全国書店新聞
             

平成14年10月1日号

委員交替

◇退任理事=伊藤誠(青森)、万納昭一郎(神奈川)、吉久勉(熊本)◇新理事=青森・鶴谷禄郎(五所川原市・鶴常書店)、神奈川・長谷川義剛(茅ヶ崎市・長谷川書店)、熊本・長崎晴作(熊本市・熊文社)◇新常任委員=井上俊夫(藤沢市・井上書房)◇東京ブックフェア実行委員=萬田貴久、高須博久、船坂良雄

日書連マークで納入 情報化

学校図書館納入のための日書連マークについて志賀委員長が報告。
福岡、大分で小・中学校に納入したことを紹介した。
福岡組合では10月1日から情報センターが組合事業として正式にスタート。
書店負担は月額1校2千円、3〜5校3千円、6〜10校4千円、11校以上5千円程度。
日書連マークに対応する図書館運営ソフトは現在のところ、教育システム(愛知)、ナノビット(福岡)の2社が開発しており、書籍のバーコードを読み取るだけで基本カード、シール、図書台帳などを自動的に作製できる仕組み。
このほか、情報化のメーリングリストは現在46名が参加しており、各県から最低1、2名の参加要請があった。
JTB出版からは情報化支援で百万円贈られたことも報告になった。

スタートアップ

夏の雑誌月間で実施した「雑誌定期購読キャンペーン」の結果について、井門委員長は「期間中の予約は1万件の予想を下回り、6千件弱にとどまった」と報告した。
また、今後の展開について「今年1回だけのキャンペーンでなく、定期読者を継続していくことが重要。
決済も含めて書店店頭で年間予約ができるシステムを考えていきたい」と、意欲を示した。
万引き防止システムの件では、7月末にコミック5社がソースタギングの検討結果としてICチップの導入と、経過措置としてのシールタグ方式を提案した。
井門委員長は、費用分担などを研究会で明らかにしていくとしたほか、ICチップは国際規格の動向を見守るとした。
地方出版物データベースについては、まず沖縄県のデータベースを作成するため、2百万円を限度にソフト開発の支出を承認した。

人事

◇双葉社9月19日開催の定時株主総会ならびに取締役会で次の役員を選任した。
(◎昇任、○新任)代表取締役社長谷ケ城五郎専務取締役(営業・製作統括)◎河奥更樹常務取締役(広告・宣伝統括)◎大森誠同(編集統括)◎諸角裕取締役(総務局長)高野正治同(編集局長・週刊大衆編集長兼編集総務部、デジタル推進部、第一編集部担当)○赤坂了生同(編集局長・第二、第三、第四編集部担当)○佐藤俊行監査役山元悟なお、井上功夫取締役副社長は任期満了により退任した。

朝の読書1万校突破

「朝の読書」の導入校が9月5日現在で1万113校になり、全国の小・中・高校の26%で約400万人にのぼる児童・生徒が実践していることが、朝の読書推進協議会(大塚笑子理事長)の調べで明らかになった。
実施校の内訳は小学校が6770校(実施率29%)と最も高率で、中学校2738校(同25%)、高校605校(同13%)。
実施規模は全校一斉8277校、学年1040校、学級719校、授業77校(1%)で、実施時間は10分間が5108校(51%)と過半数を越え、15分間3446校(34%)、20分間1111校(11%)、その他448校(4%)。
朝の読書は「みんなでやる」「毎日やる」「好きな本でよい」「ただ読むだけ」と、評価と競争を求めない自由さが受け入れられ、全国の学校に広がりを見せている。

新潮社佐藤社長を新会長に選任

角川書店、講談社、光文社、集英社、新潮社、中央公論新社、徳間書店、文藝春秋の8社で共同運営する電子書籍のダウンロードサイト「電子文庫パブリ」は一昨年9月にスタート。
3年目を迎え矢島介会長(光文社副社長)が退任、新会長に佐藤隆信氏(新潮社社長)を選任した。
同サイトの売上げは冊数ベースで前年比152%、金額ベースで150%の伸び。
参加出版社も祥伝社、双葉社、学習研究社、筑摩書房が加わり、12社となった。

日書連の動き

9月2日スタートアップ21特別委員会。
図書券問題で正副会長、流通改善委員会合同会議開催。
9月3日増売・読書推進委合同会議。
児童図書増売運動で児童図書出協との懇談。
出版平和堂実行委員会へ白幡専務。
読進協野間読書推進賞運営委へ大川局長、雑誌愛読月間推進特別委へ井門副会長出席。
9月4日中小小売商連絡会へ丸岡委員出席。
9月5日全国中央会商業専門委員会へ萬田会長出席。
9月6日野間賞候補者推薦で大川局長、講談社訪問。
公取委取引企画課を下向副会長ほかで訪問。
9月10日角川書店週刊ザテレビジョン20周年感謝会へ日書連幹部出席。
9月11日情報化推進委員会開催。
9月12日分野協常任理事会へ丸岡常任理事出席。
経営取引問題で下向副会長ほかで大阪屋、栗田出版販売を訪問。
9月13日中小小売商連絡会サミット小委員会へ丸岡委員訪問。
9月17日図書普及役員会へ萬田会長ほか出席。
9月18日増売、読書推進、出店問題、指導教育、共済会運営、組織強化、流通改善、経営取引、広報、情報化推進、雑誌発売日、再販問題、公取協専門委各種委員会。
「第4土曜日は、こどもの本の日」実行委。
共済会全国委員長会議開催。
9月19日日書連定例理事会。
共済会理事会。
公取協理事会開催。
図書コード管理センター運営委へ井門委員出席。
9月20日雑誌発売日本部・同実行合同委員会。
千葉県諸点商業組合総会へ志賀副会長出席。
9月25日出版倫理協議会開催。
9月26日岐阜県情報化推進研修会へ志賀委員長ほか出席。
読書週間書店くじで取協進行委員会との打合会。
9月27日出版再販研究委員会開催。
中小小売商連絡会へ丸岡委員出席。

手数料0・63%を提案

図書券の引換手数料引き下げ問題で、日書連は9月19日開催の定例理事会で■来年4月から0・63%の引き下げ、■図書カード読取機の保守料引き下げ、■図書券検討委員会を設置して図書券・図書カードの将来像を議論していく−−とする3項目の方針をまとめ、図書普及に提案していくことになった。
9月理事会では、前日に行われた議論を踏まえて藤原委員長が流通委員会の考え方を説明した。
これによると、図書普及は当初「現行0・85%」の引換手数料を3割削減して「0・65%」にと提案してきたが、■0・85%のうち0・35%は百円券廃止に伴う釣り銭保証相当分であり、これを除いた0・5%を3割削減すると0・35%になる、■釣り銭相当部分0・35%のうち、釣り銭のない図書カード部分を2割と見て0・07%差し引く、■0・35%と0・28%を足した0・63%を新手数料とするというもの。
実施次期についても当初図書普及は今年4月1日からさかのぼって実施したいとしていたが、来年4月1日以降の計算分から実施するよう申し入れる。
藤原委員長は、「この間の議論で最も多かった批判は図書カード読取り機の保守料問題だった。
現行の年間8400円、6000円の保守料は来年4月以降、値下げすることを約束している」と報告。
図書普及の広報誌『カードプレス』に「図書券は平成16年秋に発行停止確定」とする記事が出たことに対しては「十分な議論を経ておらず、次号に訂正が出ると紹介した上で、「図書券検討委員会を設けて将来の形を議論していきたい」と説明した。
萬田会長は「図書券の廃止は議論を十分していない中で告知記事が出たのは問題。
手数料は6月から議論を続けており、0・63%で解決を図りたい。
保守料はゼロも含め検討させる」と述べた。
理事会では「小額取引店では保守料で逆ザヤになるため、読取り機が普及しない。
リーダーライターの電話料や消耗品代も計算の根拠に入れてほしい」と注文が付いたものの、拍手で委員会案を承認した。

今年最大の下げ幅に

日販経営相談センター調べの8月期書店売上げは前年同月比3・0%減で、1月から連続8か月マイナスになった。
下げ幅も3%台は今年になって最大。
書店規模別では40坪以下店が6・5%減で最も落ち込み、41〜80坪店は5・1%減、81〜120坪店と121坪以上店はともに2・6%減。
立地別では郊外店が4・3%減と最大の落ち込みだ。
ジャンル別では児童書が2・3%増と好調で、『ダレン・シャン』5の発売もあり、前年の数字をクリアした。
文庫は『亡国のイージス』『理由』が好調で0・7%増と、ほぼ横ばい。
コミックは『ヒカルの碁18』のほかには目玉がなく、2・5%減となった。
客単価は1048・8円で、前年比6・4%増。
121坪以上の6・6%増をのぞいて、いずれも2ケタ増加している。

移転

◇奈良県書店商業組合奈良県教科書・の社屋移転に伴い、左記の新住所に移転する。
〒635−0831奈良県北葛城郡広陵町馬見北3−2−31奈良県教科書・内■0745−54−0068(FAX兼用)

共済会給付

(14・7・18〜14・9・18)▼病気傷害釜石市上中島1−3−20大森書房大森範子殿1口入間市鍵山1−2ヤマトウ山畑清一殿1口大垣市御殿町1−47岡安書店岡安豊殿3口福山市三吉町3−10−10江文館小川昇殿1口広島市中区紙屋町2−3−26岡原秀登殿5口大阪市阿倍野区阿倍野元町3−21今西書店今西英雄殿1口京都市東山区東大路渋谷上ル森地書店森地米治殿10口飯石郡赤来町野萱804−3たなべ洋興田部容孝殿2口▼死亡弔慰札幌市北区北24条西5丁目東京堂書店橋本祐寛殿20口豊橋市広小路3−47耕文堂太田忠雄殿2口鳥取県日野郡日南町生山732本条書店本条美寿恵殿1口高知県香美郡土佐山田町西本町1−5−5ヨリミツ依光健次郎殿1口▼病気傷害・死亡弔慰塩尻市大門8−9−1中島書店中島弥平殿3口▼配偶者死亡(秦マス子)中野区野方5−31−6はた書店秦一茂殿1口▼水害岩手県東磐井郡東山町長坂字町124和光堂渡辺和敏殿7口210万円花巻市上町5−29誠山房梅津健一郎殿5口2万9千円塩釜市本町2−12菅原大正堂書店菅原勇殿3口2万5千円気仙沼市字東八幡前70−2ブックハウス大信鹿折店熊谷英宣殿1口60万円那覇市牧志2−7−25球陽堂書房山田親夫殿5口26万4千円▼その他被災(自動車飛び込み)川崎市中原区上新城2−11−27文教堂新城店嶋崎博夫殿4口20万円同(テント破損)世田谷区上北沢4−13−14やまべ書店山辺真次殿2口8万円同(降ヒョウ)尼崎市上ノ島1−20−11BOOKSたぶれっと京戸弘殿2口2万円

−無題−

催し

栗田出版販売実務セミナー

書店経営研究会は10月24日(木)午後1時半から千代田区九段北のアルカディア市ヶ谷で「新たな視点から書店経営を考える」をテーマに平成14年度出版販売実務セミナーを開催する。
第1講はセゾン総合研究所主席研究員・木下修氏の「平成書店戦争の現状と行方」。
第2講は経営戦略研究所所長・高畑省一郎氏の「数字で見る書店経営」。
受講料1名5千円(栗田書店共済会会員は2千円)。
申込みは書店経営研究会事務局・栗田営業企画推進課まで。
■03−5392−2121番、FAX03−5392−2133番。

公取委に判断求める

再販研究中村委員長はポイントカードの実例としてヤマダ電機の場合をあげ、「旧ダイクマを引継ぎ、神奈川県内に5店舗ある。
本も扱い、5%引きのポイントサービスに加えて、レジで20本に1本が無料になる」と紹介。
各県で行われているポイントサービス、値引きの実例を集めて日書連に送ってほしいと要請した。
出版小売公取協影山専務理事は「個々のポイントカードの事例が値引きか景品か公取委と話し合っている」と報告。
京王グループ共通ポイントサービスなどの事例について、判断を求めていることを明らかにした。

指導教育

万引き対策の問題で、高島委員長は日書連が製作したポスターを各県組合に配布したこと、「万引きの手口と対策」をマニュアル化して組合員に情報提供する方針を説明した。
萬田会長は「規制緩和の流れの中で古物営業法の改正は難しい」という認識を示し、「東京組合では未成年者からの買取りについて請願書の提出を準備している。
各県でも青少年健全育成条例の運用強化を働きかけ、世論を喚起していきたい」と述べた。

組織強化

今年4月から8月までの5カ月間に全国の組合脱退店は278店にのぼり、いぜん減少ペースが衰えていないことを鈴木委員長が報告した。
同委員長は脱退の中味について、廃業なのか営業を継続しているのか個々に踏み込んで調査したいとしたほか、萬田会長とともに取次本社を訪問して組合加入について協力要請したいと説明した。
また、3年前に実施した各県組合の予算、組合費、事務局などの調査に触れ、「その後の変更点などをフォローして発表する。
他の組合の運営を紹介したい」とした。

読書推進

高須委員長の報告で「第4土曜日は子どもの本の日」キャンペーンは福島、群馬、鹿児島の3組合で展開中。
来春は茨城、長野の2組合で実施することが決まった。
絵本ワールドは10月5日、6日の両日、神戸国際会議場で開催される。

増売運動

今春の「世界本の日=サン・ジョルディの日」キャンペーンについて船坂委員長が収支報告を行い、これを承認した。
春の書店くじでは、書店立替金の送金を銀行から郵便局に変更した結果、約90万円の経費節約になったことが報告された。

出店対策

大店法から立地法に変わって1年3か月が経過したが、丸岡委員長は「今後の対応を考える上で、大店立地法、街づくり3法の勉強会を考えていきたい」とし、出店対応のフローチャートを作成する考えを明らかにした。

雑誌発売日

雑誌発売日励行本部委員会あてに雑誌全国同時発売を求める要望書を作成。
20日の本部委員会に提出することが植村副委員長より報告され、承認された。
要望書では■運送会社の輸送日数短縮、■販売会社の出荷引き渡し繰上げ、■出版社の販売会社への搬入繰上げ−−で全国同時発売を実現し、雑誌の増売をと呼びかけている。

経営取引

取次から取引約定書の改定を求められている問題で下向委員長は7月から9月にかけトーハン、日販、大阪屋、栗田の4社と懇談したことを報告した。
これによると、取次は新しい契約書を求めることについて「自己破産、民事再生法など従来の契約書では解決できなくなる恐れがあるため」といい、「請求額を100%払わないと品止めするのか」の問いには「入金率だけでなく、与信の中で対応し、債権額が増えていないかなど、いろいろな角度から判断する」と回答したという。
個々のケースについて下向委員長は「廃業に追い込まれないよう、相談には応じたい」と委員会の方針を説明。
中村理事からは「債務超過になった場合の定義を明確にしておくべきだ」と、問題提起があった。

「声」

最近は、だいぶネットで書店も注文できる版元が増えてきた。
それは大変結構だと思うようになったのだが、反してあまりに対応がお粗末な版元の事が目立つようにもなってしまった。
先日FAXで注文短冊を複数の版元に送りつけた。
最近最も主流になりつつあった注文方法だったのだが、どうやら「控えを取らない」版元がかなりあることがわかってきて、だんだん怖くなってきたのである。
恐らくFAXの注文伝票をそのまま切り取って、そのまま出荷品に挟んで出しているのだろうが…。
「記録が残らないから後で困る」と、なぜ考えないのだろう?それとも勝手にFAXで送りつけている方が悪いのだろうか?電話口だと聞き間違いなどのトラブルも多いので避けるようになっていたのだが、世の中インターネットに電子メールと進んでいる中で、非常にローテクな世界のままだと思わざるを得ない。
FAXの扱いは丁寧にしてほしいし、思い思いの方法で良いからせめて、注文内容の控えだけは取ってもらえないだろうかと思う。

加入促進策など検討

日書連共済会は9月18日午後4時半から、お茶の水の東京ガーデンパレスで全国地区委員長会議を開催。
本部役員、共済会運営委員会委員、組織強化・指導教育委員会委員、地区委員会代表者ら総勢41名が出席して各地区の取り組みを報告し、共済会の加入促進策を話し合った。
会議は大川事務局長の司会で進行し、萬田会長があいさつ。
「組合員数と共済会加入店の推移をみると、加入店の減少はまだ緩やかな状況だが、組合員数の減少は急激なものとなっている。
組織強化委員長を中心にいろいろ手を打っているが、今日は両面から減少を食い止めようということで集まっていただいた。
各地区で加入を拡大したり減少を食い止めたアイデア、工夫を披露していただき、実りのある会議にしたい」と話した。
組織強化委員会・鈴木委員長は「売上の減少が続き脱退者が増えているのが現状。
どうやったら組織を強化できるか必死に考えている。
共済会の給付で“組合に入っていてよかった”と喜ぶ声が多く、組織強化は共済会の力を借りるところが大きいと実感する」とあいさつ。
続いて共済会運営委員会の木野村委員長が経過報告を行い、「剰余金は平成13年は1400万円の黒字だが平成12年は800万円の赤字だった。
1件の大口給付でたちまち赤字になり体質は脆弱。
大災害が起きたとき準備金がもつのか心配だ。
加入人員比率は平均33%だが、最低50%に加入してもらうよう一層の努力をお願いする。
万全な体制で十分給付できる体質に早くしたい」と述べた。
木野村委員長を議長に議事に移り、植村副委員長が新年度募集について説明。
伊澤委員が地区委員会に対して実施したアンケート調査の結果を発表し、「喜寿祝い金をもっとPRして」「書店名簿に加入店マークをつけられないか」などの要望を紹介した。
加入人員比率ベストスリーの香川、長野、滋賀の取り組みが発表された後、各地区代表が現状と課題を報告。
「組合負担で共済会費を補助している」「会合のたびに加入を呼びかけている」などの加入促進の事例や、「イラストを使うなどで、募集パンフレットをもっと親しみやすいものに」「取次共済や民間保険会社との違いを具体的にアピールしてほしい」「チェーン店の本部に日書連から加入を働きかけて」などの意見が出された。

共済会会議出席者

〔日書連本部〕▽会長=萬田貴久(東京)▽副会長=井門照雄(愛媛)鈴木喜重(千葉)▽専務理事=白幡義博(事務局)〔共済会運営委員会〕▽委員長=木野村祐助(岐阜)▽副委員長=植村稔(埼玉)▽委員=赤羽好三(長野)松本一雄(香川)河合正行(福岡)伊澤崇(北海道)古澤隆(静岡)〔組織強化・指導教育委員会〕▽委員長=鈴木喜重▽副委員長=木野村祐助▽委員=西本功(奈良)金田喜徳郎(大阪)〔地区委員会代表〕伊澤崇(北海道)原田吉則(山形)安部董男(宮城)山ノ井健次郎(福島)大野豊治(茨城)水野兼太郎(埼玉)佐藤敏夫(神奈川)家田通久(東京)古澤隆(静岡)澤田益男(愛知)後藤文献(岐阜)川口力(三重)治田政良(新潟)赤羽好三(長野)清水祥三(福井)吉田徳一郎(滋賀)金田喜徳郎(大阪)中村晃造(京都)前田修(奈良)宮井治夫(和歌山)山根金造(兵庫)井澤尚之(鳥取)今井直樹(島根)吉田達史(岡山)水川雅生(広島)山本信一(山口)松本一雄(香川)光永和史(愛媛)河合正行(福岡)平野健臣(佐賀)長崎晴作(熊本)二階堂進(大分)岩切承自(宮崎)山田親夫(沖縄)

読みきかせらいぶらりい

〔2歳から〕『コッケモーモー!』ジュリエット・ダラス=コンテ文/アリソン・バートレット=絵/たなかあきこ=訳/徳間書店おんどりは鳴き方をすっかりわすれてしまったのです。
どうしたの?「コッケモーモー」はうしのなきごえよ。
がんばっても「コッケコッコー」を思い出せないおんどり。
その夜、めんどり小屋をねらってきつねがやってきました。
でもあのおかしな鳴き方にきつねは一目散…。
〔4歳から〕『たまごにいちゃん』あきやまただし=作・絵/鈴木出版たまごにいちゃんはもう玉子から出ないといけないんです。
でもお母さんに温めてもらえるし、玉子のままでいたいの。
だからひびが入らないよう気をつけて歩いていたのに、ある日カラスに追われて、からはクシャ。
とうとう大きいおにいちゃんになっちゃった。
まっ、これも悪くないか。
〔小学校低学年向き〕『ミラクルバナナ』ジョルジュ・キャストラ&ロドニィ・サン・エロワ=作/ルイジアーヌ・サン・フルラン=絵/加古里子=文/学研バナナから紙が作れるって知っている?おいしくて、紙まで作れる不思議なバナナの木。
ハイチのバナナの木から繊維をとってきれいな紙にしました。
その紙で作ったのがこの絵本。
ちょっぴりバナナの香りがするかな?バナナ紙ができるまでを紹介し、地球環境について語りかけます。

中部地区15書店でおはなしマラソン

日販は8月の第4土曜日を中心に中部地区の15書店で読み聞かせ会「おはなしマラソン」を開催。
夏休み終盤での開催だったが、子ども294人、大人181人、合計475人の参加者を集めた。
1999年から今年8月までの「おはなしマラソン」実施書店は37都道府県で147店。
参加者は累計1万5151名。
中部地区各店の開催状況は以下の通り。
10月からは関西、中国、四国の20書店で実施する。
◇太輝音ベルシティ(静岡県裾野市)インショップのため店内がざわつき、子どもたちが活動的だが、実演者が手遊びなど親子で楽しめる工夫で子どもたちを見事に絵本に集中させていた。
◇谷島屋有東坂店(静岡県清水市)店内告知と近隣スーパーへのポスター貼り、実施当日の館内放送を行った。
最後の紙芝居(だんごむしのころちゃん/童心社)が終わった後の子供たちの楽しそうな顔が印象的だった。
◇谷島屋磐田店(静岡県磐田市)絵本と紙芝居、折り紙をまじえて30分のプログラムを実演。
夏休み中なので海、水遊びなどを取り上げた。
息を吹きかけて動かす船の工作に子どもたちは大喜びだった。
◇鎌倉文庫アクロス小幡店(愛知県名古屋市)事前告知としてレジで親子連れに声をかけ、希望に応じて整理券を配布した。
紙芝居「どかどかじゃんけん大会」(童心社)など体を動かしながら参加できるお話の反応が良かった。
◇いまじんレスパ(愛知県岡崎市)チラシを2千枚配布。
児童書コーナーの平台を撤去して絨毯を敷き会場を作った。
チラシに掲載したおすすめ絵本を中心に「おはなし会の本」としてコーナー展開した。
◇岡森書店白鳳店(三重県上野市)市の夏祭りと重なり子どもの参加が少なめだった。
店として初のイベントだったが、概ね成功。
今後はより内容を充実させたい。
◇別所書店海山店(三重県北北牟婁郡)幼稚園へのチラシ配布や知人への呼びかけで多くの来場者を集めた。
日本子どもの本研究会の会員が実演を担当。
紙芝居、ゲームなども取り入れて子どもたちと一緒に楽しんでいた。

千葉組合総代会

千葉県書店商業組合は9月20日午後2時から千葉市中央区の千葉県書店会館で第19期通常総代会を開き、総代42名(委任状含む)が出席。
鈴木喜重理事長は今期の重要課題として再販、万引き、出店問題への取り組みを挙げ、常任委員制導入の検討、役員定数の変更で組合活動活性化を図ることなど新年度の方針を決定した。
また、任期満了に伴う役員改選では鈴木理事長を再選した。
総会の冒頭、来賓の日書連・志賀健一副会長があいさつし、日書連マークについて「TRCに対抗できるマークとして本格的に動き出しており、京都や三重などで続々と実績が上がっている。
教育委員会、学校と、TRCマークに負けないよう働きかけていきたい」と話した。
竹内正男専務理事の開会宣言に続き、鈴木理事長があいさつ。
出版業界の現状について「今年上半期の出版販売金額は1・5%減で、今年もマイナス成長から抜け出せない見通し。
返品率が下がっているのは送品抑制のためで、末端では商品が来なくて返品もできないというのが現状」と説明。
「大型店には再販違反行為で生き延びていこうという傾向も見られる。
万引きはプロ化しており、ブックオフが出たときの粗利の減少は深刻。
組合員数が減り続ける一方、大手は競争原理のもと出店を続けている」として、組合が結束して取り組むべき問題として「再販」「万引き」「出店」を挙げた。
本郷栄司副理事長を議長に進めた議案審議では、第19期事業報告、収支決算報告、第20期事業計画案、収支予算案など、予定された議案を原案通り承認。
このうち事業計画では、事業活性化を図るため常任委員制の導入を検討することを決めた。
また、組合員数減少に伴う措置として、役員定数を「30人以上35人以内」から「25人以上30人以内」、総代定数を「50人」から「35人」に、定款を変更することを承認した。
任期満了に伴う役員改選では、理事25名、総代35名を承認したあと第1回理事会を開き、鈴木理事長以下別掲の役員を再選した。
〈千葉組合役員〉▽理事長=鈴木喜重(ときわ書房)▽副理事長=本郷栄司(本郷書店)村田正喜(学友堂)長谷部泰三(みなと書店)▽専務理事=竹内正男(友信堂書店)

大阪地区雑誌発売日励行委員会

大阪地区雑誌発売日励行委員会が9月11日午後3時半から大阪府書店商業組合会議室で開かれた。
まずトーハンの近藤大阪支店長が、阪急上新庄駅売店で発売日前日に週刊誌が陳列されたことに「遺憾の意」を表明し、7月期委員会以来トーハンが行ってきた対応を説明した。
加藤委員長は現地調査、阪急本部との面談を踏まえ、「販売が実行されていない。
乗降客が売店に立ち寄ることがない。
閉店間際だった」と判断。
そして、陳列があった事実を申告する際、「今回は出版社措置見合わせが妥当か」との委員長所見を添付したと説明した。
また、小学館の田中マーケティング局ジェネラルマネージャーは、同社の対応について阪急電鉄の駅売店と取引しているトーハン、大阪屋、中央社の3社に売店への指導を徹底するよう文書で申し入れた阪急電鉄を訪問し、売店責任者2人と面談。
発売日遵守についての出版社見解を厳重に伝えた。
阪急側は「売店に届けられた前受け商品を覆い隠すビニールシートの全店配布を行った」と説明した−−と報告。
「阪急に直接注意したことが今回、出版社申告された事例に対する措置」と述べた。
これに対して、書店側は「陳列=販売と考え、販売行為がなくても陳列するだけで発売日違反」との近畿ブロック会で確認された出版社見解をもとに「前渡し中止措置をすべき」とし、今回の措置は過去の違反事例に対する措置とのバランスを崩すこと、近畿ブロック会での出版社見解から大きく逸脱することを厳しく追及した。

ふるさとネットワーク

●山梨山紫水明の国、山梨といえば昔から富士山と葡萄が頭に浮かぶほど有名ですが、その名産の葡萄を使ったワインは年間生産量1万キロリットルを越え、名実ともに日本一を誇っています。
県内には勝沼町を中心に100社近くのワイナリーがあり、甲州種、ベリーA、ネオマスカットや醸造専用品種のカベルネ、メルロなど多くの品種が栽培され、それぞれ個性豊かなワインが生産され、特色を競っています。
この時期、そろそろワインの仕込みが始まり、各醸造所の見学も楽しめます。
また、毎年10月第1日曜日に開催される「勝沼ぶどうまつり」は町内で生産される葡萄の無料サービス、各種ぶどうやワインの特別販売、ワインの振舞い酒や試飲(有料)等が行われ、ワイン好きにはたまらないイベントとなっております。
(上田久広報委員)●静岡来年4月より静岡市(人口47万人)と清水市(人口23万人)が合併して、新しい「静岡市」が誕生する。
さらに2年後には、日本14番目になる政令市を目指す。
合併検討の際、新市名に「駿府」も候補にあがった。
駿府といえば一時期、事実上の日本の首都でもあった。
徳川家康が将軍職を秀忠に譲り、大御所として慶長12年(1607年)駿府に移り、これまでの城を拡張して新たな駿府城を築城し、そこより全国統治の号令を発していた。
駿府の町割りもその時行われ、呉服町、両替町、七間町といった駿府城南面に碁盤目状に展開する静岡市中心街の基本的な姿が、現在に至っている。
400年前の駿府の町づくりを今振り返ることで、新市が21世紀にふさわしい魅力ある都市として発展してほしいと願っている。
(稲勝元広報委員)●愛知昔、徳川家康公が戦火をさけて伊賀越えをし、白子の浜より碧南市の松江の浜へたどり着きました。
一同空腹で困っていると村人より献上された『麦えまし』が天の助けとなり、体調を回復した。
これを機会に地元の神社では健康祈願の行事として今も続いている。
また、大浜の六寺の僧らにより岡崎の地へ無事帰還でき、寺社の保護政策も多大に受けたらしい。
これらの歴史を地元の小学生らにより「総合学習」を通じて「大浜寺町ウォーク」などで発表され、大変話題になっています。
来年はいよいよ江戸開府400年の年です。
全国の家康さんファンの書店さん!小学館の「江戸時代館」はじめ家康関連本を大いに売りまくりましょう。
なお、食農教育では「みそ、たまり、すし」などが注目されています。
(榊原壮一広報委員)●岐阜岐阜県には旧中山道が東西に走っている。
この道が今年「姫街道400年祭」として脚光を浴びている。
「姫街道」とは江戸時代、将軍家に嫁ぐため皇女和宮に代表される6人の姫宮が大行列をつくり通ったことから、呼ばれるようになった。
県内には当時宿場が16宿あり、各宿場ごとに趣向を凝らしたイベントが考えられている。
各地の宿場周辺を歩く会に参加し、本陣跡を見学したりしたが、たびたび近くを通っていたのに「こんな所にこんな史跡が」と認識したり、山間部では苔むした石畳道を歩き、往時の旅人の心境にひたることができた。
また、変わったイベントで「駕篭かき仮装マラソン」や、なぜか姫街道なのに美少女ならぬ「美少年コンテスト」をする宿場もあり、これからでも楽しめる。
(司馬豪久広報委員)●三重旧東海道の四日市石薬師の間、追分から伊勢神宮へ通じる旧参宮街道がある。
その街道の伊勢湾寄りに安産霊場の子安観音寺がある。
この浦に時々鼓の音があり、不思議に思って網をかけると観世音の尊像が引き上がった。
これが聖武天皇に伝わり、勅願寺となり建立されたと言われる。
また鼓ケ浦のいわれでもある。
この白衣観世音のご本尊をおまつりし、安産、子授け、子育ての霊場として近隣に知れ渡り、参詣祈願の人々が多い。
境内には、県文化財指定の仁王門、金剛力士像、銅灯籠があり、また国の天然記念物指定の不断桜がある。
この桜は四季に葉や花が絶えず咲き、謡曲の観世流の「不断桜」にうたわれている。
また、この桜については、虫くい葉の巧妙な自然の模様がもとになり、伊勢型紙の彫刻が始められたと言われている。
(稲垣弘泰広報委員)

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〔ムック〕『とってもやさしい!中高年のためのパソコン』日本放送出版協会1200円4-14-188343-3『ビーズ・ニュース4』光文社800円4-334-84204-6『’02−’03ヨーロッパサッカー・トゥデイ』日本スポーツ企画出版社1200円4-930942-48-9『オレンジページインテリアNo.25』オレンジページ524円4-87303-196-6『クロワッサン特別編集ちゃんとした手紙とはがきが書ける本』マガジンハウス933円4-8387-8364-7『東京ディズニーリゾート完全ガイド』講談社1333円4-06-270620-2『HYPERHOBBYVOL.48』徳間書店648円4-19-720208-3『るるぶ北海道’02〜’03』JTB出版事業局781円4-533-04247-3『高校野球熱闘の世紀2』ベースボール・マガジン社876円4-583-61193-5『たまひよいちおし本舗’02−’03秋冬』ベネッセコーポレーション560円4-8288-5628-5〔単行本〕『生きかた上手』ユーリーグ1200円4-946491-26-0『運命の足音』幻冬舎1429円4-344-00223-7『老いてこそ人生』幻冬舎1500円4-344-00208-3『青空のむこう』求龍堂1200円4-7630-0211-2『常勝の法』幸福の科学出版1800円4-87688-357-2『ベラベラブックVol.1』ぴあ952円4-8356-0040-1『田中真紀子研究』文藝春秋1500円4-16-358870-1『親日派のための弁明』草思社1500円4-7942-1152-X『松坂慶子写真集』バウハウス4700円4-89461-907-5『サティスファクション』角川書店2300円4-04-898086-6〔新書〕『秋田殺人事件』光文社819円4-334-07474-X『綺羅の柩』講談社1050円4-06-182270-5『神々の憂鬱』中央公論新社900円4-12-500770-5『金沢歴史の殺人』双葉社800円4-575-00713-7『美しき詐欺師』ハーレクイン640円4-596-11800-0『十七年の空白』実業之日本社800円4-408-50397-5『クビツリハイスクール戯言遣いの弟子』講談社780円4-06-182267-5『ニュースキャスター』集英社660円4-08-720145-7『五月はピンクと水色の恋のアリバイ崩し』講談社740円4-06-182268-3『人形幻戯』講談社880円4-06-182264-0〔文庫〕『理由』朝日新聞社857円4-02-264295-5『運命の糸車』早川書房540円4-15-030698-2『長助の女房』文藝春秋448円4-16-716877-4『キノの旅theBeautifulWorld』メディアワークス530円4-8402-2155-3『MISSING』双葉社600円4-575-50803-9『東京・松島殺人ルート』光文社514円4-334-73356-5『神様のボート』新潮社438円4-10-133919-8『今さら他人には聞けない疑問650』光文社686円4-334-78156-X『恋愛中毒』角川書店5714-04-197010-5『アイ・アム・サム』竹書房590円4-8124-0930-6〔実用書〕『労基法のことが面白いほどわかる本』中経出版1100円4-8061-1322-0『ビストロスマップかならずできる!!レシピ』扶桑社1619円4-594-03608-2『新・骨盤ダイエット』高橋書店1000円4-471-03365-4『ディノス2002秋冬号』扶桑社429円4-594-03606-6『クビレ美人になる1分間BMストレッチダイエット』講談社1200円4-06-211397-X『英語の頭に変わる本』中経出版1600円4-8061-1617-3『英語で日記を書いてみる』ベレ出版1500円4-939076-85-7『ビジネスに役立つ数学』幻冬舎1300円4-344-90035-9『流生命』実業之日本社1400円4-408-32150-8『英語で思ったことが書ける本』中経出版1300円4-8061-1657-2〔コミック〕『ヒカルの碁18』集英社390円4-08-873289-8『NARUTO−ナルト−13』集英社390円4-08-873298-7『ONEPIECEBLUEGRANDDATA』集英社571円4-08-873358-4『シャーマンキング20』集英社390円4-08-873295-2『BLACKCAT9』集英社390円4-08-873299-5『蒼天の拳4』新潮社505円4-10-771051-3『天は赤い河のほとり28』小学館390円4-09-138038-7『BECK12』講談社505円4-06-334581-5『からくりサーカス24』小学館390円4-09-126364-X『キャプテン翼ROADTO20026』集英社505円4-08-876333-5

世界の老舗書店・有名店

今回はパリ市内の専門書店に焦点を合わせてみよう。
前回はチェーン店、大型店のフナックとヴァージンメガストアを紹介した。
今回紹介する書店は独立店であり、専門書店である。
■エスパース・イー・ジー・エヌこの書店は国土地理院の即売所である。
店の場所はシャンゼリゼ・ヴァージンメガ店の裏隣りであるから見つけやすい。
シャンゼリゼ大通りから30メートル程脇に入った所にある。
日本にはないタイプの書店である。
設立母体が国土地理院というのが面白い。
従って入口はおよそ商業施設らしいところはなく、看板も地味である。
役所風な建物で、中に入ると大の男のガードマンが立っている。
持ち物検査を受け、センサーのあるゲートを通って店内に入る。
店内というより大きな展示会場といった方がよい。
まず大小各種、青の地球儀25種、茶色12種の歓迎を受ける。
売場は1、2階である。
1階には地球儀、航空写真、山岳地図、絵葉書、カードが陳列されている。
2階には1階中央から螺旋階段を昇っていく。
この階段は一方通行で、降りる時は別階段を利用する仕組みになっている。
店内の顧客管理には神経が払われている。
一方通行もそのためであろう。
特殊資料を扱っているためにガードが堅いのである。
2階にはフランス国内の詳密な地図コーナーがある。
フランス全土を詳細に分類している。
精算は1階出口の所一カ所であり、列をなしている。
1、2階共何カ所かにインフォメーションがあり、1〜2名の職員がいる。
お役所なので営業時間が変則である。
平日9時〜12時、14時〜19時(土12時半〜18時半)、休日=日曜と祭日、8月の土曜日も休日■ル・モニトール書店オデオン座隣にある建築書専門店である。
兄弟で経営している書店である。
45坪の売場であるが、建築書の分類、見出しは見事である。
神保町の南洋堂に似ている。
店の中央に書誌検索機があり、自由に使える。
因みに日本人著者の「ジャパン・モダーン」−日本の建築様式(英文)を検索してもらったら在庫5、すでに10冊が販売されていた。
営業時間は10時〜19時、休日は日・祭である。
1階奥から2階に行ける。
2階は多くの建築図面がパネル化されて展示されてあった。
有名建築物が多く、閲覧できる。
図面販売はしていないがコピーは可能である。
店内に掲げられているジャンルの中の分類をみてみよう。
建築法規、建築専攻論文、個人研究、同時代人、都市計画、都市景観、ヨーロッパ建築物、デザイン、建築史、建築文化遺産、グラビア誌と建築専門誌■アルボム書店営業時間10時〜20時、休日は日、月、祭日。
大人のマンガ専門店である。
日本でいう風俗的な雰囲気のする書店では全くない。
1981年創業で、女性店長である。
間口3間、奥行15間とウナギの寝床の店である。
途中から狭くなっているので売場は30坪前後である。
フランスのコミックの判型の主流はA4判で、しかもハードカバーである。
厚さが1前後であるからコミックで通用するが、分厚かったら画集になってしまう。
コミックグッズが本と同等に豊富である。
衣料品、玩具、帽子、ソックス、手袋、ブリキ製品、プラスチック製品、ガラス製品、ミニチュア、カード、時計、イラスト、レコード、色紙、ハンカチ、封筒、バッグ等、楽しい売場である。
新刊は面展示でアピールしている。
価格の張るグッズはケースの中に陳列されている。
レジ周辺は小物、雑貨オンパレードである。
新刊マンガの平台は30冊〜50冊位の陳列である。
ウィンドウはクリスマス装飾のように派手である。
雑誌は1冊もない。
■カンプール書店この店はスポーツ書専門店である。
営業時間10時半〜19時半、休日は日、祭日。
カンプールの売場は1階、2階、地下売場である。
地下売場が一番広く約40坪、1階15坪、2階20坪の書籍売場である。
雑誌は一切ない。
本の展示はすべて面展示である。
この書店の特色は地下売場にある。
山岳書、地図の充実ぶりは見事である。
SERIEBLEUEの地図8百点が一堂に会している。
青い表紙の山岳地図で、これは壮観である。
世界中の地図にお目にかかれる。
マップケースもこの売場で売られている。
■大学出版協会書店カルチェラタンに相応しい団体の主催する書店である。
この書店の特色は従業員の多いことである。
大学関係の教授が多く訪れるので、その対応のためであろうか。
売場は地下、1階、中2階、2階で約2百坪はあろうか。
店の入口には総合書店の看板がある。
角店であるのでウィンドウが大きくとれる。
フルにウィンドウを活用しているので通行人もウィンドウを覗く人が多い。
レジは1階入口に1カ所あるだけである。
中2階が広い面白い建物である。
階段は木製である。
周囲の建物が殆ど石造であるのに、この書店は木造であるのは珍しい。
1階=文学、語学、哲学、科学、サイエンスヒューマン中2階、2階=歴史、地理地階=芸術、美学、理工学、医学書コンピュータ書は見当たらない。
読者は教授風の人、学生が多い。
ベストセラーがないので一般の人には馴染みの薄い店である。
この他の専門店として、〈コンパーニュ書店〉(カルチェラタンの一角、サンジェルマン大通りに面する)が人文書の店としてある。
〈ガリニャーニ書店〉(ルーブル美術館の前、リボリ通りに面する)は美術、絵画、画集の専門店、〈ジュンク堂書店〉(オペラ大通り、ジャンヌ・ダルク銅像近く)は日本書の専門店で、従業員も日本人である。
日、祭日は休日。

取次各社が創立53周年記念式典

大阪屋、日販、トーハンの取次各社は9月に相次いで創立53周年記念式典を開催した。

大阪屋

9月6日午前9時半から本社ならびに東京本部で記念式典を行った。
式典では永年勤続者として、40年7名、30年16名、20年15名、10年15名、パート20年2名に感謝状と記念品を贈呈した。
鈴木社長あいさつ要旨は以下の通り。
「本日、当社は53年目の創立記念日を迎えることになりました。
この記念すべき式典で永年勤続表彰の56名の皆さん、業績表彰4部門の皆さん、スポーツ表彰の団体及び個人の皆さんを表彰させていただくことになり、喜んでおります。
最近、ブランド力のある大規模会社の不祥事による信用失墜、組織崩壊が国内外に相次いでいます。
個人でも企業でも甘えや慢心から引き起こされる事件や事故が蔓延しています。
会社、個人を問わず誠実な心と法令順守の姿勢で循環型社会への適応など、大きく目を開いていくことが必要です。
もとより、企業として社会的使命を果たしていくには業績向上が絶対条件です。
当社はベストカンパニーを目指していますが、企業経営には途中下車も終着駅もありません。
今月は中間決算に当たり、第56期の折り返し点を迎えます。
縮み傾向の業界環境にありますが、不況や他人のせいにせず、目標の売上げ1100億円に向け、きちっとした上半期の締めと下半期の積極果敢な行動を切望します」

日販

9月10日、本社5階会議室で記念式典。
社長賞(1組)、特別協力賞(2組)、役員賞(1組)、日販事業グループ優秀賞(1組)、日販事業グループ貢献賞(5組)を表彰した。
菅社長あいさつ要旨は以下。
「今期は中期経営計画ネオステージ21の最終年度に当たり、WWWプロジェクトと返品物流協業化計画が進行しています。
プロジェクトに参加いただく取引先の業績向上はもちろん、長年の業界の慣習に風穴を開けたい。
最終的には1500店に参加いただきたいと考えています。
協業化では無伝票処理が店頭業務の省力化、入帳の迅速化、返品データに反映するメリットを生みます。
次なる中期経営計画の策定にも着手しており、『本業を極める』『人材育成・強化』『日販グループ全体で新規事業の開発・推進に取り組む』方向性が見えてきたように感じます。
取り巻く環境は相変わらず厳しいことに変わりはありません。
しかし、自らの力で道を切り開いていけば明るい未来が待ち受けていることは間違いありません。
今の日販にはそれを成し遂げる力があると確信しています」

トーハン

9月19日午後4時より本社8階大ホールで記念式を催し、あわせて永年勤続者の表彰を行った。
今年度の表彰は30年勤続83名、20年勤続53名、10年勤続96名。
金田社長のあいさつ要旨は以下の通り。
「企業の社会的責任が厳しく問われ、歴史ある企業が一瞬にして危機に追い込まれています。
優れた製品、サービスといえども、いったん信用を失えば競争力を失い、企業の存立が許されなくなります。
創業から半世紀、トーハンが何よりも重んじ社是としてきたのが信用であり、それを守り続けてきたことが有形無形の財産となり、事業の土台となりました。
今一度、信用ある行動、信頼される仕事に徹するべく、その実践を誓い合いたいと思います。
平成9年秋、われわれはそれまでの売上主体の営業方針を抜本的に改め、利益を重視した経営体制へ大きく舵を切りました。
14年度はこれをさらに強化するためCS営業という新たな枠組みを打ち出すとともに、これまで以上に効率販売とリスクへの対処を重視して全社あげた取組みを進めています。
目指すべきは拡大ではなく成長です。
書店や読者に新たな価値を創造し、企業としての実力を高めていくこと。
CRMはそうした取組みを展開していくことです。
変化を恐れず、自己の可能性を信じて、明日への挑戦を加速していこうではありませんか」

日販、雑誌検品機能を拡充

日販は送品冊数違いなどの事故を未然に防止するため、雑誌送品拠点の検品機能を拡充、手整品工程について年内100%の完全検品をスタートさせる。
ねりま流通センター、CVS流通センターで行われている日販の雑誌整品作業は、ピッキング・梱包まで完全に自動化したMALS(雑誌自動整品システム)、束整品、手整品に分かれ、手整品ラインは1日250万冊。
手作業は冊数の過不足が発生しやすいため、銘柄ごとに重量を計算して検品するシステムを導入している。
しかし、店別に整品された荷物をライン上から人手でピックアップする抽出検品ラインは検品率が50%程度にとどまっていた。
今回導入した包装機重量検品システムは、包装機にコンベヤ式秤のユニットを組み合わせたもので、ねりまセンターに8台、CVSセンターに20台を導入。
ねりまは来年1月からスタートする予定。
第2段階として、書籍、週刊誌も完全検品体制を目指す。

営業本部体制を強化

栗田出版販売は9月19日付で機構の一部改編と役員職掌の一部変更、定期人事異動を発令した。
今回の改編では取引先書店に対するきめ細やかな支援を図るため営業本部体制を一段と強化。
特に仕入部門において書籍・雑誌に関わる業務全般を連携強化、整備した。
管理部門は部課統合でスリム化を図り、物流部門は新システムによる流通の質的向上を目指し、営業及び取引先書店への側面サポートを強固にする。
営業企画推進部は営業企画室に改称し、流通改革を一層推進する。
栗田新注文システム「本やさん直行便」は加盟店650店舗で取扱い冊数百万冊を突破したことから今後も拡大を図りつつ自由価格本流通システム「蔵出し新刊」、オンライン新刊情報配信予約受付システム「新刊王国」(仮)など、新しい流通にも挑戦していく。

組織改編

1、営業企画推進部を営業企画室と名称変更する。
■営業企画推進課と営業総括課の業務を営業企画室に移管する。
■雑誌配本課を雑誌仕入部に移管する。
■営業企画推進課と営業総括課を廃する。
2、総務人事部総務課と人事課を統合し、総務人事課とする。
3、経理部財務課と経理課を統合し、財務経理課とする。
4、取引部取引管理課と法務課を統合し、取引管理課とする。

役員管掌

代表取締役社長亀川正猷専務取締役・管理本部長(管理、物流部門管掌)萩原保宏同・営業本部長(営業、仕入部門管掌)郷田照雄取締役・総合経営企画担当木村傑同・管理部門(取引部、情報システム部、総務人事部)担当渡部美久同・営業部門担当草場憲生同・仕入部門担当林保同(非常勤)相談役遠藤永七郎

人事異動

○昇任兼務を解く(取締役営業第2部長)草場憲生兼務を解く(取締役書籍仕入部長)林保営業第1部長(営業第1部長代理)○秋山孝総務人事部長代理(同代理兼人事課長)山本高秀取引部長代理(同代理兼法務課長)浅沼博営業企画室長(営業企画推進部長代理)藤波昇北海道支店長(雑誌仕入部長代理)米川清一営業第2部長代理(北海道支店長)阿部隆書籍仕入部長代理(営業第2部第3課長)○塩沢衛雑誌仕入部長代理兼コミック・ムック課長(雑誌仕入調整課長)○森孝弘

好調!主婦の友社発行「新実用BOOKS」

主婦の友社が5月に6点でスタートした「新実用BOOKS」が売れている。
現在13点刊行しているが、『決定版毎日のおかず』『決定版基本の和食レシピ』とも3刷12万部、『はじめての妊娠と出産』10万1千部、『はじめての育児』9万8千部の実績。
売れ行き好調の書店では、書籍ながらムック感覚の平積み販売で読者にアピール。
造本の割に定価が安いのも売りだが、1冊60円の高額報奨も積極販売の動機付けに。
神奈川組合では拡販商品として取り上げている。
書店の声を拾った。
「実用書は強くないが『和食レシピ』『毎日のおかず』が3日で完売。
ジャンルごとの陳列ボックスと料理ムックの横でも展開。
点数が増えれば判型の違いを活かして展開したい」(大阪・N書店)「装丁のキレイさを活かし目線の高さで面陳。
日頃より実用書に力を入れ、ジャンル別整理整頓を心がけている。
お客様は内容の良さを理解し実売につながっている。
ムックより単価が高く、売り甲斐がある」(渋谷区・B書房)「発売当初よりイベント平台で全点平積み中。
理屈でなく良く売れる商品。
料理・育児などは足が速く、補充が間にあわない。
『毎日のおかず』だけで、もう36冊販売」(荒尾市・ブックスA)「『はじめての妊娠&出産』『はじめての育児』の表紙が素敵だったので、育児雑誌の平台に一緒に平積みしたら初日で完売。
あわてて追加注文しました」(甲府市・R書店)