全国書店新聞
             

令和3年2月1日号

「春の読者還元祭」/日書連「書店くじ」に替わる新事業スタート/図書カードネットギフトが3000名に当たる

日書連は今春、「書店くじ」に替わる新事業として、1000円分の図書カードネットギフトが3000名に当たるキャンペーン「春の読者還元祭」をスタートし、第1回を4月20日(火)から4月30日(金)に実施する。QRコードを印刷した「しおり」を書店に頒布し、読者は書店店頭で「しおり」を入手してQRコードから応募。賞品の図書カードネットギフトは日本図書普及から当選者のスマートフォンにメールで送る。店頭業務の負担を解消することでより多くの書店が参加しやすい仕組みとし、期間中の来店客・購買客の増加を目指す。
「書店くじ」は開始から46年が経過。組合加盟書店の減少とともに参加書店、取扱枚数の減少傾向が続き、書店店頭でも当選券の引き換え、当選額の立て替え、請求などの業務が負担になっている。日本図書普及がインターネット配布型の新しい図書カード「図書カードネットギフト」の発行を開始するなど、「書店くじ」を取り巻く環境も読者側のニーズも変容しつつある。こうした状況に対応するため、新事業「春の読者還元祭」を2021年春より実施する。
賞品は従来の図書カードから図書カードネットギフトに変更。キャンペーン期間中、書店は書籍・雑誌を一定金額購入した客にQRコードが印刷されたしおりを進呈し、読者はQRコードをスマートフォンで読み取り応募サイトにアクセス。抽選の上、日本図書普及から当選者のスマートフォンに図書カードネットギフトをメールで送る。しおりのデザインは江戸時代の画家、伊藤若冲の作品を使用する。
書店が行うのは購入客へのしおりの配布のみで、これまで「書店くじ」の実施にあたって書店が行ってきた煩雑な業務を解消。近年「書店くじ」に不参加だった書店も申し込みやすい仕組みとなっている。
また、読者の応募を200件以上集めた書店に報奨金3000円(税別)を支払う。これによって、キャンペーンしおり代金の負担が実質ゼロになる。
実施時期は春と秋の年2回を予定。「書店くじ」と同じにすることでこれまでの固定客に引き続き訴求しつつ、読者には「くじ券の交換が不要」「図書カードが直接スマートフォンに届く」「当選番号の確認、当選券の引き換えが不要」「従来よりも引き換え期間(使用期間)が長い」「しおりデザインが伊藤若冲で、キャンペーン後も手元に置いておきたくなる」というメリットを訴求する。
書店、読者の双方のニーズを高めることで、組合加盟書店への来店客増加とキャンペーン期間中の購買者増加に結びつける。
しおりは1束(500枚)3000円(税別)で頒布。申し込みは所属の都道府県組合まで。締切は2月22日(月)。しおりは取引取次経由で4月15日前後までに納品。当選者には日本図書普及より直接、1000円分の図書カードネットギフトが6月上旬頃までにメールで届く。
【「春の読者還元祭2021」実施要項】
▽実施期間令和3年4月20日(火)より4月30日(金)まで
▽参加資格日書連傘下組合加盟書店及び希望する書店
▽方法書籍・雑誌を一定金額購入した読者に「キャンペーンしおり」を進呈
▽発行枚数110万枚。書店には1束(500枚)3000円(税別)で頒布
▽申込方法と申込期限自主的な申し込み制。書店は注文ハガキに申し込み束数(1束500枚単位)を記入し、所属都道府県組合宛に申し込む。申込締切は2月22日(月)。都道府県組合は、申込ハガキのうち(A)取次渡しと(B)日書連控の二片を3月3日(水)までに日書連事務局へ送る。申込店のリストを作成している組合は日書連事務局宛へメールで送信(