全国書店新聞
             

平成29年2月1日号

万引防止の最新事情を報告/2月14日に改正個人情報保護法セミナー

「出版業界をめぐる改正個人情報保護法」セミナーが2月14日午後2時から、東京・新宿区の日本出版会館4階大会議室で開催される。万引防止について、個人情報の取扱いに配慮しながらの常習犯情報の共有など、業界を挙げた防止体制の構築に資する講演が行われる。
セミナーでは、個人情報保護委員会事務局の内田隆企画官が、個人情報保護法の改正趣旨や、個人情報の正しい利活用について講演。全国万引犯罪防止機構の竹花豊理事長が、犯罪防止のための書店間における情報の共同利用について講演する。
参加無料。セミナー詳細、参加申込みは、日書連事務局・石井まで。℡03―3294―0388

芥川賞に山下澄人氏、直木賞は恩田陸氏

日本文学振興会は第156回芥川龍之介賞・直木三十五賞の選考会を1月19日、東京・築地の新喜楽で開き、芥川賞は山下澄人氏の「しんせかい」(新潮7月号)、直木賞は恩田陸氏の『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)に決定した。山下氏は4回目のノミネート、恩田氏は6回目のノミネートでの受賞となった。

定額読み放題への対応課題に/宮城合同新年会で藤原理事長

平成29年宮城県書店・取次・運輸合同新年会が1月10日、仙台市のホテルメトロポリタン仙台で行われ、出版社、取次、書店など総勢57名が出席した。
司会のトーハン木下マネージャーの開会宣言に続きあいさつした宮城県書店商業組合の藤原直理事長は、今年で42回を迎えた新年会について、12年前と24年前の酉年のエピソードを紹介。また業界の課題として、雑誌の輸送問題、ネット配信による読み放題の問題等への取り組みを挙げ、「愚直に1冊1冊丁寧に販売することで業界を盛り上げていきたい」と述べた。
祝辞を述べたトーハンの木村東部支社長は、年末年始の雑誌売上は12月31日の特別販売が貢献し、堅調に推移したと報告。また、2016年の書籍販売金額が雑誌を逆転したことに触れ、「デジタルからリアルの雑誌へいかに誘導し、共生を図るかという取り組みが必要だ」と語った。
日販の椎木東部支社長の発声で乾杯。恒例の年男・年女の発表では、仙台経済界・赤星氏、ヤマテル・山下氏が藤原理事長から記念品を受け取った。続いて各社が新年のあいさつと今年の抱負を披露。小関副理事長が三本締めを行い散会した。(照井貴広広報委員)

読書推進の取り組みを報告/大阪組合・面屋理事長が新年あいさつ

大阪出版販売業界新年互礼会(主催=大阪府書店商業組合・大阪出版取次懇和会)が1月10日に大阪市のウェスティンホテル大阪で開催され、出版社、取次、書店、協力会社など131名が出席した。
会は大阪組合・萩原浩司副理事長の司会で進行。開会あいさつで面屋龍延理事長は、3年越しの課題として出版物の軽減税率の問題を指摘。読書推進運動では『本の帯創作コンクール』(帯コン)について、「作品の応募は大阪の枠を超え14都府県に広がっている」と報告。また、昨年は大阪府教育庁の協力で『OSAKA PAGE ONEの日』を毎月第1週末に設定、本屋と図書館へ行こうという運動を展開していると述べた。さらに、全国で書店のない自治体が増えている事態を取り上げ、「一番大切なことは書店の粗利益率30%確保だ」と強調した。
続いて、大阪出版取次懇和会代表幹事の大阪屋栗田・大竹深夫社長があいさつ。12月31日の特別発売について触れ、「新しいことをやって行かねば何も進まない。小異をおいて大同につき、東京に対する文化の一方の中心として、大阪から今年は何とか進んでいきたい」と述べて乾杯した。
この後、出席した「帯コン」協賛出版社、取次や近畿各県理事長、紀伊國屋書店梅田本店・加藤裕啓常務、各書店からのスピーチが行われ盛り上がった。
中締めのあいさつを行った創元社・矢部敬一社長は、「本屋を待ち合わせの場所にしよう」という永六輔さんから聞いた話を紹介し、「一人でも読書に関心を持つ人を増やそう」と述べた。(石尾義彦事務局長)

書店の粗利益拡大に取り組む/舩坂理事長が年頭の決意/東京組合新年懇親会

東京都書店商業組合は1月17日、東京・文京区の東京ドームホテルで新年懇親会を開催し、組合員、出版社、取次など総勢226名が出席。舩坂良雄理事長は年頭あいさつで、書店の粗利益30%以上の確保に取り組むと説明。諸問題の解決に向け業界三者が連携し、良い解決策を見い出したいと話した。
懇親会は渡辺真実行委員の司会で進行し、小林洋実行委員長が開会の辞。年頭あいさつを行った舩坂理事長は、日本雑誌協会の次世代雑誌販売戦略会議が実施した12月31日の特別発売日設定について言及。「いろいろな仕掛けをした新企画を打ち上げていただき、書店、出版社、取次皆が頑張って取り組んだのは、大変ありがたいことと思っている。『こういう企画がある』と事前に提案いただき、相談して良いものにしていきたいと考えている。よろしくお願いする」と今後の施策に期待を寄せた。
舩坂理事長は、書店経営を取り巻く厳しい現況について、パソコンやスマートフォンの普及、万引による被害、大型書店の進出、公立図書館の複本購入問題、インターネット書店、定額料金による電子書籍の読み放題サービス、消費税率引き上げ等の問題を指摘。「こうした状況下で、地域に根差した書店として、活字文化を読者に橋渡しするという役割を再認識して取り組みたい。書店経営を続けていくためにも、粗利益30%以上の確保が大きな課題だ」と述べた。
そして、「書店の使命は1冊でも多くの本を読者に届けること。書店業界に襲いかかる荒波に立ち向かい、活字文化を守り次世代に継承していくためにも、自助努力と合わせて、出版社、取次、書店が連携して良い解決策を見出していきたい」と結んだ。
続いて、来賓の暮しの手帖社・阪東宗文社長が「出版社は読者に寄り添うような本を作り、書店と一緒に頑張っていきたい」とあいさつ。大阪屋栗田の大竹深夫社長は、「出版業界を変えられるのは、本を作り、部数や販売方法、取引条件を決められる出版社だ。町中に本屋を残せるかどうかは、出版社が書店の視点を取り入れた新しい販売手法を提案できるかにかかっている。書店目線、読者目線に立った提案をお願いする」と述べて乾杯した。
歓談の後、正副理事長が登壇して柴﨑繁副理事長が閉会の辞。「ぜひ出版社には気合を入れて本を作ってほしい。僕らはその本を絶対売ります」と呼びかけ、出席者全員による三本締めで終了した。

豊川市金屋小に児童図書40冊寄贈/愛知組合と県

愛知県書店商業組合と愛知県県民生活部社会活動推進課は12月20日、豊川市金屋小学校に児童図書40冊を寄贈した。「青少年によい本をすすめる県民運動」の10月強化月間で、読書感想文・読書感想画の応募数が多かった学校の1つとして選ばれた。
贈呈式は同校図書室で行われ、図書委員を務める「わくわく委員」の児童20名が出席。主催者を代表して同課の久野保彰主事と同組合の春井宏之理事長があいさつし、春井理事長が目録を贈った。これに対し、児童代表と小島修校長がお礼の言葉を述べた。
読書感想文・感想画には100校の応募があり、96校に児童図書約1600冊を寄贈。このうち金屋小など8校は訪問して寄贈した。訪問校は次の通り。▽12月16日=春日井市立上条小学校、豊明市立唐竹小学校、豊田市立西広瀬小学校、みよし市立北部小学校▽12月19日=安西市立八輪小学校、幼保連携型認定こども園大治幼稚園▽12月20日=豊川市立金屋小学校、新城市立東郷東小学校

「新しいチャレンジで業界活性化を」/出版5団体代表が一堂に/新年名刺交換会

2017年出版関係新年名刺交換会が1月6日、東京・新宿区の日本出版クラブ会館で開催。日本書籍出版協会(書協)、日本雑誌協会(雑協)、日本出版取次協会(取協)、日本書店商業組合連合会(日書連)、日本出版クラブの出版5団体の代表が一堂に会し、出版社、取次、書店など出版業界関係者約500名が出席した。
主催者を代表して日本出版クラブの野間省伸会長があいさつ。「新年の明るい話題として、雑協を主体に12月31日に特別発売を行い、トーハン、日販の数字がともに良い結果となった。厳しい状況が続いているが、新しいチャレンジをどんどん行って、業界の活性化を進めたい」と述べ、乾杯の発声をとった。
出版5団体の各代表のあいさつは日本出版クラブ会報『出版クラブだより』2017年1月1日号に掲載され、当日配布された(日書連・舩坂良雄会長のあいさつ全文は別掲)。
【一心同体、前進あるのみ】日書連会長・舩坂良雄
新年明けましておめでとうございます。出版社、販売会社並びに関連各社、諸団体の皆様におかれましては、常日頃より弊会の活動に対し、ご理解ご協力を賜り心より感謝申し上げます。
思えば平成25年6月に日書連会長に就任して以来、私にとってこの3年半は、全国の会員加盟書店の先頭に立って、出版界の状況推移に常に関心の目を向け、どの様にしたら本が売れるのか、小売書店の経営を安定させるにはどの様にすれば良いのかについて多くの時間を割いて検討を重ね、苦慮し続けてきた日々でありました。
この間には電子書籍の普及による紙の本の売上減少など難問が次々と発生しましたが、本の売上げに一番の打撃を与えたのはやはり消費税率のアップではなかったでしょうか。平成26年4月に実施された5%から8%への引上げは、国民の消費行動に冷や水をかけ、日本経済に与えた影響は甚大なものであったと考えます。その影響は未だ終わる兆しが見えていません。
出版不況といわれて久しい中、昨年も総合販売会社の自主廃業や統合といった事態に業界が激震しました。書店においても閉店はもとより、大手書店が販売会社の傘下となる事例が相次ぐ等、出版業界の再編が続いている様子です。景気の回復傾向は相変わらず緩やかであり、このままでは今年も同様なことが起こるのではないかと危惧されるところです。
しかしながら、手をこまねいている訳にはまいりません。私ども書店が取組むべきは、読者に書店店頭で本に触れていただき、選んで、買っていただくことと心得ております。出版業界のみならず新聞業界、あるいは教育界までもが、人々が活字に触れる機会を増やすべく粘り強い努力を続けていることは誠に心強い限りです。そうした追い風を受けて、私どもは再販を堅持した上で、読者に喜んでいただける方策を捻出するため、懸命に知恵を絞っているところです。
そして、平成31年10月に予定されている消費税10%への引上げに対しても、出版業界あげての取組みが必用不可欠です。読者と直に接する書店にとって、この税率アップは死活問題であります。書籍、雑誌に軽減税率の適用を勝ち取るために業界の声をひとつにまとめ、最終的なロビィ活動に取組むことを強く決意致します。
平成27年、日書連は10年振りに全国小売書店の経営実態調査を行いました。昨年集約した調査報告書には、中小小売書店の生の声が溢れています。その調査で書店の将来のために取組むべき組合活動は何かと質問したところ、最も多い回答は「書店マージンの拡大」でした。私も書店の努力に見合った販売報奨金、あるいは30%以上の粗利益が実現しなければ業界全体の存続がさらに厳しいものになると考えています。
中でも本の販売拠点である書店の数が今後も減少を続ければ、出版社、販売会社の経営も成立しないのではないでしょうか。今こそ書店存続のために、出版業界が一心同体となることを切に願います。活字文化の未来を担っていく子どもたちに進むべき道筋を示すためにも、私ども書店は一冊でも多くの本を販売し、読者に届けてまいる所存です。
日書連は出版業界の皆様方と運命を共にして、この困難を乗り切っていきたいと考えておりますので、本年も宜しくお願い申し上げます。
※『出版クラブだより』17年1月1日号より

子どもに本の楽しさ教える/福岡県出版業界新年の会

平成29年福岡県出版業界新年の会が1月6日、福岡市博多区のホテルオークラ福岡で開催され、書店、出版社、取次、運輸など総勢85名が出席した。
書店を代表してあいさつした福岡県書店商業組合の安永寛理事長(金修堂書店)は「正月に届いた年賀状を読んでいると『育爺』という言葉が目に留まった。孫の教育を支援するということだが、私も実際に『育爺』をやっている。これからの子供たちは世界に向かってどんどん勉学に励んでほしい。その時に必ず本が必要ということを今から一生懸命教えている。今年も皆さんには本をたくさん売っていただきたい。組合としても皆さんの力を借りながら、もっと本屋が売りやすくなるように努力したい」と述べた。
次に、小学館パブリッシング・サービスの山脇督史九州支社長は、干支の酉にちなんで四字熟語の「雌伏雄飛」をあげ、「九州の出版業界も近い将来、高く羽ばたくことを願う」とあいさつした。
続いて、日販の越智雅典九州支店長は、2016年および年末年始の売上動向を報告し、「16年の出版市場の売上は概算で1兆4500億円で前年比95・4%(予測値)だった。特に雑誌の落ち込みが著しく41年ぶりに書籍の売上を下回る結果となった。年末年始の売上動向は全国平均100・6%となり前年をクリアした。今年は初の試みとして12月31日に特別発売を行ったが、これも年末年始が好調だった一因と思われる。出だし好調の今年を良い年にすべく、取次も全員で頑張る」と述べた。
乾杯の後、年男・年女の記念品贈呈が行われ、最後に山本太一郎(福岡金文堂)、大石宏典(大石金文堂)、浅野章夫(天龍運輸)の各氏による祝い目出度が披露され、博多手一本で閉会した。
(加来晋也広報委員)

中部地区商談会は9月7日開催/SJフェス例年通り/愛知組合新春賀詞交歓会

愛知県書店商業組合は1月12日、名古屋市千種区のホテルルブラ王山で平成29年新春賀詞交歓会を開催。組合員、出版社、取次など約100名が出席した。春井宏之理事長は、中部地区商談会を岐阜、三重と3県合同で9月7日に名古屋で開催することが決まったと報告した。
賀詞交歓会に先立ち愛知県教育委員会生涯学習課・大道伊津栄主幹を講師に招いて講演会「生涯学習課から見た書店の在り方、書店への要望、関わり方」を行った。大道氏は、愛知県子ども読書活動推進計画について、小・中・高校生対象の読書アンケートの検証から、家庭、地域、学校等での取り組みを提唱した。
引き続き賀詞交歓会を開催。初めに春井理事長があいさつ。多くの組合員から問い合わせがある日書連MARCについて、提供方法の変更はあるが、今のところなくなることはないとの回答があった。また、「サン・ジョルディフェスティバル名古屋」については、今年も例年通り名古屋テレビ塔のタワースクエアで開催することを決定し、愛知県教育委員会から後援名義をもらったことや、1ヵ月前の3月から店頭で「サン・ジョルディの日」推薦図書の連動販売を行うことを発表した。
さらに、1年前から取り組んできた組合ホームページのリニューアルが完了したことを報告。会場でスマートフォン所持者にアクセスするよう促した。同ホームページはフェイスブックの「愛知県の本棚」と連動しており、書店、出版社に登録、書き込みを求めた。また、昨年から組合で蛍光灯からLED電灯への切り替え工事を斡旋しており、見積もり依頼してほしいと呼び掛けた。最後に、中部地区商談会について、岐阜・三重と3県合同で9月7日に名古屋市千種区の吹上ホールで開催することを決め、実行委員会を立ち上げたと報告した。
このあと中央社・足立良二名古屋支店長が乾杯の音頭をとり、懇親会がスタート。農文協・三浦渉東海支部長の三本締めで終了した。(近藤五三六副理事長)

大晦日特別発売を評価/軽減税率獲得へラストチャンス/京都出版業界新年互礼会

京都出版業界新年互礼会が1月6日、京都市東山区のウェスティン都ホテル京都で開かれ、組合員33名、取次16名、出版社など業界関係者101名、総勢150名が出席した。
はじめに病気療養中のため出席できなかった三宅久嗣理事長(久栄堂)に代わり、森武紀明副理事長(山城書店)が新年のあいさつを代読。12月31日の特別発売について「年末年始の雑誌・ムックの売上は前年を上回ったという。年々雑誌売上が下がる中、このような新しい試みによってV字回復するのは良いこと」と評価した。
消費税問題では「増税を目前に控え、業界あげての行政へのアピールが足りない。今年が軽減税率実現に向けて働きかける最後のチャンス。一層の協力をお願いしたい」と求めた。
最後に、京都版ブックスタート、京都ブックフェスティバル、京都本大賞・ガイド本大賞など京都組合がこの1年間行ってきた様々な取り組みを紹介し、「将来の読み手を増やすための大事な事業と位置付けている。今後も組合理事が一丸となって頑張り続け、皆様の期待に応えられるよう全力を尽くす」と述べた。
続いて、日本書籍出版協会常任理事の杉田啓三京都支部長(ミネルヴァ書房)の発声で乾杯し、歓談の後、中締めでトーハン近畿支社の小野晴輝支社長が「京都は、学生が多く、書店組合は行政とのつながりが強く、書店と出版社は元気で仲が良い。こうした京都ならではの三本柱の強みと特徴を活かして、これからも前進していきたい」とあいさつ。盛況のうちに閉会した。
(若林久嗣広報委員)

11月期販売額1・2%増/書籍は前月の反動で4・9%大幅増/出版科研調べ

出版科学研究所調べの11月期の書籍雑誌推定販売金額(本体価格)は前年同月比1・2%増と前年を上回った。
部門別では、書籍が同4・9%増、雑誌は同1・7%減。雑誌の内訳は月刊誌が同0・3%減、週刊誌が同10・5%減で、週刊誌は依然厳しい状況が続いている。前月は送品稼働日の減少で書籍・雑誌とも激減しており、この反動で11月期は書籍は大幅増、雑誌は比較的小幅なマイナスにとどまった。
返品率は書籍が同1・0ポイント減の39・1%、雑誌が同0・6ポイント減の39・5%といずれも改善。
書店店頭の売上は、書籍が前年同月比で約4%減。各ジャンルが低調だった中で、児童書は約17%増。11月発売の「ハリー・ポッター」シリーズの新刊をはじめ、「歴史漫画サバイバルシリーズ」(朝日新聞出版)などの学習漫画、児童文庫が好調だった。
雑誌は、定期誌が約1・5%減、ムックが約1%増、コミックスが約12%減で、コミックスの売行き不振が継続している。

春の書店くじ実施要綱

▽実施期間平成29年4月20日(木)より30日(日)まで。書籍・雑誌500円以上購入の読者に「書店くじ」を進呈
▽発行枚数200万枚。書店には1束(500枚)3571円(税別)で頒布
▽申込方法と申込期限注文ハガキに必要事項を記入し、束単位で所属都道府県組合宛に申し込む。締切は2月20日(厳守)
▽配布と請求方法くじは取引取次経由で4月18日前後までに配布。代金は取引取次より請求
▽当せん発表5月25日。日書連ホームページ並びに書店店頭掲示ポスターで発表
▽賞品総額2860万円
当せん確率は9・6本に1本
1等賞=図書カード1万円400本
2等賞=図書カード
又は図書購入時充当1千円600本
3等賞=同5百円8000本
4等賞=図書購入時に充当百円20万本
▽賞品引き換え1、2、3、4等賞は取り扱い書店で立て替え。図書カード不扱い店または品切れの場合は、お買い上げ品代に充当
▽引き換え期間読者は5月25日より6月30日(消印有効)まで。書店で立て替えた当せん券は7月31日までに「引換当せん券・清算用紙」(発表ポスターと同送)と一緒に日書連事務局に送付
▽PR活動全国書店新聞に実施要綱を掲載。日書連ホームページ(http://www.n-shoten.jp)で宣伝。「春の書店くじ」宣伝用ポスターは日書連ホームページよりダウンロード(郵送はしません)

図書館問題を議論/大阪理事会

大阪府書店商業組合(面屋龍延理事長)は12月13日、大阪市北区の組合会議室で定例理事会を開催した。
理事会に先立ち、面屋理事長は「全国書店新聞」12月1日付に掲載された「図書館総合展で書協・相賀理事長『図書納入、地域書店にも利益を』書店組合と図書館の連携提案」の記事をもとに図書館問題について説明。議論と各市の現状報告が行われた。2月1日開催の近畿ブロック会での相賀氏の講演会と質疑応答で議論を深めるため、多くの参加者を募りたいとした。
各委員会からの主な報告事項は以下の通り。
[総務委員会]
ブロック推薦理事候補を2月理事会までに決定することを確認した。
[定款・規約等改正委員会]
11月30日の委員会で規約改正を承認し、2月5日、中央会審査に提出。委任状問題と専務理事についての中央会の見解を説明し、了承された。
[読書推進委員会]
11月12日に大阪市中央区のエル・おおさかで「本の帯創作コンクール」の表彰式を開催し、11月25日~1月9日に阪急茨木駅で茨木市版、12月9日~同11日に堺市立中央図書館で堺市版の展示会をそれぞれ開催中だと報告した。また、11月28日に「読書ノート」の前期達成者が朝日新聞に掲載されたと報告した。
(石尾義彦事務局長)

生活実用書/注目的新刊

姫野友美著『急に不機嫌になる女無関心になる男』(青春新書PⅠ―505890円)は、心療内科医が検証する男と女のすれ違い解決法である。かつて『女は何故突然怒り出すのか?』などの著作で男女の脳のシステムの違いから、それぞれの誤解を、明確に提示した著者の最新作。
今回は、脳で考えてもわかり合えないなら、腸でコントロールしようという提案だ。
「妻の言うことを夫がすぐに忘れてしまう」現象は、女が記憶を大脳皮質の前頭葉で処理するのに対して、男は脳の中心部の扁桃体で行うため女が長期記憶することを、男は短期記憶にしかできないのである。女は鉄が不足するとイライラするらしい。反対に男が無気力になるのはビタミンB群の、なかでもナイアシンの欠乏に関係している。
これまでは脳のストレスが腸に影響するので「脳腸相関」と呼ばれていたが、腸内環境の悪化が神経、ホルモンなど脳に悪影響を与えることがわかってきて「腸脳相関」と言い換えるようになった。腸内細菌がハッピーホルモンのセロトニンや、やる気ホルモンのドーパミンの元になる物質を作って、脳に届けていることもわかってきたのだ。
心と体の変化にも男女差があり、食べ物を変えれば腸が喜び感情も変わる。終章は男が衰えない、女が老けない生き方の処方箋と生活習慣編。「幸せの神様は、腸の中にいる」と著者は本書を結ぶ。
稲垣栄洋著『オスとメスはどちらが得か?』(祥伝社新書490780円)は、農学部教授が考察する生物界の雌雄の戦略と戦術である。
38億年前、地球に生物が誕生したが、その頃の単細胞生物には雌雄の区別はない。細胞分裂で増えたのである。オスとメスがあるのは遺伝子を交換して多様な子孫を作るためだが、カタツムリのように雌雄同体の生物もある。ゆっくりとしか動けないために、別の個体と出会えば性別にかかわらず交尾ができるのだ。
シュモクザメは、オスのいない環境ではメスだけで子孫を残す。クマノミのように性転換する魚もあり、生物界は不思議があふれている。人間は知能を武器にしたこともあり、一夫一妻制を基礎にした「家族」を選んだという。
著者は揃って静岡県生まれだがそれは内容と関係ない。
(遊友出版斎藤一郎)

心にのこる子どもの本新学期・夏休みセール

2017年「心にのこる子どもの本新学期・夏休みセール」は、今回も4種のセットを用意しました。①絵本この1冊(37点)、②読み物この1冊(35点)、③あそびと学習(46点)、④書店が選んだ子どもの本(56点)の計174点となります。①と②は従来よりもお求めやすいボリュームのセットとし、④については前回よりも点数を増やし、書店の意見を反映させたラインナップになっています。送本条件は引き続き7ヵ月長期、専用帯を付けて出荷します。お店の児童書コーナーの充実に是非ご活用ください。
申込み締切は2017年2月28日(火)必着です。締切日厳守にご協力ください。
【絵本この1冊セット】
▽みんなのくまくまパン(あかね書房)▽お・は・よ・う(あすなろ書房)▽こんばんはあおこさん(アリス館)▽おおきくなりたいの(岩崎書店)▽どんぐりむらのだいくさん(学研プラス)▽いちばんしあわせなおくりもの(教育画劇)▽ちいさなくれよん(金の星社)▽ソーニャのめんどり(くもん出版)▽つばめこうくう(佼成出版社)▽さよならママがおばけになっちゃった!(講談社)▽綱渡りの男(小峰書店)▽なんていいんだぼくのせかい(集英社)▽夢は牛のお医者さん(絵本版)(小学館)▽いもうとガイドブック(少年写真新聞社)▽みなみのしまのカウカウカイじいさんとおおきなさかな(新日本出版社)▽たまおくんはたまごにいちゃん(鈴木出版)▽不思議な船の旅(大日本絵画)▽ばけばけばけばけばけたくん(大日本図書)▽世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ(汐文社)▽小さなサンと天の竜(徳間書店)▽おしいれのぼうけん(童心社)▽とっこべとら子(農山漁村文化協会)▽うんこちゃんようちえんへいく(ひかりのくに)▽どうぞのいす(ひさかたチャイルド)▽このてはあなたのために(評論社)▽にゃんことわんことあかずきんちゃんとびっくりたまごとオオカミ、そんでもっておばあちゃんのタンス(BL出版)▽ふまんがあります(PHP研究所)▽カレーライス(福音館書店)▽かいじゅうたちのいるところ(冨山房)▽おしゃべりこんぶ(フレーベル館)▽よるのさかなやさん(文溪堂)▽ぼくだってトカゲ(文研出版)▽こぶしのなかの宇宙(平凡社)▽おとうさんぼくね…(保育社)▽みちくさしようよ!(ほるぷ出版)▽おしりたんていププッおおどろぼうあらわる!(ポプラ社)▽アマンディーナ(光村教育図書)
【読み物この1冊セット】
▽ふしぎパティシエールみるか①にんぎょのバースデーケーキ(あかね書房)▽リンの谷のローワン①ローワンと魔法の地図(あすなろ書房)▽くまくんとうさぎくんくもようび(アリス館)▽マーサとリーサお片づけのなやみ、ひきうけます!(岩崎書店)▽動物と話せる少女リリアーネ小さなホッキョクグマ☆ミルキー!(学研プラス)▽ひみつのきもちぎんこう(金の星社)▽ゆず先生は忘れない(くもん出版)▽蒼とイルカと彫刻家(佼成出版社)▽完全版あらしのよるに(講談社)▽うさぎのぱんとぶたのぱん(小峰書店)▽坂の上の図書館(さ・え・ら書房)▽キミと、いつか。近すぎて言えない〝好き〟(集英社)▽夢は牛のお医者さん(新書)(小学館)▽幸せとまずしさの教室(少年写真新聞社)▽スミス先生ときょうりゅうの国(新日本出版社)▽コービーの海(鈴木出版)▽カタツムリの謎(誠文堂新光社)▽へっちゃらトーマス(大日本図書)▽ようこそ、ペンション・アニモーへ(汐文社)▽ハルと歩いた(徳間書店)▽かあちゃん取扱説明書(童心社)▽ミツバチとともに(農山漁村文化協会)▽かいじゅうのさがしもの(ひさかたチャイルド)▽魔法ねこベルベット①学校へようこそ!(評論社)▽アカンやん、ヤカンまん(BL出版)▽ニコニコ・ウイルス(PHP研究所)▽まく子(福音館書店)▽ダイドーの冒険②バタシー城の悪者たち(冨山房)▽日がさ雨がさくもりがさ(フレーベル館)▽世界初の宇宙ヨット「イカロス」~太陽の光で宇宙の大海原を翔けろ!~(文溪堂)▽釣りに行こう!(文研出版)▽わたしの木、こころの木(平凡社)▽巨大生物摩訶ふしぎ図鑑(保育社)▽ダーウィンと旅して(ほるぷ出版)▽おしりたんていむらさきふじんのあんごうじけん(ポプラ社)
【あそびと学習セット】
▽ぴょこたんのなぞなぞめいろブックすすめ!ふしぎワールド/おばけトリックアートたんけん!おばけじま(あかね書房)▽12星座とギリシャ神話の絵本/世界のどうぶつ絵本(あすなろ書房)▽しずくちゃんなぞなぞクイズブック あいうえお編(岩崎書店)▽はっけんずかんむし新版/絵でよくわかるこころのなぜ(学研プラス)▽ちびまる子ちゃん えさがしブックともだちみいつけた!/かわいくかけちゃう!カンタンまんがレッスンBOOK(金の星社)▽はじめてのえいごえほんにほんのおはなし①(くもん出版)▽だっこのおにぎり(佼成出版社)▽うたう♪たべる!あそぶ!12か月の行事のえほん/親子で楽しんで、驚くほど身につく!こどもせいかつ百科(講談社)▽恐竜ABC(小峰書店)▽航空機のひみつ/ドラえもん科学ワールド―天気と気象の不思議―(小学館)▽食べ物で見つけた進化のふしぎ(少年写真新聞社)▽みんなわくわく水族館【海の動物いっぱい編】(新日本出版社)▽英語DE落語動物園(鈴木出版)▽目で見てわかる身近な単位(誠文堂新光社)▽動物園大脱走(大日本絵画)▽ともだちのつくりかた(大日本図書)▽たのしいあやとり大図鑑ひとりであやとり(汐文社)▽海の底にも山がある!海底地形/見えてくる!陸地のデコボコやギザギザ川・湖・海岸の地形(徳間書店)▽今森光彦の昆虫教室とりかた・みつけかた/みつけた!おもしろ虫(童心社)▽草木染の絵本(農山漁村文化協会)▽改訂新版辞書びきえほん日本地図/改訂新版辞書びきえほん国旗(ひかりのくに)▽ぴっかぴかすいぞくかん(ひさかたチャイルド)▽いっぽんの木のそばで(BL出版)▽お化けの迷路/星と星座のふしぎえほん(PHP研究所)▽自由研究図鑑(福音館書店)▽田んぼのコレクション(フレーベル館)▽謎解きパズルヒーローズ③古代エジプトの呪いをとけ(文溪堂)▽ようこそなぞなぞしょうがっこうへ/めざせスペシャルオリンピックス・世界大会!(文研出版)▽地図で学ぶ日本の歴史人物(平凡社)▽救急救命士の一日(保育社)▽すばこ/はしれ!こうそくどうろ(ほるぷ出版)▽冒険!発見!大迷路GO!GO!カーレース/秘境&深海怪魚超百科(ポプラ社)▽つぼつくりのデイヴ(光村教育図書)
【書店が選んだ子どもの本セット】
▽ことりのみずあび/ことりのおそうしき/12にんのいちにち/てん(あすなろ書房)▽ワニのワッフルケーキやさんワニッフル(アリス館)▽とんとんとん!だれかな?/おふろでじゃぶじゃぶ/りんごがひとつ(岩崎書店)▽10歳までに読みたい名作ミステリー名探偵シャーロック・ホームズなぞの赤毛クラブ/10分で読めるはじめての落語(学研プラス)▽おばけのやだもん/おひさまとかくれんぼ/おなかのこびと/ちいさなちいさなおかしのまち(教育画劇)▽へんしんマーケット/きょうのえほん/キャベたまたんていちんぼつ船のひみつ/武器より一冊の本をください少女マララ・ユスフザイの祈り(金の星社)▽ぷっぷっぷ~/いろいろおすし(くもん出版)▽トットちゃんとソウくんの戦争/ルドルフとイッパイアッテナ/おなやみ相談部/さかなクンの一魚一会(講談社)▽バスがくるまで/くまちゃんせんせい(小峰書店)▽ぼくは満員電車で原爆を浴びた/そらまめくんのあたらしいベッド(小学館)▽へんしんねこ(鈴木出版)▽わがまんまちゃん(大日本図書)▽うまれてきてくれてありがとう/ばななくんがね‥/なでなでももんちゃん/いないいないばあ/先生、しゅくだいわすれました(童心社)▽てまえみそのうた(農山漁村文化協会)▽も・や・し~!/ないちゃったまねぎ/ゆっくとすっくBabyまねっこおかお(ひかりのくに)▽ふたごのたこたこウィンナー(ひさかたチャイルド)▽どうするジョージ!/手と手をつないで/バナナじけん(BL出版)▽いちにちこんちゅう/「ごめんなさい」がいっぱい(PHP研究所)▽ぺんぎんたいそう(福音館書店)▽さきちゃんのくつ(フレーベル館)▽ちいさなりすのエメラルド(文溪堂)▽いそあそびしようよ!/アブナイおふろやさん(ほるぷ出版)▽ねずみくんのチョッキ/おばけなんてないさ/おまえうまそうだな/魔法の庭ものがたり⑲時間の女神のティータイム/グレッグのダメ日記(ポプラ社)▽マグナス・マクシマス、なんでもはかります(光村教育図書)

出版総合商社へ進化を加速/トーハン新春の会

2017年トーハン新春の会は1月6日に東京・文京区のホテル椿山荘東京で開かれ、書店、出版社など2297名が出席した。
あいさつした藤井武彦社長は、年末年始の書店売上は前年同期比1・4%増と報告。12月31日の特別発売日について「特に雑誌の増売効果が顕著だった。リアル市場は新しいコンテンツを導入すればまだ旺盛な吸収力があることが実証された」と評価した。
次に、雑誌と書籍の16年販売金額が逆転する見込みとの報道について触れ、雑誌売上減少の要因は、急速なデジタルシフトと情報メディアの分散化にあると指摘。LINEとの提携によるネットからリアルへの顧客誘導や、雑誌の仕入配本改革による効率的な増売を進めると説明した。
さらに、トーハンが目指す出版総合商社の最大のポイントは、「積極的にリスクを取ること」とし、製造卸の機能を高めていくと説明。専売商品や複合売場の開発を進め、積極的にリスクをコントロールしながら出版総合商社への進化を加速していくと述べた。
出版業界全体の課題では、①出版輸送問題、②公共図書館の複本購入問題、③消費税軽減税率――の3つに言及。出版輸送問題について、「トーハンは本年を物流再生元年と位置づけ、対応する専任部署を新設した。出版業界各社の垣根を超えた連携で解決する決意だ」と語った。
来賓の紀伊國屋書店・高井昌史会長兼社長は「本を売ることにこだわり続け、若い世代に書店の魅力と読書の楽しみを拡げるため、とことん本を売っていく年としたい」とあいさつ。特別ゲストの作家・荻原浩氏のあいさつに続き、集英社の堀内丸恵社長が「大きな課題克服に向けて、出版業界三者が力を合わせて取り組んでいくことが重要。一層の努力を重ね、一歩でも前に進むよう力を尽くしたい」と述べて乾杯した。
【トーハン物流部門新年賀詞交換会に136名】
2017年トーハン物流部門新年賀詞交歓会は1月6日にホテル椿山荘東京で開催され、関係会社など136名が出席した。
トーハンの栃木裕史常務取締役は「新春の会会場で輸送会社の方々と話をして、トーハンの人間は自分たちで何とかしようと思いすぎると反省した。輸送会社はそれぞれ工夫し改善・改革を進めている。皆さんとベクトルを合わせ、出版輸送を継続する方策を探りたい」とあいさつ。
来賓を代表してカンダコーポレーションの勝又一俊社長は「新春の会で藤井社長のお話を聞き、出版総合商社を目指し業量を拡大しようという姿が克明に見えて非常に心強い思いがした。業量が減った、増えたということを荷主の責任にしても仕方がない。企業として経営者自らが考え、何をやるかを前向きに話をしていく1年にしたい」とあいさつし、乾杯した。

移転

◆ブックサービス
本社オフィスを左記の通り移転し、2月6日(月)から営業を開始する。
〒158―0094東京都世田谷区玉川1―14―1楽天クリムゾンハウス
電話050―5817―2000、FAX050―3153―3527

人事

(◎昇任、○新任)
☆大阪屋栗田(1月1日付)
12月21日開催の定時株主総会、取締役会で左記の経営体制を決定した。
代表取締役社長〔執行役員〕大竹深夫
代表取締役副社長〔執行役員全社統括、物流本部長〕◎加藤哲朗
取締役副社長〔執行役員事業構造改革担当、マーケティング推進室管掌〕
◎服部達也
取締役〔執行役員〕
川村興市
社外取締役(KADOKAWA)関谷幸一
同(小学館)佐藤隆哉
常勤監査役池田俊治
監査役(大日本印刷)
玉井宏平
同(集英社)林秀明
同(講談社)吉富伸享
執行役員〔企画管理本部長、同本部経営企画部長、戦略システム推進室副室長〕篠田真
同〔戦略システム推進室長、物流本部物流計画室長〕堀江厚夫
同〔営業本部長〕
竹中繁輝
同〔MD本部長〕
鵜飼美樹
同〔MD本部MD企画部長、営業本部営業推進部長〕杉本滋樹
同〔関連企業改革室長、企画管理本部経理部長・財務担当〕荒川恭一郎
同〔営業本部東京営業第二部長〕森岡忠弘
執行役員待遇〔営業本部東京営業第一部長〕
鎌垣英人
同〔営業本部教育事業部長、物流本部返品管理部長〕木村展幸
相談役(講談社)
○森武文
同(集英社)○東田英樹
同(小学館)○山岸博
☆日教販
12月22日開催の定時株主総会、取締役会で左記の役員体制を決定した。
代表取締役社長〔全体統括販売促進部、販売注文部、事業推進部担当〕
渡部正嗣
取締役専務執行役員〔管理企画部、情報システム部、取引部、デジタル事業部、関連会社担当〕宮下謙一
取締役常務執行役員〔教科書部長物流管理部、仕入部担当〕小野田裕
取締役[社外取締役](第一学習社代表取締役)
松本洋介
同(日本出版販売専務取締役)○安西浩和
監査役山田俊明
加藤哲朗社外取締役、河野隆史相談役は退任した。
☆学研ホールディングス
12月22日開催の定時株主総会、取締役会で左記の役員が選任・選定され、就任した。
代表取締役社長
宮原博昭
常務取締役(経営全般〈経営戦略〉担当)木村路則
同(経営全般〈財務戦略〉担当)中森知
取締役(CSR推進担当)
古岡秀樹
同(学研出版ホールディングス代表取締役社長、学研プラス代表取締役社長)
碇秀行
同(学研ココファンホールディングス代表取締役社長、学研ココファン・ナーサリー代表取締役社長、学研ココファンスタッフ代表取締役社長)小早川仁
社外取締役山田徳昭
同城戸真亜子
常勤監査役川又敏男
同○景山美昭
社外監査役三宅勝也
同山田敏章
上席執行役員(学研アソシエ代表取締役社長)
中村雅夫
執行役員(ブックビヨンド代表取締役社長)織田信雄
同(学研塾ホールディングス代表取締役社長)
福住一彦
同(学研教育みらい代表取締役社長)宮原雄一
同(財務戦略室長)
安達快伸
同(学研メディカル秀潤社代表取締役社長)
○影山博之
同(経営戦略室長)
○小林徹
中里壽治前常勤監査役、鈴木祥夫前上席執行役員、鱸洋之前上席執行役員は顧問に就任した。

サービス強化に注力する年/大阪屋栗田新春おでんの会

大阪屋栗田は1月10日、経営統合して初めての開催となる「OaK新春おでんの会」を大阪市福島区の大阪本社特設会場で行い、書店、出版社など総勢1043名が出席した。
あいさつを行った大竹深夫社長は、これまでの3年を振り返り、大阪屋本体の再生に向けた経営基盤の強化、新刊と返品物流の協業化、東西の注文倉庫の移転・拡充、栗田との統合と組織の再編を経て、ようやく地に足をつけ仕事を進める体制が整ったとして、「今年は『心ひとつに、明日の読者へ!』をスローガンに、サービスの強化に注力するステージにする」と力を込めた。
また、1月1日付で加藤哲朗専務が代表取締役副社長、服部達也取締役が取締役副社長に就任する新体制に移行したと報告。4月からスタートした新会社の決算(2月~9月期)については、統合に伴うシステム面等の諸費用、物流センターと本社の移転、新刊・返品の協業化に伴う開発費等、今期限りの一時的な特別費用があり、経常損益ベースでの利益計上はできなかったが、最終損益では2億円強の利益を計上したと報告。3月期決算でも一定の収益を計上できる見通しだとして、通年での売上規模は820~830億円で、従来の大阪屋売上に対し2割増を見込んでいると述べた。
年末年始の売行き動向は全体で前年比99・9%、雑誌は同97・0%、書籍は同101・5%で、特別発売日の12月31日は週刊誌・定期誌同117%、書籍・コミック・ムック同104・7%と良好な数字だったと報告した。
この後、来賓の文藝春秋・松井清人社長があいさつし、OaK友の会連合会・田村定良会長の発声で乾杯した。

書店と連携して変化に対応/中央社新年ご挨拶の会

中央社は1月11日、東京・板橋区の本社で「新年ご挨拶の会」を開き、帳合書店や出版社など413名が参集した。
加藤悟社長は、昨年の出版概況について「41年ぶりに雑誌売上が書籍売上を下回る見通し。定額読み放題サービスの急速な拡大が、雑誌市場に大きな影響を及ぼすことを懸念している。雑誌の売上減少は取次、書店の収益面で大きな痛手。物流を支える商材でもあり、何としても減少を食い止めなければならない」と危機感を露わにした。
続いて、年末年始(12月29日~1月4日)の売行動向について、年末は前年同期比111・3%、年始は同99・1%、総合は同104・6%と報告。「年末が大きく伸長したことから、12月31日の特別発売の商品が貢献したと考えている。新しい試みを一過性で終わらせないためにも、業界全体で検証を行い、次の行動につなげたい」と述べた。
さらに、上半期(16年6月~同11月)について、「市場開発の影響もあり前年を上回る数字で推移したが、下半期はその効果も一巡する。もう一度気持ちを引き締めて取り組みたい」として、「今年の最大の課題は変化への対応。得意先書店と連携を密にし、刻々と変化する読者の購買行動に対応していく。機能を進化・高度化し、書店、出版社への提案力を高めるため、社員1人ひとりのレベルアップを図り、常識や先入観に捉われず、自ら考え行動する集団になることを目指す」と決意を語った。
この後、アニメイトホールディングス・阪下實社長、アニメイト・﨑田竜也社長、小学館・佐藤隆哉常務、集英社・柳本重民常務、聖教新聞社・石橋正至出版局長、中央社・加藤社長の6名で鏡開きを行った。

書店支援の新システム紹介/日教販春季展示大市会

第66回日教販春季展示大市会が、1月11日に東京・新宿区のホテルグランドヒル市ヶ谷で開催された。
セレモニーであいさつした日教販の渡部正嗣社長は前期業績について、最終利益で6年ぶりに黒字を計上したこと、繰越欠損解消と財務基盤改善のため資本金を減額したことを報告。「この減資は株主の不利益になるものではなく、安心して日教販と取引していただくため」と説明した。
同社の施策に関しては、新発注システム「MDS」について「実売POSデータを基に補充する商品を選別し、その書店の売場規模や回転率、地域性を考えた上で補充を行うシステム。書店の作業負担を減らし、効率よく精度の高い補充注文が可能になる」と説明。また、教科書・教材のデジタル化開発支援や、英語教育・プログラミング教育など10年後の教育分野を見据えた新たなビジネスモデルを推進するとした上で「我が国の教育の基本はあくまで紙であり、その重要性が小さくなることはない。当社の強みは出版社、書店、特約との長年にわたる取引関係と信頼関係だ。これを最大限に発展させるべく、教育図書に関わる仕事という本業回帰を旗印に事業に邁進する」と語った。
続いて、来賓を代表して日書連の舩坂良雄会長があいさつ。舩坂会長は、出版物への軽減税率適用に業界一丸となって取り組むと言明。また、親子で紙の辞典を調べてクイズを出し合い楽しんでいるという投稿が載った新聞記事を紹介して、「学参、辞典と紙媒体の良さをPRし、販売促進に努めたい」と話した。
この後、学習参考書協会・山川博昭理事長の発声で乾杯。福島日教販会の西猛会長(福島県書店商業組合理事長)から渡部社長に白河ダルマが贈呈され、来賓全員で片目を入れて新春学参・辞典商戦を祝った。

『サピエンス全史』累計37万部を突破/河出書房新社

河出書房新社が昨年9月に刊行した『サピエンス全史』(上下巻、ユヴァル・ノア・ハラリ著)は1月25日現在で累計37万部を突破した。
1月4日にNHK総合「クローズアップ現代+」で特集を放送後、大きな反響を呼び、1月5日のオール紀伊國屋書店日別ベストセラーで1位になるなど各書店で販売部数が急上昇し、累計37万部に達した。
同書は、なぜ人類だけが文明を手にしたのかという謎に、歴史学者の著者が挑んだもの。世界48ヵ国で翻訳され、230万部を発行している。

特別発売日「店頭にプラス」大垣会長が評価/書店新風会新年懇親会

書店新風会は1月6日、東京・新宿区のハイアットリージェンシー東京で第51回新風賞贈呈式・新年懇親会を開き、会員書店25社33名、出版社129社197名、取次7社10名など総勢187社277名が出席。大垣守弘会長(大垣書店)は、昨年大晦日の特別発売日設定について「店頭にプラスになった。前向きに受け入れたい」と評価した。
冒頭、あいさつした大垣会長は、年始の会員書店の店頭状況について、営業開始日は元旦が約7割、残りが2日または3日で、売上は前年比5・5%増だったと報告。特別発売日について「店頭にお客さんがたくさん来てくれた。店頭にとってプラスになったという意見が大勢だった。多少意見のある書店もあるようだが、それを聞きながら、新しい試みを書店新風会として前向きに受け入れていきたい」と述べた。
また、定額読み放題サービスが店頭に悪影響を与えているとの意見が多数出ているとして、「書店新風会のメンバーは、読み放題サービスに乗っていない出版社の雑誌、書籍を前面に置いて応援したい」と強調。「書店新風会は皆様に役に立つ書店グループとして、出版界、書店界のフロントランナーとして行動していきたい」と語った。
来賓を代表してあいさつした日書連・舩坂良雄会長は、特別発売日について「良いことは一緒に前向きに進めていきたい」と評価。読み放題サービスについては「問題は、雑誌が全国同一発売ではないこと。読み放題は首都圏発売日と同時配信されるため、北海道や九州などの地方では雑誌の発売日と格差が生じる。対策を考えなければならない」と指摘した。
また、「全国小売書店経営実態調査」の分析に基づく重点課題として「粗利拡大」をあげ、「最低30%の粗利を得られる仕組みを考えなければ、経営を続けることは難しい。書店業界の存続を賭けてこの問題に取り組む」と訴えた。
新風賞贈賞式では、ヨシタケシンスケ氏の絵本『このあとどうしちゃおう』(ブロンズ新社)を表彰。ヨシタケ氏とブロンズ新社・若月眞知子社長が登壇し、大垣会長から賞状と記念品を受け取った。
ヨシタケ氏は「児童書の賞ではなく、書籍一般の中から選ばれたことを誇りに思う」と述べ、両親の死と東日本大震災が死をテーマにした絵本を書く動機になったと説明した。
若月社長は「歴代受賞作の中で国内の作家による書き下ろしの絵本は初めてだそうで、大変うれしい。ヨシタケさんは4冊の本を3年半の間に書いたが、今日で累計100万部を超えた」と報告し、乾杯の音頭をとった。

『ローカルブックストアである』福岡・ブックスキューブリックの大井実氏が著書刊行/晶文社

晶文社は1月25日、ブックスキューブリックを福岡市で2店舗経営する大井実氏の著書『ローカルブックストアである福岡ブックスキューブリック』を刊行した。初版3500部でスタート。様々なメディアやSNSで取り上げられ、同業者、本屋に興味のある人の間で話題になっている。
大井氏は大学卒業後、東京、大阪、イタリアなどでファッション関係のショーや美術展などの企画・制作に携わった後、書店開業を決意。福岡に戻って書店で1年間アルバイトし、39歳の2001年、中央区赤坂に1号店を開業。08年にカフェとギャラリーを併設した2号店を東区箱崎にオープンし、16年には同店にパン工房を開設した。
著書は「開業前夜」「本屋になったわけ」「今日も店づくり、棚づくり」「キューブリック・スタイル」「くらし、ローカル、しごと」「本の流れの川下から」「これからのこと」の7章で構成。
開業時の取次との交渉や、本選びにこだわった独自の店作り、10年前に有志で始めたブックイベント「ブックオカ」の企画、カフェとギャラリーを併設した新業態店の運営など、15年間にわたる書店経営の体験を振り返りながら、これからの本屋づくり、まちづくりの形を示す。
また、レイモンド・マンゴー著『就職しないで生きるには』や庄司薫著『赤頭巾ちゃん気をつけて』などの本、ビル・エバンスやザ・スミスといった音楽、福岡の街にまつわる話題など、大井氏の人生に影響を与えた様々なことが語られている。
四六判並製、248ページ、本体1600円。

『コンビニ人間』など10作品/本屋大賞ノミネート作決まる

2017年本屋大賞のノミネート10作品が1月18日に発表された。全国の446書店、書店員564名が投票。集計の結果、上位10作品をノミネートした。昨年芥川賞を受賞した村田沙耶香氏の『コンビニ人間』などが入っている。大賞の発表は4月11日。ノミネート作品は以下の通り。
▽『i』西加奈子、ポプラ社▽『暗幕のゲルニカ』原田ハマ、新潮社▽『桜風堂ものがたり』村山早紀、PHP研究所▽『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和、サンマーク出版▽『コンビニ人間』村田沙耶香、文藝春秋▽『ツバキ文具店』小川糸、幻冬舎▽『罪の声』塩田武士、講談社▽『みかづき』森絵都、集英社▽『蜜蜂と遠雷』恩田陸、幻冬舎▽『夜行』森見登美彦、小学館

野間文芸3賞の贈呈式を開催/野間文化財団

野間文化財団が主催する野間文芸賞各賞の贈呈式が12月16日、東京・千代田区の帝国ホテルで開かれた。
受賞したのは、第69回野間文芸賞が堀江敏幸氏の『その姿の消し方』(新潮社)、第38回野間文芸新人賞が戌井昭人氏の『のろい男―俳優・亀岡拓次』(文藝春秋)、第54回野間児童文芸賞が柏葉幸子氏の『岬のマヨイガ』(講談社)。
受賞者あいさつで、堀江氏は「最初は読み切りのつもりで書いて、時間を経て細い紐でつながっていった。東日本大震災前に3篇、以降に10篇ぐらい書いている。その前後の自分をとりまく空気が、虚構の中の主人公が生きる時代とリンクし、今の空気を伝える作品になった」と述べた。