎれ今くらくら未来”なのだ。
(どんこ水)