全国書店新聞
             

平成30年7月15日号

埼玉県書店商業組合は5月26日、さいたま市浦和区の埼玉書籍で第34回通常総会を開催、77名(委任状含む)が出席した。
吉田矩康理事長はあいさつで、「過去を振り返ると戦前・戦後すぐの時期でも160~170の店舗があった。現状の組合員数の推移では100の大台も割りかねない。大量販売につながる商材の確保、日書連の進める書店経営環境改善のための諸プランの支持・支援など、生き残りの道を組合全体で考えていきたい」と述べた。
続いて総会の議事に入り、平成29年度事業報告、決算報告、平成30年度事業計画、予算を可決承認。監事2名の欠員について補充選挙を行い、長谷川祐介(川口文泉堂)、服部仁(服部書店)両氏が就任した。
最後に来賓の中小企業団体中央会組合支援部主事・斉藤洋輔氏が祝辞を述べ、総会を終了した。
(水野兼太郎広報委員)

帯コン課題図書の陳列コンクールへ参加要請/大阪理事会

大阪府書店商業組合(面屋龍延理事長)は6月9日、大阪市北区の組合会議室で理事会を開催した。各委員会の主な審議・報告事項は次の通り。
[読書推進委員会]
「本の帯創作コンクール」課題図書の陳列コンクールを今年も実施するので写真を組合に送ってほしいと要請した。朝日新聞に当初6月7日掲載予定だった課題図書のモノクロ記事は、5日にカラーでの掲載に変更されたと報告した。
[経営活性化委員会]
NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で放送された北海道・いわた書店の岩田徹氏を近畿ブロック会の講師に招きたいとして、ブロック会に諮ることを要請した。
[事業・増売委員会]
Jリサーチ出版の販売促進参加店は22店と報告。新井屋の販売用カレンダーと小学館の世界地図カレンダーを今年も実施することを決めた。
(石尾義彦事務局長)

「坂の上の雲」博物館の企画に協力/関連図書の販売など成果報告/愛媛総会

愛媛県書店商業組合(光永和史理事長)は6月5日、松山市の松山全日空ホテルで第30回定時総会を開催し、組合員29名(委任状含む)が出席した。
総会は山本理事(山本書店)の司会、開会の辞で始まり、あいさつを行った光永理事長は、松山市の「坂の上の雲ミュージアム」から昨年要請を受けた「司馬遼太郎没後20年ミュージアム開設10周年」の記念イベントについて報告。書店組合が実行委員会のメンバーとして参画し、愛媛美術館展示会会場での関連図書・記念グッズの販売を行ったこと、読者向けのサービス品・小冊子としおりの制作・配布を行ったこと、店頭での司馬遼太郎フェアの実施が30店を超える盛況であったことを報告するとともに、組合書店の協力に対して謝辞を述べた。
この後、光永理事長を議長に議案審議を行い、平成29年度事業報告・収支決算報告等、30年度事業計画案・予算案など全ての議案を満場一致で承認した。
総会終了後は、出版社や取次10社が参加して和やかに懇親会が開催された。
(足立岳彦広報委員)

組合総会スケジュール

◆奈良県書店商業組合「第34回通常総会」
8月23日(木)午後2時半、橿原市久米町の橿原観光ホテルで開催。
決算書、事業計画などを審議するほか、パネルディスカッション「取次から見た出版業界と書店―取次3社に聞く、これからどうする」を開く。
(靏井忠義広報委員)

組合員間の情報交換を呼びかけ/群馬組合通常総会で竹内理事長

群馬県書店商業組合は5月30日、前橋市の前橋問屋センター会館で第31回通常総会を開き、組合員33名(委任状を含む)が出席した。会の冒頭で、3月に逝去した副理事長の高塚茂氏に黙祷をささげた。
竹内靖博理事長はあいさつの中で、「全国的に組合員数の減少に歯止めのかからない状況が続いているが、本県は新規加入2店、脱退2店となんとか踏ん張って現状を維持した」と組合の状況を説明。また各地で起きているTRC問題の現状報告や、日書連の取り組み、軽減税率適用問題などに触れ、これまで以上の組合員の協力や情報交換の促進を呼びかけた。
その後、竹内理事長を議長に議案審議に入り、平成29年度事業報告・決算報告、監査報告、30年度事業計画案・予算案などを原案通り承認可決した。
役員改選では、指名推薦により理事14名、監事2名を決定し、続いて行った理事会で竹内理事長以下副理事長3名が選任された。その後小林副理事長より『本の日』制定についての説明があり議事を終了した。
最後に、群馬県中小企業団体中央会の森山昌樹課長より祝辞があり、総会を終了。この後、出版社の新刊説明会、運送会社との懇談会を行い、質問等に答えて全日程を終了した。
[群馬組合役員体制]
○新任
▽理事長=竹内靖博(シロキヤ)▽副理事長=中村光雄(ナカムラヤ)小林卓郎(煥乎堂)○木田龍夫(木田書店)
(鹿沼中広報委員)

インターネット部会を設立/ネット取引の新たなルールを検討/万防機構総会

全国万引犯罪防止機構(万防機構)は6月21日、東京・千代田区の主婦会館プラザエフで平成30年度通常総会を開催した。
冒頭であいさつした竹花豊理事長は「昨年3月開催の『万引対策強化国際会議』で採択した『万引対策強化宣言』に基づき、様々な取り組みを進めている。その1つが、万引の被害者である小売業が個別に対策を講じるのではなく、情報交換を拡げることで万引に対抗する大きな力を作り出していこうというものだ。また、被害品の新しい処分先であるインターネットオークションについて、運営企業に対策を講じるよう求めてきたが、いよいよこれらの企業と万防機構で本格的な新しい仕組みの検討を始めることになった」と述べた。
議案審議では、平成29年度事業報告及び決算案、平成30年度事業計画及び予算案など全ての議案を原案通り承認可決した。30年度事業計画については、重点計画として①小売業者の万引対応力強化、②被害情報及び犯人情報の共有と活用、③地域別、業態別等の万引対策会議の定期的な実施、④万引した商品の転売防止対策の強化、⑤再犯防止教育の充実等、⑥万引犯に対する民事責任の追及――を策定。②では、渋谷地区の書店間で万引に関する情報を共有する「渋谷プロジェクト」の展開や、出版業界を挙げて防止に取り組む「万引防止出版対策本部」の活動を推進。④では、インターネットオークションやフリマアプリを運営しているヤフーやメルカリが参画し、出品に関する新たなルール作りや、情報交換の仕組みを検討する「インターネット部会」を設立することなどを盛り込んだ。
総会終了後、第2部「国際会議の万引対策強化宣言の具現化に向けて」を開催し、この中で竹花理事長が「渋谷プロジェクト」の進捗について説明。「最後の詰めの段階にあり、そう遠くない時期にお話しできると思う。この取り組みは今後広がりを持っていく。書店以外の業界でも、顔認証を利用した関係事業者間における万引被害や犯人情報の共有について準備を進めてほしい」と述べた。
このほか、「盗品等情報DBを活用した万引防止システムの調査研究」事業報告、「第12回全国小売業不明ロス・店舗セキュリティ実態調査」結果報告、「インターネット部会」の発足に向けて、「ロスプリベンション教育制度作成委員会」中間報告――について発表が行われた。

新社長に中部嘉人氏/文藝春秋

文藝春秋は6月21日開催の株主総会、取締役会で以下の役員を選任した。◎昇任、○新任。
代表取締役社長(経営企画室担当)◎中部嘉人
専務取締役社業全般、社長補佐(経理局担当)
◎古田維
常務取締役編集総務局、文春文庫局、文藝出版局統括(ノンフィクション編集局、週刊文春編集局担当)
◎飯窪成幸
同総務局、ナンバー・クレア局、メディア事業局統括(デジタル・メディア局担当)◎石井潤一郎
取締役営業局、宣伝プロモーション局統括(資材製作局担当)濵宏行
執行役員(総務局担当)
内田博人
同(編集総務局、宣伝プロモーション局担当)
鈴木洋嗣
同(営業局担当)
山本喜由
同(メディア事業局担当)
羽鳥好之
同(文春文庫局、文藝出版局担当)○大川繁樹
同(法務・広報部、ナンバー・クレア局担当)
○河野一郎
監査役飯沼康司
松井清人代表取締役社長、西川清史取締役副社長、木俣正剛常務取締役は退任。

囲碁「本因坊戦」対局と前夜祭に出席/京都組合

京都市中京区の商店街振興組合寺町会は、囲碁のタイトル戦「本因坊戦」(毎日新聞社主催、日本棋院・関西棋院共催)の対局が行われた5月23日と前夜祭に招待され、京都府書店商業組合の組合員を含む理事4名で出席した。京都組合は、寺町会が今年2月に開催した子ども囲碁大会を後援している。
現在囲碁のタイトル七冠を全て保持する井山裕太九段は、将棋の羽生善治永世七冠とともに国民栄誉賞を授与されたことで記憶に新しい。その井山九段が持つ本因坊を賭けて、対局者の山下敬吾九段との戦いが5月15日に山口県萩市で開幕、明治維新150年をテーマに、ゆかりの地で7番勝負が行われた。第2局は5月23日~24日、世界遺産でもある京都市二条城、二の丸御殿の大広間(一の間、二の間)にて行われた。普段立ち入ることが出来ないこの大広間で150年前、15代将軍徳川慶喜が大政奉還を発表し、400年前には初代本因坊算砂が実際に徳川将軍の御前で囲碁を打つ「御城碁」という対局を行っていたという歴史的な場所である。5月24日が誕生日である井山九段は、この京都で1勝目を挙げた。
第2局前日の5月22日午後、京都市長を表敬訪問する前に両対局者が向かったのは、初代から3代目までの本因坊のお墓がある寂光寺(東大路通り仁王門)。この寂光寺が江戸時代に元々存在したのが寺町会のある寺町通夷川で、現在は「本因坊発祥の地」の駒札がある。そこへ門川大作京都市長と寂光寺の大川定信住職、報道陣らが詰めかけたため一時騒然となった。
同日午後6時半からはANAクラウンプラザホテルの「平安の間」で前夜祭を開催し、後援団体や地元関係者、囲碁ファンら150名余が出席。寺町会主催の囲碁大会で主審を務めた佃亜紀子五段も出席し、第2局当日の大盤解説に挑む意気込み等を語った。両対局者はファンとの写真撮影に快く応じた後、翌日に備えて退席。その後日本棋院と関西棋院所属棋士らによるトークショーが催され、終始和やかなムードで盛況の内に閉幕となった。
(若林久嗣広報委員)

梅花女子大が本の帯創作特別講座を開催/大阪

梅花女子大学は6月10日、大阪・梅田のグランフロント北館で、大阪読書推進会(大阪府書店商業組合・朝日新聞大阪本社共催)の大阪こども「本の帯創作コンクール(帯コン)」とのコラボイベントとして、「本の帯」の創作特別講座を開催した。
梅花女子大学による「帯コン」のイベントは今年で3回目で、同大学が創立140年を迎える「誕生記念イベント」の1つとして行われた。講座の前半では、同大学の香曽我部秀幸教授がプロジェクターを使いながら、本の帯を業績強調型、内容紹介型、詩的(雰囲気)型、読書参加型の4つのパターンに分類。作者と出版社がオモテ表紙・ウラ表紙・背表紙を読者にどのようにアピールしているかや、書店店頭でお客さんにいかに知ってもらうか、陳列場所や方法について工夫していることを、分かりやすく話した。
後半は、今年の課題図書になっている『おさるのこうすけ』(童心社)と『キダマッチ先生!』(BL出版)を読み聞かせた後、参加した親子が熱心に帯の作製に取り組み、完成した作品をプロジェクターで紹介して講評した。
参加者は定員オーバーの約60名となり、朝日新聞6月5日付大阪版の記事を読んで、学校で取り組むために参加した小学校の先生もいて、盛況の2時間となった。
(石尾義彦事務局長)

喜入冬子氏が社長に/筑摩書房

筑摩書房は6月27日開催の第90期定時株主総会、取締役会で下記の役員を選任した。◎昇任。
代表取締役社長
◎喜入冬子
常務取締役長岡洋樹
取締役松村繁樹
同増田健史
監査役刈込圭三

日本雑誌協会役員人事

5月29日開催の第63回定時総会、臨時理事会で役員改選を行い、以下の通り就任した。○新任。
▽理事長=鹿谷史明(ダイヤモンド社)
▽副理事長=相賀昌宏(小学館)丹下伸彦(光文社)
▽専務理事=坂本隆(日本雑誌協会)
▽理事=石﨑孟(マガジンハウス)久保田榮一(扶桑社)佐藤隆信(新潮社)鈴木美奈子(世界文化社)新実傑(日経BP社)野間省伸(講談社)堀内丸惠(集英社)松井清人(文藝春秋)松原眞樹(KADOKAWA)宮原博昭(学研ホールディングス)森永公紀(NHK出版)矢﨑謙三(主婦の友社)矢内廣(ぴあ)山縣裕一郎(東洋経済新報社)
▽監事=○黒川昭良(毎日新聞出版)髙納勝寿(主婦と生活社)○山川洋一郎(弁護士)
イヴ・ブゴン(ハースト婦人画報社)、青木康晋(朝日新聞出版)、内田剛弘(弁護士)各氏は退任